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バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~

8 :バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~[sage]:2008/01/15(火) 02:29:09 ID:rqkj8HB7
「……えーっと、これは一体どういうことなんだろう……」

秀吉に抱きつかれている状態で僕はぼそりと呟いた。
僕、トイレに起きただけなんだけど。

落ち着け、落ち着くんだ。前原K……じゃなくて吉井明久。
落ち着いて状況を整理してみようじゃないか。
そうだ確か……今は合宿の最中で、二日目の夜のはずだ。
今日も覗きに失敗して鉄人にこっ酷く愛という名の暴力を振るわれたことを覚えている。
鉄人、今時生徒をグーで何発も殴る教師は滅多にいないと思うよ。
何処からか「にっしむら!にっしむら!」という声が聞こえてきたし。

「……んっ……はぁ……」

「うひゃあ!」

やめて、耳元で悩ましげな声を出すのはやめて秀吉!
僕、性別という垣根をロードローラーで叩き潰してしまいそう!

「……うぅん……あ……」

ぴったりと僕に絡みつく秀吉の肢体。両脚はお尻と僕の足に、両腕は背中と首に絡みつく。
しかも、男子だと言うにはあまりにもすべすべな秀吉の肌が少しずつ様々な動きで絡みつくんだよ。
正直、もうたまりません!これに反応しないのは男じゃないね!

でも動かないけどね!
イケるっ!って状況だけど、僕の中華キャノンも反応してるけど……姫路さんのことがあるし。
それに僕が変なことしちゃったら秀吉の漢女(オトメ)心を傷つけちゃうだろうしね。
さっすが僕!バカという名の紳士だね!

「……あきひさ……」

ごめん無理かも。
だって、F組男子に聞いてみた女の子にぐっとくるランキング(ムッツリーニ調べ)第8位の「寝ているときに甘えた声で自分の名前を呼ばれる」だよ!?
ぐっときちゃったんだよ!?
そのとき舌足らずな感じで言うのがポイント!
……落ち着こう、落ち着けば、落ち着くとき。

――スゥー

目を閉じて思い切り呼吸をする。ふぅ、よし落ち着いた。
最初からこう冷静になればよかったね。あはは、何やってんだろ僕。
それよりこの肺の中に広がる芳しい匂い。何の匂いだろうね?

――ってそれは秀吉の匂いだろうがあああああ!

何やってんの僕!?どう見てもどう考えても変態の行動じゃないか!
雄二やムッツリーニに見られてないよね!?こんな光景見られてたら僕もう生きていけない!
それ以前に臭い飯食べなくちゃならないかも!

9 :バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~[sage]:2008/01/15(火) 02:31:19 ID:rqkj8HB7
……どうやら二人とも熟睡のようだ。何とか危機から脱せたみたい。
窓の外に霧島さんが見えたのは気のせいだよね。ここ三階だし。
何だかガラスと格闘しているのは僕の目の錯覚だよね、うんうん。

――ガンガンッ

霧島さん、この合宿所のガラス全部防弾ガラスらしいから鉈じゃ割れないと思うよ。
あ、落ちてった。大丈夫かな?霧島さんなら大丈夫だとは思うけど。
雄二ががたがたと布団に包まって震えているのは何でだろう。寒いのかな?
おかしいな、僕はちょっと暑いくらいなんだけどな。

でも仕方なかったんだよ!ほら、秀吉が目の前にいるわけですし、その、こう密着してると避けられない事態のわけで……思ってないからね?「あぁ、いい匂いだった」とか「ほんのり上気した秀吉可愛いな」とか断じて思ってないからね?
呼吸とかもちょっと荒くなってないからね?興奮してないからね?

――ペロッ

「うわっ!」

思わず声が出てしまった。不意に首に妙な感覚。
もしかして……舐められた?
う、やばい。鼻血が出てしまいそう……

――ペロッ

まただ!まさか秀吉には舐め癖があるのか?
マズイって!そんな癖があったら誰かに襲われちゃうって!今の僕とか!
頑張れ、僕の理性!負けるな、僕の理性!

