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澪「俺の歌をきけぇえーーーーーっ!!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:15:11.92 ID:QIKhVyd1P [1/23]
http://www.youtube.com/watch?v=Kypeab2LAlc(突撃ラブハート)

澪「レッツゴー、突き抜けようぜ♪夢で見た夜明けへ、まだまだ遠いけど♪」

バババババババッ!

ガムリン「澪さん!あぶない!!」

澪「メイビー、どうにかなるのさ愛があればいつだって♪」

澪「おれの歌を聞けば、簡単なことさ、二つのハートをクロスさせるなんて♪」

ピシューーーン

律「行くぞ!」

紬「うん!」 梓「はい!」

唯澪「夜空を翔けるラブハート♪燃える想いを乗せて~♪」

唯澪「悲しみと~、憎しみを~、撃ち落として行け~♪」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:17:42.46 ID:QIKhVyd1P [2/23]
“本当の空へ。本当の空へ。命輝く空へ。”

ドイツの哲学者の言葉に『大地という現実に忠実に生きよ』というものがあるらしい。
時に空想や夢を抱きながらも、ささやかだけれど幸せな高校生活という“現実”を、私たちは大切にして来た。

しかし、“大地という現実”に忠実に生きた者のみが飛び立つことのできる“本当の空”が、“命輝く空”があるとしたら…。なんてことは考えたことがなかった。

高校三年間最後の学園祭ライブ。そんな平凡で幸せなある日に「出会い」は訪れる。

ライブ前!部室!

律「おい、澪、なんか変な音が聞こえないか?」

澪「耳鳴りか何かと思ってたんだけど…、律もか…。」

遠く、低く、耳鳴りというには深すぎるうめき声の様なものが頭の中と体中に響く。


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:18:22.22 ID:QIKhVyd1P
律「大丈夫か?」

澪「あ、ああ。そろそろステージ行かなくちゃだしな。」

眩暈がするが、高校生活最後のライブ。そうも言っていられない。


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:19:21.94 ID:QIKhVyd1P
学園祭ライブ!

演奏が始まると“眩暈”はもっと激しくなっていく。唸り声と違和感に他の三人も気づいたようだ。

梓「(え…、なにこれ!?)」

唯澪「ああ神様お願い、ふたりだけの♪ドリームタイムください♪」

律「…。」ツツタン♪ツツタン♪

紬「(なんだか、違うわ…)」タータター♪

唯澪「お気に入りのうさちゃん抱いて~、今夜もオヤスミ♪」

梓「(体がねじれるような…)」

澪「う…わ…」

ピューーーーーーーーーンッ!!

サビ入ろうとしたとき、私たちはまばゆい光と巨大な唸り声に包まれた!!


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:28:45.62 ID:QIKhVyd1P
シティセブン!広場!

ピューーーーーーーーーンッ!!

唯澪律紬梓「!?」

私たちが放り出されたのは青空の下。芝生が広がる公園の様な場所だ。

唯「ふわふわ時間♪」

澪「ふわふわ時間♪」

なにが何やら分からずしばらく私たちは演奏を続けていた。
青空!?空はよく見るとガラスのドームに覆われていて、なにかスクリーンの様なものに青が映し出されている。

事に気づいて5人が同時に演奏をやめる。

澪「な、なあ。なんか変だよな!?」

律「ここはどこなの…?」

紬「一旦落ち着きましょ。」

辺りでは家族連れの子供たちが遊んでいる。危険な場所ではないようだ。
しかし、何かがおかしい。

梓「なんで急にこんなところに来ちゃったんでしょう…」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:35:41.24 ID:QIKhVyd1P
バトルセブン艦内!

千葉「マクシミリアン艦長!バサラ君たちと同等の歌エネルギーを感知しました!」

マクシミリアン「何!?本当か!」

エクセドル「本当なら救世主ですな。」

マクシミリアン「場所はどこだ?」

千葉「シティセブンのB4地区です。協力要請に向かいますか?」

エクセドル「バサラ君たちがいない今、市民に要請するのもいたしかたありませんな。」

マクシミリアン「私も向かう。私が直接話した方が早いだろう。」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:40:22.66 ID:QIKhVyd1P
シティセブン!広場!

シューーーン!

唯澪律紬梓「!?」

私たちがしばらく途方に暮れ、辺りをさまよっていると、4台の車に囲まれた。
車といってもタイヤがない!宙に浮いている!

ガチャ

マクシミリアン「私は統合軍、バトルセブン艦長のマクシミリアン・ジーナスだ。」

車の中から軍人風の男性が数人出てきた。話しかけてきた男だけが立派な衣装を纏っている。

マクシミリアン「君たちに協力を要請したいことがある。バトルセブンまでついてきてくれないか?」

律「ついていかないと殺すってか?」

マクシミリアン「市民を守るのも統合軍の任務だ。そんなことするはずがない。」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 22:42:15.37 ID:QIKhVyd1P
千葉「レスポール!?ジャズベースとムスタングもある!」

梓「楽器、お好きなんですか?」

千葉「あ、ああ。紹介が遅れた。私は軍医の千葉だ。」

千葉「艦長!こんなビンテージ物を持っているとは、なかなかの凄腕かもしれません!」

マクシミリアン「頼む。参加は任意だ。説明だけでも聞いてくれ。」

唯「行ってみようよ~♪」

紬「悪い人たちじゃなさそうだし、困っているみたいだしね。」

律「うーん…、そうだな。」

澪「え、ええ…?」

何が何だかさっぱり分からない。ついていかなくてもどうせ途方に暮れるだけである。
私たち五人は車に乗り込んだ。

14 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 22:58:08.87 ID:QIKhVyd1P
車内!

アニメでしか見たことのないような近未来的な建物、道路が窓の外を目まぐるしく通過していく。しかし先ほどから、空とこの空間そのものに私は違和感を覚えていた。

通過する景色から察するに、相当のスピードが出ているはずなのだが、揺れはほとんど感じない。タイヤのある車よりも乗り心地がいいかもしれない。

マクシミリアン「これからお話しすることは、軍の重要機密ということで、一切口外しないでいただきたい。」

澪「は、はい…。」

律「口外する相手もいなさそうだけどな。で、話って何なんだ?」

マクシミリアン「私たちは今、正体不明の敵と戦っている。」

二人の顔つきが変わる。


15 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 22:59:19.21 ID:QIKhVyd1P
千葉「敵には一切の兵器が通用しない。しかし先の戦いのプロトデビルンと同様に歌エネルギーが有用であることが分かっている。」

梓「歌…!?ぷろとでびるん!?」

律「おっさんたち、厨二病なの?」

紬「失礼よ、律っちゃん。続けてください。」

マクシミリアン「しかし、敵によってあのサウンドフォースが戦闘不能状態へと追い込まれてしまった。」

唯「さうんどふぉーす?」

千葉「君たち、FIRE BOMBERを知らないのかね?」

澪「有名人なんですか?」

マクシミリアン「ああ。その若さで知らないとは…。もしかしてシティセブンの市民ではないのか?」

律「シティセブン?」

梓「私たちは桜ケ丘市民です。」

千葉「桜ケ丘!?」

唯「日本だよ。」


16 名前: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 22:59:57.16 ID:QIKhVyd1P
マクシミリアン「日本!?まさか君たちは地球から来たのか!?」

律「じゃあおっさんは宇宙人なのかよ。」

マクシミリアン「いや、私も地球人だ。」

律「話がさっぱり見えん。」

そうこう話しているうちに検問らしき場所を通り、窓の外の景色が変わっていく。
先ほどの様な緑は一切なく、無機質な空間にドでかい機械が並んでいる。
「軍事施設」というのは本当のようだ。


21 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 23:14:27.03 ID:QIKhVyd1P
バトルセブンブリッジ!

律「う、宇宙だぁ~~~っ!!!」

唯「星!星だよ律っちゃん!」

マクシミリアン「何をそんなに驚いている?」

驚かないほうがどうかしている。
連れてこられた場所は船の操縦席のようになっていて、外には暗闇の宇宙空間が広がる。

ヌワーーン

エクセドル「いやいや、これまたかわいらしいお嬢さんたちですな。」

澪「う、うわぁああああ!」ガクガクブルブル

目の前に巨大な人間の顔が現れた。顔だけで私たちの身長の2倍はある。

エクセドル「プロトデビルン…!」ブルブル

梓「ん?」

なぜ梓を見ておびえるんだろうか。

22 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 23:15:33.92 ID:QIKhVyd1P
マクシミリアン「こちらはエクセドル参謀だ。マイクローン化していないゼントラーディを見るのは初めてかな?驚かせてすまない。」

ぜんとら…?マイクローン?さっぱり意味が分からない。

唯「かわいい♪」

エクセドル「おじさん恥ずかしい///」

さっぱり意味が分からない。

梓「それで、『協力してもらいたいこと』ってなんなんですか?」

律「まさかさっき言ってた『正体不明の敵』と戦えっていうんじゃないだろうな?」

マクシミリアン「そのまさかだ。話が早い。君たちには戦場で歌ってもらうだけで良いんだ。」

律「おいおい…。」

千葉「こちらは君たちの高い能力を検出してお願いしている。君たち以外に頼めるものがいないんだ。」

澪「…。」

23 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 23:16:36.31 ID:QIKhVyd1P
プシュー(ドア)

ドアから、20代前半くらいの男性が入ってきた。
若干おでこが後退しているが、姿勢のよさから潔い人柄が伝わってくる。

ガムリン「お呼びですか?艦長。」

マクシミリアン「ああ、ガムリン大尉。新しいサウンドフォースのメンバーが到着した。」

ガムリン「ダイヤモンドフォースのガムリン・木崎大尉であります!」ピシッ(敬礼)

唯「はっ!」ピシッ(敬礼)

律「おいおい…」

マクシミリアン「我が艦きってのエースパイロットだ。君たちの護衛および訓練の指揮を取ってもらう。」

マクシミリアン「5人を宿舎へ案内してやってくれ!」

ミホ「はい!」

ミホ「こちらです。」

澪「あ、ありがとうございます。」


24 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 23:17:16.50 ID:QIKhVyd1P
プシュー(ドア)

私たちはオペレーターと思しき女性に連れられて宿舎へと向かう。
泊る場所のあてもなく、とりあえず身の安全だけでも確保してくれそうな人たちだったので促されるままに従った。

ガムリン「あんな子供たちにバサラやミレーヌさんの変わりができるとは自分には思えません!!」

マクシミリアン「それを言うならミレーヌだってまだ15歳だったんだ。」

ガムリン「しかし…」

エクセドル「もはや希望の光は彼女たちにしかありませんからな。」

27 名前: 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/21(月) 23:26:53.44 ID:QIKhVyd1P
宿舎!

梓「意外と広いですね♪」

あまりものがそろっているとは言い難いが、必要最小限のものがあり小奇麗だ。
寝具なども清潔感があり、案外に心地よい部屋である。

唯「合宿みた~い♪」

澪「なんでそんなに能天気なんだよ…。」

私にとっては、というか冷静に考えれば絶望的な状況の中で、4人はいつもよりむしろ楽しそうだ。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:27:49.84 ID:QIKhVyd1P
紬「ねえ、律っちゃん、カレンダー見て?」

律「2046年…!?」

梓「まさか…。未来に来ちゃったの?」

あり得ない。
しかし異様に発展した科学技術を見る限り、あり得ない話ではないと思えてしまう。

律「唯…」

唯「律っちゃん…」

唯律「新大陸だぁ~~~~~っ!!」

大陸じゃねえし。

澪「でも、どうするんだよ…。もう帰れるないかもしれないんだぞ?」

唯律紬梓「……。」

皆なにも言えなくなった。
しばらくして、沈黙を破ったのは律だった。

律「まあ、艦長さんたちに協力するしかないだろうな。あの人たちなら帰り方も分かるかもしれないし。」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:28:34.22 ID:QIKhVyd1P
プシュー(ドア)

ミホ「艦長がお呼びです。バルキリー格納庫まで来てください。」

唯「は~い♪」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:42:09.54 ID:QIKhVyd1P
バルキリー前!

無機質な格納庫に3機のロボットが並んでいる。その全長は20mくらいであろうか。
一同は見上げた姿に絶句する。

マクシミリアン「これが今までサウンドフォースが使っていたバルキリーだ。」

律「す、すげえ…!」

アニメなどで出てくるようなロボットであるが、間近で見ると金属の重厚感が威圧的である。

千葉「左から紹介しよう。律君と紬君に乗ってもらうVF-17T改ストームバルキリーだ。」

律「よし!」 紬「うん!」

千葉「真中が唯君と梓君に乗ってもらうVF19改ファイヤーバルキリー」

唯「うん♪」 梓「はい!」

千葉「そして澪君に搭乗してもらうのがVF11MAXL改ミレーヌバルキリーだ。」

唯「澪ちゃんのだけかわいい!」

梓「ずるいです!」

確かに私の前にあるロボットだけが白を基調とし、女性的なフォルムをかたどっている。
しかし、よく見ると傷を修復し跡があり、確かに「兵器」として使われているものであることを伺わせる。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:42:52.80 ID:QIKhVyd1P
澪「なんで私だけ一人なんだよ…。」

そしてなぜか私だけが赤いレオタードを着させられている…。

澪「っていうかなんで私だけこんな格好してるんだよ!」ブルブル

千葉「それはミレーヌ君が着ていた服だ。君にはそれを着てもらわないと歌エネルギーを存分に発揮できないからな。」

絶対にウソだ…。

律「よく似合ってるわよ、澪ちゅあん♪」

澪「///」


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:44:17.59 ID:QIKhVyd1P
プシュー(ドア)

ガムリン「バルキリーの点検、終わったか?」

千葉「はい。今この子たちに明日乗るバルキリーを紹介していた所です。」

グババ「キィー!」

ガムリンさんの背後から全身毛でおおわれたまりものような小さなネズミが嬉しそうに駆け寄ってくる。

唯「なにこれ~!かわいい!」

ガムリン「これは銀河ネズミのグババだ。」

グババ「キー、キー!」ピョンピョン

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:44:45.23 ID:QIKhVyd1P
グババ「キー♪」スリスリ

グババは私の肩に飛び乗り頬ずりしてくれる。確かにかわいい。

澪「か、かわいいな//」

唯「澪ちゃんばっかりずるい~!」

ガムリン「(グババが初対面の人になつくなんて…)」

千葉「これはバサラ君たちが歌っていた歌の楽譜だ。」

梓「あ、はい…」

千葉「サウンドブースターは今はバサラ君たちの歌に最適化してある。是非覚えていただきたい。」

澪「分かりました。」

ガムリン「バルキリーの搭乗訓練は明日の正午だ。それまでゆっくり休んでくれ。」

唯「イエッサー!」ピシッ

澪「おい…」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/21(月) 23:45:43.58 ID:QIKhVyd1P
宿舎!

