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唯「放課後てぃーたいむとらべらー」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 21:50:23.59 ID:rdpScJNQ0 [1/3]
2009年9月5日 軽音部室
唯「ん~」
唯「あずにゃんどこ行っちゃったのかなぁ。マジックみたいにいきなりどっかに消えちゃったよ」
唯「かくれんぼなのかな?」
唯「あずにゃんやー、あずにゃーん、降参だよー」
「あ、あのっ!!」
唯「ん?」
「教えてください! 今は何年の何月何日ですか!?」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 21:56:07.79 ID:ytrvG2BD0 [1/35]
「はぁ、はぁ……」

唯「あずにゃん!? あーずにゃはーん! もぉー、いつからそこにいたの?」ギュッ

梓「うわっ!?」

唯「探したんだよ? いきなり消えちゃったからびっくりしちゃった!」

梓(懐かしい匂い……)

梓「ん……いきなり? ま、いいか」

バッ

梓「唯先輩、ちょっとすみません!」タタタ…

唯「そっちは物置だよー?」


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:02:39.75 ID:ytrvG2BD0 [2/35]
ガサゴソ…

梓「えっと、えっと」

唯「うわわ! か、勝手に漁ったらまずいよっ」

梓「あった!」ガチャ

唯「うっ、埃臭い……あれ? またそのギター弾くの?」

梓「また……?」

唯「あずにゃんさっきもそのギター弾いてたじゃん。そしたらあずにゃんどっか行っちゃって」

梓「えーっと……ていうか今日はいったい何年の何月何日なんですか!? はやく教えてください!」

唯「え、えっと! 2009年の9月…5日?」

梓「そ、そうですか。じゃあ話しても無駄かな……」

唯「?」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:05:37.27 ID:ytrvG2BD0 [3/35]
唯「日付がどうかしたの? それにさっきからあずにゃん顔色悪いよ……?」

梓「なんでも……ないです」

梓「唯先輩、いいですか。私がいいって言うまで目を瞑っていてください」

梓「お願いします。絶対に目を開けないでくださいね……」

唯「うーん……わ、わかったよぉ」

唯「あずにゃんまだー?」

梓「まだ!」ピーン、ティーン、ピーン

梓「……さよなら、唯先ぱ――」

唯「ギター弾いてるの? ねぇ、弾いてるとこみたいなぁ……」

唯「あずにゃーん?」

律「唯、そんなとこで何してんの?」

唯「え?」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:08:12.00 ID:ytrvG2BD0 [4/35]
律「ていうか何で目瞑ってんだよ」

唯「あずにゃんがいいって言うまで開けちゃダメなんだー」

律「梓? 梓もう来てるのか?」

唯「え、そこにいるでしょ?」

律「は? いないけど……」

唯「え!?」パチ

唯「あれれー!? あずにゃんどこー? またかくれんぼー?」

律「……唯、お前そうとう寝ぼけてるな」

唯「ち、違うよ! 本当にあずにゃんが」

律「わかった、わかった。それより澪とムギがもうすぐ来るから隠れて脅かしてやろうぜー」

唯「んー?」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:12:05.02 ID:ytrvG2BD0 [5/35]
2010年5月7日 軽音部室

澪「あわわわっ」

律「梓が……」

紬「消えちゃった……」

唯「どどどどうしようっ」

ヒュッ

梓「はぁ、はぁ……」

紬「梓ちゃん!?」

梓「ここは何年何月何日!?」

澪「あ、梓?」

梓「何年の! 何月何日ですか!?」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:15:05.67 ID:ytrvG2BD0 [6/35]
律「に、2010年の5月7日……」

梓「や、やっと戻ってこれた!」

梓「はぁー……」ヘナヘナ、ペタン

唯「あずにゃん急に消えちゃってびっくりしたんだよ!? どうしたの!?」

律「そ、そうだ。澪なんか物凄くパニクってたんだからな!」

澪「お前らもだろ!」

梓「タイムスリップ」

「え?」

梓「タイム、スリップ……してきました」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:18:07.79 ID:ytrvG2BD0 [7/35]
数分前

律「掃除めんどくちゃい」

澪「こら、サボるな。……そういえば律」

澪「お前、私の机の中に変な落書き書いた紙入れただろ? いきなり見つけてびっくりしたんだぞ!」

律「は? 知らないよ、そんなの」

紬「あら?」

紬「ねぇ、これ見て」

唯「ムギちゃん?」

澪「これは……古いギターみたいだな。物置にあったの?」

紬「うん。奥の方に隠れてて」

ガチャリ

梓「すみません、遅れちゃいま……」

梓「そのギターは!」

「?」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:21:14.97 ID:ytrvG2BD0 [8/35]
梓「SGですよ! かなり年期が入ってますけど……わぁ」

唯「あずにゃん目が光ってる」

澪「よっぽど良いギターみたいだな」

梓「…弾きたい」

梓「弾いてみても…いいですか!?」

律「どうぞ」

澪「お、おい。勝手に弾くのはまずいんじゃないか?」

律「いいじゃん。あんなところにしまわれてたぐらいなんだし」

澪「でもっ」

梓「ひ、弾きます!」

唯・紬「わくわく……」

ポーン、ポーン、ピーン

律「やっぱ弦が錆びてんのか良い音じゃねーなぁ」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:24:46.09 ID:ytrvG2BD0 [9/35]
唯「私、替えの弦余分に持ってるよー」

律「じゃあ替えちゃうか!」

澪「だからそんな勝手に……」

紬「梓ちゃん?」

紬「梓ちゃーん」

澪「どうしたムギ?」

紬「梓ちゃんは…どこにいっちゃったの?」

「……」

「!?」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:28:04.91 ID:ytrvG2BD0 [10/35]
現在にいたる

澪「タイムスリップなんて……そんなバカな」

律「なぁ」

梓「現に私は過去へいきました!」

紬「でも梓ちゃんそのギター弾いた後、いきなり消えちゃったし」

唯「タイムスリップ……つまりあずにゃんはタイムトラベラーってやつになったんだね!」

梓「うぅ、人が恐い思いしてきたというのにそんな呑気な……」

律「でもギターがタイムマシンっておかしいよ」

唯「えー? かっこいいよぉ」

紬「だったらティーカップ型のタイムマシンとかないかなぁ」

澪「それなら私はだな……」

梓「だめだ……全然信じてくれてない……」


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:32:06.67 ID:ytrvG2BD0 [11/35]
梓「そうだ……そういえば私、過去の唯先輩と一度話したんですよ!」

唯「ほんと!? すっごーい!」

律「そのころの唯、どうだった?」

梓「いや、別に変わりありませんけど……1年前の9月5日の唯先輩にです」

澪「へぇ……」

律「過去に会ったってのなら、もしかして覚えてるとか?」

紬「どう? 唯ちゃん」

唯「んー」

唯「わかんないです」

梓「……」イラッ


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:35:05.63 ID:ytrvG2BD0 [12/35]
澪「他に過去に飛んだっていう証拠は?」

梓「えっと……たぶん、ないかも」

律「ダメじゃん」

梓「そんな余裕なかったんです!」

梓「とにかく元の時間に戻るために悪戦苦闘してたんですからね!?」

紬「どうやって戻ってきたの?」

梓「……話すと長くなりますよ」

梓「まぁ、このギター…タイムマシンでわかってること教えます。それ聞けばだいたい想像つくと思いますから」

梓「……かなり色々と試したので」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:38:21.21 ID:ytrvG2BD0 [13/35]
梓「いいですか? 最初弾いたとき私が鳴らしたのはここと、ここと、ここ……つまり六弦から四弦を単音弾きしたんです」

梓「実はこれがタイムスリップする鍵」

梓「六弦目で過去に戻る年数…つまり1フレットなら1年、2フレットなら2年」

梓「次に五弦目、これは月数です。ここで戻る月を指定することができます」

澪「つまり1フレットなら1月、5フレットなら5月を指定できるってことか?」

梓「はい。それで間違いないです」

唯「……頭痛い」

律「わ、私も……」

紬「大丈夫?」

澪「その二人は放っておけ、ムギ」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:43:16.66 ID:ytrvG2BD0 [14/35]
梓「残る四弦。これは日数……これも五弦同様にフレットで日にちを指定します」

