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初春「白井さん、最近上条さんの事ばかり話してますよ?」 姫神編


姫神メインですの

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 19:36:51.94 ID:OLQ3H81LO
一週間の締め、宗教によっては始まりであるが、ともかく日曜日である。
のんびりとした陽光を全身に浴びながら、上条当麻は歩いていた。
落ちこぼれである上条にとって多少の煩わしさを伴う学校生活から解放され、妙な事件に巻き込まれることもなく過ごす休日。
普段であれば、万年空腹銀髪シスターによって休日でさえも彼の平穏は乱されるのであるが、この日は上条の担任教師である月詠小萌の家に遊びに行っているため、完全なフリーであった。
そうして珍しく自由な日を手に入れた上条だが、こういう日に限って学園都市第三位のビリビリ中学生に追いかけ回されたりするものである。
不幸の申し子を自称する上条は、ビリビリが視界に入ったら即ダッシュで逃走するために警戒していたのだが、道で会ったのは風紀委員(ジャッジメント)である白井黒子のみだった。
彼女曰わく、ビリビリは新実験のため学校に呼び出され、今日1日学校へ拘束されているとのこと。
予想を盛大に裏切られた上条だったが―――今日の上条にとっては、それは嬉しいニュースに他ならなかったのである。
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 19:41:27.70 ID:OLQ3H81LO
さて、溜まっていた家事を午前中に済ませ、正午には昼食をとりにいくために街へと繰り出していた。
目指すは、ハンバーガーで有名なファストフード店である。
暴飲暴食シスターがいないためにその分の食費が浮くのだが、上条はその浮いた金を使ってたまの贅沢である外食をしようと思いたった。
外食というと上条はファミレスで済ますことが多いのだが、今日のように気持ちの軽い日は素早く軽く食べられる物にしたかった。
そこで、少しばかりお高くても美味しくて早いハンバーガーに目を付けた上条は、ファストフード店を目指して散歩がてら街を歩いたのである。

さて、先述の通りファストフード店への道中は何事もなく過ぎ、平穏という単語を噛み締めながら上条はうっすら冷房のかかった店内へと足を踏み入れた。
自動ドアの閉まる音を背後に聞きながら、空いている座席を探す。
一人でいる上条にとってはカウンター席が一番好ましかったが、昼間とあってカウンター席どころかほとんどの座席が埋まっている状態であった。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 19:43:30.22 ID:OLQ3H81LO
これは相席しかないか?と、上条は微妙な気まずさを覚悟しつつテーブル席へと近づく。
相席出来そうなテーブルを探すためであったが、目的のテーブルは店内の混雑具合の割にすぐに見つかった。
しかし、上条はテーブルを見た瞬間、思わず呟いていた。

上条「―――デジャヴュ?」

人混みの中ぽっかりと空いたテーブルには、黒髪の巫女が突っ伏し倒れていたのである。
そしてどうやら上条の呟きは彼女の耳に届いていたらしく、巫女服の少女はくるりと上条の方を向くとボソッと小さく漏らした。

姫神「―――食い倒れた」

テーブルには、ハンバーガーの空き紙の山が。
上条は、思いがけず訪れたトラブルに頭を抱えつつ、姫神の倒れ伏すテーブルに座った。

上条「……相席いいか?」

姫神「構わない。好きにして」

上条は、自分の鼻先に向くつむじを見ながら、呆れ気味に言った。

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 19:55:53.05 ID:OLQ3H81LO
上条「で、どうしてこうなったんだ?」

姫神「………」

姫神は、やや不機嫌そうに身を捩らせた。

姫神「……私は。休日だというのに予定もなく。遊びに誘う友人も甲斐性もなく。
挙げ句。頼みの綱の小萌先生は。大食いシスターに昼食を完食され……てんてこまいで。
私は。一人」

姫神は恨めしげな目を、シスターの保護者である上条に向けた。上条は、苦笑いしながら目を反らす。

上条「……で、昼飯もないからハンバーガー食いに来た、と」

姫神「そう。いつかの無料券が。まだまだ沢山残ってる」

上条「で、一人ぼっちの自分と今日の境遇に嫌気がさして、やけ食いか」

姫神「………」

姫神は、表情の薄い瞳をやや非難げに向けた。じとっと、上条に視線が刺さる。

上条「……わ、悪い…」

姫神は、ため息を漏らした。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 20:14:15.09 ID:OLQ3H81LO
姫神「……ところで。あなたはシスターをほっぽりだして。一体なにをしているの?」

