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女「私はこんなにお兄ちゃんのことを愛しているというのに…」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:07:17.25 ID:4owY8cGv0 [1/31]
女「…なんでこの想いが伝わらないんだろう?」

男「なんで…って、そりゃぁ…お前の兄ちゃん、なんていうか特殊な趣味だし」

女「なによ! お兄ちゃんに問題があるって言うのっ!?」

男「…え、いや、まぁ、お前にも問題はあるけど」

女「わ、私っ!? な、なにが? なにが問題?」

男「問題っつーか…」

兄「やぁやぁ二人とも! 今日も仲が良いね! そんなことより聞いてくれ! 
 先ほど幼女が戯れているのを観察していたら、ちょろっと職質にあっちゃったよ!
 ちょっと劣情を催していただけなのにひどいよね! マジ国家権力横暴だよね!」

女「うるさい。 しゃべるな。 息するな。 朽ち果てろ」

男「…こういうところが問題だよなぁ」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:16:06.39 ID:4owY8cGv0
兄「…ふぅっ、また怒られてしまったよ!」

男「なんで満足気なんですか?」

兄「いや、今日は4ワード引き出せたからね! 昨日なんか2時間ずっと睨まれただけで
 全く会話がなかったしね! いやはや我が妹ながら無口な女はなんとも苦手だね!
 それに引き換え、幼女はいいね! 無邪気で無垢でかわいい!」

男「あいつだって、小さい頃はかわいかったんじゃないですか?」

兄「かわいかったね! いやもうマジで! 目に入れても痛くなかったし! 入れたし!
 その後、眼科行ったけどね! でもなんか最近は僕の趣味が悪いのかもしれないけど
 だんだん冷たくなってね! もう親の仇のように僕のことをじっと見つめてることがあるよ!」

男「…たぶん、話しかけたいんだけど、言葉が見つからずに戸惑ってじっと見てるんだと思います」

兄「はっはっはっは! さすが君はいつでもプラス思考! 性善説! 無いって!
 そんなこと無いって! わははははは!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:23:29.55 ID:4owY8cGv0
兄「そんなことより、最近妹とはどうだい? 進んでるかい? Bまで行った?
 お兄さんは、君の恋路をわりと真剣に応援してるんだよ? あの妹だからね!
 あんなに口が悪くなってしまったけど、根は良い子! 保証するよ! 5年間!」

男「メーカー保証!?…って、あの、Bが何を指しているのか、わかりませんが」

兄「Bといえば、Bさ。 もちろんカップのことじゃないよ? 妹はああ見えてAも無いからね!
 ああ、君は恥ずかしがり屋さんだからね、お兄さん、そういうの嫌いじゃないし
 無理に聞き出そうなんて思ってないから、安心して語るといいよ!」

男「…聞き出してるし、ていうか、俺、妹さんとそういう関係じゃありませんと何度言ったら」

兄「そうそう、知ってるかい? スクール水着の水抜き穴の構造についてだけどね!
 ああ…もう、聞きたくてたまらない感じだね! さすが、僕が見込んだだけのことはあるね!
 君にはロリコンの才能があるよ!」

男「いや、知らないし、知りたくもないです。 大きい声で誤解されるようなこと言わないで下さい」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:29:57.67 ID:4owY8cGv0
男「…という感じで、水抜き穴について延々と30分くらい解説があっただけ」

女「いいなぁ…どうやったら、私もお兄ちゃんと普通に会話できるんだろ?」

男「水抜き穴が普通の会話か?」

女「だって…私、お兄ちゃんの前だと、頭真っ白になっちゃってクズとかニートとか言っちゃうし…」

男「…なぁ、お前、本当に兄ちゃんのこと好きなの?」

女「うん。 大好き」

男「………」

女「どうしたの?」

男「別に」

女「そ? よし! ネットで水抜き穴について調べてみる! 教えてくれてありがとね!」

男「……ああ」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:39:43.32 ID:4owY8cGv0
兄「なぁ…昨日、水抜き穴のこと、妹に話したりした? いや、なんでこんなこと
 聞くのかって言うと、昨夜、妹に『水抜き穴………』って言われて、なんか30分
 くらい睨まれて、『…変態』って罵られちゃってさぁ…」

男「…ダメじゃん」

兄「うん。 やっぱりダメだよね。 俺、ダメ人間だよね。 確かに未だに大学で
 ぷらぷらしてるし、ニートみたいなもんだし、ロリコンだし、変態だし、パソコン
 の壁紙は隠し撮りした近所の娘さんだし」