唯「あれ?」

紬「唯ちゃんどうしたの?」

唯「このギター、フレットが22フレットまでしかないの」

澪「……あ! そうか!」

唯「フレットで日にちをしてい? するなら22日までしかできないよ?」

梓「それについては私もかなり苦戦しました。ですけど」

梓「22日以降の日にちは…例えば25日を選びたいとします」

梓「その場合、最初に2フレットを弾き、次に四弦の開放弦を弾くんです。その後に5フレット。これで25日を選択、ということになるみたいです」

梓「開放弦は0、あるいは十の位に移行させるものみたいですね」

律「あ、あ……」

唯「りっちゃんの頭から煙が!」

澪「あ、梓! ちょっとストップ!」


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:47:05.14 ID:ytrvG2BD0 [15/35]
律「ふひー……ったく、なにわけわかんない話してんだよぅ!」

梓「そ、そんなこと言われても」

紬「ところで梓ちゃん」

梓「はい?」

紬「時刻は選べないの?」

梓「はい。時刻……と場所は指定できないみたいです。ですので、跳んだ時刻と、場所は元のものと変わりません」

澪「つまり2009年の5月6日の15:00に3年教室に跳びたいとしても、跳ぶ前の時刻が16:00。場所がこの部室だとしたら」

梓「16:00のまま、場所も部室のままですね」

唯「本当に頭痛いー、なんか複雑だよぉ」

律「唯は私の仲間だからな」

唯「ぶー!」

澪「過去への行き方はわかったよ。でもそれからどうやって梓は元の時間に戻ってこれたんだ?」

梓「あぁ、忘れてた……それはですね」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:50:46.72 ID:ytrvG2BD0 [16/35]
梓「六弦とは逆に一弦で年数を指定するんです。2009年に跳んで2010年に戻りたいってときは一弦の1フレットを弾いて…後は五、四弦をさっき言った通りに」

梓「って感じです。残った二、三弦は使わないみたいですね。まだよく分からないけど」

紬「……なんだか」

澪「まだ半分信じられないな」

唯「そうかなぁ?」

梓「まぁ、私自身も信じられないぐらいですよ……正直」

律「ならもっかいタイムスリップしてくりゃいいんじゃね?」

梓「いや! 絶対いやです!!」

律「何もそこまで」

梓「律先輩は何も体験してないからそんなこと言えるんです! 私、私、本当に……ううっ」

律「わ、悪かったよ…」

梓「あんな恐ろしい目、二度と遭いたくないです……」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:54:16.95 ID:ytrvG2BD0 [17/35]
律「てなわけでタイムスリップしてみたい人! はーい!」

唯「はいはい!」

紬「私も~」

澪「ちょっと怖いけど……はい」

梓「恐ろしいって言ったばっかりでしょうが!?」

律「だーって、タイムマシンだぜ? 使うっきゃないっしょ」

紬「私、憧れてたの~」

梓「そんな……」

唯「でもこれで実際過去に行くことができたらさっきあずにゃんが言ったことも証明されるんだよ?」

梓「それは……まぁ」

律「なら文句ないな。よし、ここはくじ引きで決めよう!」

唯・澪・紬「乗った!」

梓「……」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 22:57:15.87 ID:ytrvG2BD0 [18/35]
律「はーい! 私で決定!」

唯「ずるいよりっちゃん! ズルしたでしょー」

澪「そうだ、そうだ!」

律「してませーん。不正はなかったでーす」

律「てなわけで……よっ、と」

ス…

律「どれどれー、えっと…」

梓「ちょ、ちょっとストップ!」

律「なんだよ?」

梓「言い忘れてましたけど、跳んだ先の時間は過去です。つまりまだこのギターは物置の奥底……」

律「戻ってくるときは一々奥から取り出さなきゃいけないのか!? 面倒だなぁ……」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:00:03.90 ID:ytrvG2BD0 [19/35]
澪「……ん? そういえば行った先の過去にもう一人の律がいたりするのかな」

唯「どういうこと?」

澪「つまり今の…現在の律がこれから過去へいくんだろ? そしたらその時間にいた過去律はどうなる?」

唯「……ああ、そっか! どうなの? あずにゃん」

梓「えっと、わかりません…私は過去の私と一度も会ったり、見かけたりしませんでした」

梓「もしかしたら偶然会うことがなかっただけかもしれないし、いないのかもしれません」

律「いないなんてことありえんのかぁ?」

紬「ん……ありえないとは思うけど、過去へ行った現在をA、過去のをBとして、AはBとしての存在に置き換えられちゃうのかしら?」

唯「つまりBは消えちゃうってこと? なんかおっかない……」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:03:12.40 ID:ytrvG2BD0 [20/35]
律「……あー! ぐだぐだ言っててもしょうがないって! さっさとやるぞ!」

澪「待って、一応跳ぶ先を部室にするのは止そう」

律「なんでさ」

澪「もし部室に私たちがいたらどうするんだ。特にもう一人の律が」

澪「いきなり部室に現れてみろよ。パニックになる」

律「あ、あー……なるほど」

梓「そういうことを配慮して、私もできるだけ部室からはタイムスリップをしませんでした。トイレとか学校裏からとか」

唯「それじゃあトイレでやってみようよ~」

律「ん、そだな」


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:07:03.95 ID:ytrvG2BD0 [21/35]
女子トイレ

律「……」

律「なんか緊張してきた」

澪「見てる方もな……」

梓「くれぐれも行動に気をつけてください。。過去で何かとんでもないことしちゃったら゛今゛が変わっちゃうかもしれません」

律「お、おう……」

律「それじゃあ」

ピーン、ピーン、ティーン

律「行ってき――――」

「……」

唯「ぎゃー! りっちゃんが消えたよー!?」

澪「律ー!?」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:10:10.37 ID:ytrvG2BD0 [22/35]
2010年5月4日 女子トイレ

律「―――ます。……?」

律「あれ、みんな?」

律(いない! ってことはまさか……)

「でねー、○○先生ってば」

律「お、おいっ」

「きゃあ! な、なんですか」

律「今日は何年の何月何日!?」

「え……えっと、2010年5月の……4日?」

律「たしかなんだな!?」

「け、携帯で確認すればいいじゃないですか」

律「あ、それもそうか」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:13:14.13 ID:ytrvG2BD0 [23/35]
パカッ

律「5月7日。ちょっと! 全然違うじゃん」

「は?」

律「なーんだ、何がタイムスリップだよ。梓のやつ適当な……」

律(でもあの時、梓突然消えて、現れてたりしてたよな。わけわかんないぞ)

「あの、もう行っていいですか」

律「ちょっと君の携帯の方を見してくれない? どうも私のおかしいみたいでさ」

「……はい」パカッ

律(こっちは5月4日! どうなってんだ!?)

律「も、もういいよ。ありがとね……それじゃ!」

「なんだったの……?」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:16:38.56 ID:ytrvG2BD0 [24/35]
タタタ…

律「みんな、みんなに会えば一発だ……!」

律(い、いや! 待って、ストップ!)

律「もし部室の中に私がいたらどうする……」

律「……いや、待てよ」

律(そもそも私って、三日前の私(現在の)と会わないんじゃないか?)

律(過去があるっていうのなら、未来もあるだろ? それなら現在の私たちから見た先にいる未来の私たちもタイムマシンを見つけて使えてるはずだよね?)

律(現在の私をA、未来の私をBとして……Bが5月7日にタイムマシンを使って4日に跳んだとする。つまり今の私と同じ状況だ)

律(Aは5月4日のAだとすると……うん、BはAと会ってない。間違いないはずだ!)

律「いや、でも待てよー。未来の私がかならずしも今の私と同じ行動をとったわけじゃないかもしれないし……え~」

律「ああああ!! 頭が爆発するわっ! もういい、適当にうろつこっと!」


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:20:02.61 ID:ytrvG2BD0 [25/35]
・・・

律「そっか、ありがとね」

「ううん。それじゃあ」

律(やっぱり誰に訊いても今日は2010年の5月4日だ)

律(教室の日めくりカレンダーを確かめてもそうだった)

律「これってやっぱり確定、だよな」

律「う……う……」

律「うおー!! やたー!! 私は過去にとんだぞー!!」

律「は、ははは……ほんと、夢みたいだ。えへへ」


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:23:13.12 ID:ytrvG2BD0 [26/35]
3年教室

ガチャリ

律「しっつれいしま~す……」

律「お、誰もいないじゃん。うししっ」

律「とりあえず私が過去に来たという証拠を残す!」

律「ってことで澪ちゅわんの机の上に~。いや、机の中にかな」

律「紙を一枚拝借っと……うーん、何書こう」

律「未来から参上! うーん、違う。タイムトラベラー田井中律! ううーん……」

律「面倒臭いからてきとうに落書き書いちゃえ」カキカキ……

スタスタスタ…

「――でねー、あずにゃんが」

「ふふ、そうなの」

律「だ、誰かくるっ!? わわわわ……」


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:26:19.22 ID:ytrvG2BD0 [27/35]
ガチャリ

唯「あり? だーれもいないやぁ」

和「もうこんな時間だし、下校してるか部活動してるかどっちかでしょ」

和「そういえば今日は軽音部の活動はないの?」

唯「うん。今日はりっちゃんが澪ちゃんから勉強見てもらうからって」

和「ああ、そうなの。ところで忘れ物は? 見つかった?」

唯「うーん、机の奥かなぁ……」

―掃除用具入れの中―

律(……な、なんで隠れたりしたんだ? 私)

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:30:01.21 ID:ytrvG2BD0 [28/35]
律(別にあいつらに会ったって何か悪いことが起きるわけじゃないんだぞ?)