その晩はバルキリーの操縦の仕方を一通り教わって、明日の訓練に備えることとなった。
思っていた以上に操作はシンプルだったが、あのどでかい鉄の塊の中に入って戦場へ行くのかと思うとなかなか眠れなかった。

澪「…。」

梓「」すー、すー

唯「」すぴー、すぴー

律「澪?」

澪「律…」

律「眠れないのか?」

澪「あ、ああ。」

律「大丈夫。大丈夫だから。」

澪「う、うん…。」

いったい何が「大丈夫」なのかは分からないが、律の声を聴いた後は安心して朝まで眠れた。

紬「しゃれこうべ…」

43 名前: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:08:29.63 ID:pY43SL6FP [1/145]
訓練当日!

ミホ「ダイヤモンドフォース、エメラルドフォース、及びサウンドフォースのスタンバイ完了!」

サリー「カタパルトスタンバイ!いつでも発進できます!」

マクシミリアン「よし!」

ブォーン!ブォーン!ブォーン!

ピッ!

ガムリン「D1からS1、S2、S3へ!ただいまから訓練を開始する!」

律紬梓「はい!」

唯「らじゃー!」

澪「はい…」

ガムリン「心配することはない。昨日講習でやったとおりの運転をしてくれればいい。」

澪「はい。」

ガムリン「それでは発進準備!」

44 名前: 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 00:09:49.30 ID:pY43SL6FP [2/145]
ミレーヌバルキリー内!

狭い空間の中で様々な計器の音やオペレーターのスタンバイする声が聞こえる。
恐怖とも緊張とも形容しがたい感覚が全身を覆う。

3、2、1、ゼロ!

ブヲーーーーーーン!!!!

澪「う、うわっ…!」

射出と同時に、これまでの人生で経験したことのない急加速に襲われる。
恐怖を味わう前に血の気が引いて行き、ジェットコースターさえ苦手な私は本当に失神しかけた。

ピッ!

(ガムリン「澪さん大丈夫ですか?スピードに慣れるまではたいへんでしょうけど無理はしないでください!」)

澪「は、はい!」 ハアハア

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:11:06.83 ID:pY43SL6FP [3/145]
ピッ!

(紬「S1からS3へ!聞こえますか!」)

澪「う、うん、聞こえてるよ。」

(唯「絶好調だよ~♪」)

ビューーーン! ビューーーーン!

唯と梓の乗るファイヤーバルキリーが曲芸飛行の様な軌跡を描く。
飲み込みが早いと言うべきなのかもしれないが、いろいろな意味で目を疑ってしまった。

澪「まじめにやれ!」

ファイヤーバルキリー内!

唯「えへへ~。」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:13:16.81 ID:pY43SL6FP [4/145]
ファイヤーバルキリー内!

唯「えへへ~。」

ピッ!

(ドッカー「俺はエメラルドフォースのドッカーだ!俺たちが敵役をやる。お嬢さんたち、手加減はしないからな。ははは」)

ピッ!

(律「望むところだ!」)

唯「どっか行け!!」

(ドッカー「おいおい…」)

梓「唯先輩、ふざけないでください!!」

唯「えへへ~。」

ピッ!

(ガムリン「我々ダイヤモンドフォースが君たちのフォローをする。極力エメラルドフォースの弾を回避してくれ!」)

梓「はい!」

唯「了解であります!隊長!」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:14:10.58 ID:pY43SL6FP [5/145]
ストームバルキリー内!

バババッバババババババッ!

律「よっしゃーー!!」

ピシューーン!ピシューーン!

紬「律っちゃん操縦上手~い♪」

律「えへへ~//」

ファイヤーバルキリーもストームバルキリーも見事にバルカンやレーザーを回避する。
私はただただおびえながら、背後でそれを見守っていた。

ドカーーーーン!

(ドッカー「おい、どこ見てやがる。へへ」)

(ガムリン「おいドッカー!やりすぎだぞ!」)

(ドッカー「戦場では誰も手加減なんかしてくれないぜ!」)

律「くっそ~!」

紬「私もがんばる!」フンス

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:16:41.77 ID:pY43SL6FP [6/145]
ミレーヌバルキリー内!

ピッ!

(律「おい澪~、大丈夫か~?」)

澪「う、うわぁ~~!」

バババン!ドド~ン!

(律「あちゃ~。」)

ピッ!

(ガムリン「D1からS3へ。フォーメーションを崩すな!もっと我々の後方に回り込むんだ!」)

澪「は、はい!」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:20:08.01 ID:pY43SL6FP [8/145]
バトルセブン艦内!

エクセドル「まずまずのようですなぁ…」

マクシミリアン「ああ。まだまだ実戦には投入できそうもないが、なかなかセンスがある。」

エクセドル「スピリチアレベルの高いものはバルキリーの運転にも向いているのかもしれませんな。」

ブオーーーーン!ブオーーーーン!ブオーーーーン!

マクシミリアン「どうした!?」

サリー「艦長!デフォールド反応です。前方から巨大艦隊とバトロイドが接近中!」

エクセドル「敵襲ですなぁ…」

マクシミリアン「こんな時に…」

マクシミリアン「バルキリー隊、スクランブル発進!」

ミホ「了解!」

マクシミリアン「ダイヤモンドフォース、エメラルドフォースはサウンドフォースを安全空域に退避させた後迎撃に向かうように!」

(ガムリン「了解です!」)

(ドッカー「了解!」)

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:20:56.62 ID:pY43SL6FP [9/145]
宇宙空間に突如現れたのは数機の戦艦と数百機の紫色のロボット。
私たち5人は周りの状況を察して、促されるまま後方に退避した。

キム「艦長!敵バトロイドのデータです!」

マクシミリアン「なに!?エルガー、ゾルンだと…!?」

エクセドル「エルガーゾルンといえばプロトデビルンのときも…」

マクシミリアン「ああ。しかしプロトデビルンが再び攻撃を仕掛けてくるなんてことは…」

エクセドル「ではいったい…?」

サリー「敵バトロイド内部に生体反応がありません!」

エクセドル「無人機ですな。」

バルキリーのバルカンやミサイルは全て紙一重でかわされる一方で、敵のレーザーはことごとく命中し、一機、また一機と撃墜されていく。

ミホ「艦長!バルキリー隊、圧倒的劣勢です!」

マクシミリアン「くそ…。いったいどういうことなんだ…。」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:22:06.37 ID:pY43SL6FP [10/145]
ガムリン機(VF22)内!

ガムリン「D1からD2、D3へ。相手は無人機だ。フォーメーションFに切り替え敵機を撃ち落とす!」

(ディック「了解!」)

(モーリー「了解!」)

ガムリン「サウンドフォース、及びシティ7に一機たりとも近づけるな!」

ババババババッ!!

ガムリン「ぐ、ぐわぁっ!!」ドドン

ピッ!

(マクシミリアン「D1!いったいどういうことだ!」)

ガムリン「今までのエルガーゾルンと全く動きが違います!!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:24:09.55 ID:pY43SL6FP [11/145]
バトル7ブリッジ!

マクシミリアン「動きが、違う?」

エクセドル「機体の性能は同じはずですがなぁ…」

(ガムリン「なんというか、動きをすべて先読みされている感覚であります!」)

ミホ「各バルキリー隊、撃破され戦線を離脱!このままでは壊滅してしまいます!」

マクシミリアン「フォールド(ワープ)まで何分かかる?」

サリー「フォールドエネルギー充填まで、約75分!」

マクシミリアン「遅すぎる…」

エクセドル「お手上げですなぁ…」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:26:22.57 ID:pY43SL6FP [12/145]
ストームバルキリー内!

バババババババッ

律「かなり劣勢みたいだな。」

紬「ガムリンさんたち、大丈夫かしら…。」

律「クソっ!私たちじゃなにもできないのか。」

その時、唯が突如歌いだした。昨日覚えたばかりのFIRE BOMBERの歌だ。

(唯「さぁ始まるぜsaturday night♪調子はどうだい♪Let's stand up!ビートを感じるかい~♪」)

紬「唯ちゃん…」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:27:08.48 ID:pY43SL6FP [13/145]
律「唯…」

(唯「ここは空飛ぶパラダイス♪忘れかけてるエナジー…」)

律「よし!私たちも行くぞ!」

紬「うん!」

律「S1からS2、S3へサウンドフォースも戦闘空域へ向かう!!」

(梓「はい!」)

(澪「え、ええ…?」)

タタンタンタンタンタン♪

唯の歌、律のドラムに続いて皆の演奏が始まる。

律「いくぞーーーーーっ!!」タカタカタカタカ!

http://www.youtube.com/watch?v=WWZ4e19P4C0(PLANET DANCE♪)

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:27:58.80 ID:pY43SL6FP [14/145]
ミレーヌバルキリー内!

(唯「さあはじまるぜSaturday night!調子はどうだい♪Lets stand up!ビートを感じるかい~♪」)

ピッ!

(律「澪!なにやってるんだ!歌うぞ!うぐっ…」ドドーンッ)

澪「む、無理だ…」ガクガクブルブル

ピッ!

(梓「澪先輩!」ババババッ)

ドドーンッ、ドーンッ!

先行したファイヤーバルキリーの通信からは明らかに撃たれている音が聞こえる。

澪「」ガクガクブルブル

ピッ!

(ガムリン「君たちはなにをやっているんだ!危ないぞ!」)

澪「は、はい…」ブルブル

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:30:35.31 ID:pY43SL6FP [15/145]
バトル7ブリッジ!

ミホ「艦長!サウンドフォースが戦闘空域へ突入しました!」

マクシミリアン「いったいどういうつもりだ…。」

エクセドル「歌っていますな。」

マクシミリアン「千葉、歌エネルギーはどうだ?」

千葉「3000チバソング…、まだまだサウンドブースターを起動できるレベルではありません…」

マクシミリアン「やはりダメか…」

エクセドル「やはりバサラ君たちの代わりというのには荷が重すぎましたかなぁ…」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:31:38.55 ID:pY43SL6FP [16/145]
ミレーヌバルキリー内!

(梓「澪先輩!」)

(紬「澪ちゃん!」)

澪「」ガクガクブルブル
グババ「キィーーッ」

(唯「ここは空飛ぶパラダイス♪忘れかけてるエナジー♪」)

澪「」ブルブル

(唯「now hurry up!取り戻そうぜ~♪」)

澪「(唯が…、唯が歌ってる…)」
グババ「キィ…」

私はなんだか自分が情けなくなってしまった。
こんなんじゃいけない。こんな私を変えてくれた仲間たちががんばっているのに!

(唯「No more wastin´ time!まるで夢のように♪何もかも流されてしまう前に~♪」)

澪「くっそ…、私も!!」ボンボボーン♪ボボーン♪

(律「澪っ!!」タンタターン!タカタカタカ!)

澪「Hey everybody!光を目指せ!踊ろうぜ!dancin´ on the planet dance!」
グババ「キィ~♪」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:32:26.40 ID:pY43SL6FP [17/145]
バトル7ブリッジ!

(澪「諦めのsad song♪嘘つきは歌う♪No thanks!お呼びじゃないぜ~♪」)

千葉「これはいったいどういうことなんだ!5人揃った瞬間に歌エネルギーが跳ね上がった!!」

エクセドル「共鳴効果というやつですかな…」

(澪「変わり続ける星座と♪見えない汗となみだが♪into my heart!勇気をくれる♪」)

千葉「よし、これならいける!サウンドブースター射出!」

(唯澪「No more wastin´ love!愛を無駄にするな♪」)

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:33:16.50 ID:pY43SL6FP [18/145]
ミレーヌバルキリー内!

ガシィーーン!

サウンドブースターと呼ばれる大きなスピーカー状のユニットが私たちのバルキリーに装着される。

(ミホ「サウンドブースター、ドッキング完了!」)

澪「お前だけを、誰かが見つめてるはず~♪」

(律「敵が撤退していく…。澪、すごいぞ!」タンタタンタタン!)

ドドーン!ドーン!

澪「ぐッ…、Hey everybody!心のままに!叫ぼうぜ!Junmin' on the planet dance♪」

(ガムリン「澪さん!その調子です!」)

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:33:59.30 ID:pY43SL6FP [19/145]
バトル7ブリッジ!

ビシューーーン!