上条は、買ってきたハンバーガーを頬張りながら答えた。

上条「んん?ああ、なんかインデックスが『小萌の家に遊びに行くー!』って騒いで出て行っちまってさ。
まぁ小萌先生の所ならいっかと思って、今日は自分のための休日を過ごそうと思ってたんだ。
……こんな、思わぬ所で被害が出ているとは思わなんですよ、ハイ」

姫神「思わぬ所……。私は……やっぱり空気……飽きられる女……」

上条「ひ、姫神さーん!?」

表情をいつになく暗くして落ち込みだした姫神に慌てた上条は、とりあえず一日中暇という姫神の状況を打開しようと、一つの提案を持ちかけた。

上条「はいはいはいっ!上条さんには一つアイデアがございますがいかがでしょう?」

姫神「……聞くだけ聞く」

暗闇を背負う姫神に、上条は勢いよく言った。

上条「今日1日お暇でしたら、わたくし上条当麻くんにお付き合いいただけませぬか?」

姫神「……え?………それって」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 20:16:41.58 ID:OLQ3H81LO
上条「よく考えたら姫神とちゃんと遊んだこと無いからさ。この際だし、いかがでせう?」

姫神「え……あ……」

姫神は、少し困ったような顔で思案すると、やがてコクリとうなずいた。

上条「よっしゃ決まりだな!」

上条はテーブルを立つと、トレイを持って席から離れた。

上条「そうと決まればさっさと行こうぜ。まずは、一学期の初めに行きそびれた地下街に行くか」

姫神「あ……。……うん。分かった」

姫神は強引な上条にやや圧されつつ、とりあえずは黙ってついて行くことにした。
それと同時に貴重な自由な日を奪った事に罪悪感も感じていたのだが、当の上条が笑顔で先導するのを見た姫神は、素直に楽しむことにした。

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 20:21:33.76 ID:OLQ3H81LO
====

地下街である。
休日の真昼ともなれば学生たちでごった返し、地下空間独特の狭さも相まってやや暑苦しい印象をうける。
しかし、最新鋭の科学技術を備える学園都市の地下街は、計算され尽くした位置に備え付けてある空調が常に稼働しているため、常に快適な温度が保たれていた。
そんな涼やかな空気を肩で切りながら、上条と姫神は二人並んで歩いていた。

上条「まずはどこに行く?」

姫神「あ……私は。地下街はあまり来ないから。何があるのかわからない」

上条「そっか。んじゃあ、まずはゲームセンターにでも行こうぜ。すぐそこだしな」

姫神は、上条を見ながら頷いた。

姫神「……ゲームセンター……。カップルがよく行くスポット……。二人対戦が可能なゲーム……プリクラでのツーショット一歩前進……うふふ。
見ていろシスターや小萌。もう空気なんて呼ばせないわ」

姫神は、最近読んだ雑誌の恋愛コーナーを思い出しながら、一人ほくそ笑んだ。
すでに上条はゲームセンター遊びをインデックスと風斬と、ツーショットを中学生と済ませているなどいざ知らず、得意げに自分の優勢を確信していたのである。
そんな姫神の心中など上条が知るはずもなく、上条はゲームセンターまで姫神を案内すると、携帯を取り出した。

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 20:43:42.22 ID:OLQ3H81LO
姫神「それは……。待ち受け画面……」

上条「ん?ああ、そういや待ち受け変えてなかったな。最近携帯変えたばっかでさ、そんときに……まあ、色々不幸なことが……
……ありつつ、上条さんはその不幸の一片としてこの待ち受けをゲットしたわけでございますよ」

最後の方を半ば自棄になって言い放った上条に、姫神は静かに訊いた。

姫神「……その待ち受けの女の子。……誰?」

上条「御坂美琴って言ってさ、常盤台中の学園都市第三位のビリビリ中学生。
よく絡んでくるんだけどさ、その度に周りの電化製品が被害を受けるもんだから、上条さんは思わず被害額を想像して悲鳴を上げそうになりますよ……」

涙を黙って流しながら切実な悩みを言う上条だったが、反面姫神はほっとしたような表情だった。

姫神「良かった……。まだ付き合っている訳ではない。つまりまだフリー。チャンスはある」

上条「なんか言ったか?」

姫神「なんでもない」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/25(水) 21:08:30.65 ID:OLQ3H81LO
姫神「ところで。携帯を急に取り出して。どうしたの?」

