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ジュン「真紅って要はダッチワイフだろ?」 別作者ver

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 02:13:30.28 ID:yBH3CTg70 [1/28]
 ジュンはよからぬことを考えていた。真紅のことだ。
「あいつら、さんざん威張り散らしてるけど、人形なんだよな」
 春の朧月夜は、ジュンの気を狂わせた。
ジュンはパソコンの電源を切り、いすからゆらりとたちあがる。
目の奥で疲れがくすぶっているし、背中もこり固まっているのだが、湧き上がる興奮を押さえつけるには足らなかった。
一つ大きなのびをして、真紅が眠っているカバンに手をかける。

R-18な感じです

285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 02:41:23.15 ID:yBH3CTg70 [2/28]
 ジュンの手が、真紅の頬をなぜる。その触れ方は、慈愛らしきものさえ感じさせた。
ジュンが人形たちを愛していることには間違いなかった。
「……やっぱり、やめよう」
 今日はちょっと魔がさしただけだ。ジュンはそう考え、カバンを閉めようとする。だが、途中でその手が止まった。
――真紅の衣服がはだけて、細い足があらわになっていた。食い入るように見つめるジュン。
性欲にまかせてしまおうか。真紅の姿がジュンの脳をむしばむ。少年はふたたび、真紅へ手をのばす。
しかし、気でも違ったかのように体が震える。ジュンの中の良心が、真紅をけがすことを拒んでいるのだ。
「し……んく……」
 葛藤のはざま、ジュンは力いっぱい真紅を抱きしめた。いまだに体は震えている。震えにともなって、真紅の首がかくかくと動く。
ジュンは、これから自分がおこなってしまうであろうことを想像して、涙を流した。
服をはぎ取った。真紅の体が月明かりに照らされている。安寧への戻り道は、絶たれようとしている。

289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 03:08:50.00 ID:yBH3CTg70
 ジュンは、他の人形たちや、隣室の姉が起きることを恐れて、部屋をでた。
階段をおりて、ダイニングにつくと、ジュンはその場をあとにした。

 ――しばらくしてから、ひもを持ったジュンが戻ってきた。経験はないのだが、ジュンは手際よく、真紅の腕・脚を拘束した。
ジュンは、真紅をソファに乗せた。そして、むさぼるような口付けをした。ふたりの舌は乾いていて、ざらざらと引っかかった。
「真紅、真紅」
 真紅の口の中で、ジュンの声がうごめく。ここでようやく、真紅が目を覚ました。
「……ジュン、何をするのっ」
 驚愕の声はこもっていたし、水音も混じっていたから聞き取りづらかった。ふたりの舌はもう唾液にまみれていた。
真紅は深夜もはばからず、大きな声を出す。
「やめなさい!」
「いやだ」
 即答だ。


291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 03:33:59.07 ID:yBH3CTg70
「なぜ……」
状況を把握しきれない真紅。どこかで犬がニ回ほえる。
「わかってるだろ?」
 と震えた声でいうジュン。目はにわかに血走っている。そのまわりも赤く泣き腫らしている。
「ダメよ。これ以上は、引きかえせなくなってしまう」
 木々がざわめく。ありきたりな風景で、しかし幻想的な夜だ。
「もう……無理なんだ」
 おえつ混じりにあきらめた。真紅の焦燥は振り切れそうだった。
「あなたは、今を壊してしまうの? 今に不満があるの?」
 と問いかける真紅。しかし、ジュンは、完全に決意を固めていた。
「……今から無くす」

293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 03:56:19.75 ID:yBH3CTg70
 再び、ジュンが真紅の唇をむりやりにしゃぶる。
「お願いよ。ジュン。とどまって」
 顔をそらし、哀願する真紅だが、いまさら、ジュンが聞き入れるはずもない。
だが、ほとんど身動きのとれない真紅に残された手立ては、ジュンを説得することのみ。
「私は、あなたたちと暮らす今が、本当に幸せなの」
 ジュンは、真紅の胸の先を口に含んだ。ゆるしを請うように、やめて、と連呼する真紅だが、たまにあえぎ声がまじった。
今の幸福を手放すまいとするその姿は、哀れにすら思わせた。
涙ながらにうったえる真紅を見ても、ジュンは責めの手を休めない。