――ペロッペロッ

「……好き……」

寝言最高!僕今から寝言を神と崇める新興宗教に入会してくる!
くぅ、寝言とはいえ秀吉にこんなことを言わすなんて寝言のヤツやるね!最高だよ!
それにしても秀吉は今なんの夢を見ているんだろう。もしかして恋人の夢かな?
まぁ、「好き」って言ってるぐらいだし、そうだよね。
あれ?急にその恋人に殺意が芽生えてきた。秀吉の夢に出ている男、ちょっと僕と代わってください!
報酬は今の僕の全財産の塩ワンパックでお願いします。

10 :バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~[sage]:2008/01/15(火) 02:32:31 ID:rqkj8HB7
……う、そういや僕トイレに起きてきたんだった。あまりに衝撃的なことがあって忘れてたよ。
僕の膀胱は頑張っているところだろう。限界が近いのが分かる。
今までよく頑張ったな、今解放してやるぞ!
さて、トイレ行ってこよう

名残惜しいが、ちょっと強引に秀吉を引っぺがし優しく離す。
こういうときでも優しくするのが男のマナーってもんだよね。
さて、トイレっと

ガシッ(秀吉の腕が僕の足を掴む音)

ツルン(僕が足を滑らせた音)

ドゴッ(僕がノーガードで顔から地面とフレンチキスした音)

「痛いっ!何か、何か鼻の形が変わった気がする!?」

あまりの痛みにうずくまって顔を抑える。流石の僕でもノーガードは辛いよ。

「秀吉っ!?」

鼻を擦りながら後ろを振り向いてみると秀吉が僕の布団から這い出て、僕の足に絡み付いている。
秀吉のつるつるの肌で触られるとくすぐったい……じゃなくて、ちょっと秀吉、そろそろ限界が近いんですけど!
性的な意味じゃなくて膀胱的な意味だけどね!

「……んっ……はぁっ……好き……好きじゃ……」

あ、性的な意味でも限界が近いかも知れない。
小鳥が啄ばむように何度もフレンチキスを僕の足にしてくる秀吉。

「ちょ、ちょっと、秀吉!汚いって!というか、色々な意味で今はマズイんだけど!」

そんな僕の言葉を聞いていないのかのように、秀吉は一心不乱に行為を続けている。
寝相が酷いって言っても限度があるんじゃないのかな。というか、寝相というのだろうか、これは。
もう夢遊病の域に達しているんじゃないだろうか。

って、秀吉!引っ張らないで!トイレが、トイレが遠くなる!
華奢な秀吉にこんな力があったとは……火事場の馬鹿力というやつだろうか。
冷静に分析している場合でもない!急いでトイレに行かないと!
もうちょっと耐えてくれ、マイ膀胱!

「捕まえたんじゃよ、明久」

マウントポジション、いわゆる馬乗りの状態で秀吉が語りかけてくる。
あれ?秀吉、起きてるの?
その割には妙に目が据わってるというか……ちょっと怖い。

「ひ、秀吉?」

秀吉は僕の問いかけには答えず、にんまりと笑った。
そして、僕の頬をがっちりと手で掴む。
顔が固定されているので秀吉の可愛い顔が丸見えだ。やっぱり秀吉は可愛いなあ。

11 :バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~[sage]:2008/01/15(火) 02:36:24 ID:rqkj8HB7
「だだ漏れじゃぞ、明久」
「はっ!声に出てた!」

可愛いのは事実とはいえ、ちょっと恥ずかしい。

「それで秀吉、何をするつもりなの?僕トイレに行きたいんだけど……」
「……冗談ですまそうかとも思ったが、もう止められぬ……」
「え?なんて言ったの?」

小声だったのでよく聞き取れなかった。

「……こうじゃ」

徐々に秀吉の顔が近づいてくる。僕の顔は固定されているのでそれを見つめているしかない。
ん?何かキスっぽいね?……なんて。
あれ?秀吉が止まらないよ。よく見てみると心なしかちょっと唇を前に出しているような
え?ちょ、ちょっと、どうしたの秀吉!ノンストップだよ!マジっぽい顔だよ!
本当にキスなの!?冗談とかじゃなくて!?僕まだ心の準備ができてないんだけど!
っていうか、この体の状態でファーストキスは勘弁してほしいんだけど!
秀吉、前のめりにならないで!お願いだから!体重がかかる分だけ、膀胱が危機的状況になるんだ!
ああああ、ヤバイヤバイ!痛い、我慢しすぎて痛くなってきた!もう声も出せない!