上条「土御門と青髪ピアスからメールが来ててさ。街でもふらついて『お兄たま』って呼んでくれる猫耳美幼女を探さないかだと。バカかアイツら……」

上条は頭を抱えながらため息を吐いた。姫神は、そんな上条を不安げに見つめた。

姫神「そちらについて行くのなら。私はそれでも構わない」

上条「バカ言え。お前を誘ったのは俺だし、何よりそんなバカなことしてたまるか。上条さん一生の恥ですよ」

上条はゲームセンターの自動ドアをくぐる。唐突に激しい電子音が鼓膜を震わせた。

上条「まずは……そうだな、なにをしよう?」

姫神「……あれ。私はやりたいかもしれない。嫌なら構わないけど」

姫神の指差した先には、プリクラコーナーがあった。
以前、インデックスと風斬がコスプレをした所である。

41 : ◆BE/7vZkX1k []:2009/11/25(水) 23:50:50.57 ID:OLQ3H81LO
保守ありがとうございます
なるべく期待に沿えるよう頑張ります


上条「プリクラか。俺はあまりやったことがないな」

記憶を失ってからゲームセンターに来る機会は多々あったが、プリクラを撮ることは無かった。
記憶を失う前ならもしかするとあったかも知れないが、今のところそれらしきものを見たこともなく、大方プリクラに興味が無かったか一緒に撮影する相手もいなかったに違いない、と考えるのは自分に対して酷だろうか。
そんなような事をぼんやり考えつつ、上条は姫神の意見に頷いた。

上条「いいぜ、撮ろう。……ただ、俺はプリクラ分からないから任せても良いか?」

姫神「問題ない。プリクラ自体は経験済み。うふふ、楽しみ」

姫神は、薄い表情にやや笑みを浮かべ、やや浮き足気味にプリクラコーナーへ近付いた。
上条も、その後について行く。

プリクラの機体の中は、意外に広かった。二人ならば余裕たっぷりのスペースは四方からライトアップされており、モニターとスピーカーがカメラの下に鎮座する、標準的なプリクラだった。
最も、上条には標準的かどうかは分からなかったのだが。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 00:08:38.80 ID:+TpYiMY7O
上条は、硬貨を二枚投入してから後ろに下がる。続いて姫神も硬貨を入れ、モニターを操作し始めた。心なしか、その後ろ姿は楽しそうに見えた。

上条(姫神って表情薄いと思っていたけど、意外に態度に感情が出るんだな。これって新発見か?)

そう考えた上条は、というか記憶を失ってからすぐに知り合った人間なのにこうも人となりを知らないとはなんと悲しきかな、と姫神の影の薄さに涙した。

姫神「さ。早くそのラインの中に入って。撮影が始まってしまう」

モニターから離れた姫神は上条の背を押すと、床に引かれた赤いラインの中に入った。

姫神「アナウンスの通りにポーズをとるの。慣れないうちはこれが確実」

アナウンスが流れ、背後のカラフルなカーテンが降りる。そして上条と姫神がぎこちなくポーズをとると、大きなカシャという音が鳴った。モニターに撮影した画像が写る。
背中合わせになってみたり、顎に手を当ててみたり、時にはカメラに顔を近付けてピースサインをしたり。
姫神の頬と上条の頬が触れそうになったときは二人とも一瞬ビクッとしたが、やや緊張気味の笑みを浮かべて無事撮影は出来たのである。
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 00:21:00.68 ID:+TpYiMY7O
さて、残り撮影数が0になったとき、おまけ撮影と称するサービスタイムが始まった。この撮影モードではフレームを機体がランダムに決めるらしく、シャッフルされたフレームからランダムに3つが選び出された。
さらにこの機種の特徴として、ポーズ認識機能のテストの一環としてのミッション撮影というものがあった。
これは学園都市製の試作機体ならではの仕様であったが、つまりは提示されたポーズをとらなければ撮影されないというモードである。おまけ撮影は、このミッション撮影が基本仕様であった。

さて、おまけ撮影の一枚目と二枚目のポーズは、難なくクリア。無事にカシャという音を聞き、撮影は滞りなく進んでいることを実感した。
そして、三つ目のフレームである。機体がポーズを提示し、合成音声で二人にポーズをとるよう促す。だが、二人は前のポーズのまま固まった状態であった。
理由は単純である。
機体から提示されたポーズは、二人で向かい合って抱きしめあうというものだったからだ。
プリクラは女性同士やカップルがターゲット層であるためそういったポーズは普通に備わっているのだが、この二人のような関係は視野に入れていなかったらしい。
二人は、顔を赤くしてどうしたものかと思案した。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 00:41:32.26 ID:+TpYiMY7O
二人の数秒の話し合いの結果、大人しくポーズをとることに決めた。二人とも既に顔は熱く、心臓は激しく高鳴っていた。

上条(ここで下手に緊張しても姫神を不安にさせるだけだ!意識するな!
どうせ姫神だって俺なんかに抱きしめられても何も思わないに違いない!
男上条当麻、ここで気張らぬならどこで気張る!!)