男「あ、いや、今のはお兄さんに言ったんじゃなくて…って、いうか真性にダメじゃないですか!」

兄「…うん、ゴメンね。 未来の義兄がこんなんで」

男「いや、それは構いませんけど…っていうか、未来の義兄でもないし」

兄「実を言うと、僕は弟が欲しかったんだ! うん! 妹なんて、無口で怖いしプレッシャーきついし!
 一緒に食卓にいるだけで『なんでこの人、ここにいるの?』的な目で見てくるし! それにさ、
 弟だったら、高校まで一緒にお風呂に入っても問題ないよね? セーフだよね!」

男「アウト! アウトですから! むしろそっちの方がキモイ!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:45:30.24 ID:4owY8cGv0
女「なんか、最近、お兄ちゃんがあんたを見る目が違う気がする」

男「…そんなことないだろ?」

女「ううん。 まるで幼女を見るのと同じ目で見てる感じ」

男「そんなことないって言って! なにそれ、俺狙われてる!?」

女「…ちょっと嫉妬」

男「え? なに、そのバット…ちょ、ちょっ待って、話せばわかる」

女「うん。 わかってる。 ムカついてるだけだから、解消させて」

男「金属バットは痛い! ていうか、絶対痛いじゃ済まないから!」

女「…ふふふ。 大丈夫、痛いのは最初だけ」

男「即死!? 一撃必殺!?」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:49:45.38 ID:4owY8cGv0
兄「………」

女「………」

男「えぇっと…」

兄「………」

女「………」

男「…あー…今日は、いい天気ですね」

兄「………」

女「………」

男「…お前ら、なんかしゃべれよ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:54:37.47 ID:4owY8cGv0
兄「…君に、ヘビに睨まれたカエルの気持ちがわかるのかい?」

男「いや、わかりませんけど、なんでそんなに怯えきってるんですか?
 いつもみたいに三行使ってしゃべって下さいよ」

女「……っ!」

兄「……むりむり…むり」

男「はぁっ……あのですね、今日はお兄さんの誤解をとくためにこうして三人で集まっているんですが」

女「………」

兄「…誤解?」

男「そう。 あなたは嫌われていると思っているかもしれませんが、実はあなたの妹さんはあなたのことが…」

兄「…僕のことが?」

男「………あなたと仲良くしたいと思ってるんです」

兄「…そ、そうなんですか?」

妹「………ぁ」

男「なんで敬語?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 21:55:47.53 ID:4owY8cGv0
妹が出てきてしまった……女なのに…

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:01:23.51 ID:4owY8cGv0
兄「………」

女「…そ」

男「………」

女「………そ、そんなわけないし! なに騙されるのか!」

男「…なんでカタコト」

兄「うぅ…やっぱり……あんまりだ…未来の義弟とはいえ、あんまりだよ…
 この仕打ちに僕ちょっとだけ、エクスタシーを感じてしまうよ…
 でも、こんな間接的な嫌がらせより直接的にされる方が好きなんだ…」

男「なんかもう、なんなんだ…あんたら」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:06:11.69 ID:4owY8cGv0
女「……ダメだった」

男「うん。 ダメだったな。 せっかく協力してやったというのに」

女「方法が悪い」

男「違う。 お前が悪い」

女「…一生けん命頑張ったよ」

男「そうか、あれが精一杯か…」

女「…だって、この歳で、『お兄ちゃん大好き』とか言うの恥ずかしいし」

男「俺にはよく言ってるけどな」

女「本人に言うのは別」

男「………そりゃ、そうかもな」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:09:06.19 ID:4owY8cGv0
女「聞いて」

男「…なんだよ?」

女「今朝、外に出たら、お兄ちゃんが近所の小学生を隠し撮りしてた」

男「うわ…」

女「……さすがに私も小学生には手を出せない」

男「え? なにそれ……なにそのバッド」

女「大丈夫。 今度は木でできている」

男「いや、大丈夫じゃないよね? 当たり所わるかったら死ぬよ? マジ死ぬよ? ちょ、まっ、やめっ…」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:10:48.66 ID:4owY8cGv0
女「………」

兄「…こんなに早く逝ってしまうなんてなぁ」

女「………」

兄「……僕はさ、彼が君の…なんでもない」

女「………」

兄「………」

女「………」

兄「………」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:11:59.33 ID:4owY8cGv0
DEAD END !!