律(まぁ、今さらここから出てきてもおかしいけど……)

唯「あ、そういえば!」

和「ん?」

唯「私、りっちゃんに貸してたんだよ~! 世界史のノート!」

唯「どーりで見つからないわけだ。うんうん」

和「……やれやれ。それじゃあ律のところにいきましょう?」

唯「りっちゃんどこにいるかわかんなぁい」

和「はぁ、電話すればいいだけでしょ?」

唯「あ、そっか!」

律(ははは、やっぱ唯はバカだなぁ~。そんなことも思いつかないなんて)

唯「電話、電話ぁ……っと」ピッ、ピッ…

律(……あれ、ちょっと待てよ)


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:33:14.72 ID:ytrvG2BD0 [29/35]
律(この場合、現在の私と4日の私。どっちに唯の電話がかかるんだ?)

律(私の携帯はこの通り、タイムスリップしても無事に動いてるし……)

律(てかそもそも! 4日の私って本当にこの時間にいるのか? 私が同じ時間に二人ってのがそもそもおかしいし……やっぱ、ムギがさっき言ってたみたいに現在の私は過去の私に置き換えられてたりとか……え? えぇ?)

唯「りっちゃんにかけるよー」

和「別に宣言しなくていいわよ」

律(うっ、うわー! うわぁー!! どうなんだこれ!? どうなっちゃうんだ!? うわわわわ!?)


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:36:18.42 ID:ytrvG2BD0 [30/35]
唯「あ、もしもし? りっちゃーん?」

律(……あ)

唯「うん、そう。世界史のノート。えー? まだ書き写してない? もぉ~」

唯「それじゃあ明日でいいよぉ……。うんちゃんと返してねー。ばいばーい」

和「それじゃ、帰りましょうか」

唯「ん」

ガチャリ……ガチャ、バタッ

律「唯……ちゃんと私と会話してた」

律(世界史のノート……そういえば4日にそんな電話が唯から来た覚えが)

律「ということはこの時間に私は二人、いちゃうわけなんだ……あ、あはは」

律「そうだ、たしかこの日は澪と市民図書館に……そりゃ、学校で会わないわけだ」

律「てかなにパニクってんだよ私……ふぅ」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:40:04.49 ID:ytrvG2BD0 [31/35]
律「も、もうあの二人行ったよな?」

律「……よし、もういない」

律「にしてもタイムスリップした証拠がこんな落書き一枚だけってのはなんか――ん?」

――「お前、私の机の中に変な落書き書いたルーズリーフ入れただろ? いきなり見つけてびっくりしたんだぞ!」

律「!!」

律「まさか、これのことか!」

律「ということは……やっぱり未来の私も同じ行動をとってたんだ!」

律「いや、私が同じ行動してるのかな? んー……ま、いっか」

律「さてと。色々と楽しんだことだし。そろそろ……」

Prrr、Prrr…


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:43:26.48 ID:ytrvG2BD0 [32/35]
律「うわわ!?」

律「な、なんだ電話か。驚かせんなよなぁ……ん」

律「電話!?」

律「だ、誰から……唯!? え、でっ、でも……!」

律「……ごくりっ」

ピッ

律「も、もしもし……」

『りっちゃーん!』

律「あ、ああ……」

『繋がったのか!?』『うそ!』

律(え?)

『えええ、えっと! 確認します! あ、あなたは2010年5月7日から4日にとんだりっちゃんですか?』

律「そ、それじゃあ……まさかそっちは5月7日の……?」


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:46:11.82 ID:ytrvG2BD0 [33/35]
『きゃー! 本当に繋がってるわー!』『す、すごいよ! すっごぉ~い!』

律「お、おい?」

澪『そうだよ! 5月7日の私達だよ! 律!』

律「マジかっ!?」

梓『大マジです! これってすごいことですよ!?』

律「でも何だって電話なんか……」

唯『物は試しって言うじゃん? それだよ!』

紬『ほとんど唯ちゃんの思いつきでなの。りっちゃんに電話したらどうなるのかって』

梓『私がタイムスリップしたときは携帯を部室に置いたままでしたので、これについては何もわからなかったんですけど……びっくりですよ』

律「そういえば携帯置きっぱなしだったな。……あ、そういえば!」

律「澪、お前の机の中に入ってた落書き、やっぱり私の仕業だったぞ!」

澪『なっ、やっぱり……』

律「でも私であって私じゃないんだ! 未来の私なんだよ!」

澪『……は?』

律「つまりだな――――」


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:50:18.05 ID:ytrvG2BD0 [34/35]
澪『なるほど』

律「な? すごくない!?」

唯『りっちゃんの悪戯もたまには役に立つね』

梓『ですね』

律「おいおいっ」

紬『りっちゃん。心配だし、そろそろ戻ってきて』

澪『うん。何があるかわかったもんじゃないしな……』

律「大丈夫。ちょうど今帰るところだったよ」

梓『帰り方は、覚えてますよね?』

律「うん。それじゃそろそろ切るぞ」

梓『はい。それじゃあくれぐれも気をつけて』

ピッ


42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 23:55:39.14 ID:ytrvG2BD0 [35/35]
軽音部室

ガチャリ…

律「いない。よしっ」

律「たしかあのギターは……お、見っけ!」

律「あとは帰るだけかぁ、無事に帰れるかな。大丈夫かなぁ」

律「なんかやり残したことってあるっけ……」

律「……」

律(そういえば、もし私が未来の私と違った行動をここでとっちゃったらどうなるんだろ)

律「たとえば……トンちゃんを水槽から出しておくとか、窓ガラス破ってみるとか」

律「この二つは現在の時間じゃ起きていないことだから……」

律「あれ、なんか私って頭良かったのかな。すっげぇ面白いこと考えてると思うんだけど」

律「……そうだなぁ、試しに一つやってみよっか?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:02:58.89 ID:qiiXSArn0 [1/188]
律「いやいや、きっとみんな心配してるはずだ。今日のところは帰ろう」

律「あ、今日じゃなくて一昨日か~なんつって」

律「……」

律「さっさと帰るか。なんか寂しくなってきたよ」

律「えっと、5月の7日だから……」

ポーン、ポーン、ピーン

律「こ――――」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:04:57.19 ID:qiiXSArn0 [2/188]
2010年5月7日 軽音部室

律「――うかな?」

澪「律!?」

律「うおっ」

唯「りっちゃんいつのまに!」

紬「び、びっくりしたぁ」

梓「ほんとにいきなり消えたり、現れたりなんですね……」

唯「りっちゃんおかえりー」

律「お、おう……」

紬「どうだった? 初めてのタイムトラベル」

律「どうもこうも、なんて言うかな……」

梓「変な感じ?」

律「うん」

澪「曖昧な……」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:08:02.42 ID:qiiXSArn0 [3/188]
唯「よし、それじゃあ次は私が……」

澪「待った、唯。今日はもう遅いしやめておこう」

唯「えー! りっちゃんばっかずるいっ」

梓「どっちにせよ、今の時間で過去へ行ってもやることないと思いますよ?」

唯「色々あるよ。色々」

律「はい、例えば」

唯「……そうだなぁ」

澪「その時点でやっぱり何も考えてなかったじゃないか!」

唯「いやぁ、うふふ」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:11:06.32 ID:qiiXSArn0 [4/188]
紬「うーん」

梓「ムギ先輩? どうかしました?」

紬「あのね、あのタイムマシン……できればもう使わない方がいいんじゃないかなって」

梓「え、どうして」

紬「これって面白いけど、まだまだわからないことだらけでしょ?」

梓「だから使うのは危ない?」

紬「簡潔に言っちゃうと……そうなるね」

澪「たしかに、ムギの言うことにも一理あるよ」

律「じゃあこれしまっちゃうのか? そんなの宝の持ち腐れだろ~」

唯「うんうん!」

紬「でも何かあってからじゃ遅いと思うの」

梓「まぁ、そうですね……下手に使って大変な事になっちゃったら……」

唯「多数決!」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:14:08.82 ID:qiiXSArn0 [5/188]
「?」

唯「多数決で決めよう! それなら恨みっこなしで文句なしだよ」

澪「そうだな。私は唯に賛成」

紬・梓「私も」

律「えー……わかったよ。じゃあそうしよう」

唯「それでは! この紙に使う、使わないどっちか書いてください!」ス

律(私はもちろん、使う……っと)

紬(使わない、使わない。みんなの安全第一だもの)

唯(使う一択~)

澪(ムギの話を聞いたらなんか不安になっちゃったし……使わない、と)

梓(私は……どうしよう?)