サウンドブースターを通した私たちの歌は、サウンドビームと呼ばれる光の矢となって敵に放出される。

千葉「すごいぞ!サウンドブースターが起動している!」

キム「艦長!敵機が後退していきます!」

エクセドル「サウンドビームが効いているようですなぁ…」

(唯澪「Hey everybody!Hey everybody♪Hey everybody!…」)

マクシミリアン「なんとかしのげたようだな…」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:34:57.65 ID:pY43SL6FP [20/145]
バルキリー前!

ガムリン「君たち、今日は突然こんなことになって申し訳ない。」

律「いいのいいの!」ポンっ

ガムリン「本当に助かった。」

唯「えへへ~。」

紬「澪ちゃん、大丈夫?」

澪「」ガクガクブルブル

梓「また立ったまま気絶してますね。」

ガムリン「とにかく今日はゆっくり休んでくれ。」

唯律紬梓「はいっ!」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:36:24.60 ID:pY43SL6FP [21/145]
バトル7ブリッジ!

プシュー(ドア)

ガムリン「失礼いたします!」ビシッ

マクシミリアン「ガムリン、彼女たちはどうだ?」

ガムリン「ただいまシティ7内の宿舎へと案内いたしました。」

マクシミリアン「戦力として使えそうか?」

ガムリン「バルキリーの操縦技術もセンスがありますし、音楽的な実力も申し分ありません。しかし…」

マクシミリアン「しかし?」

千葉「ええ。10万チバソングを越えたとは言え、バサラ君達には到底及ばない…」

エクセドル「敵はそのバサラ君たちを封じ込めたわけですからなぁ…」

マクシミリアン「無駄死にはさせられない、か…」

ガムリン「はい。」

マクシミリアン「確かに敵が何者かさえ分からない現状ではな…」


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:37:44.62 ID:pY43SL6FP [22/145]
サリー「艦長!調査班がエルガーゾルンコクピットに人型の生命体を発見いたしました!」

マクシミリアン「なに!?生体反応は無いのではなかったのか?」

サリー「はい。しかし…」

マクシミリアン「映像をこちらに回せ!」

…………………
モニター映像

??「スピィー…、クカカカカカッ…」

ピシュン!

…………………
モニターに映されたのは3対の手を持つ悪魔の様な形相のエイリアン。
目に怪しい光を携えたまま数秒で消えていった。

エクセドル「プロトデビルンではないようですなぁ…」

マクシミリアン「生体データは?」

サリー「それが、全て反応がありません!」

マクシミリアン「いったいどういうことなんだ…」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:39:56.97 ID:pY43SL6FP [23/145]
宿舎!

澪「な、なあ、私たちにはなにもできないよ。帰れるようにお願いしよ?」ブルブル

律「そんなこと言って~。澪もノリノリだったじゃん?」

澪「だ、だって…」

紬「律っちゃん、それなあに?」

律「これか?この中にFire Bomberのライブ映像が入ってるんだって。さっきもらったんだよ。」

唯「わあ!見たい見たい!」

紬「うん!見たい見たい!」

律「たぶんここに差し込めば見れると思うんだけど…」ガサゴソ

梓「律先輩、壊さないでくださいよ。」

律「だいじょぶだって!」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:40:58.18 ID:pY43SL6FP [24/145]
…………………
テレビ

バサラ「みんな!待たせたな!」

ミレーヌ「行くよ!」

タタン!タンタン♪タカタカタカタカ♪

バサラ「さあ始まるぜSaturday night♪…」

…………………
テレビに映し出されたのは大勢の前でライブをするFIRE BOMBERの姿だった。
演奏技術にも歌唱力にも驚愕したが、心の一番深いところから熱くさせるような何かがそこにはある。

梓「す、すごい…」

律「このドラム、ヤバいだろ…。なあ、澪?」

澪「…。」

律「どうやって三つもバスドラ蹴ってるんだ。」

澪「す、すごい…」

梓「お客さんもかなり入ってますね。」

唯「大大大スターだったんだね。」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:42:56.65 ID:pY43SL6FP [25/145]
ガチャ(ドア)

アキコ「それを言うならあなたたちももう大スターよ。」

私たちが談笑しているところに中国人風の女性が入ってくる。

唯「だれ?」

アキコ「ごめんなさい。私はFIRE BOMBERのプロデューサーをしていた北条アキコよ。」

日本人なのか?

梓「はじめまして、放課後ティータイムです。」ペコリ

律「大スターって?」

アキコ「これよ。」

-「ヒーロー再来!新生サウンドフォース!!」
iPadのようなハイテク機器に私たちの写真がデカデカと映し出される。

律「こ、これは?」

アキコ「銀スポの記事よ。これだけじゃなくて各社とも一面であなたたちのことを扱っているわ。」

唯「すご~い!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:43:38.84 ID:pY43SL6FP [26/145]
律「私たち、一躍有名人になっちゃったんだな!」

アキコ「それでね、お願いがあって、あなたたちにライブをしてほしいのよ。」

唯「ライブ?」

アキコ「そうよ。」

澪「大勢の前で…、ライブ…」ガクガク

アキコ「今シティの人たちは不安な毎日を送っているし、度重なる戦争に疲れているわ。」

澪「…。」

アキコ「だからあなたたちの歌で元気づけて欲しいっていう市長からの要請なのよ。」

梓「私たちで良いんですか?」

アキコ「もちろんよ。英雄の再来に皆勇気づけられると思うわ。」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 00:44:52.18 ID:pY43SL6FP [27/145]
プシュー

ミリア「私からもお願いするわ。」

アキコ「ミリア市長。」

唯「市長…?キレイな人…」

確かに市長というには若くてきれいな女性である。

ミリア「まあ!うれしいこと言ってくれるじゃない♪」

律「サウンドフォースをやらせていただいています、放課後ティータイムです。」

梓「よろしくお願いいたします。」

ミリア「こちらこそよろしく。必要なものは何でも言って。こちらで用意するわ。」

律「そういうことなら協力しない手はないよな、澪?」

澪「う、うん…」

戦争に行くのとはわけが違う。私たちの演奏で元気づけられるなら願ってもない。でも…。

律「よーし!いっちょド派手にいくぞーーっ!!」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:03:55.10 ID:pY43SL6FP [28/145]
バルキリー前!

ライブの打ち合わせをしている最中、私たちは再びバルキリー格納庫へと呼び出された。

ガムリン「艦長、これは!?」

マクシミリアン「ああ。新生サウンドフォースのために緊急配備した新型のバルキリーだ。」

目の前にある真新しい三機のバルキリーはサウンドフォースのバルキリーによりさらに斬新なデザインとなっていて、どこかより親しみやすい雰囲気を持っている。
しかし依然としてそれが戦争へ駆りだすための「兵器」であることには変わりない。

律「ほえ~…」

唯「かっこいい♪」

千葉「これらにはデフォルトでサウンドブーストが内蔵されている。」

ガムリン「被弾や接触不良のリスクを回避できるわけか。しかしこんな短期間でどうやってそんなものが開発できたんだ?」

千葉「唯君たちが持ってきた楽器のデータを使ったんです。」

唯「ギータを?」

千葉「ああ。天然素材で作られた楽器はそれぞれの「歪み」を持っている。その「歪み」は音に深みを与えるだけでなく、人から発する歌エネルギーをも増幅させられることがわかったんだ。」

なるほど。私たちが親しみを覚えるのもそのためだろうか。

梓「楽器ってすごいんですね…。」

千葉「ああ。過去の時代の職人の実力には感服した。」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:05:15.82 ID:pY43SL6FP [29/145]
唯「ねえ、おじさん、これがギータでしょ?」

黄金色の機体を指さして唯が言う。

千葉「さすが唯君、鋭いね。左からVF22T改、『ギータ』だ。KORG TRITON Extremeのサンプリング音データと最新型のサウンド兵器を内蔵している。紬君もこちらに搭乗してくれ。」

搭載された大小様々のスピーカーとミサイルの様なものが「最新型のサウンド兵器」だろうか。

紬「はい!」 唯「ギータ♪」

千葉「真中がVF19T改、『ムスタング』だ。Hip gigのデータを基にしたウーハーサウンドブースターも内蔵されている。律君もこちらに乗ってくれたまえ。」

黄色いラインの入った赤い機体はファイヤーバルキリーと酷似しているが、両肩部、両足部と背部に巨大なスピーカーが設置されている。「ウーハーサウンドブースター」だろう。

律「よっしゃーっ!」 梓「はい!(むったん♪)」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:06:10.01 ID:pY43SL6FP [30/145]
千葉「そして最後が澪君のVF17S改、『エリザベス』だ。無駄な兵装を省いた代わりに“サウンドフレーム”を装備している。ボディの全てがサウンドブースターの役割をするんだ。」

グババ「キィー!」

白地に青の入ったバルキリーは確かに「エリザベス」であると直感した。
ミレーヌバルキリーよりはがっしりしているものの、ダイヤモンドフォースのVF17よりは細身になっていて、女性的な流線形のフォルムをかたどっている。

澪「また私だけ…、一人…。」ガクブル

マクシミリアン「君たちの部隊はこれから、バンド名にちなんで『HTフォース』と呼ぶこととする。」

律「『HTフォース』か…。よし!」

ガムリン「これから飛行テストに向かいますか?」

マクシミリアン「ああ、そうだな。」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:07:01.72 ID:pY43SL6FP [31/145]
プシュー

ドアの向こうから先日の市長が不機嫌そうな顔で入ってきた。

マクシミリアン「ミ、ミリア…!」

ミリア「あなたたち、そろそろライブの時間よ!」

律「あ、ああ。そうだった。」

マクシミリアン「待ってくれ、これから大切な飛行テストがあるんだ!」

ミリア「市民を勇気づけることも大切なことよ!あなたたち、行くわよ!」

唯律紬梓「はーい♪」

澪「は、はい…」

マクシミリアン「全く…」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:18:13.19 ID:pY43SL6FP [32/145]
シティセブンライブ会場!

唯「いかれた、ダンスで答えを探すだけさーーーっ!♪」

http://www.youtube.com/watch?v=Ga_aTC1MCY0&feature=related (seventh moon♪)

正確な観客動員数は把握していないが数千人は入っているだろうか?
改めて「サウンドフォース」がシティセブンの人たちにとって大きな存在であったことがうかがえる。

観客「」ワーーーーッ!

六角形のライブ会場は「武道館」を思わせる。こんな形で私たちの入部当初の夢がかなうとは当然思ってもみない。
もっとも私は緊張とあわただしさに巻き込まれて、「夢」を実感することすらできなかった。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:19:27.88 ID:pY43SL6FP [33/145]
紬「(すごい人の量ね。)」

梓「(はい…。)」

澪「」ガクガク

律「(あちゃ~。澪!リラックスリラックス!)」

唯「はじめまして、放課後ティータイムです。」

観客「」ワーーーっ!

唯「歌エネルギーがどうたらこうたらで、地球から呼ばれてきちゃいました~。」

観客「」パチパチパチ

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:19:43.08 ID:pY43SL6FP [34/145]
唯「シティセブンはすごいですね。私はハイテクな機械の使い方が分からなくて、テレビを壊しちゃって、ガムリンさんに怒られちゃいました~。」

観客「あっはっはっはっは~」

澪「(さすが唯…)」ブルブル

梓「(こんなに大勢の前なのに全然どうじてませんね。)」

初めての学園祭ライブでも感じた事ではあるが、人前に立った時の唯の落ち着きには感心する。
それが数千人の前でも同じなのだからもはや尊敬するしかない。

唯「FIRE BOMBERの代わりにはなれませんが一生懸命歌います!次は私たちの曲、U&I!」

観客「」ワーーーーッ!

テーレレレーレー♪テーレレレーレー♪

ジャッジャッジャッジャ♪

唯「君がいないと何にもできないよ~♪君のご飯が食べたいよ~♪」

……………
…………

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:20:34.01 ID:pY43SL6FP [35/145]
バトルセブン艦内!

キム「艦長、戦艦右前方より巨大な生体反応発見!」

マクシミリアン「よし!モニターを回せ。」

(ガビル「ウヲォーーーーーーッ!!」)

マクシミリアン「プロトデビルン!?」

モニターに映るのは数百メートルはあろうモンスターが宇宙空間を飛んでいる姿。
“プロトデビルン”だろう。

エクセドル「何やら様子がちがうようですなぁ。」

(ガビル「久しぶりだな!アニマスピリチア!献身美ッ!!」)

マクシミリアン「何…!?どこへ向かっているんだ…。」

キム「艦長、戦艦左前方に人方の物体を目視しました。」

マクシミリアン「目視…?」

エクセドル「本命の敵ですな。」

(アグニ「我が名はアグニ…、行け、アスラ…」)

エクセドル「アグニ…」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:21:20.91 ID:pY43SL6FP [36/145]
アグニと名乗る生命体の大きさは数十メートル。全身眩いばかりの赤と黄色に覆われるその姿はまさに威風堂々!

(アスラ「クカカカカ」 アスラ「カカカカッ」 アスラ「カカッカカカ…」)

“アグニ”を囲むようにバルキリーほどの体長の“悪魔”が無数に湧いてくる。

キム「数十メートルの生命体一体と十数メートルの生命体数百体です。」

エクセドル「エルガーゾルンに乗っていた生命体と同じものですなぁ…」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:23:09.59 ID:pY43SL6FP [37/145]
宇宙!

ガビル「行け!グラビル!」

グラビル「グアぁーーーーッ!」

“グラビル”の掌が星型に輝いたかと思った次の瞬間、直径数十メートルはあろう巨大なビームが放たれる。

ビシューーーーーーーーーーーン!!!