姫神(か……上条当麻と……抱きしめあう……は……恥ずかし……うぅ)

二者二様の思いを巡らせながら、上条と姫神は向かい合った。

上条「じ、じゃあ、行くぞ……」

姫神「も……問題はない。どんと来て」

二人は、半歩ずつ歩み寄ると、そのままぎこちなく体の前面を重ね合わせた。そして、お互いの腰に手を回す。

上条(ひ、姫神ってやっぱり華奢だな……っつか柔らけ………………ってああああああああああ!
む、むむむむむムネガー!かかかか上条当麻落ち着きなさい!というかあああああ反応すんじゃねーよ我が愚息ー!
ああああなんかいい匂いするし!サラサラの黒髪もなんだか……って何考えてんだーっ!)

姫神(かかかか上条当麻に抱きしめられてあああああ……)

上条と姫神は二人揃って頭が真っ白になっていた。そして、永遠とも思えるような時間の後に聞こえたカシャという音でやっと金縛りから解放され、気恥ずかしさでギクシャクとした空気のなか、二人は静かに離れた。

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 01:18:38.98 ID:+TpYiMY7O
無事プリクラへの落書きも終え(おまけ撮影のプリクラの落書きの時に一瞬時が止まったのはさておき)、二人は出てきたシールを半分に切り分けてそれぞれしまった。
プリクラコーナーを出ると、やはりギクシャクした空気のまま上条が口を開く。

上条「つ……次はどうするんだ?」

姫神「……か、上条当麻に任せる。私は……プリクラ……で充分……」

姫神は顔を茹で蛸のようにすると、俯いて黙りこんでしまった。
上条もつられて赤くなるが、再びこみ上げる気恥ずかしさに耐えながら次の行動を考えた。

上条「そうだな……」

上条は周りを見渡す。だが、特にめぼしいゲームも無かった。

上条「とりあえず……ゲームセンターは出よう。店を見て回ろうぜ」

姫神「わ、わかった。私も。異論はない」

二人は、ゲームセンターの出入り口に向かった。

「あー君たち、ちょっと待ちなさい」

二人が振り向くと、ゲームセンターの店員が立っていた。

店員「女の子の服、ウチのじゃないの?コスプレしたらちゃんと戻してくれなきゃ」

姫神「これは……私の……」

店員「そんな私服があるわけないだろう。何、君たち高校生?学校は?連絡させてもらうよ?」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 01:34:34.02 ID:+TpYiMY7O
姫神は、まくしたてる店員に圧され黙ってしまっていた。
困ったように顔を伏せる姫神の様子を見かねた上条は、姫神の前に仁王立ちをし、店員を睨みつけた。

店員「なに?彼氏さんかい?困るよ、こういう迷惑なことされるとさぁ――」

上条「おい、少し黙れよ」

店員は、上条の眼光と威圧的な声色にややたじろいだが、すぐに上条に矛先を向けなおす。

店員「あのさぁ、君ねぇ。ウチの店の服を着たまま出ようとしたのは君の彼女さんなんだよ?
悪いのはそっちじゃないか。そういう態度をとるなんて………まぁ、彼女が彼女なら彼氏も彼氏かな?」

店員の不躾な台詞に、上条は頭に血が上った。が、拳を強く握りしめ耐える。

上条「おい、テメエ。お前は姫神の話をちゃんと聞いてやったのか?
ちゃんとこの服が、本当にこのゲームセンターのものだと確かめたのか?確固たる証拠と確信があるから、姫神を責めたのか?」

店員は、まさかといった表情をした。

上条「違うだろ。ハッキリ言うが、これは正真正銘姫神の私服だ。
なのに、お前は責めたよな?姫神を、話を聞いてやりもせず!勝手な決めつけで!言葉で姫神を傷付けやがって!」

上条は、怒りに吼える。

上条「テメエ、姫神に謝れよ!俺は姫神の彼氏なんかじゃねえ。だがな、目の前で理不尽にダチを傷付けられて、黙ってなんからんねえんだよ!ちゃんと、姫神の目を見て、心の底から謝りやがれ!」

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 01:56:53.63 ID:+TpYiMY7O
ゲームセンターの雑音が、耳に痛いほど飛び込んできた。楽しむ場所であるゲームセンターの中の、そこだけ切り取られたかのような異質な空間は、ただ切迫した空気に包まれていた。

店員「……ば、バカを言わないでくれないかい」

店員は冷や汗を流したが、やがて嘲るような笑いを浮かべると、ポツリと言った。

店員「僕は正しいことをしているじゃないか。あ、悪事を予想して防犯することの何が悪い!
大体、そっちの娘がちゃんと主張しないから勘違いを生むんだろう?僕は悪くないさ」

上条は、怒りが頂点に達するのを感じた。

上条「テメエ、ふざけてんのかよ……!テメエが、本気で自分が正しいと思ってやがるなら!やりすぎてねぇって言うのなら!姫神に謝る気がないのなら!
……まずは、その幻想をぶち殺す!!」

上条は、拳を振り上げると店員に殴りかかった。

店員「ひぃいィ」

店員は腰を抜かして無様に床に尻餅をつく。そして、上条の拳が勢いよく振りおろされた。

バシィッ!