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/24(土) 22:13:15.10 ID:4owY8cGv0
なんかもうごめん
半年ROMります

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 22:46:38.47 ID:4owY8cGv0
いや、だって無理ですもん
明日8時から仕事ってメェルが来たし
もう風呂も入ったし、寝ます

なんか半端ですいませぬ

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 22:57:09.46 ID:4owY8cGv0
兄「……は!?……なんだ夢か…」

女「………」

兄「うわぁっ!? な、なんだ、マイシスターじゃないか…」

女「……そんなに驚くことないでしょ」

兄「いや、聞いてくれ。 今しがた悪夢を見てね。 そう彼が死んでしまう
 夢を見てしまって、もう哀しいのなんのって、思わず涙がこぼれまくって
 しまうところだったという…まぁ、なにかの打ち切りのような夢だったんだけどね」

女「お、お…にぃ…」

兄「え?」

女「…………ニート。 働いたら?」

兄「兄ショック!! 泣いちゃう!!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:01:13.68 ID:4owY8cGv0
男「コタツで寝てる兄ちゃんが風邪をひくといけないから、毛布を持ってきたが
 起きてしまって、とりあえず罵ってみた、と?」

女「…うん」

男「……さらに、持ってきた毛布を見られて、『東京湾に沈められるー』と言われて
 逃げられて、現在行方不明?」

女「…うん」

男「………とりあえず、お兄さんの無事を祈ろう」

女「…うん」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:10:27.19 ID:4owY8cGv0
兄「やぁ、久しぶりだね!」

男「お、お兄さん…そんなにやつれて」

兄「ふふふ…ちょっと、ね! 今、リンゴ一個しか胃が受け付けない状態さ!
 ほら、足元がふらついているだろう? 意識もはっきりしてないし、
 いつ倒れてもおかしくない状況さ!」

男「いや、そんなならこんなところに来ないで、家で寝てて下さい」

兄「いや、妹が君が心配していたと言ってね。 なんでも僕の無事を
 神社に祈りに行ったり、隣町まで探索してくれたそうじゃないか!
 悪かったね! このとおり元気に帰ってきたよ!」

男「いや、俺は付き合わされただけで…ていうか、元気じゃない、元気じゃないから!」

兄「ふぅ……もうダメかもしれない……そうだな最後は君の腕の中で」

男「断る。 送ってあげますから、家に帰れ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:13:50.43 ID:4owY8cGv0
女「お兄ちゃんが元気になった」

男「…それはよかった」

女「私の看病のおかげかもしれない」

男「うわー…お兄さんの悲鳴が聞こえてきそう…」

女「…うん、元気になったのはいいけど、前より私を避けるようになった」

男「なにをしたんだ、お前さん」

女「看病」

男「…きっと看病という名の虐待がおこなわれたんだろうなぁ」

女「そんなことないし」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:15:20.34 ID:4owY8cGv0

女「考えてみたの」

男「ふむ」

女「お兄ちゃんと仲良くなるには、私、コミュニケーション能力が足りない」

男「兄限定でな」

女「能力が足りないなら、補うために練習すればいいじゃない!」

男「…まぁ、妥当じゃないすか」

女「というわけだから、練習台になれ」

男「え?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:18:33.18 ID:4owY8cGv0
女「お兄ちゃん」

男「………」

女「お兄ちゃん?」

男「………」

女「……反応してよ」

男「え? あ、うん」

女「お兄ちゃん」

男「えー…なんだい?」

女「………」

男「…?」

女「違う。 全然違う! お兄ちゃんなら『なんだい? マイスウィートシスター
 …おやおや、おなかがすいているのかな? よし、お兄ちゃんが、そこの
 屋台のパフェを買ってあげよう。 イチゴだね。 わかってるさ』と言ってくれる!」

男「…なんかいろいろとツッコミたいけど、なにそれ俺にイチゴパフェおごれってこと?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:23:19.06 ID:4owY8cGv0
女「おいしいね、お兄ちゃん」

男「…そう、それは良かったよ。まいすうぃーとしすたー」

女「ダメ…発音がダメね」

男「無理。 俺、あの人のテンション無理だ」

女「むぅ…仕方がない。 じゃあ、反応しなくていいから」

男「よし。 それなら任せろ。 俺はカカシ…俺はカカシだ…」

女「ねぇ、お兄ちゃん」

男「俺はカカシ…俺はカカシ…」

女「………」

男「俺はカカシ…俺はカカシ…」

女「…黙れ。 もみがらと針を頭に詰めるぞ」

男「………」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:27:36.05 ID:4owY8cGv0
男「………」