>>49
使ってたい? やっぱり使わない方がいい?

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:17:33.10 ID:qiiXSArn0 [6/188]
梓(少し興味でてきたし……うんっ)

唯「それじゃあみんな書けたねー? いっせーので見せるよ。せー……のっ!」

サッ

澪「唯が使う、ムギが使わない、律が使う、梓が使う、私が使わない……ということで」

律「使うにけってー!」

唯「パチパチパチ~」

澪「梓がそっち側だったとは……」

梓「す、少し気になっちゃって。ごめんなさい、澪先輩!」

澪「いや、文句なしなんだから別にいいって」

紬「でもどうする?」

「ん?」


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:20:45.36 ID:qiiXSArn0 [7/188]
紬「ただ過去に戻ったってやることは特にないし」

律「なんかはあるだろー? ……うーん、たぶん」

紬「今まで自分が起こしたミスを回避するように仕向けるとか?」

律「おぉ、それいいな!」

梓「そんなのずるいですよ!」

律「でも使い道としてはそうなんじゃないかぁ?」

唯「昔の私たちを見てくるとかは!? うーんとちっちゃい頃の!」

律「それ、面白そう!」

澪「でもそれだともしかしたらタイムマシンがその時間になかったりするんじゃないかな」

澪「このタイムマシンはいつから存在したのかわからないし」

澪「これと一緒にタイムスリップできるんじゃないんだろ? だったらこの時間に戻ってくることができないかもしれない」

「うーん……」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:25:13.50 ID:qiiXSArn0 [8/188]
2010年5月8日 軽音部室

梓「そういえば律先輩」

律「ん?」

梓「4日に行って唯先輩と和さんを見たんですよね?」

律「え、うん。それが?」

梓「それでその唯先輩はその時間の律先輩と電話越しに会話していた」

律「ああ……」

梓「てことは同じ時間に律先輩は二人いることになるわけですね」

律「そうだけど」

梓「その二人が偶然会っちゃったりしたら……」

律「それって、前も話さなかったっけ?」


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:28:46.61 ID:qiiXSArn0 [9/188]
澪「パニックになるよな、ふつう」

紬「でも待って」

唯「ムギちゃん?」

紬「本来、りっちゃんがもう一人と会うことなんて考えられない」

紬「ていうか、その時間にりっちゃんが二人いる時点でおかしいのよ」

律「あ~!! もう何が言いたいんだよ!」

紬「矛盾が生まれるの」

澪「あ!」

梓「ですよね……?」

唯「え? え?」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:33:51.44 ID:qiiXSArn0 [10/188]
澪「でもそれ言っちゃうと、過去に行って無事帰ってきた律と梓は何なんだってことになるよな」

紬「うん……」

唯「つまり、つまり! あのタイムマシン太は変ってこと?」

律「タイムマシン太ぁ?」

唯「名前です!」

梓「いつのまに……」

紬「あれを否定するつもりはないけど、色々とありえないと思う」

梓「現在から過去に電話が通じちゃったりしてますもんね……」

唯「私のお手柄だよねー」

梓「はいはい」


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:36:32.08 ID:qiiXSArn0 [11/188]
ガチャリ

さわ子「ふぃ~、ひと段落ついたわぁ」

律「お、さわちゃん」

紬「お疲れ様です。先生」

さわ子「お茶、頼めるー?」

紬「すぐに用意しますね」

さわ子「いやぁ、やっぱり自分のクラス持つと大変ねー」

唯「肩揉んだげる」モミモミ

さわ子「あ、あーっ!! そこ、そこぉ~ん!」

梓(ばば臭い……)

澪「……!」

澪(なぁ、梓)ヒソヒソ

梓「?」


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:41:50.38 ID:qiiXSArn0 [12/188]
澪(もしかして、さわ子先生……あのタイムマシンのこと知ってるとかないかな)

梓(え! そんなまさか……)

澪(でもここの物置から出てきたわけだし、ギターだし)

梓(ギターってとこ、関係ありますか)

澪(さわ子先生はここのOGなんだよ)

梓(え~!? し、知らなかったっ)

澪(……まぁ、そこは置いておいて。とにかく何か知ってるかもしれない)

梓(聞くんですか?)

澪(なにかわかるかもだろ?)

梓(まぁ……)

律(それについては止めておいた方がいい!)

澪・梓(!?)


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:46:45.33 ID:qiiXSArn0 [13/188]
澪(律! お前いつのまにっ)

律(あのギター、勝手に箱から出して弾いちゃったりしてんだ)

律(もしさわちゃんに、そんなことまでしておいて都合よく何なのか聞こうなんて思ったら……ぞぞぞ)

澪・梓(……)

律(それに没収されちゃったらどうすんだよ)

梓(たしかに……)

律(てことで、この作戦は却下)

さわ子「あんたたち、何ひそひそ話してるのよ?」

律・澪・梓「なんでもないでーす!」

さわ子「んー? ……変なの」


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:52:48.36 ID:qiiXSArn0 [14/188]
さわ子「それじゃあ私、また用があるから。何かあったら職員室にね」

「はーい」

律(息抜きにきただけかよっ)

ガチャリ

唯「で、どうすんの?」

梓「どうするって……」

紬「そうねぇ……」

律「私思ったんだけどさ、あれってその気になれば未来にもいけるよね。たぶん」

「!」

澪「そうか……そうだった」

梓「過去に行ってから現在へ戻るってのは別の見方をすれば、その時間から未来へ行くってことですもんね……」

紬「過去、過去って考えてて全然思いつかなかった……」

律「え、なに? 私お手柄? きゃっほう~!」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 00:58:32.07 ID:qiiXSArn0 [15/188]
唯「じゃあ未来の私たちに会いに行く!?」

梓「でも未来の自分に会うのって、なんだか怖くありません?」

唯「へ? どうして?」

梓「……死んでたらいやじゃないですか」

唯「うっ……」

律「でも面白そうだよ!」

澪「まぁ、うん」

紬「そうねぇ」

梓「え、えー……」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:03:06.84 ID:qiiXSArn0 [16/188]
律「てことで未来行き決定!」

唯「わぁーい!」

梓「いいのかなぁ……」

紬「まぁ、行ってみなきゃ何もわからないし」

梓「わからないのが不安なんですっ」

澪「とりあえず1日後に行かない? だいぶさきだと怖いし」

律「なんだよー、澪は臆病だなー」

澪「お、臆病とかそういうのじゃなくて!」

紬「でも実験としては澪ちゃんの言うとおりにした方がいいと思うな」

律「ん、ムギがそう言うなら……」

澪「なんなんだよっ」

唯「まぁまぁ~」


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:06:59.73 ID:qiiXSArn0 [17/188]
紬「とりあえず、私と梓ちゃんがこっちに残るってことでいいわね」

唯・律「異議なーし」

澪「本当にいいのか、梓?」

梓「自分の未来なんて怖くて見られません。たとえ明日のことだとしても」

律「チキンー、あずチキンー」

唯「おいしそうだねぇ……じゅるり」

梓「や、やめてください!」

澪「とりあえず行こうか。それじゃあ律、先手は任せた」

律「おっけ~」

唯「あれ、ここからタイムスリップしていいの?」

律・澪「あ……」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:11:30.15 ID:qiiXSArn0 [18/188]
女子トイレ

ポーン、ポーン、ピーン

律「それじゃ、行ってきま――――」ヒュッ

澪「律ぅ!」

唯「もぉ、大げさだなぁ。そいじゃ、次私だねー」

ポーン、ポーン、ピーン

唯「ターイムスリッ――――」ヒュッ

澪「ゆ、唯も消えた……よ、よし!」

梓「気をつけてきてくださいね? 向こうについたら電話、忘れないでください」

澪「う、うん!」

ポーン、ポーン、ピーン

澪「あわわわわ――――」ヒュッ

梓「大丈夫かなぁ……」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:15:52.26 ID:qiiXSArn0 [19/188]
2010年5月9日 女子トイレ