肌を打つ音が鳴り、拳が静止する。しかし、それは拳が店員に届く前のことだった。

店長「お客様、この度は当店の店員が誠に失礼をいたしました」

上条の拳を受け止めたのは、ゲームセンターの店長だった。

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 02:15:29.93 ID:+TpYiMY7O
上条「あ……。……こっちこそ、カッとなりすぎてすいません」

上条は冷静になると、静かに拳を戻した。

店長「いえ、非はこちらにあります。お連れ様やお客様を、あらぬ罪で侮辱したのはこちらの店員です。
本当なら一発二発殴られて良いところですが、今日のところは抑えていただければと思います」

店長は深々と頭を下げた。店員は、うろたえたまま固まっていた。

上条「いやむしろ、俺を抑えてくださって、なんつかありがとうございます。……ごめんな姫神。なんか、楽しかったのを台無しにしちまって」

姫神は、薄くほほえんで言った。

姫神「私なら。気にしなくて大丈夫。……むしろ私のために怒ってくれて。嬉しかったから」

上条はほっとすると、頭を下げ続ける店長に言った。

上条「あの、頭を上げていただけませんか……。なんか、こっちにも多少非がある気がして、罪悪感が……」

店長は頭を上げると、軽く会釈をした。

店長「それでは、今回の事はこれで無しにしていただければと思います。またのご利用を、お待ちしております」

店長は店員を連れ立って、奥に消えていった。上条と姫神は、改めてゲームセンターを出た。

120 :合間投下です[]:2009/11/26(木) 17:21:49.84 ID:+TpYiMY7O
====

ゲームセンターを出た後、姫神と上条は地下街でのウィンドウショッピングを楽しんでいた。
様々な色合いやデザインの洋服が並び、美味しそうな料理の見本がディスプレイされ、道行く人々は休日を楽しむように笑ってすれ違う。
まさしく、のどかな日曜日の午後であった。
学生ばかりの学園都市であるため、地下街に出店している店舗もやはり学生向けのブランドが多い。
明らかに学園都市の外の街を歩くよりも、目を惹かれる商品があちらこちらで陳列されていることが多く、飽きさせる事がないのである。
そんな多様な商品を求めて、昼食を済ませた学生たちが地下街に溢れかえっていた。

上条「こんだけ人がいると、知り合いの一人や二人に会うかもな」

姫神「私の知り合いは微々たるもの。問題はない」

上条「そんな寂しいことをおっしゃるか……」

上条が姫神の言葉に苦笑すると、突然姫神がはたと立ち止まった。姫神の視線を追うと、その先には子供向けのボビーショップがあった。

上条「姫神、行きたいのか?」

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 18:34:27.59 ID:+TpYiMY7O
姫神ははっとすると、

姫神「行きたいワケではない……けど。あなたが行きたいのなら。私は別にやぶさかではない」

とやや尻すぼみになりながら言った。

上条(そういや、姫神ってちょっと頑固なんだっけ)

上条は心の中で笑うと、わざとらしく宣った。

上条「そうか。なら、上条さんは久々に童心にかえって玩具を見たくぞんじまする。もしよろしければ行きませう?」

姫神「わ、私は。別にやぶさかではない」

姫神は落ち着き無くもじもじしながら答えた。

上条「なら、さっさと行こうぜ。もし姫神に行きたいところがあんなら行くぜ?」

二人は、ホビーショップへと入店した。

====

上条「へぇ、本当になんでもあるんだな」

このホビーショップは学園都市の幼稚園・小学生を対象にしており、店員が丁寧に買い物のしかたを教えるサービスも施行されていた。
小さなうちから買い物に慣れ、早い段階での自立を目指すのが目的らしい。
そのため、玩具の種類もかなり多く、中には学園都市製の試作品なども置いてあった。

上条「で、なにをみたい?」

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 20:36:59.01 ID:+TpYiMY7O
姫神「私は……あれ」

姫神の指さす先には、大人気商品のポップがぶら下がるコーナーがあった。今流行りの戦隊ヒーロー物の変身グッズや、着せ替え人形の新シリーズなどが置いてあり、子供たちが群がっていた。