女「…あのね、お兄ちゃん、今まで、その…ごめんね…なんか恥ずかしくて」

男「………」

女「…うん、ありがとう。 ねぇ、お兄ちゃん、昔みたいに抱っこしてって言ったら、怒る?」

男「!?」

女「うん、ありがとう、お兄ちゃん」

男「………」

女「………」

男「………」

女「…なんで逃げるのよぅ」

男「…なんとなく……恥ずかしいし」

女「………それもそうね。 ここは省略しましょう」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:34:17.05 ID:4owY8cGv0
女「それでね、お兄ちゃん…」

男「………」

女「あ、あの、私、お兄ちゃんのこと…す……好きっ」

男「………」

女「好き、だから。 その、お兄ちゃんは違うかもしれないけど」

男「………」

女「ごめっ…でも、好き、なの…だからっ…」

男「俺も」

女「え?」

男「………僕も君のことが好きだよ。 もちろん、まいしすたー」

女「………」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:35:03.31 ID:4owY8cGv0
男「………」

女「…発音がダメね。 やり直し」

男「やり直し!? まさかのリテイク!?」

女「そう。 やりなおすチャンスをあげるって言ってるの」

男「えー…」

女「『えー…』じゃない! ちゃんとやる!…って言っても、その、イヤだったら無理にとは言わないけどさ…」

男「……僕も君のことが好きだよ、マイシスター」

女「…もう、一回」

男「僕も君のことが好きだよ、マイシスター」

女「も、いっかい」

男「…僕も君のことが好きだよ」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:44:49.75 ID:4owY8cGv0
兄「やぁ」

男「ども」

兄「昨日は、すごかったらしいじゃないか! 近所のオバさんたちによると
 計38回も告白を繰り返してしていたんだって? ワンダフォー! 素晴らしい!
 いやぁ睦びあう二人は周りのことなんて見えてないものだね!」

男「…ころしてください」

兄「まぁまぁ、話によると繰り返させたのはウチの妹らしいしね! 大丈夫!
 妹には早速話をして注意しておいたから! 赤く頬を染める妹なんて
 久しぶりに見たね! その後『お前のせいだ、ロリコンニート!』とか言われちゃったけど!」

男「…あんたのせいだ、ロリコンニート」

兄「おおっと、君まで責任転嫁とは…さすがのお兄さんも、昨今のゆとり教育に
 危惧を抱かざるをえないね! ていうか、最近君までひどくない? ゆとり云々
 は別として僕の心のオアシスなんだから、僕に優しくしてほしいよね!」

男「………」

兄「ああっ! その視線がいいっ!…おおっとアブない。 公道でイってしまうところだった…
 さすがに一日何回も交番にやっかいになるわけにはいかないからね!」

男「…すいません、俺が悪かったです」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:49:07.62 ID:4owY8cGv0
女「前回は失敗でした」

男「そうですね。 大失敗でしたね」

女「そもそも、あなたと話したところで兄との会話の練習にはなりませんでした」

男「そうですね。 そのとおりです」

女「…うん、普通に無駄だった。 練習のときみたいに、お兄ちゃんと話そうと思ったけど無理だったし」

男「…そりゃ、そうだろ」

女「………まぁ、全くの無駄ってわけじゃなかったけど」

男「ああ…タダでイチゴパフェ食えたしな」

女「………」

男「…な、なんだよ」

女「…そこで、次の作戦を考えました」

男「…な、なんだと?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:55:54.03 ID:4owY8cGv0
男「ぷれぜんと?」

女「プレゼント」

男「…ああ、なるほど」

女「いい考えでしょ? これならお兄ちゃんと話さなくても気持ちが伝わる!」

男「…いい考えだけど、今まで、そういうの無かったのか? 誕生日とか」

女「………誕生日もバレンタインも贈ったわよ」

男「だったら、なんで?」

女「なぜか、お兄ちゃん、私からのプレゼント受け取っても嬉しくなさそうなのよねぇ…」

男「ふぅん」

女「たぶん、選び方が悪かったんじゃないかなぁと思うの」

男「なるほど、それで俺に…」

女「うん。 プレゼント選びを手伝ってもらおうと思って」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/24(土) 23:59:51.48 ID:4owY8cGv0
男「質問があります」

女「なぁに~?」

男「…ここは何屋さんですか?」

女「………」

男「『見てわからないの?』っていう視線で見るな。 見ればわかる。 下着売り場だ。 しかも子ども用の」

女「…だって、お兄ちゃん、ロリコンだし」

男「いや、俺、ロリコンじゃないからわからないだけかもしれないけど、家族からコレもらっても嬉しくないぞ? たぶん」

女「………そうなの!?」

男「う、うん。 たぶん」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:02:31.11 ID:4owY8cGv0
男「例えば、今までどんなものを贈ってきたのか?」