澪「―――……んん!」

澪「あ、あれ?」

唯・律「……せーのっ」

唯・律「ようこそ! 一日後へー!」

澪「うわわぁっ!?」

唯・律「あははははっ」

澪「お、驚かせるなバカっ!」

唯「えへへー。あ、そうだ電話、電話……」

Prrr…

紬『もしもし、唯ちゃん? こちら2010年5月8日です』

唯「繋がったよ!」

律「やっぱほんとに繋がるのかぁ……」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:19:58.85 ID:qiiXSArn0 [20/188]
澪「もしもし、ムギ? 唯と変わった。こっちは無事に9日に来れたみたい」

紬『そう、よかった。それにしても本当に未来にも行けちゃうのね。とりあえず梓ちゃんと変わるね』

梓『先輩方! 無事ですか!』

律「無事、無事ぃ~。ぴんぴんしてるぜー!」

梓『よかった……それじゃあ、さっき言ったことを忘れずに行動してくださいね』

律「何だったっけ?」

澪「おいっ」

梓『もし、もう一人の私たちを見つけても絶対に接触しない! 変な事はしない!』

梓『……大丈夫かな』

唯「大丈夫! 心配ご無用だよ、あずにゃん!」

梓『……心配で仕方がないですよ。それでは』

プツッ


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:25:17.46 ID:qiiXSArn0 [21/188]
律「さて」

澪「最初は何するんだ?」

唯・律「9日の私たちを探す!」

澪「おい!?」

律「だって過去の私たちは普通にいたろ? だったら未来の私たちはどうなのかなって」

澪「……つまり、この時間でも私たちが本当に二人存在することになるか確かめにいくと?」

唯・律「いえーす」

澪「そうだな、いいかも。でも見つけても約束通り下手に接触しないで遠目から見るだけだからな? 話しかけに行ったりするなよ?」

唯「そんなヘマしないってー」

律「おう」

澪「……じゃあ部室を覗きに行こう。今の時間いるとしたらそこしかないはずだ」

唯・律「りょうかーい!」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:28:33.27 ID:qiiXSArn0 [22/188]
軽音部室前

「でもどうするの?」

「そうだなぁ」

「やっぱり……とか?」

「いやいやいや」

コソコソ…

律「ふつうにみんないるな……お茶してる」

澪「タイムマシンのことについてでも話してるのかな……」

唯「私たちっていつもあんなことしてたんだねー、練習全然してないねぇ」

律・澪「うっ……」

澪「それはそうと、見つかったら大変だ。もう行こうよ」

律「もうちょっと! もうちょっとだけ!」

唯「見てみて~! あずにゃんのほっぺにシール貼ってあるよ~」

澪「いいからいくぞっ!」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:33:31.16 ID:qiiXSArn0 [23/188]
・・・

律「で? 次はどうすんの」

唯「特にないね」

澪(なにも考えてなかった……)

唯「あ、そういえば今日雑誌の発売日だったよー!」

律「いつも立ち読みしてるやつの?」

唯「うん! ねぇねぇ、何もないならそれ読みにいきたいなっ」

律「そうだなぁ……澪もそれでいいか?」

澪(どうしよう?)

>>74
いいんじゃない? ダメに決まってるだろ!

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:44:13.75 ID:qiiXSArn0 [24/188]
あら、じゃあダメな方で

澪「ダーメ」

唯「えー!」

律「澪はケチだなぁ」

唯「ねー」

澪「ケチで結構。それに変なことして大変なことになったらどうするんだ?」

律・唯「ん~」

澪「というわけで、学校のどこかで大人しく時間が経つのを待つぞ」

律・唯「ぶー!」

澪「いいなっ」

律・唯「はーい……」


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:49:05.66 ID:qiiXSArn0 [25/188]
2010年5月8日 軽音部室

シュッ

唯「ただいまー」

紬・梓「!?」

梓「い、いきなり帰ってこないでくださいよ!」

律「ふひー」シュッ

澪「……」シュッ

唯「いやぁ、驚かそうかなって思ってねぇ」

梓「……」

澪「い、いや! 私は止めたんだぞ!?」

紬「まぁ、何事もなくてよかったわ」

律「変なことは何一つしてきてないからな!」

梓「偉そうに言わないでくださいよっ」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:53:55.22 ID:qiiXSArn0 [26/188]
2010年5月22日

律「じゃあまた明日なー!」

唯「ほーい。んじゃ、あずにゃん。帰ろう?」

梓「はい」

唯「いやぁーにしても今日も平和だったねぇ」

梓「まぁ、いつも通りですよね。それにしてもタイムマシンは結局使い道が見つかりませんでしたね」

唯「なんだかんだでそうなっちゃったねぇ。でもま、これでよかったんじゃない?」

梓「そうですかぁ……?」

…ブゥゥーン

唯「じゃ、私こっちだから! ばいばーい!」タタタ…

梓「あ、はい。お疲れ様でし――――」

ドンッ

グチャ

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 01:59:04.80 ID:qiiXSArn0 [27/188]
梓「……え」

梓「……」

「きゃあぁー!!」「誰か轢かれたぞっ」

梓「え……え……?」

梓「ゆい、せんぱ――」

ヨロヨロヨロ…ペタン

梓「……ゆいせんぱい?」

唯「    」

梓「ね、ねぇ? ゆいせんぱい……ゆいせんぱいってば……」ユサユサ

唯「    」

梓「あ……あ…………」




梓「いやぁああああああああぁあぁああああああぁああああああぁぁあああああああああ!!!!?」

BADEND4


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:08:12.05 ID:qiiXSArn0 [28/188]
BADENDでした、いきなりごめんね
とりあえずどこかの分岐へとばそうかと思いますけど
どこからがいい?

>>84
律のやつ。梓のやつ。澪のやつ。

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:13:46.67 ID:qiiXSArn0 [29/188]
梓(私は……どうしよう?)

梓(やっぱりあんなもの使わない方がいいに決まってる。何が起きるかわかったもんじゃないし)

唯「それじゃあみんな書けたねー? いっせーので見せるよ。せー……のっ!」サッ

澪「唯が使う、ムギが使わない、律が使う、梓が使わない、私が使わない……ということで」

梓「あのギターはまた物置行きですね」

唯・律「え~……ぶー! ぶー!」

澪「恨みっこなしで文句なしって言ったやつはどこのどいつだ!」

唯「ちぇー」

紬「それじゃあ、さっそくしまってきましょうか」

律「隠れてこっそり使っちゃおうか、唯」

唯「いいねー!」

澪「おい!!」


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:16:37.01 ID:qiiXSArn0 [30/188]
紬「ってことで、使わない組がこれをどこかに隠してきまーす」

律「ずるいぞー!」

唯「そうだそうだー!」

澪「さっきバカなこと言ったのが悪いんだろ。反省してここで大人しく待ってなさい」

唯・律「きぃー!」

澪「お・と・な・し・く。わかりましたか?」

唯・律「……いえす」

梓「それじゃあ行きましょうか」

紬「どこがいいかしら」

澪「そうだなぁ……」

>>89
校舎内のどこかへ隠そうよ。
いやいや、ここは校舎外のどこかへ隠すべきだ。


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:22:17.62 ID:qiiXSArn0 [31/188]
澪「てことで外まで来ちゃったけど」

梓「私的には先生(さわ子)へ預けるのがベストかと思っていたんですけど」

紬「まぁまぁ、もしものことを考えてのことよ」

紬「このへんでいいかしら」

ザック、ザック、ザック…

梓「本当に埋めちゃうんですか?」

澪「他に隠しようもないしな」

サッ、サッ…

紬「これでよしっ、と」

澪「うん、上出来。それから……」

澪「ここに埋めたってことは私たち自身も忘れなきゃな」


92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:27:02.14 ID:qiiXSArn0 [32/188]
澪「せっかく隠したのに覚えていちゃ元もこうもない」

梓「だから預けようって……」

紬「私たち3人だけの秘密ね! こういうのってドキドキしちゃう!」

梓「む、ムギ先輩っ」

紬「大丈夫。ちゃんと忘れるから」

梓「ならいいんですけど……」

澪「とにかく、これは絶対に使わないようにしなきゃ」

澪「よし、それじゃあ部室にもどろっか」

紬・梓「うん(はい)」


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:33:52.35 ID:qiiXSArn0 [33/188]
・・・