上条「ああ、姫神って変身ヒーロー系が好きなのか?着せ替え人形ってキャラでもねーよな……」

姫神「違う。私が見たいのは。これ」

姫神は大人気商品コーナーに近づくと、一つの商品を手に取った。

姫神「……魔法少女。ふふ」

上条「ああ、そういや姫神って魔法好きだっけ」

それは、大人気アニメ「超機動少女カナミン・インテグラル(マジカルパワード・カナミン・インテグラル)」の変身ステッキだった。

上条(姫神、やっぱりまだ魔法使いに未練があんのかな……)

上条は、かつて姫神と自分自身の夢を叶えるために力を手に入れ、挙げ句自分を見失ってしまった錬金術師を思い浮かべていた。
結局彼は姫神の夢を叶えるに至らず、むしろ姫神の夢そのものを壊しかけてしまった。
そんな現実を見ても、やはり魔法使いへの憧れは拭えなかったのだろうか。

140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 21:05:36.47 ID:+TpYiMY7O
上条は、やや寂しいような気持ちで姫神の顔を見た。そして、上条は気が付いた。

姫神「うふふ……」

上条(俺は、知っている。あの表情を、俺は見たことがある)

姫神「うふふ……変身……私も魔法少女……」

上条(あれは、あの笑顔は)

姫神「うふふ……カナミーン……」

上条(青髪ピアスが幼女を見るときの表情!土御門がメイドを見るときの表情!あれは、完全に趣味人【オタク】の目だ!)

上条は、姫神の心配をしていた自分がなんだか馬鹿らしくなり、自分の浅はかな考えに絶望した。

姫神「うふふ……って。上条当麻。打ちひしがれたような悲壮感を背負って。一体どうしたの?」

上条「……なんでもございません。こうして上条さんはまた一歩大人になるのでした」

142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 21:32:47.77 ID:+TpYiMY7O
====

さて、時刻は夕方である。ウィンドウショッピングをひとしきり楽しんだ姫神と上条は、地下街を出ていた。
満足げな姫神の右手には、ボビーショップの紙袋がぶら下がっていた。

上条「さーて、もう帰るには良い時間だけど……姫神はどうする?」

姫神「私は。寮の規則はそこまで堅くない。だから、まだ街をふらつきたい」

上条「そっか。んじゃあ、小萌先生んとこに電話してインデックスを回収したら、俺んちに来ないか?晩飯食おうぜ」

姫神「え?……でも、申し訳がない」

上条「気にすんなよ。今日1日俺に付き合ってくれたお礼さ」

姫神は上条の屈託のない笑みを見つめると、やがて頷いた。

姫神「……ありがとう。ご馳走になる」

上条「この上条さんに任せなさい!最近、また一段とゆずぽんの使い方の腕を上げた上条さんに死角はない!」

上条は夕暮れに拳を突き上げた。

「アンタ、何を空に拳突き上げてんのよ……って、あら」

上条に、ケツの穴につららがブッ刺さったような衝撃が走った。

143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 21:42:39.50 ID:+TpYiMY7O
上条は冷や汗をかきながら、ゆっくりと背後を振り返った。

上条「あ、あれ、ビリビリさん……?今日は新実験では……?」

御坂「なんでアンタがそんなこと知ってんのよ………って、またビリビリって呼んだわねぇっ!?」

御坂の前髪から、激しい電撃がほとばしった。

上条「う、うわっ!?みみみみ御坂さん!申し訳ありませんでしたぁっ!」

上条はとっさに右手で電撃を打ち消すと、即座に90°の美しい礼をした。
姫神は、その様子をポカンと見つめていた。

姫神「あ。待ち受けの人……」

御坂は、姫神をじろりと見た。

御坂「アンタ、また女の子引っかけてたワケ?で、また命でも救ったの?今度は何の組織が相手なのよ?ショッカー?死ね死ね団?マシン帝国バラノイア?」

上条「その子はただのクラスメートです!というか、御坂さんは上条さんを変な色眼鏡で見ておられませんか!?」

御坂「見てないわよ。アンタが命がけで女の子を助けるなんて日常茶飯事じゃない」

上条「確かに救ったことはありますが!その言い方は如何なもんかと!」

御坂「救ったのはマジなのね……」

御坂は呆れ気味にため息を吐いた。

145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 22:08:36.21 ID:+TpYiMY7O
上条「で、御坂さんは何故こちらに?」

御坂「新実験を早めに終わらせて来たの。貴重な休日を実験だけで済ますだなんてうら若い乙女には耐えられないのよ。
せめて門限までくらいは遊びたいのよねー……って、ああっ!?」