294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 04:22:22.18 ID:yBH3CTg70
 ぬれた舌が真紅の乳首を舐めまわす。ジュンの口が真紅の胸から少しでも離れれば、熱い息があぶれる。
「あっ……ん……」
 真紅は観念したのか、ただ嬌声を上げるだけになっていた。
ジュンが真紅の乳首を吸い上げるたび、真紅の体が震えた。まぎれもなく、性感を覚えてしまっていた。
それも、子どもを相手にである。マスターを相手にである。そのうえ、自身も人形である。覚える背徳は、ジュンより強いかもしれない。
その背徳でさえ、めぐりめぐって、真紅に快楽をもたらしていた。そして、真紅の声によって、ジュンの興奮もきわまっていった。
「あぁっ」
 真紅のあえぎがひときわ大きくなる。ジュンが真紅の秘所へ手をやったからだ。


295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 04:40:15.51 ID:yBH3CTg70
「静かに。姉ちゃんが起きるぞ」
 真紅は手で口を塞いだ。助けを呼ぶことさえかなわない。ジュンは、ここまで考えていた。
ジュン自身ですら気付いていないが、最初からどこか冷静だったのだ。
気の迷いでやった、と言い訳することさえ、もはや苦しかった。 
「んっ、んぅっ」
 真紅が自分の口を塞いでも、大した意味はなさなかった。
ジュンが、真紅の秘所をじらすように指先でいじる。今のうちにと、真紅が息をととのえる。
その矢先――
「あはぁっ」
 ジュンの指が真紅の陰核を揉みこんだ。真紅は、中学生の少年に翻弄されていた。

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 05:23:12.70 ID:yBH3CTg70
 三本の指が、真紅の敏感な陰核を、
「あんっ」
 弾いたり、
「や、やめ……てぇっ……」
 押し潰したり、
「あぁっ、あっ」
 しごいたりした。真紅の陰核は真っ赤に勃っている。
ジュンの責めを受けた真紅は、口の端に淫靡なよだれをつたわせていた。
こびるような目つきで、達する寸前であることは明白だ。ジュンは真紅を後ろから抱え込んだ。
ほうけた目でジュンを見る真紅。
次の瞬間、真紅のすっかり腫れ上がった陰核を、ジュンの指が激しくしごく。
「ひぃっ!」
 真紅は体を痙攣させてよがり狂う。
「ダメっ、ダメぇぇぇ!」
 真紅は、ジュンによって、快楽の一線をこえた。


299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 05:43:15.64 ID:yBH3CTg70
 しかし、絶頂を迎えたにもかかわらず、ジュンは責めを続行した。
「ジュンっ、おねがいぃ! やめてぇぇぇぇぇ!」
 真紅は快楽のるつぼから逃れようともがく。
だが、ジュンがしっかりと支えているため、真紅は送りこまれる快楽をただ受け入れるしかない。
ジュンの指は相変わらず真紅の陰核をいじめ続けている。
さらに、真紅の秘所へしのび寄る影があった。
ジュンのもう片方の手だ。
「うぁんっ!」
 真紅の秘所に、二本の指がさし込まれた。

300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 06:11:38.17 ID:yBH3CTg70
 指は、真紅の膣をぐりぐりとまさぐる。そして、陰核の裏側あたりを軽くさすると、
「や、そこはっ、やめてぇ」
 真紅にとっての急所だった。やめてと言われて、やめるわけはない。真紅への責め苦はいっそうきびしくなる。
ジュンの指が、真紅の陰核と膣にある弱点を強くこする。
「ひあぁぁぁぁぁ、で……でるぅっ」
 ダイニングにうわずった声が響く。声を我慢しようとずっと前から試みていた真紅だが、無駄だった。
真紅をさいなむ指の動きが一気に速まる。
「あ、あ、でるっ……! ダメ、いやあぁぁぁぁ!」
 真紅の秘所から、勢いよく液体が飛び散る。

301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 07:00:41.00 ID:yBH3CTg70
 真紅の体が痙攣を何度かくりかえす。真紅の荒い息づかいが際立った。そこへ、布のすれる音。
ジュンがいよいよズボンを脱ぎ始めたのだ。ジュンは放心状態の真紅の頭を掴んだ。
そして、いきりたつ男根を真紅の口にねじこんだ。
「ぐうっ」
 突然のことに真紅は驚き、目を見開いて、苦しそうにしている。そんなことには目もくれず、ジュンは腰を振っている。
さっきまで真紅を鳴かせていたジュンは、興奮状態にあった。そのせいか――
「んんんっ!」
 早くも、達してしまった。ジュンは、真紅の口に男根を入れたまま、しばらく余韻にひたっていた。