律「おかえりー。どこに隠したー?」

澪「言うわけないだろっ」

紬「唯ちゃんとりっちゃんには内緒~」

唯「ムギちゃんのいじわるぅ」

紬「ごめんなさいねー」

梓「ていうかもう遅くなっちゃいましたね……外真っ暗です」

律「それじゃ、今日はもう帰ろうぜ」

澪「練習……とか言ってる場合じゃない一日だったな」

梓「あはは、本当ですよ」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:38:33.45 ID:qiiXSArn0 [34/188]
タイムマシンを見つけてからひと月が経ちました。
唯ちゃんとりっちゃんはもちろん。隠した組の私たちですらアレについては忘れ始めている頃でした。
……いいえ、私は片時もアレのことを忘れることはなかった。
いつも頭の端っこにはアレのことがあり、暇さえあれば考えていたの。

紬「……」

私の好奇心は薄らぐことを知らなかった。
アレはどういった原理で動くのか。
なぜギターの形状なのか。
本当に過去へいけているのか。もしかすれば未来へもいけるんじゃないか。
そもそも……なぜ軽音部の物置に存在していたのか。

紬「よし」

走り出した好奇心は止まりませんでした。


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:43:10.02 ID:qiiXSArn0 [35/188]
2010年6月12日 職員室

紬「失礼します。さわ子先生はいらっしゃいますか」

さわ子「あら、琴吹さん? どうしたの、何か用?」

紬「はい」

さわ子「進路について?」

紬「ええ、まぁ。ですけど少し場所を移してお話ししたいんです」

さわ子「内緒のお話?」

紬「だめですか?」

さわ子「ううん、大丈夫。それじゃあ、行きましょうか」

紬「ありがとうございます」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:48:44.18 ID:qiiXSArn0 [36/188]
さわ子「随分人気がないところまで来ちゃったけど……はっ、まさか……ムギちゃん?」

紬(こんな離れまで来る必要はなかったかな)

さわ子「だ、だめよ! 教師と生徒が……しかも同姓なのにっ」

紬「え?」

さわ子「え? あ、違うの?」

紬「えっと、なにが……」

さわ子「な、なんでもないのよっ!」

紬「はぁ……それじゃあ、お話ししますね」


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:51:46.90 ID:qiiXSArn0 [37/188]
私は5月7日に物置の掃除をしてアレを見つけたこと。
みんなで興味半分ふざけ半分で使ってしまったことを全て話した。
するとさわ子先生は、

さわ子「そう、そうなの……」

紬「アレは軽音部のOGの人たちの物なんですか。それとも」

さわ子「……アレは私の物よ。一応」

紬「一応?」

さわ子「貰ったのよ」

紬「誰から」

さわ子「さぁ、誰なのかしらね」

イジワルそうに私に笑って見せたさわ子先生。
そんなことお構いなしにと私は疑問次々とをぶつけていく。


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 02:56:20.28 ID:qiiXSArn0 [38/188]
紬「アレで過去にいけるということは?」

さわ子「知ってるわ。もちろん」

紬「……」

そんな物をあんなところへ放置していた。
この人は何を考えてそんな事をしたのだろう。

さわ子「さて」

紬「?」

さわ子「アレはまだ物置にしまってあるの? また使ったりした?」

紬「いいえ、適当なところに埋めて隠してきちゃいました。ごめんなさい、断りもなくそんなことして」

さわ子「……ううん、いいのよ。そう、隠しちゃったの」

さわ子「それで良かったのかもしれない。よければ埋めた場所を教えてくれない? 確認しに行きたいし」

紬「はい――」

さわ子先生へ私たちが隠した秘密の場所を伝える。
結局、アレがいったい何なのかを先生は詳しく教えてくれなかった。
私にこれ以上知ってもらいたくないのかもしれない。
ということは、私が自分でアレを調べるしか知る術はないということ。

好奇心が止まらない。


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:00:14.19 ID:qiiXSArn0 [39/188]
・・・

紬「たしか……」

当てずっぽうにスコップで土を掘り返す。
正確に埋めた場所を覚えていなかったからこうするしかない。

紬「あった!」

カツン、とスコップの先が当たる音。
見つけた。この箱だ。
乱暴に箱のふたを開けて中身を確認する。
アレは変わりなく、そこに入っていた。
まわりに誰もいないことを確認して持参してきたギターケースにアレを移す。
箱をもとの場所へ埋め返し、逃げるように私はこの場を後にした。

紬(みんな、ごめんね)


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:04:19.51 ID:qiiXSArn0 [40/188]
家に帰ると執事の斎藤がいつものように私を迎え、夕食ができていると言う。
「今日はお腹が減っていない」と食事を断り、すぐに自室へ籠った。
背負ったギターケースを机に置き、中身をもう一度確認する。

紬「よかった……」

持ってきているあいだにも、これがどこかへ消えてしまうのではないかと気が気ではなかった。
どうしてここまで私は固執してしまっているんだろう。
答えは一つ、このタイムマシンが私の好奇心をくすぐる。
これは何なのだろうという純粋な思いが私を突き動かす。

紬「よ、よぉし……」

ドアがノックされたことに気がつくことなく、私はタイムマシンを解体し始めた。


108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:08:18.53 ID:qiiXSArn0 [41/188]
解体作業を始めてから数時間が経つ。
作業をしているあいだ、時間が淡々と過ぎていくことなんてまるで気にならなかった。

紬「……」

私はこういった物に関しては全くと言っていいほど知識がない。
タイムマシンの中身はいたって普通のギターと変わりがない……なんてことはなかった。
複雑な構造に見たこともない機械。

紬「なんだろう、これ」

ボディの内側に2020/12/4 T.K.と彫られていることに気づく。


113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:13:01.95 ID:qiiXSArn0 [42/188]
2010年6月14日

部屋に籠り続けて2日経った。
学校には風邪を引いたと、斎藤に休みをとらせ、私はタイムマシンの構造を調べ続けた。
唯ちゃんたちが私を心配してお見舞いに来てくれても「風邪がうつってしまうから」と追い返させた。
タイムマシンを使ってないにしろ、みんなに内緒でこんなことをしているのだから会わせる顔がないのだもの。

斎藤「お嬢様。これ以上は専門家が必要では」

斎藤にはとうに私が部屋に籠って何をしているのかバレていた。
ううん、バレた。
それからはこの作業に斎藤を加え、私と二人でひたすらこれの解明を試みた。

紬「……そう思う?」

斎藤「はい」

紬「なら斎藤。頼めるかしら」

斎藤「はい」


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:17:07.15 ID:qiiXSArn0 [43/188]
紬「ごめんなさい、斎藤。妙な事に付き合わせてしまって」

斎藤「今さら何をおっしゃいますか。この斎藤、お嬢様が望むのなら……」

紬「優しいのね」

斎藤「むしろ、甘いのかもしれません」

紬「そうね……ありがとう、斎藤」

次の日、斎藤が数人の研究者(学者)たちを連れてきた。
研究者たちにアレを見せると興味深そうに中身を見て、話合っている。
「場所を変えた方がいい」一人が私に向かってそう提案する。
たしかに。この部屋でできることは既にないに等しい。
私たちはとある大学の研究室を借り、そこで解析を進めることにした。


115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:21:01.53 ID:qiiXSArn0 [44/188]
2010年7月1日

斎藤「紬お嬢様。もう7月になります。そろそろ学校の方へ行かれては」

紬「……せっかく面白くなってきたところなのよ。そんなところへ行っている場合じゃない」

あれから彼らの協力もあって随分と解析が進んだ。
私もタイムマシンの正体に近づくにつれ、以前より熱中して研究に取り組むようになった。
当然のごとく、学校には顔を出さずに。

斎藤「ですが、ご友人も心配していられますよ」

紬「……」

唯ちゃんたちは毎日のように私の家に訪れてきてくれているらしい。
友達そっちのけで研究ばかりの私を心配してくれている……。
なんていい友人たちを持ったのかしら、私は。
みんな、何してるのかな。

斎藤「それに学業も大切です。将来のことを考えたとしても」

紬「……そうね。わかった」

久しぶりにみんなの顔が見たい。
部室でティータイムを楽しみたい。


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:25:45.01 ID:qiiXSArn0 [45/188]
2010年7月2日 軽音部室

唯「でもよかったよぉ、久しぶりにムギちゃんの顔が見られて」

澪「ほんと。病気はもう大丈夫か?」

紬「ええ。おかげさまで」

律「ムギがいないからティータイムもずぅっとお預け状態だったんだぜー」

梓「律先輩、けっこう楽しみにしてましたもんね」

唯「私もだよ!」

梓「そうですね」

みんな何も聞かずにこんな私を明るく迎えてくれた。
変わらない。とってもいい子たち。
私は人数分のカップにお茶を淹れ、お菓子を運ぶ。
1ヶ月ぶりとはいえ、随分長いことこんなことをしてなかったんだなとあらためて感じた。
席に着くと、みんなは私がいない間に起きた出来事を楽しげに話してくれた。