女「え? 小さい女の子が使ってそうな小物とか、たて笛とか、就活の本とか」

男「…いやがらせ?」

女「まさか」

男「…こういうのを積み重ねて、おまえら兄妹の関係は醜く歪んでいったんだな」

女「え? うそ? ダメだったの?」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:10:42.50 ID:ERxQRBZO0 [1/29]
男「…というわけで、無難にハンカチとかにしなさい」

女「えー」

男「『えー』じゃない。 ほら、お兄さん就活するんなら、ワイシャツとかネクタイとかでもいいんじゃないか?」

女「ふむ。 なるほど、紳士服」

男「そう。 紳士服売り場だ…」

女「なるほどね」



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:11:41.38 ID:ERxQRBZO0 [2/29]
男「そういうことだ…だから、早くこの売り場から出よう」

女「そんなに急がなくてもまだ閉店しないって」

男「いや、おまいさん、こんなところに長くいたら、なんと思われるか…」

女「…あぁ、ロリコンに間違われる、とか?」

男「ん? いや、男女連れのロリコンはいないんじゃないか?」

女「…あぁ、じゃぁ、子どものを買いに来た若い夫、婦…と、とか?」

男「………」

女「………」

男「そ、それは、ないよな?」

女「な、ないよねぇ?」

男「ないない」

女「う、うん、紳士服売り場に行こう。 今行こう、すぐ行こう」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:19:43.02 ID:ERxQRBZO0 [3/29]
男「…さて、なににする?」

女「ね? これなんか似合うんじゃないかな? どう? この色?」

男「ん? ああ、ワイシャツか…って、俺にサイズ合わせても」

店「あら、彼氏にプレゼントですか~? いいですね~」

女「かっかれっ!?」

店「うん。 彼女、いいセンスしてるわ~。 でも、私はこっちをオススメするかな~。
 ほら、ちょっと値段は上がるけど、この襟のところがポイント~」

男「あ、その、違います」

女「あ…」

店「あ…あら~? 違った~? あ、私ったら、てっきり恋人だと~」

女「こ、恋人です!」

男「え」

店「あ、やっぱり~。 いや~いいわねぇ~。 私も若い頃は~」

男「あ、あの、違うんで」

女「試着します! 試着室借ります!」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:23:26.41 ID:ERxQRBZO0 [4/29]
男「……あの」

女「(だ、だって、男連れて兄のワイシャツ買いに来ましたー
 …なんてブラコンとか思われちゃうじゃない!)」

男「…ぶらこん、じゃん」

女「(ち、ちがうもんっ! 私は、普通にお兄ちゃんが好きなだけで)」

男「…まぁ、それはいいんだけど」

女「良くない!」

男「…話の成り行き上、試着するので、とりあえず試着室から出て行け」

女「………」

男「…店員さんにも二人で入るとこ見られてるし、長くいるとなんと思われるか」

女「し、しつれいしましたっ!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:30:41.34 ID:ERxQRBZO0 [5/29]
男「…できました」

女「うん。 さすが私の見立てた――ん?」

男「え? なんか変?」

女「うん。 ボタン掛け違ってる。 直してあげよう」

男「い、いいって、自分でできるから」

女「いいからー…って、あれ? む………人のボタンつけるのって意外と難しい」

男「だ、だからいいって、俺がやるから」

女「いやいや! ここでやめるわけにはいかん! あきらめたらそこで終了じゃん!」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:31:22.89 ID:ERxQRBZO0 [6/29]
男「あ、いや、だからさ…ええい! み、耳を貸せ」

女「なに? 今、集中してるんだけど」

男「(店員さんがいる)」

女「そりゃ、いるでしょ…店内なんだからっ……って、あれ? なんでうまくいかない…」

男「(店員さんが『若いっていいわね~』的な目で俺たちを見ている)」

女「………」

男「(…わかったか)」

女「(とりあえず、あんたもささやくのをやめなさい)」

男「そ、そうだな」

女「…よ、よーし! ボタンくらいは自分でつけなさいよー」

男「ま、まかせとけー。 こう見えても俺は三歳からボタンを一人でつけてきた男だぜー」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:39:06.47 ID:ERxQRBZO0 [7/29]
店「あら、私のことは空気かレフェリーみたいなものだと思って続けて下さっていいんですよ~
 はぁっ…新婚当時のことを思い出すわ~……あの頃はよかった…」