強大なその一撃によって全て消滅…、したかのように見えた。

しかし次の瞬間に目の前に映ったのは一騎たりとも傷つくことなくこちらへ向かってくる敵の姿だった。

アスラ「クカカカカ」 アスラ「カカカカッ」 アスラ「カカッカカカ…」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:23:25.65 ID:pY43SL6FP [38/145]
アグニ「他愛ない…」

ガビル「グ、グラビルの攻撃がまるで効いていない…!!」

アグニ「焼き尽くせ…、全てを…」

“アグニ”の身体が一瞬その輝きを増す。

ブフォーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッッ!!!!

直径数百メートルはあろう火柱が体長数十メートルの“アグニ”からまっすぐに発せられる。

アスラ「グがっ…」 アスラ「ガッ…」 アスラ「クガ…」

ガビル「う…、が…、焼滅美ッッ!!!」

火柱は“悪魔”ごとプロトデビルンを焼き尽くした。

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:37:44.85 ID:pY43SL6FP [39/145]
バトルセブンブリッジ!

ミホ「プロトデビルンが一瞬で…」

マクシミリアン「仲間ごと焼き消すとは…。いったいどういうことだ!?」

エクセドル「酸素のない空間で炎を発するとは…」

“アグニ”は自身に発せられるビームを気にすることもなく堂々とバトルセブンに近づいてくる。

(アグニ「焼き尽くす…」)

サリー「艦長、艦内の温度が急上昇中です!」

マクシミリアン「敵のデータはまだなのか!」

サリー「それが…、物質反応もエネルギー反応もありません。」

マクシミリアン「なに!?」

エクセドル「幻…、ということになりますかな…。」

マクシミリアン「幻?確かにこちらを攻撃してきているんだぞ!」

97 名前: 忍法帖【Lv=21,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 01:38:57.49 ID:pY43SL6FP [40/145]
ライブ会場!

唯「想いよ~、届け~♪」

「U&I」の演奏を終え、5人が観客の拍手に酔いしれる中、天空から警報音が響く。

ウーーーーーーーーッ! ウーーーーーーーーッ!

観客「」ざわざわ…

紬「な、なに?」

観客席にいるスタッフが律に合図を送る。

律「敵襲のようだな。」

観客「」ざわざわ…

梓「みなさん、落ち着いて避難してください!」

梓はあらかじめ打ち合わせの際に指示を受けていた避難経路に観客を誘導する。

唯「続きは空の上で歌うので聞いててね~♪」

澪「ちょっと、唯…」


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 01:39:45.33 ID:pY43SL6FP [41/145]
皆混乱しているだろうと思われていた中、唯のひと声で観客が再び一つとなる。

観客「HTフォース!!HTフォース!!HTフォース!!HTフォース!!」

律「これは…。行くしかないだろ!」

梓「はい!」

澪「で、でも…」ガクガク

律「澪、お客さんを見てみろよ。」

観客「HTフォース!!HTフォース!!HTフォース!!HTフォース!!」

観客の声援で胸の奥に何かがこみ上げてくる。恐怖が消えたわけではないが身体が熱くなる。

澪「わ、分かったよ…」

律「行くぞーっ!!」

唯澪紬梓「おーーっ!!」

私たちは急いでバルキリーへ乗り込んだ。

100 名前: 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 02:04:35.89 ID:pY43SL6FP [42/145]
エリザベスバルキリー内!

これから戦闘空域へ向かって発進する。
狭い空間の中で私は緊張に耐えていた。

ピッ!

(律「HT1からHT2、HT3へ。発進準備大丈夫か?」)

ピッ!

(唯「大丈夫です!隊長!」)

澪「あ、ああ…。大丈夫だ。」

(律「よし!行くぞ!HTフォース!発進!!」)

ブフォーーーーーーーーーーーーーーンッッ!!!

“急加速”が再び私を襲う。

澪「う…、わ…」

今回もなんとか気絶せずに済んだようだ。

澪「無事発進できたか…。」ハア、ハア

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:05:47.68 ID:pY43SL6FP [43/145]
(アスラ「クカカカ…」ビシューーーーンッ!)

“悪魔”が私に向かってビームの様なものを発する。

澪「うわっ!」

ガゴーーーーーンッ!

“ビーム”はよく見ると水と風が混ざったもののようだ。

私はとっさにレバーを傾ける。
バルキリーは私が意図したように動き、“ビーム”を巧みにかわす。

澪「この感覚…。」

そうだ。乗り物と楽器という大きな違いはあるが、この違和感のなさ、身体にしっくりと来る感覚は確かにエリザベスそのものだ!

(唯「すごいよこれ!ギータだよ!!」)

ああ。これなら、行ける!!

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:06:38.71 ID:pY43SL6FP [44/145]
(律「よし!行くぞ!ワン、ツー」)

律の合図とともに三機のバルキリーがファイター形態(戦闘機)からバトロイド形態(ロボット)へと変形する。

テーンテーンテテーテーンテ♪テーンテーンテテーテーンテ♪

http://www.nicovideo.jp/watch/sm10957494 (ぴゅあぴゅあはーと♪)

澪「頭の中想いでいっぱい~、あふれそうなのちょっと心配~♪」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:07:58.16 ID:pY43SL6FP [45/145]
バトルセブン艦内!

(澪「とりあえずヘッドフォンでふさごう~♪」 唯「Don’t stop the music♪」)

ミホ「艦長、HTフォースが戦闘空域に到着しました。」

マクシミリアン「よし、ダイアモンドフォース、及びエメラルドフォースはHTフォースの護衛に回るように!」

(ガムリン「了解!」 ドッカー「了解~!」)

(澪「欲しいものは欲しいっていうの~、したいことはしたいっていうの~♪」ビシューーーーーーン!!)

歌い始めて間もなく、私たちのバルキリーから“サウンドビーム”が放たれる。

キム「サウンドビーム!新機体は順調に機能しているようです。」

千葉「すごい歌エネルギーの量だ!!やはり普段使っている楽器との相性が歌エネルギーを増幅させるのか!」

(澪「だけど言えない言葉もあるの~♪」 唯「Can’t stop my heart beat♪」)

サウンドビームは分散し、数百の“悪魔”に命中する。

(アスラ「カカカ…」  アスラ「カカッ…」)

サリー「敵が後退していきます。」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:08:47.96 ID:pY43SL6FP [46/145]
ムスタングバルキリー内!

(澪「い・き・な・り!チャンス到来、偶然おなじ帰り道~♪」)

律「澪!その調子だ!」ツツタン♪

梓「でもあの大きい敵には効いていないみたいですね…」

サウンドビームは“アグニ”にも命中しているはずなのだが全く効いているそぶりがない。

(アグニ「マナス…、か…」)

(澪「ふ・く・ら・む!胸の風船、急に足が、宙に伸びて、上昇気流に乗って♪」)

律「どんどんこっちに近づいてくる…!暑いな…。」

ゴーーーンッ!!

アグニはその身体に輝きを増しながら、炎の矢をこちらへはなってくる。

梓「ピンポイントバリア展開!律先輩、そろそろ耐えられません…」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:10:24.99 ID:pY43SL6FP [47/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「(くそ…。小さいのには効いてるのにどうして…)」

澪「飛んで行っちゃえ!キミのもとへ、私の、ぴゅあぴゅあはーと♪」

ピッ!

(ガムリン「D1からHTフォースへ。このままでは危険だ!もう少し下がってくれ!くそっ…」ガゴーーンッ!)

(律「了解!」)

澪「でも…、このままじゃシティセブンが…。」

アグニが進む先にあるのは市民が住むシティセブンだ。

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:11:08.64 ID:pY43SL6FP [48/145]
バトルセブン艦内!

(澪「この~気持ちが大気圏超えたとき~♪」)

エクセドル「後退は仕方ありませんなぁ…」

マクシミリアン「シティセブンはあとどれくらい持つ?」

サリー「現在シティセブン艦内は摂氏47度、持って後20分が限度かと…」

マクシミリアン「フォールドまであと何分かかる?」

サリー「フォールドエネルギー充填まで約35分かかります。」

(澪「キミは見えなくなってた♪I don’t mind~♪」)

マクシミリアン「間に合わないか…」

エクセドル「万事休す、ですかな。」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:12:02.92 ID:pY43SL6FP [49/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「な、なんで効かないの…」

ブファーーーーーーーーーーーッ!!

ひと際大きな炎の矢がエリザベスを襲う。

(ガムリン「澪さん!あぶない!!」)

澪「うわっ!!熱っ!!」

澪「く、くそーーっ!!」

危機感や焦りに煽られて、私は引いてはいけないトリガーを引いてしまう。

バシューーン! バシューーン! バシューーン! バシューーン! バシューーン!

数十発のそれは両脚部から放たれた。

(ガムリン「何!?」)

(紬「ミサイル!?」)

(律「み、澪!!」)

ドドドーーーーーーーーーーーンッ!!!

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:13:08.76 ID:pY43SL6FP [50/145]
ミサイルは、敵に届く前に何かに命中し、爆発する。

プシュウーーーーーー…

煙の中から姿を現す赤…。

澪「ファイヤー…、バルキリー!?」

ムスタングバルキリー内!

梓「ま、まさか!?」

ピッ

(バサラ「お前たちは歌うんじゃねえのかっ!?」)

http://www.youtube.com/watch?v=WQP0dQYWv6M&feature=related (introduction♪)

そのまさかだった。ファイヤーバルキリーが、熱気バサラが、私たちの前に立っている!!

(ガムリン「バサラ!おまえ…」)

(バサラ「世話かけちまったみてえだな、ガムリン!」

律「バ、バサラ…!?」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:19:29.88 ID:pY43SL6FP [51/145]
私たちの後方から見慣れたバルキリー、ストームバルキリーとミレーヌバルキリーが姿を現す。

ピッ

(ミレーヌ「あなたたちの歌、届いたわ!」)

何処からともなく響いてくるギターのハウリング音、ドラムのフィルイン。

デーン、デーーン、デーン、デン♪

http://www.youtube.com/watch?v=rh25-V63IBk (Holy lonely light♪)

(バサラ「アーーーーーーーーーーーーゥッ!!」)

バサラさんのシャウトが宇宙空間にこだまする。
演奏を始めた三機のバルキリーは、私たちが乗っていたそれよりも数倍は大きく見えた。

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:20:27.52 ID:pY43SL6FP [52/145]
バトルセブン艦内!

(バサラ「24時間うごめく街を~、tonight!tonight!駆け抜ける~♪」)

マクシミリアン「サウンドフォース!?」

千葉「どうやらHTTの歌を聴いて目を覚まして、病院から抜け出したそうです。」

(バサラ「非常階段瞳の群れが~、sign of the times!探してる~♪」)

(アグニ「う…、チッタ…、ブルッティ…」)

アグニがわずかながらにひるんでいるような表情を見せる。

エクセドル「効いているようですな。」

サリー「敵付近の温度が急上昇中!バルキリーの耐熱温度を越えています!」

怯みながらもアグニはその輝きをますますと増していった。

116 名前: 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 02:21:52.94 ID:pY43SL6FP [53/145]
エリザベスバルキリー内!

(バサラ「へへっ、熱くなって来たぜ!!」

(バサラ「ガラスに変わってしまう~、キヲツケロ♪」)

ピシューーーーーーーーーーーーン!!

ファイヤーバルキリーのサウンドブースターから私たちのものよりも一回りは太いであろうサウンドビームが放たれる。
エリザベス内にもバサラさんの歌声が響く。

澪「こ、これが…、FIRE BOMBER…!」

(バサラ「Holy lonely light!燃やせ♪体の芯まで~♪Heavy lonely night!二度と心は後ろを~、振り向くな♪」)

テレビで見るのとは全く違うものすごい存在感!ゾクゾク美!
私はただただ圧倒されるだけだった。


117 名前: 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 02:22:47.59 ID:pY43SL6FP [54/145]
ピッ

(律「私たちも加勢するぞ!」)

澪「う、うん…」

恐怖!感動!圧倒!様々な感情が私を襲う。

(律「なにやってるんだよ!澪!」)

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:25:03.63 ID:pY43SL6FP [55/145]
ギータバルキリー内!

(ミレーヌ「宇宙を全部くれた~って♪譲れない愛もある~♪」)

唯「何が本当か、何がウソか~、分からない時もある~♪」

4人はFIRE BOMBERに加勢するように演奏を始める。

(ミレーヌ「やるじゃない!」)

唯ミレーヌ「見つめあうだけじゃ、朝は遠すぎる♪」

紬「マルチスピーカーポッド射出!」

プシューーーン! プシューーーン! プシューーーン! プシューーーン!

ギータの両腕部、両脚部から数十発のミサイルが放たれる。
ミサイルは敵に命中することはなく、敵を取り囲みそこから7色のサウンドビームが放たれる。

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:25:38.39 ID:pY43SL6FP [56/145]
(律「よし!いいぞムギ!ついでにビヒーダさんの音源をこちらに回してくれ!ムスタングのウーハーサウンドブースターから再生する!」)

紬「了解!」

(バサラ「急げ!自分を信じて~♪闇の中から答えを~♪見つけ出せ!」)

ピシューーーーーーーーーーン!!!!

律によるサウンドビームとビヒーダさんによるサウンドビームがムスタングから放たれ、螺旋を描く。

アグニ「チッタ…、ブルッディ…、スヴァハー…!?」

皆の歌によってアグニが姿を消していく。
私はそれを一歩引いたところからただ眺めていた。

(ミレーヌ「敵が、消えていくわ…」)

ピッ

(レイ「君たちのおかげだ。礼を言う。」)

唯「いやあ~。えへへ~。」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:33:38.52 ID:pY43SL6FP [57/145]
ライブ会場!