御坂は突如として叫び声をあげ、あからさまに狼狽し始めた。

上条「どうされました御坂さん?」

御坂「今日、新実験で泊まり込みの予定だったから、寮に入れない……」

上条「は?変更になったって言えばいいんじゃねえの?」

御坂「常盤台の寮はそんなに甘くないのよ……。何枚も書類を書いて許可証を貰わないと、泊まり込みの外出は出来ないのよ。だから、外泊中は寮に戻ることが禁止されてるの。
しかも、泊まり込み期間中は寮にいない事になるから、晩御飯の用意もないの。寮に戻るだけなら黒子に頼めばなんとかなるけど、晩御飯どうしよ……。持ち合わせも少ないし、今日に限ってキャッシュカードを部屋に置いてきたのよね……」

狼狽える御坂に、上条ははたと手を打った。

上条「そうだ、御坂も俺んちで晩御飯食えよ」

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 22:25:05.53 ID:+TpYiMY7O
御坂「アンタの家で?アンタの住まいって学生寮じゃ……って、考えたら舞夏もよく遊びに行ってるみたいだし、妹達も何度か行ったみたいだし、結構規則ユルいのかしら?
……まぁ、行ってご馳走にならないこともないわ」

上条「よしよし。御坂さんが珍しく『勝負よ!』とか絡まないで素直に来てくれて上条さんは嬉しいです。……そうだ、今日は鍋にでもするか!」

上条は何かを思い付いたような表情をすると、携帯を取り出しどこかに電話をかけ始めた。

姫神(私……やっぱり空気)

====

その後、上条の部屋である。
煮だった鍋の湯気が部屋の湿度と温度を上げる中、鍋の置かれたこたつテーブルの周りに大人数が並んで座っていた。
こたつテーブルと鍋は2つ。上条の物と、土御門の部屋から持ち込んだ物である。
こたつテーブルが2つ並ぶ時点で決して広くない部屋は狭苦しくなってしまうのだが、この周りを更にの人影が囲んでいた。

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/26(木) 22:44:55.65 ID:+TpYiMY7O
まずは、部屋の主・上条当麻。そして、その居候インデックス。隣人の土御門元春に、その義妹の舞夏。
クラスメートの姫神秋沙に青髪ピアス、風紀委員にして鍋奉行役の吹寄整理に担任の月詠小萌、その居候の結標淡希。
そして、学園都市第三位の御坂美琴。
総勢10人の大所帯の中、鍋パーティーは行われることとなった。
ちなみに、結標と御坂が対面した際に一瞬緊迫した空気が流れたのは、お互い以外が気付くことのないことだった。

上条「さて、これより鍋パーティーを行いたいと思いますが……鍋奉行の吹寄さん、挨拶をお願いします」

吹寄が立つと、静かに拍手が起こる。鍋の魔力ゆえか、初対面の人間も鍋の前ではたちまち連帯感が生まれるようである。

吹寄「おほん、只今紹介に預かりました、吹寄整理です。本日の鍋パーティーは――」

土御門「にゃー、もう待ちきれないぜ!肉は俺のもんだにゃー!」

青髪「あ!つちみーフライングはズルいやん!俺かて肉欲しいんやでー!」

禁書「私は肉だけじゃなくて野菜も食べる偉い子なんだよ!」

吹寄「あ、アンタたち!何をズルしてんのよ!こら待ちなさーい!」

上条「て、テメエら!あんまり騒ぎすぎると上下左右のお部屋から苦情がーっ!」

全く締まらないグダグダな空気の中、鍋争奪戦は幕を上げた。

165 :只今戻りました[]:2009/11/27(金) 01:02:34.70 ID:pGEQqBvoO
鍋は戦争である。
誰が残した言葉かは知れないが、今の上条家の食卓はまさにそれだった。
鍋を囲む戦士たちの、気迫と気迫が競り合い、ガスコンロの火より白熱する。
何膳かの箸が鍋の上を舞う。
煮られた白菜が、葱が、牛肉が、白滝が、榎茸が、箸にその身を浚われて鍋から離れていく。
そして飛び散る汁。

上条「あちちちちち!なんで俺の方にばかり汁が飛んでくるの!?」

矢継ぎ早に追加される食材。
鍋を仕切る女帝によって、完全な統制のされた配置。
現れては掬い取られる灰汁。
そして飛び散る汁。

上条「だからなんで俺の方にばかりーっ!不幸だぁー!」

吹寄「上条うっさい!ほらそこ!まだ肉は煮えてない!野菜はまだ待て!火の通りが甘い!ポン酢付け過ぎ!肉だけじゃなく野菜も取れーっ!」

そんな状態の中、鍋パーティーはかなりハイスピードに進んでいった。

167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/27(金) 01:29:56.89 ID:pGEQqBvoO
一時間半後、熱気と湿気の籠もった部屋には、腹を膨らませて倒れ伏す9人の人間と、冷蔵庫の中身を漁る一人の猛獣がいた。
上条や土御門や小萌などで具材を持ち込んだ鍋パーティーは、締めのうどんを完食したのち終了となったのだが、一人を除いてうどんを口にする前には腹がいっぱいになっていたため、うどんをすする際には見事に無言の食卓であった。