男「…空気と審判を同一視しちゃダメだろ」

女「し、しんこん?」

男「…なにをそんなに動揺」

店「若いっていいわね~。 うん。 やっぱり彼女さんの選んだシャツの方が素敵ね~。 店的には
 残念だけど~」

女「か、かのっ…」

男「?」

店「それじゃ、ラッピングするから、脱いでね~。……あ、私はオジャマかしら~?」

男「い、いいえっ! 一人でささっと脱ぎますから! 余計な気づかいはいりません!」

女「そ、そうです! オジャマですから! 二人っきりにして下さい!」

男「………は?」

女「………」

店「…あらら~かしこまりました~。 くれぐれも社会通念上の範囲で~」

男「どんな範囲!?」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:44:51.79 ID:ERxQRBZO0 [8/29]
男「…どういうことか」

女「…つ、つい、できごころで。 わるぎはなかった。 いまは、はんせいしている」

男「……完全に勘違いされてしまっているわけだが」

女「…そ、それくらいいいじゃん。 別に知り合いってわけでもないんだし」

男「いや、このへんだとよく使うし、この店はたぶんまた来るし」

女「なによ! 勘違いされたのがそんなに迷惑なわけ!?」

男「え? いや、俺的にはそうでもない…っていうか」

女「ていうか?」

男「望むところ?」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:45:47.00 ID:ERxQRBZO0 [9/29]
女「そ、それって」

男「あ、ち、違う、うそ」

女「あ……う、そ?」

男「そ、そう。 うそ」

女「そ、そっかーうそかー」

男「そう。 うん、うそ」

女「そか、そっかー」

男「……うん」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:51:27.90 ID:ERxQRBZO0 [10/29]
店「はい、3980円になります~。 若い二人のために20%オフですよ~」

男「…20%オフは最初から値札に書いてありましたよね?」

女「あのっ…つ、ついでに店員さんが選んだのも、いいですか?」

男「え?」

店「もちろん、よろしゅうございますけど~」

女「あ、あの、ついでに、兄にって」

店「まぁ、それは素晴らしい~。 商売繁盛~」

男「…あの、俺たちを客だと認識してますか?」

女「つ、ついでに、プレゼントなので包装を!」

店「かしこまりました~。 でも、『ついで』って、お兄さん、ちょっとかわいそうね~」

男「…まぁ、ほんとのついでは、こっちだけど」

店「あら? なにかおっしゃいました~?」

男「別に」

女「………」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 00:57:07.23 ID:ERxQRBZO0 [11/29]
兄「聞いてくれ! なにかって言うと、妹がプレゼントを! いや
 今までもプレゼントと言う名の皮肉めいた品物は投げ渡されて
 いたのだけど、今回投げ渡されたのは、このワイシャツ!」

男「ああ、それ…って、投げ渡し!?」

兄「そうだとも! しかも今日は誕生日でもなんでもないというのに
 不思議なこと! だが、僕は騙されない! きっとこれは、早く
 『働けよこのニート』的なメッセージ! でも、嬉しい!」

男「そっすか…よかったですね」

兄「うん! 僕も君を見習って妹のすることを肯定的に捉えて
 見ることにしたんだ! ツンデレ萌!…ってね! いやまぁ
 相変わらず汚物を消毒する人を見るような目つきで見られるけどね!」

男「…そ、ですか」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:02:43.16 ID:ERxQRBZO0 [12/29]
兄「そうそう目つきと言えば…。 どうだい? 妹とはまだAかい?
 それともFくらいまでいっちゃったかな? うわぉっ! お兄さん
 ちょっと、嬉しいような悲しいような!」

男「いやいや、無いですから。 何度も言ってますけど、俺、あいつとそんなんじゃないです」

兄「どうして!? 僕が言うのもなんだけど、良い子だよ?
 兄には冷たいし、無口だし、攻撃的だけど! 他の人には
 暖かいし、笑いかけるし、優しいよ! うわ、僕泣きそう! 泣いていい?」

男「だから、あいつがいい子とか、そういうの関係なくて」

兄「…もしかして、生理的に巨乳の男しか受け付けないとか?」

男「どんなだ、それは?」

兄「あ、いや、妹の対極にあたるものを」

男「……あいつは、別に俺のことなんて好きでも何でもないんですよ」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:13:59.45 ID:ERxQRBZO0 [13/29]
兄「まっさかー! ありえないよね! うん! 妹は君に
 メロメロドキュンだって! マジドキュンだよ!」

男「…なんかその言われ方イヤなんですけど、なんとなく」

兄「いやだってさ、妹が君を見るときの目って、ほら、なんていうか
 僕が、幼いマドモアゼルたちを愛でる視線と同じような感じだよ!」

男「…なんかその視線で見られるのって不快なんですけど、なんとなく」

兄「つまり、性欲の対象として」

男「いや、お兄さんには、そう見えてるのかもしれないですけど、
 そんなことないですから」

兄「…そうかな?」

男「え?」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:14:47.72 ID:ERxQRBZO0 [14/29]