6機のバルキリーは先ほど私たちがライブをしていた会場の近くに着陸する。

観客「Love will save your heart♪夢を描く~、まっすぐな瞳たちよ~♪」

私たちを待っていたのは3万人の観客!FIRE BOMBERの凱旋を祝福しに来たのだ。
ここでも私たちはFIRE BOMBERの凄さを痛感することになる。

唯「すご~い!」

梓「すごい人の量ですね…」

観客「Love will save this world♪いつかきっと~、光は見えるはず~♪」

迫りくる3万人の大合唱っ!!

観客「Love will save your heart♪夢を描く~、まっすぐな瞳たちよ~♪」

澪「」ガクガクブルブル

誓って言える。この時震えていたのは緊張のせいではない!

観客「Love will save this world♪いつかきっと~、光は見えるはず~♪」

ミレーヌ「みんな、待たせたわね!」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:34:11.65 ID:pY43SL6FP [58/145]
バサラ「それじゃあ行くぜ!」

バサラさんが掛け声を上げた後、イントロが始まる。

テーレレーレレー♪テーレレーレレー♪
 
http://www.youtube.com/watch?v=sWNZfHRP0nc (LIGHT THE LIGHT)

バサラ「神様は、忙しくて、今手が離せない~♪」

バサラ「この世界は、ちょっと不思議な♪」

バサラ、ミレーヌ「まるで~、メリーゴーラウンド♪」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:35:12.50 ID:pY43SL6FP [59/145]
バトルセブン艦内!

バトルセブン艦内でも私たちの凱旋コンサートの模様が放送され、演奏と歌声が響く。

(バサラ「良いことばかりあるわけじゃないし♪嵐もやってくるけど~♪」)

千葉「艦長、シティセブンから今回の敵に関係するデータが届きました。」

マクシミリアン「シティセブンから?いったいどういう内容だ?」

千葉「今回の敵は、市民の状態不安がある閾値を越えたときに現れたようです。その後も市民の不安と敵の攻撃による被害とは有意な相関関係にあります。」

マクシミリアン「どういうことだ?市民の不安が敵を作り上げているということか。」

千葉「可能性はあります。しかし現段階で言えるのは市民の不安と敵との間に何らかの関連性があるということまでです。」

(バサラ、ミレーヌ「「Love will save your heart♪夢を描く~、まっすぐな瞳たちよ~♪」」

マクシミリアン「だから歌が敵に効くわけか…。」

千葉「はい。」

(バサラ、ミレーヌ「Love will save this world♪いつかきっと~、光は見えるはず~♪」)

マクシミリアン「よし、明日FIRE BOMBERと放課後ティータイムも招集してミーティングを行おう。」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 02:42:47.36 ID:pY43SL6FP [60/145]
アクショ!

ライブ終了後、私たちはレイさん達に勧められてFIRE BOMBERが共同で住んでいるというビルに泊めてもらうこととなった。
統合軍の宿舎に泊まることに疲れていた私たちにとっては、とてもありがたい話であった。

澪「けっこう街から離れたところにあるんだな…。」

梓「そうですね…。」

連れられてきた町並みには、シティセブンの清潔な町並みとは裏腹に半壊したようなビルが立ち並んでいる。
「スラム街」というのはこんな感じなのだろうか?
聞けば不法入艦者たちの作った街で、公的には存在していないことになっている地域らしい。

澪「だ、大丈夫なのかな…。」

前を歩くバサラさん達に聞こえないように小声で話す。

律「大丈夫だろ。なんたって大スターなんだから。」

自信なさげに律が答える。

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:01:24.24 ID:pY43SL6FP [61/145]
レイ「着いたぞ。ここが俺たちの家だ。狭いところだが遠慮せず使ってくれ。」

いやな予感はしたが周りのビルとさほど変わらないような汚いビルがそこにはあった。

アクショのビル!

ガチャ(ドア)

自動ではないそのドアには鍵すらかけられていない。

紬「うわぁ…」ぱぁ

ミレーヌ「すごいところでびっくりしてるんでしょ?」

律「ま、まあちょっとだけ…」

紬「私、廃墟で生活するのが夢だったの~。」

澪「お、おい、ムギ、失礼だぞ。」

レイ「良いんだ。本当に廃墟みたいなものだからな。」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:02:18.38 ID:pY43SL6FP [62/145]
澪「でも大スターの皆さんがなんでこんなところに住んでるんですか?」

レイ「バサラがここのほうが落ち着くって言って聞かなかったんだ。」

ミレーヌ「私は引っ越したいって言ったのよ。ちょっとバサラ!お客さん来てるのよ!」
グババ「キィーッ!」

バサラ「うるせえなあ。」

一人少し離れたソファーに座るバサラさんが無愛想に答える。

澪「やっぱり私のこと、怒ってるのかな…。」

ミレーヌ「わかった。自分も前に同じようなことしちゃったからひねくれてるんでしょ?」

バサラ「そうじゃねえよ!あ~、ミレーヌが2人に増えたみてえだ…」スタスタ

ガチャ

バサラさんは出て行ってしまった。

ミレーヌ「もう!」

澪「…。」

レイ「気にするな。いつものことなんだ。」

134 名前: 忍法帖【Lv=25,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 03:03:14.78 ID:pY43SL6FP [63/145]
梓「ところで唯先輩は?」

律「向こうでビヒーダさんと遊んでるよ。」

………
ビヒーダ「」タカタカタカタカ…♪

唯「うん♪たん♪うん♪たん♪」
………
梓「楽しそうですね…。」

レイ「明日は午前中から統合軍の会議に参加しなければならない。今日はゆっくり休んでくれ。」

ミレーヌ「みんなの寝具は新品を用意しておいたから。」

澪律紬梓「ありがとうございます!」

135 名前: 忍法帖【Lv=26,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 03:23:09.09 ID:pY43SL6FP [64/145]
シティセブンの公園!

夜の公園。
アクショのはずれの小高い丘にそこはある。

澪「……。」てくてく

シティセブンの夜景を見降ろすことができて、なんだか夏フェスの夜を思い出す。

リー、リー、リー

鈴虫が泣いている。芝生も木々も“自然”そのものを再現できているはずなのであるが、やはり“不自然”。

澪「……。」

私は何かがもやもやしていて眠れなかったのだ。

「恋をするように~、声を重ねれば~、oh kiss!♪」

http://www.youtube.com/watch?v=Kkd_15ZYUgQ&feature=related (my friends)

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:24:03.53 ID:pY43SL6FP [65/145]
澪「ん!?」

律「私のハートは~、ここにあるよいつだ~って♪」

澪「律!?」

丘の上の歌声は律だった。

律「あ、ああ。澪。」

澪「ミレーヌさんの歌か。珍しいな。」

律「ああ、なんか恥ずかしいな…。」

澪「…。」

律「だけどoh君の~、輝く目は何を~、探し続けるの~♪」

澪「眠れなくてさ…。」

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:34:06.93 ID:pY43SL6FP [66/145]
律「そういえば今日全然歌ってなかったよな。」

澪「!?」

私ははっとした。歌わなかった?歌えなかったんじゃないだろうか…。
バサラさん達は自身が歌う“意味”を知っている。
“私はなぜ歌うのか?”そんな素朴な問いが初めてぶつけられ、葛藤していたのかもしれない。

律「oh my friend~♪」

この幼馴染はすべてお見通しなのだろう。

律「君と走り出す~、夢の続く星へと~♪」

律「私だって怖いさ…。」

澪「律…。」

律「でもここにあるのは私たちの未来かもしれないんだ。」

律がシティセブンに灯る光を見つめながら言う。

律「君と探してた~、未来の地図を持って~♪」

澪「…。」

律「走り続けたら~、たどり着くはずだから♪」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:35:37.59 ID:pY43SL6FP [67/145]
律「澪!」

澪「ん?」

リー、リー、リー

律「私、澪には本当に感謝してる。」

澪「なんだよ、急に。」

律「音楽始めたのも澪のおかげだし、音楽続けてるのも澪やみんなといっしょにいたいからだ…」

澪「わ、私こそありがとう…。」

そうだ!かけがえのない友と、律といっしょに歌える。
理由なんてそれだけで十分だ!

律「それで、聞いてくれるみんなも幸せになれたらやっぱ最高じゃん?」

律がとびっきりの無邪気な笑顔を見せる。
この笑顔は小学校のころから変わらない。

澪「そうだな!」

この笑顔を、大切にしたい。

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:36:23.29 ID:pY43SL6FP [68/145]
律「」タカタカタン♪

律がスティックで石を叩く。

律「君と探してた~♪」ツツタン

澪「uh~、uh~、uh~、uh~、uh~♪」

律「未来の地図を持って~♪」タタタ

律「走り続けたら~♪」

澪「wa~、wo、wa、wa~、ha~♪」

律「たどり着く~、はずだから♪」

リー、リー、リー

私と律と、鈴虫が、夜のシティセブンに向かって歌っていた。

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:41:54.93 ID:pY43SL6FP [69/145]
バトルセブン艦内!

バトルセブン艦内にある会議場。
私たちは緊張し、行儀よく座る中、バサラさんだけはいつもと変わらない。

バサラ「…。」

ミレーヌ「ちょっとバサラ!大事な会議なんだからちゃんとしなさい!」

バサラ「うるせーなぁ。」

プシュー

マクシミリアン「待たせてすまない。今日集まってもらったのはほかでもない、今回私たちが戦っている敵についてだ。」

律「なにか分かったのか?」

マクシミリアン「ああ。千葉、頼んだぞ。」


144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 03:42:49.24 ID:pY43SL6FP [70/145]
千葉「はい。こちらをご覧ください。」

ホログラムに映し出されたのは、敵の立体映像。そして赤と青の折れ線グラフ。二つはほぼ重なっている。

千葉「赤い曲線はシティセブン市民の不安度を表している。プロトデビルンとの戦いの前後から急上昇していることが分かる。」

唯「ふむふむ。」

千葉「そして青いグラフは潜在的な敵の戦闘力を表していて、青い点は敵が現れたポイントを表示している。」

レイ「うむ。」

千葉「グラフを見ていただいた通りなんだが、敵の強さ、出現率と市民の状態不安の間には統計学的に有意な正の相関があることがわかる。」

バサラ「何がいいてえのかさっぱりわからねえよ。」

我がHTTにも二名ほどさっぱり意味が分かってなさそうな顔をしているやつがいる。

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 04:00:51.36 ID:pY43SL6FP [71/145]
澪「つまり、今回の敵の出現はシティセブンの人たちの不安となんらかの関わりがあるっていうことですね?」

千葉「ああ、その通りだ。」

マクシミリアン「だからこそ、敵にも市民にも君たちの歌を聴かせると効果があるということの根拠になりうる。」

バサラ「そんなの最初から分かってたことじゃねえか。」

ぶっきらぼうに聞こえるが、バサラさんはすでに自分が歌うということに何がしかの“確信”を持っていたのだろう。

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 04:02:18.24 ID:pY43SL6FP [72/145]
エクセドル「『“彼のもの”への恐怖こそが風を生み、“彼のもの”への恐怖こそが太陽神を現す。また、“彼のもの”への恐怖こそが“アグニ”や“インドラ”、“死神”などを生むのだ。』」

マクシミリアン「アグニ?いったい何を言っているんだ?」

エクセドル「プロトカルチャーの遺跡に書かれていた文言です。」

マクシミリアン「何!?なぜ今まで黙っていた?やつらの正体はなんなんだ?」

エクセドル「…。」

エクセドル参謀が口をつぐみ、一時会議室を沈黙が支配する。

エクセドル「神々…。プロトカルチャー以前に智慧を持っていた神々、原理であると…。」

全員「…!?」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 04:04:01.50 ID:pY43SL6FP [73/145]
一同は絶句した。

沈黙を破ったのはレイさんだっだ。

レイ「お、俺たちは神々を相手に、戦争しているっていうのか…?」

エクセドル「遺跡に書かれていた通りならそういうことになりますな。」

律「し、しかも、少なくとも“アグニ”と同様かそれ以上の敵がまだいるってことか…。」

エクセドル「いや…。神々を生みだしたという“彼のもの”はそれ以上どころか桁違いな相手でしょうな…。」

マクシミリアン「その“彼のもの”とはいったい何ものなんだ…。」

ウーーー! ウーーー! ウーーー! ウーーー!

艦内に警報音が鳴り響く。

マクシミリアン「敵襲か!?」

150 名前: 忍法帖【Lv=29,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 04:16:14.17 ID:pY43SL6FP [74/145]
プシュー

オペレーターの女性が2人、あわてた表情で会議室へ駆けつける。

サリー「艦長、敵がシティ内に入り込み市民を襲っています!」

マクシミリアン「シティ内?どうやって入りこんだんだ…。敵は今どこにいる?」

サリー「B3地区で市民を攻撃した後B7地区に移動。その後見失いました。」

マクシミリアン「しらみつぶしに探すしかないか…。」

エクセドル「レーダーが通用しないのであれば仕方ありませんな。」

マクシミリアン「ダイヤモンドフォース及びHTフォースはB5地区から捜索し北上せよ!」

ガムリン「了解!」 律「了解!」

マクシミリアン「エメラルドフォース及びサウンドフォースはC2地区から捜索し、南下するように!」

ドッカー「了解!」 レイ「了解!」

マクシミリアン「各バルキリー隊を緊急配備し、市民をシェルターに避難させてくれ!」

ミホ「了解いたしました!」


152 名前: 忍法帖【Lv=30,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 04:33:15.30 ID:pY43SL6FP [75/145]
シティセブン市街!