「……大好きじゃ、明久……」
「出るううううううううううううう!」


僕の声にかき消されて秀吉の声は聞こえなかった。
僕の大声が部屋に響きわたる。あまりに恥ずかしい声だった。
何処の成人向けビデオの女優なんだ、僕は!って思わず突っ込みたくなるほどに。
しかし、何とか肝心なものは出なかったので良しとしよう。
僕の人間としての尊厳は守られたはずだ。多分

急いで秀吉を横にどかし、トイレに向かおうとする僕に突き刺さる視線が二つ。

「……明久、やっぱりお前そっちの趣味に目覚めたか」

冷めた目線でこっちを見つめてくる雄二と

――パシャパシャ

無言でシャッターを切るムッツリーニだった。
霧島さんは窓から部屋を覗いている、勿論視線は雄二に向いていた。

「ち、違うんだ!これはメガ○ック並みの厚さの理由があるんだ!というか、雄二!『やっぱり』が物凄く気になるんだけど!」
「どう他に理由があるんだ。ムッツリーニ、録音は?」
「…………バッチリ」
「極自然に嫌な会話やめて!」
「明久、トイレはいいのか?」
「スルー!?」

でも、僕も限界だったので先にトイレに行くことにしよう。
弁解は後からでも大丈夫だろう。秀吉もいることだし。
12 :バカテス三巻IF ~明久、馬鹿ゆえに~[sage]:2008/01/15(火) 02:39:08 ID:rqkj8HB7
「とにかく!秀吉から理由聞いておいてよ!」
「寝てるが?」
「え?」
「ほれ、そこ」

雄二が指差した先を見てみると、そこには可愛らしく寝息を立てている秀吉の姿が。
え?さっきまで起きてたよね?

「……犯罪者もここまで堕ちたか……」
「…………残念」
「二人とも何悲しそうに呟いてんの!僕が何もしてないってのは秀吉が証明してくれるよ!」

くっ、限界だ!トイレええええええ!


翌日、秀吉に話を聞いたところ、何も覚えていなかった。
何度も詳しく状況を話しても、何も覚えていないの一点張り。
僕もそれを信じるしかなかった。秀吉がそんなことするはずないし。
きっと、悪い夢だったんだよ。うん。
幽霊とかUMAとか、きっとそんなんだよ、多分。

でも、周囲はそれで納得してくれなかった。
雄二とムッツリーニは残念そうな目で僕を見るし、F組の一部男子からは生暖かい目で「同士よ!」とか言われるし、
鉄人からは腹に一発いいものを貰ったし、何より久保君の目が以前と変わってしまった気がする。何故かそれが一番怖かった。
そして女子陣からは

「ま、待って!落ち着こう!だから、拳は握らないほうがいいと思うな、うん!」
「アキ、何か弁解は?」
「今なら許してあげるかもしれませんよ」

よし、これはチャンスだ!何か適切な答えを言えば、窮地を脱せるぞ!
考えろ、考えろ僕!

「……僕の欲望が現実世界を侵食してしまったのかもしれない……こんな悲劇は二度と生まれないようぶげらっぱ!?」
「殺す」
「さよならです」

殴ってから言わないで欲しい
地面に倒れると遠くに秀吉が見えた。うん?口が動いているけど……


「鈍い明久へのオシオキじゃ♪」


やっぱりわからなかった。

13 :名無しさん@ピンキー[sage]:2008/01/15(火) 02:42:21 ID:rqkj8HB7
投下終了

Tag : エロパロ板

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