兄「ああ見えて、というか見たままだけど、昔から妹は自分の気持ちを
 相手に伝えるのが苦手でね。 君も知ってるんじゃないのかな」

男「……え? まさか、わかってて?」

兄「…もちろん、あの子がどう思っていようとも、それを伝えられないのであれば、
 その想いは存在しないのかもしれないね。 まして、本人が伝える努力をして
 いないのなら、周囲がどうこう言うのは、おせっかいでしかないよね」

男「…お兄さん?」

兄「……でもね、やっぱり僕は、妹がかわいくて、大好きだから」

男「………」

兄「少し、おせっかいをしたくなるんだよね」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:22:49.05 ID:ERxQRBZO0 [15/29]
男「よ」

女「こんな時間に呼び出して何の用? 眠いんだけど」

男「あ、うん。 実はな、良い知らせと悪い知らせがあって」

女「そんなの電話でいいじゃん…」

男「どっちから聞きたい?」

女「え?…うーん、それじゃ、悪い方から」

男「よし! 良い知らせからだな!」

女「え? ううん、あの悪い方」

男「さっき、お前の兄さんと話してたんだけど」

女「なにそれずるい! あんたばっかり、お兄ちゃんと!」

男「意外と、お前のこと大好きらしいぞ、お兄さん」

女「な……」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:27:42.31 ID:ERxQRBZO0 [16/29]
女「…ゆめ?」

男「…よし、ほっぺたをひっぱってやろう」

女「いい。 痛いから」

男「あ、聞いた話によると、夢だったとしても、やっぱり痛いらしいな」

女「あ、うん。…うん。………ところで」

男「なんだ?」

女「なんでそんな大事なことを、お兄ちゃんは、あんたに?」

男「お前に言っても、すぐ攻撃色になって暴言を吐くだろ」

女「私は、どこかの森のダンゴ虫か?」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:32:54.08 ID:ERxQRBZO0 [17/29]
女「………」

男「…なんだ? 嬉しくないのか?」

女「…うん、まぁまぁ」

男「……そうか」

女「まぁ、お兄ちゃんが、私のこと好きだっていうのは知ってたし」

男「…そりゃそうか。 あの人はそういうの隠さない…っていうか全開だからな」

女「…うん」

男「…良い知らせでこの反応だと、悪い知らせが出しにくいが」

女「だから、悪い知らせを先にしてと言った」

男「うーん、いやしかし、俺の計画では喜びまくってるところでさらっと言ってしまうはずだったのに」

女「ま、なんでもいいから、言ってよ。 眠いし。 わりと喜んでるしさ」

男「ん、と………悪いんだけどさ、俺、お前のこと好きなんだ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:43:00.93 ID:ERxQRBZO0 [18/29]
女「………この前の続き? やだなぁ、前に近所のオバちゃんたちに噂されたの忘れたの?」

男「いや、今度はお兄さん役の言葉じゃなくて…俺が、お前を、好きだ…って言ってる」

女「…えっと、悪い知らせ?」

男「ああ。 玉砕覚悟の告白なんて、相手にとっちゃ悪い知らせだろ?
 お前が、俺のことなんとも思ってないことくらい知ってるしさ」

女「……わ、私、私は…あんたのことなんとも思ってないことはない、けど」

男「…そうか」

女「だ、だから、私は、あんたのこと、その、嫌いじゃない、けど」

男「そうか」

女「だから、嫌いじゃないって、言ってる!」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:43:43.13 ID:ERxQRBZO0 [19/29]

男「なぁ、俺はさ、お前のこと、好きだけど…お前は?」

女「え?」

男「俺のこと、どう思ってる?」

女「だ、だから、私はっ……さ、察してよ」

男「イヤだ。 聞きたい。 好きか? 嫌いか?」

女「だから、嫌いじゃないって」

男「嫌いじゃないんだったら? なんだ?」

女「………」

男「………」

女「…むり」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:51:11.66 ID:ERxQRBZO0 [20/29]
女「…むりだよ。 だってさ、『好き』なんてさ…すぐ変わっちゃう…
 昨日まで『好きだ』『愛してる』なんて言ってた人たちも、次の日には
 『嫌いだ』『顔も見たくない』って」

女「私が、ずっと好きでいたくても、そのつもりで好きだって言っても
 相手が私をいつまで好きでいてくれるかなんてわかんない」

女「ずっと好きでいてもらえないんだったら、私の『好き』はどこに行くの?
 あんたのことが好きだけど、あんただって、いつか私を嫌いになるでしょ?
 そしたら、私はどうしたらいい? 外に出しちゃった私の気持ちはどうなるの?」