緊急発進した私たちはファイター形態で市街へと飛ぶ。

ガムリン「D1からダイヤモンドフォース及びHTフォースへ。市街へ到着後は散会し、敵を捜索するように。なにか異変があったら即時報告しろ。」

「了解!」

市街へ到着後、ギータとムスタングは“ガオーク形態”と呼ばれる戦闘機とロボットの中間形態へと巧みに変形する。

唯「あずにゃん、私は右を探すから!」

梓「了解です!」

シューーーーーンッ

その後も2機は変形、旋回を繰り返し、煩雑な市街を素早く飛び回る。

153 名前: 忍法帖【Lv=30,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 04:34:15.10 ID:pY43SL6FP [76/145]
エリザベスバルキリー内!

ピッ

(ガムリン「澪さん、市街ではガオーク形態へ変形するんだ!その方が機体が安定し、小回りが利く!」)

澪「は、はい!」

急いでエリザベスもガオーク形態へ変形する。

澪「唯と梓の動きについていけない…」

私からすれば数日であそこまでの操縦技術を身に付けた二人は“天才”としか言いようがない。

(ガムリン「VF17とVF19、22とでは機体性能も違う。特に大気圏内ではVF17は無理が利かない。自分にできることをするんだ!」)

澪「は、はい!」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 04:42:16.58 ID:pY43SL6FP [77/145]
ピッ

ビビビビッ…
(梓「HT1から全機へ…!C3地区で敵と…思しき“影”を…発見…!」)

通信に少しジャミングがかかっているようだ。
梓の少しあわてた声がバルキリー内にこだまする。

澪「(影…?)」

(「了解!」)

澪「りょ、了解…。」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 04:42:53.88 ID:pY43SL6FP [78/145]
C3地区!

澪「な、なんだあれは…?」ガクガク

そこにあるのは文字通りの巨大な“影”。
“影”は形を留めず、時折人の形に変形したり、おぞましい形相でこちらを睨む。

市民「ひ、ひい…」ガクガク

逃げ遅れた市民はその姿に腰を抜かす。

ヤーマ「フ…」

シューーーーーー

“影”は鎌の様な黒い触手を市民たちに向ける。

市民「う、わ…」ガクガク

触れられたものはその瞬間に黒い霧となって中空に消えてしまった。

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:02:42.59 ID:pY43SL6FP [79/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「こ、これは…」ガクガク

ピッ

(ガムリン「D1からダイヤモンドフォース及びHTフォースへ。敵に近づきすぎるな!フォーメーションBで!」)

(「了解!」)

6機のバルキリーが距離を取りながら“影”を取り囲む。

ブシューーーン! ブシューーーン! ブシューーーン! ブシューーーン!
ババババッバババッ!

ダイヤモンドフォースの実弾兵器は全て“影”を通り抜けてしまう。

ヤーマ「フ…」

バシューーーーーン!

“影”から同心円状に衝撃波が繰り出されると辺りのビルが半壊していった。

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:03:42.40 ID:pY43SL6FP [80/145]
(律「くっ…。このままじゃまずい…。いくぞ!ワンツー!」)

ヤーマ「」ギンッ

律のカウントと同時に“影”の赤い目が私を睨んだ。

おぞましい、おぞましい、今までに味わったことのない恐怖!

澪「う…、あ…」ガクガク

テレー、テ、テー、テ、テーン、テテーー♪

http://www.youtube.com/watch?v=7rX6ojdOx64 (No thank you♪)

4人の演奏が始まるが、私は身体が震えて演奏することができない。

(唯「澪ちゃん!?どうしたの?」)

澪「あ…、あ…」ガクガクブルブル

(律「しょうがない!唯!頼むぞ!」)

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:05:00.24 ID:pY43SL6FP [81/145]
ギータバルキリー内!

唯「ホワイトボードでひしめき合う~♪落書き、自由な願い事~♪」

ヤーマ「フ…」

バシューーーン!

再び衝撃波が私たちを襲う。

唯「放課後のチャイム夕闇に響いても~♪夢見るパワー、ディスれないね、生憎♪」

(梓「な、なんで歌が効かないんですか!?」)

紬「5人そろってないからサウンドブースターが起動しないのよ!澪ちゃん!」

163 名前: 忍法帖【Lv=30,xxxPT】 [] 投稿日:2011/03/22(火) 05:10:15.22 ID:pY43SL6FP [82/145]
エリザベスバルキリー内!

(律「澪っ!」)

澪「」ガクガクブルブル

くそっ…、意思とは関係なく身体を動かすことができない…。
私の感情は恐怖で支配されていた。

(唯「Let’s sing もっともっともっと声高く~♪くちびるに希望携えて~♪」)

(梓「きゃああああああっ!!」)

唯の歌よりも大きくバルキリー内にこだまする梓の悲鳴。

澪「!?」

私が顔を上げた目の前に広がるのは信じたくない光景。
ガオーク形態のムスタングが“影”に捕まっていた。

澪「律っ!」

ムスタングがもがくが振りほどけない。
“影”が触手を伸ばし始める。あの触手がコクピットへ届けば全てがおしまいになってしまう!

(唯「ワード放つたび光になるワタシタチノカケラ~♪」)


165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:11:37.84 ID:pY43SL6FP [83/145]
澪「え!?」

ムスタングのコクピットが開いている。
コクピットの前に人影?

澪「り、律っ!?」


167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:12:32.54 ID:pY43SL6FP [84/145]
ムスタングバルキリー!

(唯「思い出~♪なんていらないよ~♪」)

梓「律先輩!?」

律「大丈夫だ、梓。」

誇るべき私の親友はそのとき、両手を伸ばしてコクピットの前に立っていた。
大切な仲間を守るために…。

(唯「だって“今”強く、深く愛してるから~♪」)

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:13:21.66 ID:pY43SL6FP [85/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「り、律…」ガクガク

“影”の黒い鎌が律に迫る。

(唯「思い出浸る大人のような甘美な世界~♪」)

エリザベスから見える律は、両手で風を受け誇らしげにほほ笑んでいた。

(唯「まだちょっと~♪」)

最後の瞬間、私は見逃さなかった。
誇らしげにほほ笑む律の頬に光るものを…。

(唯「遠慮したいの…。」)

鎌が触れた瞬間、律は霧となり、空へ消えた。

(梓「律先輩っ~~!!」)

澪「律ぅーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:33:44.31 ID:pY43SL6FP [86/145]
バトルセブン艦内!

律が消えた後、サウンドフォースによって“影”は撃退された。
律一人の犠牲が私たちの命を守ったのだ。

澪「…。」

涙は出なかった。
“悲しい”というよりも、今まで律や皆と過ごしてきた現実が、スクリーンに映し出されたもので、それが目の前で崩れていったような感覚だった。

“現実”というものがかくもはかないものであることを私は思い知った。

唯「澪ちゃん…。」

澪「…。」

律の写真、ドラムスティックを囲むように皆が立っている。

ガムリン「田井中律大尉に、敬礼!!」

軍人たちが律に向かって敬礼する。

大尉?3階級特進?ふざけるなよ。
茶番だ。私たちの律を返せ!

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:35:45.41 ID:pY43SL6FP [87/145]
澪「…。」

しかし私は声も、力も出なかった。

紬「ふざけないで!!律っちゃんを返してよっ!!!」

ムギが私の感情を代弁するように大きな声を上げる。

唯「ムギちゃん…。」

紬「うえ~~~ん」

ムギが泣きだすと、私の目からも涙があふれてきた。

マクシミリアン「本当に、本当にすまない…。」

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:37:04.62 ID:pY43SL6FP [88/145]
唯「ムギちゃん、澪ちゃん、落ち着いて…。」

バサラ「バカバカしいぜ…」

プシュー(ドア)

バサラさんがぶっきらぼうに退室する。

ミレーヌ「ちょっとバサラ!何がバカバカしいのよ!」

バサラさん達に怒りを向けてもしょうがない。
わたしはただただ自分自身を責めていた。

澪「あのとき私が歌っていたら…」

その後、私たちはガムリンさんの計らいで退室し、宿舎へと帰った。


175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:39:23.38 ID:pY43SL6FP [89/145]
アクショ!

宿舎を抜け出し、アクショをさまよう私の身体は死体のようだった。

澪「り、りつ…」ゆらゆら

友を見捨てたこの身体は、“私”は、ここで朽ち果てるのがふさわしい。

澪「律…、ウソだろ…」

そう思いながらも私の身体はどこかへと歩みを進める。

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:42:21.70 ID:pY43SL6FP [90/145]
シティセブンの公園!

たどり着いたのは律と最後に二人きりで話したシティセブンの公園だった。

澪「!?」

どこかからギターの音色が届く。

http://www.youtube.com/watch?v=M1YEJ4Xzit4&feature=related (MY SOUL FOR YOU♪)

バサラ「お前が~、風になるな~ら~♪」

澪「バサラさん…」

律と誓いを立てた丘の上では、バサラさんが一人ギターを抱えて歌っていた。

バサラ「果てしない~、空になりたい~♪」

私はバサラさんの隣に座り、うつむく。

バサラ「激しい雨音に~、立ちすくむ時は~♪」

澪「やっぱり…、私のせいですよね…。」

演奏の手を止め、バサラさんがつぶやく。

バサラ「くだらねえぜ…。」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:43:24.55 ID:pY43SL6FP [91/145]
澪「くだらないって…!?律は私の大切な大切な親友なんですよ!!」

バサラ「親友ならなんで信じねえんだ!なんで聞こえねえんだよ!!」

再びバサラさんが演奏を始める。

バサラ「ギターをかき鳴らし~、心を鎮めよう~♪」

澪「え!?」

バサラ「あいつの、“ビート”がよ…」

澪「!?」

バサラさんがまたシティセブンの夜景に向かって歌い始める。

バサラ「COME ON PEOPLE 信じて欲しい~♪」

律の…、ビート!?

バサラ「今すぐ~、分からなくていいから~♪」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:45:15.54 ID:pY43SL6FP [92/145]
バサラさんには聞こえるのか?

バサラ「COME ON PEOPLE 命の限り~♪」

親友なのに…、信じていたか?律を!

バサラ「お前を~、守り続ける MY SOUL FOR YOU~♪」

私は…、親友の死を、決めつけていないか!?

澪「ごめんなさい!」がばっ

ひと言だけ言うと、私はその場から立ち上がり、走り出した。

バサラ「へへっ…」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 05:47:19.72 ID:pY43SL6FP [93/145]
シティセブン!

http://www.youtube.com/watch?v=ozYgASPqQOA&feature=related (REMEMBER16♪)

シティセブンの街を、私はただただ走った。

―「ここに来ると思いだす~、まだ夢ばかり見ていた頃を~♪」

友が待っているところへ、ただただ走った。

澪「はあ、はあ…」

―「星からたなびく風が~、俺を昨日へとさらってく~♪」

ドンッ

市民「いてっ」

澪「す、すみません!」

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:02:45.39 ID:pY43SL6FP [94/145]
―「派手なブルーの空~♪」

ドクン、ドクン、…

聞こえる!

―「笑顔を写す君~♪」

ドクン、ドクン、…

私の鼓動、

―「ふたりで描いた千年先の未来~♪」

ドクン、ドクン、…

律のビート!!!

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:03:08.40 ID:pY43SL6FP [95/145]
澪「まだ忘れたわけじゃないんだぜ~♪」ハアハア

律、聞こえるか?

澪「あの時の約束を~♪」ハアハア

私の歌、私の鼓動、

澪「同じ強さで、同じスピードで~♪」ハアハア

必ず届けるから!

澪「夢の途中~、REMEMBER16~♪」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:04:24.05 ID:pY43SL6FP [96/145]
宿舎!

プシュー(ドア)

澪「はあ、はあ…」

唯「澪ちゃん!」

澪「みんな…」ハアハア

澪「律を…、律を迎えに行くぞ!」

さっきまで泣いていたムギは目に涙をいっぱいためながら笑顔をこちらへ向ける。

紬「うん!」

ふさぎこんでいた梓も身体を起こす。

梓「はい!」

不思議なものだ。4人が同時に同じ“予感”を感じていたのかもしれない。

唯「じゃあみんな、行くよぉ!」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:05:34.32 ID:pY43SL6FP [97/145]
バトルセブン会議室!