紬「あらあら、うふふ」


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:28:07.52 ID:qiiXSArn0 [46/188]
ふいに唯ちゃんが立ちあがり、私に抱きつく。
とても柔らかくて、暖かくて、優しくて……黙ってじっと唯ちゃんを感じた。

唯「ムギちゃん、痩せたね……」

紬「そう?」

律「病気だったんだもんな。大丈夫か?」

澪「私のお菓子、あげるよ」

梓「私も」

紬「え」

律「じゃあ私もだ」

唯「私の分もどうぞ! はい!」

私の目の前におかれるチョコレート味のパウンドケーキ。

紬「みんな……」


120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:31:01.44 ID:qiiXSArn0 [47/188]
紬「こんなに食べたら、太っちゃう。ふふっ」

律「澪ぐらい肉つけなきゃ!」

澪「おい!?」

澪「……ぷっ」

唯「えへへっ」

梓「くすっ」

室内に明るい笑い声が響きわたる。
ああ、こんなにもここは暖かったんだ。居心地が良かったんだ。
ごめんなさいみんな。私にはあんな物よりも優先することがあったのね。

紬「大好き……みんな大好き」

唯「私もだよ! ううん、私たちもだよ。ムギちゃん!」


121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 03:35:07.45 ID:qiiXSArn0 [48/188]
2010年9月6日

あれからまた学校に今までどおり通いつめていた。
研究には以前よりは熱を注ぐことはなくても毎回立ちあってはいたし、解明しようと頑張った。
でもそんな時にある事件が起きてしまった。
タイムマシンが研究者たちもろとも消えてしまった。
ううん、盗まれた。持ち逃げされてしまった。

斎藤「申し訳ございません。こんな事態に陥ってしまうとは……この斎藤、一生の不覚です……っ」

紬「……」

許す、と言うことができなかった。
別に斎藤が悪いわけじゃない。
ショックだったの。これでも彼らを信頼していたから。

紬「今までのデータも……持っていかれちゃったのね」

斎藤「……申し訳ございません」

紬「あと少しだったのにね……残念よ……」

斎藤「……もうしわけ――」

紬「もういいっ!!」


126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:00:19.60 ID:qiiXSArn0 [49/188]
紬「もういい! 謝らなくていい!」

斎藤「お嬢様……」

紬「斎藤、二度と私の前に現れないで! 出ていって! ここから!」

斎藤「……」

斎藤「かしこまりました」

次の日、斎藤は執事をやめてウチを出ていった。
お父様からは何度も引きとめられていたけど、決心は変わらないと。
本当のことを言えば斎藤にはここを出ていってほしくなかった。
傍にいて欲しかった。
じゃあなんであんなバカなことを言ってしまったのかしら。


127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:05:07.33 ID:qiiXSArn0 [50/188]
斎藤は私のことがなんでもわかってる。
幼少のころからずっと私の傍にいてくれた。
良き理解者でもあって、いつも家にいない父の代わりでもあった。

私にとって斎藤はお父さん。

だから、出ていってって言ったことが本心じゃないと見抜いてくれて、嫌だと言ってくれると思っていた。
無茶よね……そんなの。
斎藤を探して謝ろう。
そして戻って来てもらおう。

紬「お父様、お願いがあるの……――」


130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:10:14.10 ID:qiiXSArn0 [51/188]
お父様に斎藤の捜索を頼んだ。
嫌な顔することなく、私の頼みを引きうけてくれた。
すぐにも斎藤の捜索が始まった。
数日経って、お父様が私の部屋へ訪れ、斎藤が見つかったと報告してくてた。
斎藤はアパートの一室を借り、一人で住んでいたみたい。
お父様からそう教えられ、すぐにもアパートへ行こうとするが止められた。
そして悲しげな顔で私にこう告げた。

「斎藤は自殺していた」

紬「え」

紬「なんて……?」

「……死んでいたんだよ、紬。本当に……残念だっ」

紬「あああ……あああ……あああああ―――――」


133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:15:06.07 ID:qiiXSArn0 [52/188]
2010年10月23日

私はあれから自分を責め続けた。

自室に籠り続けてどれくらい経ったのだろう。
もう声の出し方がよくわからないぐらいなんだ、1年も過ぎたかなぁ。

紬(斎藤……)

頭の中はいつも斎藤のことばかり。
あの時、斎藤にあんなことを言わなければ……。
すぐに追いかけてごめんなさいと言っていれば……。

紬「……!!」

紬(そうよ……戻ればいいんだわ。あの時に……!)

過去へ戻る。
普通はそんな発想思いつかない。
でも私は違う。
過去へ戻ることができるそれを知っている。


134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:20:06.65 ID:qiiXSArn0 [53/188]
紬(でもアレはあいつらが……)

そうだ、盗まれたんだ。
アレはもう私の手元にない。

紬(……だめよ! 無理だ……)

紬「……」

紬(ううん、無理なんかじゃない……)

紬(私がっ、作ればいいのよ……っ)

データは盗まれてわからず仕舞いだけど、直接手にとって何度も何度もアレを見てきた。
少しなら中身のことは覚えているし、機械のことだって。
やれる……私にはできる。作れる!

紬(待ってて、斎藤!)


135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:25:06.24 ID:qiiXSArn0 [54/188]
必要なものは家の使用人たちに集めて持ってこさせた。
何を使って作ればいいかはわからない。
それでも私は諦めずに作り続けた。
学校へはもうしばらく行っていない。
行く暇があればタイムマシンを作っている。
そんな私を心配してお父様は何度も私に悩み打ち明けて欲しいと懇願してきた。
そんなお父様を尻目に、タイムマシンを作り続けた。
いつかはお父様も私を心配することを止めてしまった。

……当然よね。でもね、お父様。

斎藤なら絶対に諦めずに私を心配し続けてくれるのよ。

斎藤なら。


137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:30:06.68 ID:qiiXSArn0 [55/188]
「なに、家を出る?」

しばらくして私は家を出たいとお父様へ伝えた。
部屋に引きこもってあやしげな物を作り続けている娘がいるだなんてお父様に迷惑がかかるだろうと思って。
これ以上この家に迷惑をかけるわけにはいかない。

「勝手にしろ」

呆れるようにそう言って許してくれたお父様。
生きる為に必要な分のお金をいただき、私は家を出た。
学校ももう止めた。

もう私を縛るものは何もない。

タイムマシンを作り続けるだけ。


139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:35:04.80 ID:qiiXSArn0 [56/188]
2020年12月4日

アパートの一室。私は歓喜の声をあげた。

紬「でき、た……!」

今、私の目の前にあるのはギター型のタイムマシン。
10年前に私が見たアレと見た目もほぼ同じだ。

あれからとても長い時間が経った。
この時を、この瞬間を夢見て一心不乱に私はタイムマシンを作り続けてきた。
最近では食事や睡眠よりも優先させ、自分の体に鞭打って無理矢理と言っていいほど。

紬「ちょうど今の時間から飛べば……」

タイムマシンを手に取り、一本一本の弦を慎重に鳴らしていく。

紬(2010年9月7日……斎藤がウチを出ていった日)

ポーン、ポーン、ピーン…

紬(待っていて、斎藤。あなたを行かせはしないから……)


140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:40:02.76 ID:qiiXSArn0 [57/188]
2010年9月7日

紬「……!」

さっきまで手に持っていたタイムマシンが消えていた。

今の自分の部屋からタイムスリップしたからどうなることかと思っていたけれど、
幸いこの時この部屋を借りていた人はいなかったらしい。
部屋を後にして、すぐにもとの私の家へ急ぐ。

紬「斎藤……斎藤っ!」


141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 04:45:01.89 ID:qiiXSArn0 [58/188]
「本当に出ていってしまうのかね?」

斎藤「ええ」

「気持ちは……変わらないか。きっと紬が悲しむ」

斎藤「そうでしょうか」

「ああ、あの子は君を大変気に入っている。誰よりもね」

斎藤「ははは……では、悲しむ紬お嬢様の顔を見る前に斎藤はここを去らせていただきます」

「寂しくなるな……元気でな、斎藤」

斎藤「……では」

斎藤(さて、私に残されたものはもう何もない……)

斎藤「長くも短い人生だったか……ふふふ」

「――さ……さいとう……斎藤!」

斎藤「うん?」


144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:00:04.44 ID:qiiXSArn0 [59/188]
紬「ああ、斎藤……」

