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梓「終わりですよ」唯「そっか」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 20:58:33.51 ID:SIiG6H1l0 [1/26]
梓「すみません」

唯「ううん」

梓「それでは」

唯「うん。ここだよ」

梓「それじゃあ、また――」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 20:59:15.38 ID:SIiG6H1l0 [2/26]
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
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唯「……グスン」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:03:53.47 ID:SIiG6H1l0 [3/26]
……6年前

――チュンチュン

梓「小鳥が鳴いていますね」

唯「鳴いてるね」

梓「平和ですね」

唯「うん」

梓「平和ですね」

唯「……うん」

梓「……唯先輩の体は、既にPです」

唯「そっか」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:05:26.32 ID:SIiG6H1l0
梓「怖くないんですか?」

唯「うすうす分かってたから」

梓「……すみません」

唯「気にしないで」

梓「私は唯先輩を……」

唯「分かってるよ」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:06:28.14 ID:SIiG6H1l0
梓「私は唯先輩を――殺さなくてはいけません」

唯「だから、分かってるって」

梓「いいんですか?」

唯「うん。早くしてよ」

梓「ほんとにいいんですか?」

唯「しつこいよ」

梓「ほんとに、ほんとに――ほんとにそれでいいんですか!?」

唯「!?」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:08:34.53 ID:SIiG6H1l0
梓「どうしてですか!! 医学は進歩したんじゃなかったんですか!! 私は、私は何のために医者になったんですか!?」

唯「医学が進歩すれば病気も進化する、それだけだよ」

梓「そんな言葉が聞きたいんじゃありません!」

唯「?」

梓「唯先輩が、死にたくないといってくれれば、私が更に医学を進歩させます」

唯「……駄目だよ、あずにゃん」

梓「……そう言うと思ってました」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:12:39.18 ID:SIiG6H1l0
梓「すみません」

唯「ううん」

梓「それでは」

唯「うん。じゃあこの縄で、お願い」

梓「……はい」

唯「それじゃあね」


――ギュウウウウウ


梓「……っ!!」 ダンッ

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:18:04.45 ID:SIiG6H1l0
5年前

唯「仕切りなおし、だね」

梓「わかってますよ」

唯「どう? あれから医学は進歩した?」

梓「ええ。進歩しましたよ。Pの人も、救えるくらいに」

唯「そっか」

梓「はい。……でも、唯先輩の体は」

唯「うん」

梓「P2になってしまったんですね」

唯「そうみたいだね」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:20:23.42 ID:SIiG6H1l0
梓「今度会えるときは……」

梓「きっと、医学は、もっと進歩してて……」

梓「唯先輩が、どんな病でも、救える、」

梓「そんな、世界に、……ううっ」

唯「泣かないで」

唯「あずにゃんは悪くない」

梓「……帰ってきて下さいね」

唯「うん」

唯「それじゃあ」



唯「またね」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:22:54.36 ID:SIiG6H1l0
4年前

唯「医学は……」

唯「これ以上、進歩しないんだね」

梓「そうみたいです」

唯「残念?」

梓「こんな世界、滅びてしまえばいいんです」

唯「そんなこと言っちゃ駄目だよ」

梓「10億人」

唯「?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:23:24.30 ID:SIiG6H1l0
梓「Pの数です」

唯「随分増えたね」

梓「隔離が間に合わなかった時点で、Pからこの星が逃れる術はなくなったんですよ」

唯「医学の進歩も、間に合わなかったんだ」

梓「追いつくはずがありません。動く人は、1人もいない」

梓「漫然と、願う人がいるだけです」

唯「……」

梓「いずれ私も、Pになります」

梓「そしたら、あの世で一緒になりましょう」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:26:43.05 ID:SIiG6H1l0
唯「あずにゃんは、動こうとしたよ。澪ちゃんや、りっちゃんや、ムギちゃんが死ぬのを見て、あずにゃんは――」

梓「でも、唯先輩に止められました。結局私は何もできませんでした」

唯「……」

梓「私はいつPになるんでしょうかね」

唯「もしかしたら、永遠にならないかも」

梓「冗談を」

唯「そしたら、世界を救えるのは」

唯「あずにゃんだけかも知れないよ?」

梓「私が救いたいのは、救いたかったのは、唯先輩です。律先輩です。澪先輩です。ムギ先輩です。放課後ティータイムです」

梓「世界じゃありません」

梓「それに、Pはもう止まりませんよ」

梓「既にP3にまで達してる人もいます」

梓「もう医学は、間に合いません」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:27:22.79 ID:SIiG6H1l0
唯「時間だ」

梓「そうみたいですね」

唯「それじゃあ」



唯「またね」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:31:27.64 ID:SIiG6H1l0
2年前

梓「2年ぶりですね」

唯「あずにゃん、ちょっとふけたね」

梓「失礼ですね」

唯「医学は?」

梓「そんなのに頼ってる人は、もう1人もいませんよ」

梓「誰も彼もが、Pになるのを逃れようと必死になってます」

梓「知ってますか? もうP殺しが公然と行われるようになってるんですよ」

梓「むしろ正義の行いになってます」

唯「早めにあずにゃんに殺してもらっておいてよかった」

梓「……」

唯「それで、あずにゃんは諦めたの?」

梓「当然ですよ」

梓「そろそろ私も、Pになるんじゃないかなって思うんです」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:33:55.19 ID:SIiG6H1l0
唯「それは、悲しいね」