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 08:34:56.06 ID:yBH3CTg70
 真紅がくぐもった声で、早く抜くように頼んだ。口の中にはジュンの精液も残っていた。
そして、次にジュンが放った言葉は、真紅を困らせた。
「飲んでくれないか」
 真紅は苦々しい表情を浮かべながら、喉を鳴らした。それを確認してから、ジュンは男根を真紅の口から引き抜く。
とたんに、真紅がむせかえる。飲みきれていなかった精液が真紅の唇を汚した。
この姿を見たジュンは、真紅がたまらなく愛おしくなった。そして、欲求を満たすべく、真紅を正面から強く抱きすくめる。
「真紅っ」
「ジュン、痛いわ」
 複雑な顔をする真紅。尻にジュンのものが当たっていた。ジュンは、いまだにたかぶりを抑えきれずにいたのだ。

309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 14:20:54.18 ID:yBH3CTg70
 ジュンは、真紅を床に押し倒した。真紅の脚をしばっているひもをほどき、股を開かせる。
膣がぱっくりと開き、鮮やかな桃色を見せる。真紅は羞恥に顔を赤らめ、悲痛な面持ちで懇願する
「ジュン、お願い、それだけはやめてちょうだい」
「だから……いまさらやめるわけないだろ」
 ジュンは真紅の言葉に耳をかたむけることなく、自分の男根を真紅にあてがった。
「ローゼンメイデンにとって、純潔は守り抜かないといけないものなの……」
 悲痛な面持ちの真紅を見て、ジュンの震えがぶり返す。
うつむき、自分の体を押さえつけようとしているジュン。今や、罪悪感は邪魔物でしかなかった。
「しるもんか。もう決めたんだ」
 ジュンはその脚を殴り、自分を鼓舞させた。
そして、ジュンは、真紅を抱え上げ、自分の腫れ上がったものに真紅の膣を落としてゆく。
真紅の秘所はせまいが、流れ出る愛液が潤滑油となっているため、ジュンのものは簡単に侵入できた。
「あぁ」
 真紅は顔を悲哀にゆがませ、天を仰いだ。頬には涙の通り道が出来ている。
純潔はいともあっけなく破られた。何百年という月日のなか、堅く守り続けたものだった。

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 14:23:13.54 ID:yBH3CTg70
 真紅の最奥部に亀頭がたどり着いたのを確認して、ジュンは腰を引いた。
ジュンの男根のかえし部分が、真紅の中をひっかいた。
「うぁ!」
 真紅が思わず背中を反らす。真紅の膣は、もう快楽に貪欲だった。
ジュンの指が真紅の陰核をつまみ、ひねりつぶす。
「くぅっ」
 陰核をひねくりながら、ジュンは、真紅の秘所の浅いところで、ものを小刻みに出し入れした。
真紅は呼吸混じりの断続的な声をもらす。真紅の膣から、せきを切ったように愛液があふれ出す。
突如、うってかわって、ジュンのものが力強い動きになり、膣の奥部を突き上げる。
「いぁ、あぁっ! もっ、いくぅっ!」
 ジュンの眼前で、真紅があられもないよがり声を上げる。真紅の中が縮こまって、ジュンのものをしぼる。

311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 14:24:20.89 ID:yBH3CTg70
 もうジュンの我慢も限界だった。一心不乱に腰を振るだけになった。真紅も快楽に抗えなくなっている。
「真紅ぅっ!」
 ジュンが今までにない速さで腰を動かした。
「ひっ! あぁぁぁぁぁ!」
 真紅が快楽の極みに達して、腹部が大きく痙攣する。膣がうごめき、ジュンの精液をしぼりとる。
ジュンにとっては、手痛い反撃だった。
真紅よりわずかに早く達していたこともあって、ジュンのものはひどく過敏になっていた。
そこへこの仕打ち。ジュンはあせって、ものを抜こうとする。
だが、真紅の膣は、ジュンのものを逃すまいと、よりいっそう激しくしごきたてた。
味わったことのない刺激に、ジュンは腰が砕けそうだった。
真紅の絶頂は長かった。途方もない責め地獄が続いた。それが、ジュンには何十分にも感じられた。

315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 14:59:49.79 ID:yBH3CTg70