マクシミリアン「では、次回の襲撃の際にはダイヤモンドフォース、エメラルドフォース、サウンドフォースが中心となってしのいでくれ。」

「了解!」

プシュー(ドア)

唯「ちょっと待った~!」

マクシミリアン「放課後…、ティータイム!?」

ガムリン「君たち、大丈夫なのか!?」

梓「はい!私たちも行きますから!」

バサラ「かたき討ちにでも行くのか?」ニヤ

バサラさんがおちょくるように言う。

澪「バカ言え。律に私たちの歌を届けに行くのさ!」

唯、ムギ、梓が無言でうなずく。

バサラ「へへっ、ノッてきたじゃねえか!」

なんだか機嫌がよさそうだ。

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:07:04.41 ID:pY43SL6FP [98/145]
紬「実はみなさんにお知らせしなくておかなくてはならないことがあります。」

マクシミリアン「なんだ?」

紬「信じてもらえないかもしれませんが、私たち、過去の時代から来たんです。」

会議場が一瞬静まり返る。

梓「意外と、驚かないんですね。」

マクシミリアン「やはりそうか…。」

唯澪紬梓「!?」

エクセドル「君たちの格好や持ち物、発話のアクセントは数十年前の地球のもの。」

マクシミリアン「実は君たちの歌エネルギーを検出する直前に、特殊なフォールド断層とデフォールド反応を検出していたんだ。」

エクセドル「信じる根拠は十分にある、ということになりますな。」

唯「『特殊なフォールド断層』…?」

エクセドル「おそらく敵が作り出したもの…」

澪「だったら神だろうがなんだろうが敵の首根っこ捕まえて、律と一緒に私たちの時代に帰るまでだ!」

マクシミリアン「無論、私たちも全力で協力させてもらう。」

澪「ありがとうございます!」


189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:24:19.95 ID:pY43SL6FP [99/145]
梓「5人でいっしょに帰りましょう!」

唯紬「うん!」

マクシミリアン「問題はいかにして敵と対峙するかということだな。」

千葉「せめて“彼のもの”とはなにものかが分かれば手の施しようがあるのですが…。」

エクセドル「遺跡が消滅してしまった今、文言の続きを知る手だてがありませんからな。」

プシュー(ドア)

和「『“彼のもの”は無限であり、そして“我”もまた無限である。無限は無限から生みだされる。無限から無限を取り出しても、それはまた無限なのである。』」

一同「!?」

澪「和!」

唯「和ちゃん!どうしてここに?」


190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 06:25:18.39 ID:pY43SL6FP [100/145]
和「唯…。私も舞台にいたから、巻き込まれちゃったみたいね。ようやくここにたどり着いたわ。」

ドアの向こうから現れたのは疲れた表情の和だった。

ガムリン「どうやってバトルセブン艦内に!?」

和「彼女のおかげよ。」

背後からプロトデビルンの少女が姿を現す。

シビル「バサラ…、コォーーーーーーー!」

うるさい。

バサラ「シビル!」

エクセドル「“満たされたもの”とは…?」

和「ええ。宇宙の根源、そして私たちの心の、主体の根源です。」

一同「!?」

マクシミリアン「しかし、なぜ過去から来たはずの君たちがプロトカルチャーの遺跡の文言を知っているんだ!?」


195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:52:02.78 ID:pY43SL6FP [101/145]
和「いえ、プロトカルチャーの遺跡のことはもちろん知りませんでした。」

千葉「じゃあさっきのは何なんだ?」

和「ウパニシャッド。今のはイーシャ・ウパニシャッドですが、いずれも紀元前のインドで書かれたものです。」

エクセドル「なるほど…。古代文明はプロトカルチャーの影響を直接受けている可能性が考えられますからな。」

唯「なんでそんなこと知っているの?」

和「倫理のレポートがあったでしょ。私はたまたまそこまで調べてたから覚えてたのよ。」

梓「さすが和先輩。」

澪「で、律をさらっていった影は何者なんだ?」

シビル「ヤーマ…。」

少女が答える。

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:54:44.29 ID:pY43SL6FP [102/145]
澪「ヤーマ?」

シビル「死神…。」

澪「えっ…。」

死神…。

和「生と死をつかさどる神よ。」

紬「律っちゃん…。」

澪「そんなの関係ない!律を取り戻しに行くぞ!」

エクセドル「しかし私たち自身の根源、宇宙の根源などと戦えるものなのですかな。」

プシュー(ドア)

バサラさんが突如退室しようとする。

ミレーヌ「ちょっとバサラ!何処行くのよ?」

バサラ「ここで待ってたってしょうがねえだろ!」

レイ「しょうがないって言ったって…。」

バサラ「銀河に俺の歌を響かせてやるのさ!」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:55:31.83 ID:pY43SL6FP [103/145]
澪「私も行きます!」ガタッ

プシュー(ドア)

ガムリン「そんな無茶苦茶な…、相手はどこにいるのかすら分からないんだぞ!」

紬「行っちゃった…。」

和「あながち無茶ではないかもしれません。」

エクセドル「と、言いますと…?」

和「“彼のもの”は時間や空間を生みだした存在。もし遺跡やウパニシャッドに書かれた通りならばいつ、どこにいても想いや歌は届くことになります。」

千葉「なるほど。敵が現れないにしても何らかの反応があるかもしれない…。」

マクシミリアン「よし、各バルキリー隊緊急配備!オペレーションコード“ぴゅあぴゅあはーと”!」

「了解!」

マクシミリアン「シビル、和君、君たちもブリッジに来てくれ。オペレーターとして協力願いたい。」

和「分かりました。」

シビル「分かった。」

和「唯、気をつけてちょうだいね。」

唯「うん、いっしょに帰ろうね!」

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:56:32.77 ID:pY43SL6FP [104/145]
バルキリー前!

バサラさんと私だけが先にバルキリー前へ到着した。

澪「よし。」タッタッ

これからまたこの兵器に乗って、戦場へと向かう。
しかし私の心は不思議と落ち着きはらっていた。

澪「バサラさん…。」

バサラ「どうした?」

澪「私たちの歌、敵に通用しますかね?」

大丈夫さ。―そんな分かり切った答えをバサラさんの口から聞きたかった。

バサラ「敵なんていねえぜ。」

澪「!?」

バサラ「あるのは、あいつらを“敵”だと思う俺たちの心だけだ!」

澪「は、はい!」

何か私の心の視界が大きく開けた気分だった。

バサラ「ボンバー!」

私たちはバルキリーに乗り込んだ。

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:59:03.08 ID:pY43SL6FP [105/145]
宇宙!

宇宙空間に浮かぶエリザベスとファイヤーバルキリー。

http://www.youtube.com/watch?v=9rRTYj6qz7g (Angel Voice♪)

マクロスセブンを背景にバサラさんが宇宙へ語りかけるように歌いだす。

バサラ「耳をすませば~、かすかに聞こえるだろ、ほら~、あの声~♪」

澪「(律…。)」

バサラ「言葉なんかじゃ~、伝えられない何か~、いつも感じる、あれは天使の声~♪」

―何読んでるの?

―へえ!みおちゃん左利きなんだ!すごぉい!

バサラ「メロディーは消える~、闇に沁み込むように~、エコー残して~♪」

―どうしたの?

バサラ「静かに降りてく~、ディープブルーのオーロラに~、俺も歌うぜ~♪」

―パイナップル!みおちゃんが、緊張しないようにって!

澪「律…。」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 08:59:53.26 ID:pY43SL6FP [106/145]
バサラ「信じ続けていたものがある~♪」

―バンド、やろうよ~!

バサラ「バカだと言われたけれど~♪」

澪「律…!」

澪バサラ「変わらなかった~、あの日の夢~♪」

澪バサラ「Angel voice~、見つけたのさ~、地平線の向こうに~♪」

唯たちや、各バルキリー隊が背後から私たちを追いかけてくる。

澪バサラ「キラリ~、光った~、おまえの姿は~、夢じゃなかった~♪」

澪「(感じる…。)」

澪バサラ「流れ流れて行こう~、いつかまた会おうぜ~♪」

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:01:23.66 ID:pY43SL6FP [107/145]
バトルセブンブリッジ!

エクセドル「バサラたちが歌ってますな。」

(澪バサラ「瞳~、閉じれば~、いつも心の中に響くAngel Voice♪」)

サリー「艦長、前方に巨大なデフォールド反応です!」

マクシミリアン「よし、モニターを回せ。」

ミホ「か、艦長…!」

エクセドル「いらっしゃいましたな。」

前方から眩いばかりの光を放ちながら“神々”が姿を現す。

サリー「方円の陣でこちらに向かってきます!その数…、分かりません…。」

同心円状の陣形で神々がこちらに向かってくる。
大きいものは数百メートル、小さいものでもバルキリーほどの大きさがあるそれらが向かって来る様は、恐ろしいというよりも壮大である。

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:02:31.00 ID:pY43SL6FP [108/145]
(バサラ「心は変わる~、景色と同じように~、仕方ないのさ~♪」)

マクシミリアン「一体何体いるんだ…。」

神々の巨大な軍隊を目の前にして艦長がつぶやく。

和「古典の通りなら300と3柱、そして3000と3柱のヴィシュヴェーデーヴァと呼ばれる無数の神々。」

そこには“アスラ”達の姿もあった。

マクシミリアン「そんなにいるのか!?」

(バサラ「神様なんて~、どこかきまぐれだから~、あてにするなよ♪」)
 
和「そしてそれらは8柱のヴァス神軍、11柱のルドラ神軍、12柱のアディティヤー進軍、インドラ、プラージャパティの計33柱の神々をよりどころとしています。」

エクセドル「3000体を相手にしてもきりがないということですな。」

和「はい。そしてそれらのよりどころとしてアグニ(火)、大地神、ヴァーユ(風)、空神、太陽神、天神の6柱が内側に陣取っているはずです。」

マクシミリアン「うむ。」

和「さらに内側に3柱、2柱、1柱半と続き、中央に“彼のもの”が位置しているはずです。」

エクセドル「数千の敵を突破しなければ本命にはたどり着けないわけですな…。」

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:03:31.54 ID:pY43SL6FP [109/145]
エリザベスバルキリー内!

(バサラ「wo~,wo~,wo~♪」)

澪「(感じる…。確かに中央に律がいる…。)」

(バサラ「wo~,wo~,wo~♪」)

澪「梓、ひとりで大丈夫か?」

一人でムスタングバルキリーを操縦する後輩に呼び掛ける。

(梓「はい、大丈夫です!」)

そのとき、数千の敵の背後が眩いほどに光りだした。

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:04:38.58 ID:pY43SL6FP [110/145]
バトルセブンブリッジ!

バシューーーーーーーーーーーン!!!!!!!

マクシミリアン「なに!?」

サリー「アスラの隊群が一瞬にして全滅!!その数、1000を超えます!」

マクシミリアン「フレンドリーファイヤーか?意味が分からない…。」

爆風の中から姿を現したのは巨大な一体の神。
金色の光を纏い神々しく私たちの前に立ちはだかる。

シビル「インドラ…」ブルブル

エクセドル「インドラ?」

和「(どうしてこんな大物が最前線に…?)」

シビル「ヴァジュラの主…。」

マクシミリアン「なに!?ヴァジュラだと?」

和「ええ。ヴァジュラは工技神トゥヴぁシュトリによってインドラに与えられた武器です。」

エクセドル「絶体絶命のようですな。」

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:13:00.48 ID:pY43SL6FP [111/145]
エリザベスバルキリー内!

(バサラ「wo~,wo~,wo~♪」)

見たところ“ヴァジュラ”とやらはいない。
しかし危険な相手であることには違いないであろう。

澪「唯、ムギ、梓、気をつけてくれ!」

(紬「うん。マルチスピーカーポッド射出!」)

(梓「ピンポイントバリア展開!澪先輩、後方に回ってください!」)

サウンドバリアとピンポイントバリアで敵の攻撃に備える。
ピンポイントバリアを持たないエリザベス(VF17S改)は唯たちの後方に回る。

澪「ああ。」

207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:13:22.58 ID:pY43SL6FP [112/145]
そのとき。

キィイイイイイイイン!!

インスタントカメラがフラッシュをたくような高い音が辺りを覆う。

バシューーーーーーーン!!!

インドラから放たれた巨大な稲妻が数百機のバルキリーを撃墜したと同時にバルキリー内が真っ暗になる。

澪「え…。ど、どうなってるんだ。」

前方の唯たちのバルキリー、右前方のダイヤモンドフォースと右後方のサウンドフォースも無事であるが、全く動かない。

バトルセブン、シティセブンも真っ暗だ。

209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:15:20.13 ID:pY43SL6FP [113/145]
バトルセブンブリッジ!

ミホ「各機体の損傷状況、艦内の損傷状況等一切不明!」

マクシミリアン「非常用電源はどうした!?」

サリー「それが、小さいバッテリーも含めて一切の電源が使えない状況になっています。」

マクシミリアン「どういうことだ!」

和「インドラ…」

インドラがその身体を金色に輝かせ再びエネルギーをため始める。

エクセドル「絶体絶命ですな。」

シビル「バサラ…。」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 09:15:59.14 ID:pY43SL6FP [114/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「誰か、応答してくれ!」

暗闇の中で再び恐怖が襲ってくる。

澪「!?」

澪「聞こえる…!?」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:00:58.19 ID:pY43SL6FP [115/145]
ファイヤーバルキリー内!

バサラ「へへっ…」ジャカジャン~♪

http://www.youtube.com/watch?v=gYtn1jUvAb8&feature=related

バサラ「行くぜ!」ジャカジャン~♪

バサラ「」ジャカジャン~♪

バサラ「」ジャ、ジャ、ジャ~ン♪

バサラ「振り向くな~、いつだって、情熱の向かう先に~、そこはきっとある~♪」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:01:55.60 ID:pY43SL6FP [116/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「聞こえる…!!」

バサラさんのギターストローク!

澪「あんた…、立派なバカだ…。」

澪「砕け散る~、星たちよ~、新しい光となれ!闇を照らせよ~!♪」

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:04:12.59 ID:pY43SL6FP [117/145]
ファイヤーバルキリー内!

バサラ「へへっ、燃えてきたぜ!」

バサラ「Long long time、忘れてただけさ~♪」

バサラさんのギターストローク、私たちの歌に皆の演奏が重なり始める。

218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:05:19.08 ID:pY43SL6FP [118/145]
バトルセブンブリッジ!

(澪バサラ「扉はもう開いているのさ、後は飛び込んじまえよ!♪」)

http://www.youtube.com/watch?v=_M5iA4CLznQ&feature=related (NEW FRONTIER♪)

宇宙空間の黒をバックに輝き始める2機のバルキリー

ミホ「2機のみが動き始めました!!」

(澪バサラ「It’s new forontier!そうさ俺たちここにいると、鐘を打ち鳴らせ!wo~!wo~!♪」)

エクセドル「ファイヤーバルキリーとエリザベスですな…。」

和「澪…」

シビル「バサラ…」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:08:00.03 ID:pY43SL6FP [119/145]
ギータバルキリー内!

