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とある研究者の違和感

683 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 22:50:25.04 ID:2arqTZU0 [1/7]


第7学区のとある病院---

「お疲れ様です.簡単な検査結果1時間後にお伝えすることができると思います.とミサカは病院のすぐ近くにあるカフェで時間を潰すコトをオススメします」

「なるほどね,了解.ところで,お嬢さんかなり若く見える.というかどう見ても何処かの学校の制服を着てるみたいだけど,この病院の看護婦さんかなのかな??」

「いえ,ミサカはこの病院の看護婦ではありません.しかし,この病院にお世話になっているので,こうして簡単な仕事だけでもお手伝いさせて頂いてます.ミサカの現状の報告します」

「お世話ってことは患者さん?それにしても何で学生服?」

「患者といえば患者なのですが….とミサカは言葉を濁します」

「あんまり詮索されたくなって事だね,了解.仕事柄お嬢さんくらいの娘と話す機会が滅多にないから少し話してみたかっただけだから気にしないでくれ」

普段からとある研究所において研究開発に勤しむ彼にとって,10代の女学生と話す機会なんてあるはずなく.ちょっとした興味で会話を試みようと思ったのだが会話は呆気無く途切れてしまった.

(病院で学生服ってツッコミ待ちだと思ったけど地雷だったのか.それとも30過ぎたオッサンとは話したくないってか?それだったらオッサン凹むなぁ)


684 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 22:54:24.31 ID:2arqTZU0 [2/7]
病院を後にして彼女に薦められるままに近くのカフェへ向かう道すがら,
彼は清掃ロボットを正座でまたがりボティをバシバシ叩きながら自由自在
に移動する奇妙なメイドとすれ違った.

(衝突センサを誤作動させて上手いこと操縦してるな.障害物との距離検知を誤らるだけなら叩かなくったっていいんだけどねぇ…つーか叩くなアレ高いんだぜ?)

すれ違っただけで,彼女の操作術を見抜いたのには訳がある.
彼はかつて清掃ロボットの研究開発チームに配属されており,
奇妙なメイド同様の遊びを彼もまた繰り返したことがあるからだ.

(叩く気持ちは分からなくはないけどね,操作感が違うんだよな)

かつて清掃ロボットの研究開発をしていた彼も今は,駆動鎧の研究開発へと
配属され研究所も第2学区へと移った.戦争の色が濃くなって行く中で
駆動鎧に対する学園都市の期待は高まって居るのだが,彼自身としては
清掃ロボットの研究の方が楽しかったと言わざる負えない.

それは,別に平和主義的な思想ではなくて単純に彼の夢からそう思っただけだ.


(人ならざる者を,人足りえる存在にする)








685 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 22:56:54.01 ID:2arqTZU0
彼のこの漠然とした夢には,彼なりのルールが存在している.

一つは,人足りえる存在とは,何らかの自発的な志向性を持ち,
あわよくば社会で行動することができる存在ということ.
安直な言葉で言えば"こころ"を持つモノかの周囲の人に知覚させる事ができる存在である.


彼にとっては,ただ外見だけ似せることには何の意味も感じない.
それこそ,掃除ロボットであってもプログラム以上の自発的な行動の創出の方が何倍もの意味があると感じる.
それはさながら,「"モノ"であったものに命が吹きこむ」魔術のような行為であり,
生命そのものを科学として理解することにつながると考えるからだ.

そしてもう一つは,人ならざる者は人とは全く違った情報処理システムのハードウェアを持っている.
人の情報処理を司るのが140億個から神経細胞からなる脳だとすれば,彼が扱うロボットでは計算機となる.

ここでハードウェアと明記してるのは,中で行われている数学的な処理は同じでも構わないと言う意味が暗に示されている.
それは彼の"人足りえる存在にする"というアプローチが人の脳の数学的処理を計算機に実装するという戦略であるがためである.





686 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 22:59:48.78 ID:2arqTZU0

その戦略が為に外から脳研究の盛んな学園都市にやってきたのだが,
ここでの研究は能力開発に特化したものであり,脳の中の数学的な処理には興味は無いらしく,
もっぱら脳を薬など刺激してさらなる演算の力を獲得させることの方に興味が向いている.

(昔,木原ってその方面で有名な人の勉強会に顔出してみたけど,さっぱり分かんなかったし,なんだかオカルトっぽくてついて行けなかったんだよな)

その勉強会後にちょっとした食事会があったので,近くにいた木山という女性に能力開発について,
そのカリュキュラムの有効性やその根拠について質問をさせてもらった.
彼女の説明は論理的でかつ分かりやすく彼の能力開発への誤解も多少は解消されていた.

「........確かに,能力開発は未だ発展途上の段階かもしれないが,誰かの為の力になりたくて能力も持ちたいと思っている子供たちの手助けをするのは研究者,

 いや大人の義務だと思ってる」

静かな口調ながらもまっすぐな彼女の想いをあの時は感じたのだが,彼女はいまでもそうであるだろうか?
と彼は思った.駆動鎧の研究開発に携わるようになり少なからず学園都市にある"闇"を感じた彼は,
彼女が持つまっすぐな想いというモノを簡単に砕いてしまいそうな気がした.


そう考えているうちに,いつの間にか目的のカフェに着いた.




687 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 23:00:32.75 ID:2arqTZU0
カフェに着いた瞬間に彼は気づいた.確かにココはカフェではあるが彼の想像していたモノとは違い雑誌でスイーツ特集などと銘打った記事に出てきそうなカフェだった.
しかもどうやら学校も終わり,店内には女子中高生が溢れかえってる.

(なるほど,ミサカという女の子のチョイスというのを忘れてた.オッサン一人でこれはハードル高いぞ!?)

「ちょっと,入るならさっさと入りなさいよオッサン」

「御坂さん,おっさんはひどいですよ,せめてオジサマで」

「どうしたんですか?ここのパフェはたとえオジサンでも試してみる価値アリですよ」


688 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 23:02:12.75 ID:2arqTZU0

このまま,店内に入っていいかどうか迷っているところに,どうしようもなく失礼な会話が背後から飛び込んできた.
最近の若い子はこんなもんなのかと思いつつ,道を開けようと振り返ると,花飾りの女の子と黒い長髪の女の子,

そして先程まで病院に居たはずの女の子が目に飛び込んできた.

「ミサカさん?....病院の手伝いしてるんじゃなかったのかい?」

「えっ?何いってんのオッサン?ほんと邪魔だからどいて」

彼の質問は殆ど相手にされないままに,彼女たちは店内の奥へと消えた.

(イヤイヤ,似ているってレベルじゃなかったけど本人じゃない?それとも,本人だったけどオッサンと話したくないってことか?それだったらオッサン凹むなぁ)

実は,彼女は先程の彼が自分と勘違いした自分そっくりの女の正体を知っていたが,
友人たちの前でそのことが話題になるのが面倒だったので,あえて知らないふりをしたのだったが,
そうともしらない彼は勝手に同じ容姿の女の子に数分の間に二度も凹まされていた.




689 名前:とある研究者の違和感[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 23:05:59.02 ID:2arqTZU0 [7/7]
ここまでです.

初投稿,ついカッとなってやってしまった.

学園理事会の塩岸の研究所に勤めてるマダオを想定して,学園都市に対して色々思いそうなコトを書いた.

SS難しいわ.

Tag : とあるSS総合スレ

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