梓「そうでもありません」

梓「Pになるのは、悲しくはありません」

梓「ねぇ」

梓「むしろPが、正しい姿なんじゃないですか?」

梓「人間はいつか死ぬじゃないですか」

梓「なら、Pの、何が悪いんでしょう」

梓「医学の名の下にPを殺した私達医者が!!」

梓「防衛の名の下にPを殺す人間が!!」

梓「本当の悪じゃないんですか?」

唯「そんなこと、ないよ」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:35:37.57 ID:SIiG6H1l0
梓「Pは、終わりを告げませんよ」

梓「ねぇ」

梓「助けて下さいよ」

梓「唯先輩」

唯「私には、なんにもできないよ」

唯「でも、信じてるから」

梓「先輩はあの時、私を信じなかったじゃないですか」

唯「……あずにゃんがPになったら、終わりだと思って」

唯「Pの私が生きていたら、いずれあずにゃんもPになると思って」

梓「私は、そんなのは、どうでもよかった」

梓「ただ唯先輩に、あの時、信じて欲しかった」

唯「わからずや……」

梓「そうですね、私は、駄目な奴です」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:38:37.54 ID:SIiG6H1l0
――――そして

唯「久しぶりだね」

梓「2年ぶり、ですね」

唯「もう地球は、駄目だね」

梓「はい、終わりますよ」

梓「でも、見つかったんです」

梓「Pを根絶する方法が」

唯「え?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:39:18.11 ID:SIiG6H1l0
梓「私ですよ」

梓「私の体から、Pに対するワクチンが作れるらしいです」

梓「医者達が発見したんです」

梓「じき私のところに来ますよ」

唯「凄いよあずにゃん! やったじゃん!」

梓「いやだ」

梓「今更Pが根絶できたところで、私には何の意味もありません」

梓「Pの研究をしていれば唯先輩が期待してくれた。せめて、最後に残った唯先輩だけは守りたかった」

梓「それが、私がPを研究し続けた理由です」

梓「でも唯先輩はは私を信じてくれなかった」

梓「唯先輩は死んだ」

梓「先輩が真に生き返れたのは死後3年までです」

梓「もう、その形で私に会いにくることも難しくなりますよ」

梓「もう先輩は生返らない」
梓「もう医学は進歩しない」

梓「進歩させない」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:40:43.23 ID:SIiG6H1l0
梓「私は、死のうと思うんです」

梓「ワクチンを、作られる前に」

唯「それが、あずにゃんの決断?」

梓「そうです」

梓「もう地球は」

梓「終わりですよ」

唯「そっか」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:41:57.86 ID:SIiG6H1l0
梓「爆死すれば、ワクチンは作れないでしょう」

唯「そうだろうね」

梓「爆弾なら、あります」

唯「そっか」

梓「私が死んだら、唯先輩に、皆に会えると思いますか?」

唯「探すよ。見つけるよ。探しに行こうよ」

梓「そうですか」

梓「それならもう、残すことはありません」

梓「また会いましょうね」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:43:26.03 ID:SIiG6H1l0
梓「それじゃあそろそろ、死にますね」

梓「爆弾を探してくれませんか?」

唯「私が?」

梓「はい。もう、歩くのも億劫なんです」

唯「……分かったよ」

梓「すみません」

唯「ううん」

梓「それでは」

唯「うん。ここだよ」

梓「それじゃあ、また――」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:44:58.36 ID:SIiG6H1l0
あの時……

――梓「唯先輩が、死にたくないといってくれれば、私が更に医学を進歩させます」
  唯「……駄目だよ、あずにゃん」
  梓「……そう言うと思ってました」 ――


あの時……
私が彼女を信じてあげられれば

彼女も
世界も

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:45:47.90 ID:SIiG6H1l0
2年後

もう地球は駄目だ
増え続けるP
発達し続けるP
終わり行く人々

もう、地球は駄目だ


あずにゃんには、まだ会っていない

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:46:43.83 ID:SIiG6H1l0
8年前

唯「これは?」

梓「魂を呼び出して、しかも映像つきで、会話までできる機械です」

梓「これで先輩が死んでも、話すことができます。残念ながら、澪先輩達の魂はもう見つけられそうにありませんけど」

梓「まぁ、1回使うと次使えるのは相当後っていう、不便な機械なんですけどね」

梓「そして先輩の肉体も、ちゃんと保存しておきます」

梓「きっと3年は、持ちますよ」

梓「Pを治す方法が見つかったら、魂と肉体を結合させて、唯先輩を生返らせます」

唯「うん、待ってるね」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:47:14.93 ID:SIiG6H1l0
そういえば、あの機械は、まだ……


駄目か
爆発の衝撃か
それとも医者どもの腹いせか
壊れてるや
でも、
もしかしたら――

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/02/12(土) 21:48:06.90 ID:SIiG6H1l0 [26/26]
――

梓「久しぶりですね」

唯「2年ぶりだね」

梓「地球は、終わりましたね」

唯「そうだね」

梓「でも、こうして先輩にあえたから」

梓「それでいいかな」

梓「さぁ、探しに行きましょうよ。他の先輩達を」スッ

唯「……」

唯「……」

唯「そうだね。行こっか」

~fin~

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