 ――真紅の責めが終わり、息も絶え絶えのジュン。ことの重大さに気付く。
「僕は……なんでこんなこと……」
 真紅の秘所から、白い液体がこぼれている。青い瞳は悲しげだ。
「ジュン……」
 真紅の声を聞くと、ジュンの視界はかすみ、意識もぼやけた。
そして、その場にへたり込んだ。真紅が、ジュンに微笑み掛ける。
「おやすみなさい」
 床に耳をつけるようにしていると、何かの音が聞こえた。
不安だったが、眠気には逆らえなかった。白熱灯の光が暖かい。

317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 15:20:46.21 ID:yBH3CTg70
「うあっ」
 ジュンは目覚めた。ダイニングにあるソファの上だった。
かたわらで、真紅・翠星石・のりが心配そうな顔で、ジュンの顔をのぞきこんでいた。
「だいじょぶですかぁ……?」
「あなた、随分とうなされていたわよ」
 息を荒くしたまま放心するジュン。しばらくすると、自分がアブナイ夢を見ていたことを思い出す。
「あぁぁぁぁ」
 頭を抱えるジュン。真紅たちが驚き、たじろぐ。

319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 15:59:52.60 ID:yBH3CTg70
「ジュ、ジュン君、どうしたの?」
「くそっ、なんでもない!」
 と言いつつも、うめくような声をあげ続けるジュン。
ふと気付いた。翠星石に夢を見られた可能性があることに。ジュンの体から嫌な汗がにじみ出る。
「あなたの夢なら、のぞいていないわよ」
「えっ、あ、そう」
 心配ごとは見透かされていた。
真紅が本当のことをいっているか定かではなかったが、ジュンは深く考えないことにした。
「翠星石がそんなデリカシーのないことするわけないのですぅ」
 翠星石の発言に、えっ、という声を禁じえないのり。

321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 16:38:13.53 ID:yBH3CTg70
「なんですかぁ~」
 翠星石は、のりの口を封じるようににらみ付けた。しかし、告げ口をしたのは、真紅だった。
「大変だったわ。ジュンの夢の中に入ろうとしている翠星石をなだめるのは」
 翠星石があわてふためき、真紅の口を手でふさぐ。
「でたらめです! 真紅の妄言ですぅ!」
 取りつくろう翠星石。すかさず、のりがフォローを入れる。
「でも、それは翠星石ちゃんがジュンくんを思ってやろうとしたことだものねぇ」
 ところが、
「ちげぇです! チビ人間のことなんざどーでもいいです! 興味本位でやっただけです!」
 翠星石にとっては大きなお世話だった。おまけに、否定する翠星石は、最後に犯行を自供していた。
「やっぱり僕の夢の中を見ようとしたんだな」
「あ……」
 ジュンの、翠星石に対する信用は地に堕ちた。
にぎやかな光景。ジュンが真紅の方を見ると、真紅も気付いて、ジュンの方を見た。
ジュンは負い目があったので、すぐに目をそらした。
そして、翠星石をからかうことで気をまぎらすことにした。

322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 17:17:57.25 ID:yBH3CTg70
 少し時間がたつと、のりがキッチンへ向かおうとした。
それを見て、ジュンは時計に目を向ける。もう午後の五時半になっていた。
 土曜日の夕方。テレビの中でニュースキャスターが喋っている。
ソファとじゅうたんにしみ込む消臭剤のかおりは、桜田家にとってはめずらしいことだ。
カーテンもほのかに赤く染まっていた。
ジュンは、こんな時間まで自分が寝ていたことにびっくりした。
「もっと早く起こしてくれてもよかったと思うんだけど」
「そーですねぇ……」
 と翠星石の空返事。
自分がうなされているとき、翠星石が本当に心配してくれていたのか、ジュンは疑った。

323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 17:42:41.46 ID:yBH3CTg70
 ――また三十分たったが、ジュンは倦怠感にさいなまれていた。
おかしな夢を見たことと、ソファで寝たことが原因らしい。
生活リズムを案じつつ、ソファから立ち上がろうとするジュン。しかし、翠星石がジュンの服のそでをつかむ。
「あ、あの……今から面白い番組がありますですから」
 思わずジュンが吹き出す。
「たまには可愛げのあることもいうんだな」
「う、うるさいですね! とにかくここに座ってろ、ですぅ」