上条「く、苦しい……っつか、顔と腕がヒリヒリする……」

禁書「私はまだまだ食べられるんだよ」

土御門「腹が……弾けそうだにゃー……」

青髪「こんだけ食ったら、ロリっ娘もおねーさんに成長してまうわぁ……」

御坂「ああ……明日の体重計が不安だわ……」

小萌「これでしばらくは鍋はお預けですねー……」

舞夏「美味い鍋だったがー、家に帰るのがちと辛いぞー……。今夜は泊まりかなー……」

結標「……今ほど、自分がテレポーターで良かったと思ったことはないわ……」

吹寄「家に帰ったら、アブト○ニクス装着……は、やっぱり危険かしら……」

姫神「……苦しい」

十人十色の感想を述べつつ、それぞれ重い体を起こし後片付けを行った。窓と玄関を開け放ち換気を行い、飛び散った汁を拭き取り、ゴミを捨て食器を洗う。
全てが済む頃には、夜の8時を回っていた。

169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/27(金) 01:54:56.23 ID:pGEQqBvoO
====

小萌「それじゃあ、私たちは帰りますねー」
結標「久しぶりに楽しかったわ」

結標は土御門と御坂に視線を送ると、小萌を連れてテレポートした。

青髪「ほんなら、俺も帰るわー」
吹寄「じゃあ私も。あんたたち、きちんと明日の準備をしてから寝なさいよ!」

青髪ピアスと吹寄も、180メートルの巨体とサイズ不明の大きな胸を揺らしながら、並んで寮を出た。

土御門「んじゃあ、俺たちも部屋に戻るにゃー」
舞夏「御坂ー。また明日なー」

土御門兄妹も、こたつテーブルと鍋を持って隣室へと帰っていった。

上条「それじゃあ、御坂と姫神、良ければ送るぞ」
禁書「えー!ズルいズルい私も行くんだよー!」
上条「インデックスはお留守番してなさい!お肉の残りをスフィンクスにあげとけよ」

御坂「私なら心配いらないわよ。姫神さんを送ってやんなさい」

御坂はそう言うと、寮の同室であるテレポーターの白井に電話をかけながら寮を出た。

上条「じゃあ、寮まで送るぜ姫神」
姫神「わざわざ。ありがとう」

二人は、月の照らす夜道に繰り出した。

171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/27(金) 02:08:23.27 ID:pGEQqBvoO
月と人工の光が、夜道を行く二人の影を映し出していた。

上条「なんつか、予想外に濃い1日だったぜ。本当ならただなんとなくな日で終わるはずだったからな」

姫神「ごめんなさい。あなたの休日を邪魔して」

上条「全然。むしろ楽しかったしありがたいくらいだって」

上条は、ニカリと笑う。
姫神はそんな上条の顔を見つめながら、ほほえんだ。

姫神「私も。とても楽しかった。ありがとう」

二人分の足音が重なり、寮へと向かう。
上条の住む寮からしばらく歩くと、姫神の住む寮に到着した。

上条「じゃあ、俺はこの辺で帰るぞ。また、明日な」

姫神「……待って」

立ち去りかけた上条を、姫神は呼び止めた。

姫神「……また。私と。……こうして、遊んでくれる?」

上条は、不思議そうに答えた。

上条「あたり前だろ?まあ、予定が合えばだけどな」
172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/27(金) 02:15:13.46 ID:pGEQqBvoO
姫神はその答えを聞くと、薄く笑った。

姫神「……約束。絶対に」

姫神は、上条にすっと近付いた。そして――

上条「………!?」

姫神「……ん」

少しの間、二人の影は重なった。
そして、離れた。

姫神「これが。約束の証」

姫神はイタズラっぽく笑うと、巫女服の袖を翻して寮へと入っていった。
上条はしばらく唖然とすると、やがて顔を真っ赤に染めて、インデックスの待つ寮へと向かった。

上条「……不幸……では、ないよな……」

====

姫神「………ふふ」

姫神は部屋に入ると、紙袋と携帯電話をテーブルに置いた。
今日という日を振り返り、少しだけ進歩した自分に笑う。
携帯に貼られた真新しいプリクラが、姫神の願う未来を描いているようだった。

糸冬


コメント

青ピの身長通天閣より大きいのか……胸が熱くなるな

No title

180mwwwwwwウルトラマンじゃねえかwww

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