斎藤が目の前にいる。
あのときのままだ。
私はつたない足取りで斎藤へ近づく。

紬「ずっと、ずっと……会いたかった」

斎藤の頬に触れる。
ずっと触れたかった……斎藤に。

紬「斎藤……」

斎藤「……失礼ですが、どなたですかな?」

紬「え……」


147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:05:06.31 ID:qiiXSArn0 [60/188]
斎藤「生憎ですが、私はあなたに見覚えがないのです。申し訳ない」

足が震える。
喜びが絶望へ変わった。
そうだ、あれから10年の歳月が流れたんだ。
少なからず私の見た目も変わる。
それに加えてここ何年か煙草に依存してたこともあって、声が少ししゃがれてしまった。
私は斎藤の知る私ではなくなっていたんだ。

紬「あ……あ……」

斎藤「……失礼」

斎藤が行ってしまう。
待って、あなたにまだ言っていないことがあるの。
待って、斎藤。

紬「待って!!」

斎藤「……」

紬「私は……私はここよ。斎藤……お願い、気づいて……」


149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:10:05.61 ID:qiiXSArn0 [61/188]
斎藤「……まさか」

斎藤「紬、お嬢様……?」

紬「あ……あは。やっと気づいてくれた……」

斎藤「そんな……そんなバカな」

目を丸くして私を見つめる斎藤。
そんな姿に私は気を魅かれ、斎藤の胸へ飛び込んだ。

斎藤「お、おお……」

紬「……会いたかった」

何も言わずに私を抱きしめてくれた。
そしてしわしわのあたたかい手で頭を優しく撫でてくれた。


150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:15:06.39 ID:qiiXSArn0 [62/188]
斎藤「お嬢様、お美しくなられたようで」

紬「そう、かな」

斎藤「ええ、ええ。斎藤はとても嬉しゅうございますよ」

紬「……」

紬「あのね、斎藤」

斎藤「はい」

紬「私、斎藤に謝らなければならないことがあるの」

紬「ごめんね。あの時は出てけなんて酷いこと言ってしまって……」

斎藤「……」

紬「本心じゃなかったのよ……本当はそんなつもりなかったし、斎藤にはずっといてほしかった」

斎藤「……」


151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:21:07.66 ID:qiiXSArn0 [63/188]
紬「だから、まだ間に合う……斎藤、もう一度私の傍にいてあげて」

紬「執事をやめないで……」

斎藤「……」

紬「ごめんなさい。いつもワガママ言って困らせちゃって」

斎藤「私は」

紬「え?」

斎藤「紬お嬢様には甘いですから。お嬢様の言うことなら何でも聞いてしまうのです」

紬「斎藤……」

斎藤「ですから、お嬢様がそう言うのでしたら……斎藤はまたお嬢様の執事へと戻らせていただきます。よろしいですか?」

紬「だめなんて……言うはずないじゃない……」


152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:26:09.81 ID:qiiXSArn0 [64/188]
斎藤の胸の中はとても暖かかった。
そういえば斎藤に抱きしめてもらうなんて初めてだったかもしれない。

紬「ねぇ、斎藤」

斎藤「はい」

紬「私ね、斎藤のこと……本当のお父さんのように慕ってたの」

斎藤「それはまた……お父様にこんなところを聞かれてしまっては」

紬「私には二人の父がいるのね……とっても贅沢よ」

斎藤「ふふふ」

紬「ねぇ、斎藤……」

斎藤「はい」

紬「お父さん……って呼んでいいかな」

斎藤「……はい」


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:31:04.50 ID:qiiXSArn0 [65/188]
斎藤――お父さんはもう一度私の頭を撫でる。
まるで父親が娘にそうするように。

紬「大好きよ、お父さん……」

斎藤「ええ、ええ。知っていましたよ」

紬「もう、お父さんのいじわるっ……ふふ」

斎藤「はははは」

紬「……それじゃあ、私」

斎藤「ん?」

紬「もう行くわね……――――」

ゆっくりとお父さんの手の中から逃れ、私は後ろを振り返ることなくそこから去った。
後ろからお父さんが呼ぶ声が聞こえても、振り返らない。

さようなら、お父さん――ううん、斎藤。


157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:36:15.97 ID:qiiXSArn0 [66/188]
私にもといた時間へ戻る手段はない。

あのタイムマシンはこの時にはもう私のもとになかったのだから。
持ち逃げした研究者たちの行方がわかれば帰ることも叶うかもしれないけど、それはまず無理だと考えられる。

このままひっそりとこの時間の中を過ごしていくことは私にはできない。
斎藤へ会って謝るという目的を果たした今、私にするべきことはもう何も残されていないのだから。

流れた時間は戻ってこない。
全てを犠牲にして目的を果たしたことに悔いはない。

紬「……さようなら」

足元の台を蹴り、私は天井からのばされた縄に吊るされた。


BADEND3


164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 05:43:32.93 ID:qiiXSArn0 [67/188]
>>158
BADENDですぜ

>>159
イニシャル

もう限界だ・・・寝る・・・
起きたら続きはきっちり書く・・・
とりあえず次の分岐の安価出しておきます。ごめんね

>>165
律のやつ、どこに隠すか、澪のやつ

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 11:52:20.43 ID:qiiXSArn0 [68/188]
澪「そうだなぁ……」

澪「校舎内に隠すか」

梓「でもどこに?」

澪「……ムギ」

紬「そうねぇ」

紬「ここは裏をかいてもとの場所に隠すってのはどう?」

梓「物置にですか」

紬「うん」

澪「そうだな。でもまだ部室にはあの二人がいるから……」

梓「それなら帰る時にでも私がちょっくら隠してきますよ」

澪「そう? それじゃあ梓、任せた」

梓「任せてください」


182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 11:57:06.65 ID:qiiXSArn0 [69/188]
・・・

律「おかえりー。どこに隠したー?」

澪「言うわけないだろっ」

紬「唯ちゃんとりっちゃんには内緒~」

唯「ムギちゃんのいじわるぅ」

紬「ごめんなさいねー」

律「さて、三人とも戻ってきたし、そろそろ帰るかぁ」

唯「うわっ、もう外真っ暗なんだねー」

澪(それじゃあ、梓)ヒソヒソ

梓(はいっ)ヒソヒソ


183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 12:00:17.41 ID:qiiXSArn0 [70/188]
律「ふいー、なんか冷えるなぁ」

唯「5月なのにねー」

梓「あ! すみません、私部室に忘れ物してきちゃったみたいです」

紬「本当? それじゃあすぐに取りに行かないと」

唯「私も付き合うよ、あずにゃん」

梓「あ、いえ。すぐに取ってきますので! 一人で大丈夫ですよ」

唯「そう?」

梓「それじゃあちょっと行ってきまーす」

律「さっさと戻ってこいよー」


185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 12:09:14.33 ID:qiiXSArn0 [71/188]
軽音部室(物置)

ガサゴソ、ガサゴソ

梓「奥に、押し込んで……っと」

梓「これじゃあ見えちゃうかな。だったらこれで隠して……」

梓「よし! こんなもんかな」

・・・

梓「お待たせしました!」

律「おそーい!」

紬「まぁまぁ、それじゃあ帰りましょう?」

唯「お腹ペコペコだよ~」

澪(梓、うまくやってくれたか?)ヒソヒソ

梓(ええ。バッチリです!)ヒソヒソ


187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 12:14:03.32 ID:qiiXSArn0 [72/188]
2010年5月14日

純「いよいよ中間テストかぁ」

憂「そうだね。勉強した?」

純「私が? まさかぁ」

純「……まぁ、一応したけど自信ない」

憂「あはは……」

憂「梓ちゃんは?」

梓「……純と同じく」

純「梓が? 珍しいじゃない」

梓「好きなライブのDVD見てたら勉強厳かになっちゃって」

純「なんで期間中にそんなものを……」

梓「ど、どうしても見たかったんだもん!」

憂「あ、先生来るよ。席につかなきゃ」


188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/25(土) 12:19:03.83 ID:qiiXSArn0 [73/188]
私はよく背伸びしたがる性格だとまわりから言われる。

それについては自分でも少しは自覚してるつもり。
でも、今さらこの性格が直るとは思ってはいない。
負けず嫌いでプライドが高い。
子供っぽいんだなぁ、私は。
だから――

純「やった! やったぁー!」

憂「おめでとう! 純ちゃん!」

梓「うそぉ……」


唯「放課後てぃーたいむとらべらー」-2
続きます

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