325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 18:22:20.58 ID:yBH3CTg70
 翠星石はひどくあわてていた。
「トイレにいくだけだぞ」
「テレビが終わるまで我慢しろです」
「なんでそこまでしなくちゃいけないんだよ!」
 ジュンが、こんな無茶な要望に応じる理由はなかった。
「たまには付き合ってあげてもいいのではなくて?」
 ジュンたちが座るソファの後ろから口を挟んだのは、じゅうたんに座って本を読んでいた真紅だ。
「だぁぁぁもぉぉぉ!」
 ジュンは、翠星石の手を振り払い、二人に疑いのまなざしをやる。
その時、ジュンは自分の座っていた場所に染みがあることに目がいった。

326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 18:42:09.51 ID:yBH3CTg70
 ジュンは廊下で頭をひねっていた。
「なんだろ、アレ」
 別段おかしいわけでもないのだが、妙にひっかかった。なぜか嫌悪感のようなものを覚えた。
わからないものは仕方がない、とジュンは極力何も考えないように決めた。
しかし、トイレのドアに手をかけたとき、いろいろな疑念が浮上してきた。

 ――あの染み……汗にしては広がりすぎだよな。
 ――なんで、真紅はじゅうたんの上で本を読んでるんだ? いつもはいすに座っているのに。
 ――今日は、やけにソファもじゅうたんも消臭剤の匂いがきつかったな。
 ――僕はどうしてあんなに起きる時間が遅かったんだろう。真紅たちがきてからは、遅くても昼前には起きてたのに。

328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 19:14:19.61 ID:yBH3CTg70
 目の焦点が定まらなくなってきた。ジュンの予想だと、全てに合点がいった。そして、最後は決定的だった。

 ――昨日の深夜、なにしてたっけ。
 ジュンの頭のなかで靴音がなった。コツ、コツ。 

すべて思い出した。ジュンはトイレに入り、嘔吐した。体の震えが収まらない。
ジュンはおぼつかない足取りでトイレから出ると、ダイニングには戻らずに、二階へ向かった。

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 19:31:32.90 ID:yBH3CTg70


 ジュンが部屋を出たあと、のりは悠長に歌を口ずさみながら、夕飯の買出しへ行った。
巴の家へ遊びにいった雛苺の出迎えもかねていた。
ダイニングは、真紅と翠星石だけになった。
 真紅がじゅうたんから立ち上がり、翠星石のもとへ近寄って、たずねる。
「上手くごまかせたかしら?」
 真紅が座っていた場所には、うっすらと白いしみがあった。
「多分ですぅ……」
 ソファに腰掛けている翠星石が体をずらす。ソファは濡れて、まだら模様になっていた。
白い染みはジュンの、ソファの染みは真紅の体液だ。
これらの家具は、捨ててしまうわけにもいかなかった。
こんなに目立つ家具だ、捨ててしまうと、ジュンが感付いてしまう。思い出してしまう。

331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 19:38:07.81 ID:yBH3CTg70
 染みをながめた真紅の瞳から、ふいに涙がこぼれた。
「真紅……」
 すすり泣く真紅を、翠星石が抱きしめる。
「戻れますよ。あなたも、ジュンも」
 真紅が、翠星石にすがりつく。
「ごめんなさい。あなたまで巻き込んでしまって」
「なにをいうですか。いいんですよ。翠星石は真紅のお姉ちゃんですから」
 翠星石が、何かを思いついたふうに手をたたき合わせた。
「そうです! 蒼星石が帰ってきたときに、ジュンの心の木を剪定してもらいましょう。
そのときまで、ジュンが感付かなければいいのです」
 真紅は声を荒げていう。
「無理よ。いまでこそ混乱して気付いていないだけで、時が経てば思い出してしまう」
「あのへっぽこぽこのすけをごまかすだけでいいんですよ。お茶の子さいさいですぅ!」

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/04/04(日) 19:39:53.86 ID:yBH3CTg70
 真紅はしばらく黙ったあと、涙を拭った。そして、笑いながらいった。
「そうね。仮に思い出したとしても、引っぱたけば、忘れてくれるかもしれないわ」
「そうです! 二人でぼこぼこにしてやりましょう!」
 二人は気丈に 振舞った。不安がないわけではなかった。だが、覚悟はできていた。
そして、二人のあいだに沈黙がおとずれる。翠星石はさきほどから気がかりだったことを
「……しっかし、遅いですねぇ。チビ人間。腹痛ですかね」
「そうね……」
 二人は、廊下へつながる扉を見やる。その時、

 ゴト

 二人の視線と反対、庭のほうで鈍い音がした。


終わり

337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/04/04(日) 20:23:50.07 ID:yBH3CTg70 [28/28]
今日、自分が遅筆であることを思い知りました。

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