女「…また、一人のまま好きでいるしかない。 そんなの寂しい」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 01:53:34.85 ID:ERxQRBZO0 [21/29]
女「だからっ!」

男「…もういい」

女「…っ……ごめっ……私」

男「いいよ。 気持ち伝えるの苦手なんだよな」

女「…ごめん。 無理なの」

男「いいって」

女「でも」

男「いや、だって、言ってるから。 俺のこと好きだって」

女「え」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:00:23.94 ID:ERxQRBZO0 [22/29]
男「まぁ、なんていうか、信じてもらうしかない」

女「え? や? なにが?」

男「…俺が、お前のことずっと好きでいるってこと」

女「………なんでそんな恥ずかしいセリフを?」

男「恥ずかしいよっ! 恥ずかしいけどさっ…その、わかる、と思うし
 なんていうか、返ってこないキャッチボールは寂しいなってことだろ」

女「…うーん、返ってこなかったらキャッチボールじゃないような…
 ていうか、そんなことより、いつ私がそんなこと」

男「どんな?」

女「だから――あの、私が、あんたのこと……その」

男「信じてくれないか? お前をずっと、好きでいたい」

女「あんたのこと…」

男「ああ」

女「…好き」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:11:45.75 ID:ERxQRBZO0 [23/29]
女「なんで、こんな大事な日の前夜に深酒!?」

男「うぅ…頭にひびく……」

女「もう! 信じらんない!」

男「だってさ、お兄さんが、今夜は飲み明かそうって」

女「ずるい! 私もお兄ちゃんと飲み明かしたかった! なんで誘ってくれない!」

男「いや、だってさ、男同士で大事な話があると…」




77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:13:46.60 ID:ERxQRBZO0 [24/29]
女「どうせ、ブルマが紺色がいいとか、そういう話でしょ!」

兄「さすが僕の妹! エスパーだね! サトリだね! もちろん紺!
 それ以外は認めないよ! おおっと、二人とも上から下まで真っ白だね!
 僕の色に染めてしまいたいね!」

男「うぅ……ぼりゅーむ…おとして」

女「な、私は、お兄ちゃんの色になんか染まらないんだからっ!」

兄「ああ、わかっているとも! 彼の色に染まりたいと」

女「そ、そ、そんなわけないでしょ!」

男「………じみにショックなんですけど…」

女「ち、違うの! 今のは、そういう意味じゃなくて!」

兄「わかった。 不肖の妹に代わって、僕が君の色に染まろう!」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:23:38.74 ID:ERxQRBZO0 [25/29]
女「……わかってる? 祭壇に神父様がいて何か言うから
 ただ一言『誓います』って言うのよ?」

男「…わかってる…わかってる…それ以上の言葉を発すると
 たぶん吐く…」

女「…なんかキスする気失せてきた」

男「大丈夫…大丈夫…」

女「…なにが大丈夫なんだか」

男「…う…いや、だって…そんな宣誓しなくても、俺がお前を好きなのは変わらないから」

女「…わ、私も」

男「………」

女「その、変わらないから、その、あんたのこと、す、す」

男「ごめん、トイレ行ってくる」

女「ちょっと待て、今、大事なとこ」

男「いや、ダメ…無理」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:29:00.15 ID:ERxQRBZO0 [26/29]
女「…散々な式だったんですけど」

男「申し訳ありません」

女「まさか、誓いのキスがほのかにアルコール臭だとは夢にも思わない」

男「面目ありません」

女「…どう責任をとる?」

男「良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、
 ずっと、お前と一緒にいることで責任を果たします」

女「………」

男「…不満?」

女「……不満じゃない。 嬉しい」


80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:35:53.13 ID:ERxQRBZO0 [27/29]
女「……夢、みたい、ってこういうときのことを言うのかな」

男「よし、ほっぺたをひっぱってやろう」

女「いい。 夢でもいいから」

男「…そうか」

女「ね、昨日ね、やっとお兄ちゃんに『好き』って言えたんだ」

男「…知ってる。 電話があった。 焼き鳥屋に連行された。 朝までノンストップで呑みまくった」

女「ありがとね。 それと…これからもよろしく」

男「こちらこそ」

女「うん」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/25(日) 02:36:35.18 ID:ERxQRBZO0 [28/29]
おしまい

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No title

66から70までの流れがこんにゃく(この青空に約束を)の凛奈編の告白に似ていますね。

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