紬「澪ちゃん。」

唯「私たちも歌うよ!」

紬「うん!」

(澪バサラ「It’s new forontier!だからもっと胸に火をつけろ~、かけがえのないもの~、解き放つさ~♪」)

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:09:49.47 ID:pY43SL6FP [120/145]
バトルセブン艦内!

(澪「目を覚ませ~、感じるさ、魂とこの宇宙が~、クロスしてると~♪」)

サリー「各バルキリー隊、及びマクロスセブンの電源が回復していきます!」

(バサラ「口笛で答えろよ~、その胸にこのメロディー、響かせるから~♪」)

マクシミリアン「こんなことが起こるとは…。」

エクセドル「奇跡、ですな。」

(バサラ「Long Long Way、一歩踏み出せよ~♪」)

(インドラ「ぐッ…」)

サウンドビームがインドラに命中し、攻撃の手が弱まる。

222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:10:10.94 ID:pY43SL6FP [121/145]
千葉「サウンドビームも効いているようだな!」

(澪バサラ「心を縛るすべてのものを~、引きちぎれば始まりさ~♪」)

エクセドル「しかし数千の敵を全て撃破するのは不可能ですな。」

マクシミリアン「ステルスで突破することは不可能なのか?」

ミホ「エメラルドフォースのVF19、ガムリン大尉のVF22で試みていますがすぐに感知されています!」

エクセドル「エネルギーそのものを感知されている可能性がありますな。」

マクシミリアン「アクティブステルスでも通用しないのか…。」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:14:03.32 ID:pY43SL6FP [122/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「バサラさん!」

(バサラ「ああ!行って来い!」)

律…。

澪「私の歌を聞けーーーーーーっ!!」

私が届けたい律への想い。
そのイントロはバサラさんのギターソロで始まった。

http://www.youtube.com/watch?v=w3zAmGdVpcQ&feature=related (ふでペン~ボールペン~♪)

澪「ふでペンFuFu~、ふるえるFu Fu~、初めて君へのgreeting card♪」

皆の演奏が重なる。

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 10:16:28.83 ID:pY43SL6FP [123/145]
ギータバルキリー内!

紬「澪ちゃんがいないわ!」

唯「歌は聞こえるのに、どこにいっちゃったんだろう?」

(澪「ときめいてPassinon!あふれてAction! はみ出しちゃうかもね~♪」)

梓「こっちにも見当たりません!」

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:01:47.03 ID:pY43SL6FP [124/145]
バトルセブンブリッジ!

(澪「キミの笑顔想像していいとこ見せたくなるよ~、情熱を握りしめ振り向かせなきゃ~♪」)

ミホ「艦長!HT3を見失いました!」

マクシミリアン「なに!?」

サリー「レーダーにも反応ありません!」

千葉「歌は聞こえるのに歌エネルギー反応もない!」

231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:02:33.32 ID:pY43SL6FP [125/145]
エリザベスバルキリー内!

澪「愛をこめてスラスラとね~、さあ書きだそう~♪」

律に…、

澪「受け取ったキミに、幸せふが~、つながるように~♪」

未来に…、

澪「夢を見せてぐるぐるとね~、字が舞い踊る~♪」

届ける!

澪「がんばれふでペン、ここまで来たから~♪」

ささげる!!

澪「かなり本気よ☆♪」

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:04:22.13 ID:pY43SL6FP [126/145]
バトル7ブリッジ!

ミホ「HT3発見しました!」

マクシミリアン「何処だ!?」

サリー「敵陣中央です!」

マクシミリアン「なに!?どうやってあれだけの敵を突破したんだ!?」

千葉「まさか!」

マクシミリアン「どうした?」

千葉「エリザベスのサウンドフレームに歌エネルギーを充満させて高次のステルス機能を発揮したのか!?」

(澪「ふでペンFu Fu 無理かもFu Fu くじけそうになるけれど~♪」)

マクシミリアン「パッシブステルスのVF17だからこそできた芸当…。天才か!?」

(澪「手書きがMISSION 熱いわTENSION 印刷じゃつまらない♪」)

エクセドル「はたまた偶然か…。」

234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:05:18.46 ID:pY43SL6FP [127/145]
エリザベスバルキリー内!

違うな。

澪「ハネるとこトメるとこ~、ドキドキまるで恋だね♪」

このジャズベは、エリザベスは「目立たないけれど埋もれない」、そんな私の音づくり、放課後ティータイムのベースラインをずっと支えてきた。

澪「これからもよろしくね♪」

天才でも、ましてや偶然でもない。

澪「一言添えて~♪」

確信だ!!

澪「はしゃぐ文字はピカピカにね~、ほら磨きかけ~♪」

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:06:52.97 ID:pY43SL6FP [128/145]
ヤーマ「フッ…」

敵陣中央に到着した私を待っていたのは死神だった。

澪「くっ…、律を、返してもらうぞ!」

ヤーマ「フッフッフ…」

恐ろしい形相でこちらを睨む。

―「敵なんていねえぜ!あるのは、あいつらを敵だと思う俺たちの心だけだ!」

そうだ!

澪「走る軌跡、キラキラだね~、そう乾くまで~♪」

次の瞬間

バシュぅーーーーーーーーー!!

ヤーマ「ぐあ…」

澪「死神が…、死が…、死んだ?」

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:09:55.13 ID:pY43SL6FP [129/145]
背後から現れたのはこれまでのどの神よりも恐ろしく、そして美しい姿だった。

シヴァ「よくぞ…、たどりついた…。」

ヴァルキリーの3倍はあろう紫色の身体から発せられる言葉は、一語一語が音楽のようである。

澪「律を…、律を返せ!」

シヴァ「必要、ない…。」

澪「なぜだ?なぜこんなことを?私たちを襲おうとする?」

シヴァ「人間らしい質問だ…。」

澪「質問に答えろ!」

シヴァ「宇宙が収束し、終わりを迎えるだけのこと…。」

澪「そ、そんな勝手な!」

シヴァ「『愛のない世界なら終わればいい』のではなかったのか?」

澪「何を言っている!?」

241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 11:12:05.56 ID:pY43SL6FP [130/145]
シヴァ「所詮世界などマーヤー(まやかし)に過ぎん。」

澪「…。」

シヴァ「終わりだ。」

バシューーーーーーーーーーーン!!!!

そういうと額から光線をだし、シティセブンバルキリー、神々、宇宙、世界の全てを焼き尽くした。

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:31:29.48 ID:pY43SL6FP [131/145]
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:32:48.69 ID:pY43SL6FP [132/145]
天地の初めにはアートマン(自我)のみがあった。”






「平和だ…。」心地よい光に包まれながらまどろむ。





“見わたす限り自我しかなかった。彼のものはこう言った。「私は…」”






「私は…」

まっ白い空間の中で一人つぶやく。


248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:34:20.06 ID:pY43SL6FP [133/145]

“彼のものは恐れた。”




澪「」がくがくぶるぶる





“しかし彼のものしかいないのに何を恐れる必要があろうか。ここに由来して人は一人でいると恐怖を感じるのである。”




“彼のものは寂しいと感じた。それゆえに人は一人でいると寂しいと感じるのである。”




澪「さみしいな…」


249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:35:19.87 ID:pY43SL6FP [134/145]
“彼のものは自分とは別の二つ目の存在を欲し、作り上げた。”




「どうしたの?みおちゃん。」



澪「律…。」



“そうして彼のものとその妻によってすべてが生み出された。”


250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:36:41.98 ID:pY43SL6FP [135/145]
澪「律っ!」


イーシュヴァラ「フッ…。」


澪「イーシュヴァラ?」


イーシュヴァラ「好きなように呼ぶがいいさ。」


澪「全ての…、神?」


イーシュヴァラ「それはあなたも同じ…。」


澪「律を返してください!」


イーシュヴァラ「…。」


251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:37:51.12 ID:pY43SL6FP [136/145]

http://www.youtube.com/watch?v=vBFRfvDQXF4&feature=related (TRY AGAIN♪)

澪「たった一曲のロクンロール、明日へ響いてく~♪」

イーシュヴァラ「…。」

澪「朝焼けの~、彼方へおまえをさえぎるものは、なにもない~♪」

澪「今日こそ響かせてやる!宇宙よ!神よ!律よ!私の歌を聞けぇーーーーーーーっ!!」

澪「戦い続ける空に~、オーロラは降りてくる~、打ちひしがれた夜、おまえは一人ぼっちじゃない、いつだって~♪」

イーシュヴァラ「自我を、死を超克し、神と一つになり、寂静の境地に至ったというのに、まやかしの世界へまた帰ろうというのか?」

まやかしだろうとなんだろうとそれが律と私たちが大切にしていた、愛していた“現実”なんです!

澪「たった一つの言葉で~、未来は決まるのさ~、俺たちのビートは輝くダイヤモンド♪」

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:42:41.17 ID:pY43SL6FP [137/145]
イーシュヴァラ「人間らしいな…」

その時、私の胸に律のビートが強く響いてきた。

澪「本当の空へ~、本当の空へ~、いのち輝く空へ~♪」

ブファーーーーーーーン!

イーシュヴァラは女神へと姿を変え、世界を修復していく。

澪「FLY AWAY! FLY AWAY! 登ってゆこう!」

(バサラ「TRY AGAIN! TRY AGAIN! 昨日に手を振って~♪」)

澪「バサラさん!」

気づくと周りには唯たちのバルキリーが、そして膝には律が寝ていた。

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:43:21.53 ID:pY43SL6FP [138/145]
バトル7ブリッジ!

(澪バサラ「FLY AWAY! FLY AWAY! 信じる限り~♪」)

ミホ「敵が消えていきます!」

マクシミリアン「やったのか?」

和「澪…」

エクセドル「一時はどうなるかと思いましたな。」

(澪バサラ「TRY AGAIN! TRY AGAIN! 日はまた昇るだろう~♪」)

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 12:44:18.74 ID:pY43SL6FP [139/145]
エリザベスバルキリー内!

私の膝の上で眠っていた律が目を醒ます。

律「澪…。」

澪「律…。本当に無事で良かった。」

私は青い星に向かってバルキリーを走らせる。

律「なあ、澪?」

澪「ん?」

律「神は、死んだのか?」

澪「“命そのもの”を神と呼ぶのなら、死んだり生まれたりするようなものではないよ。」

律「そっか。」ニコ

そう言ってほほ笑むと律は再び眠った。


256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 13:06:43.82 ID:pY43SL6FP [140/145]
地上!

地球型の自然が豊かな惑星に傷ついたマクロス7船団と私たちのバルキリーが着陸する。

レイ「最高のライブだったな。」

澪「あ、ありがとうございます。」

ガムリン「シビルの能力とフォールド断層を使えば元の世界に戻れるそうだ。」

律「よかった~。」

257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 13:07:04.58 ID:pY43SL6FP [141/145]
別れの時は突然訪れる。

バサラ「どうだった?」

澪「なんていうか…。言葉には上手くできないんですが…。」

バサラ「それで良い。」

バサラさんが突如右手人差し指を天空へと向ける。

バサラ「人差し指が太陽を指しているとき、指ばかり見ていたら太陽を見ることができないぜ。」

澪「!?」

バサラ「情熱は、ハートで感じるんだ!!」

澪「は、はい!」

バサラ「ファイヤー!」

澪「ボンバー!」

バサラさんが指さしていたのは大いなる正午の太陽。
それは人が過去の自分から新たな自分への一歩を踏み出そうとする中間点にある太陽だ。

258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 13:07:50.74 ID:pY43SL6FP [142/145]
和「じゃあシビルさん、お願いします。」

シビル「うん…。」

ミレーヌ「元気でね!」

ミレーヌさんが涙をぬぐいながら手を振る。

唯「うん!またね!」

バサラ「未来で待ってるぜ!」

ピユーーーーーーーン!

ミレーヌ「行っちゃった…。」

レイ「気持ちのいいやつらだったな。」

ビヒーダ「」タカタカタン♪

バサラ「朝焼けの彼方へ~、おまえをさえぎるものは、何もな~い、WOWOWO~♪」

バサラさんが地平線に向けて歌う。

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 13:08:42.21 ID:pY43SL6FP [143/145]
学園祭!

ピューーーーーーーーーーイン!

梓「(も、戻ってこれた…。)」

律「(よっしゃー!ライブの続きだ~!)」

さわ子「(なんか今一瞬で唯ちゃん達の顔つきが変わったような…)」

唯「改めまして…、放課後ティータイムです。」

観客「きゃー!澪もなんか言って~!」

澪「おれの歌を聞けぇーーーーーーーーっ!!」

デテテーン!テテテレーーン!♪

http://www.youtube.com/watch?v=Y_yXmydk7Rw (DYNAMITE EXPLOTION♪)

澪「歌い始めたころの~、鼓動揺さぶる想い~、なぜかいつかどこかへ置き忘れていた~♪」

みんなありがとう。

澪「生ぬるい毎日に~、ここでサヨナラ言うのさ~、そうさ誰も俺の熱い思い止められない~♪」

時が…、歌ってるぜ。

To be ぴゅあぴゅあ! (おしまい)

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/22(火) 14:16:20.83 ID:pY43SL6FP [144/145]
読んで下さった方、保守して下さった方、本当にありがとうございました。

花束出し忘れたのはうかつだったぁぁあっ!!


最初から書き直して書きためたのですが、量が多いと投下するのもたいへんなものなんですね。


一応F製も出てくる続編の構想もあるのですが書けるかどうかはわかりません。

コメント

No title

おもしろかった
なんか勇気が出るな

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