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お嬢様「そこのぼっちの貴方」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 02:46:28.96 ID:5/ay4/rrO [1/39]
ぼっち「……俺ですか」

お嬢様「そうです。机に突っ伏して寝たふりしている貴方」

ぼっち「………はあ。何ですか」

お嬢様「貴方、青春という物ご存知かしら」

ぼっち「…俺と一番程遠い言葉だと思うんですけど」

お嬢様「だから貴方なのです。アルバイトに興味ありません?」

ぼっち「すいません、話ぶっ飛んでませんか」

お嬢様「私と一緒に青春を探す一週間の短期アルバイト。しませんこと?」

ぼっち「意味が分からない」

お嬢様「契約成立ですね。放課後から早速始めましょう!ではごきげんよう」

ぼっち「行っちゃった…マジで意味分からん…。ていうか誰だよあの人…」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 02:56:11.92 ID:5/ay4/rrO
放課後

お嬢様「お待たせ致しました。行きましょう」

ぼっち「あの」

お嬢様「はい。何でしょうか」

ぼっち「あの、俺別にアルバイトとか興味ないんで…」

お嬢様「…」

ぼっち「…他の人誘った方が良いと思うんですけど…」

お嬢様「…はあー…」

ぼっち「溜め息つきたいのはこっちですよ。いきなり何の説明もなしにバイトって…」

お嬢様「!…説明すればよろしかったのですね!」

ぼっち「え」

お嬢様「私、貴方と同じで青春って何なのか分かりませんの」
お嬢様「ですから、手伝って欲しいのです。私の青春探し」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:03:49.33 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「だから、誰か他の人…」

お嬢様「いいえ。貴方でなければなりません」

ぼっち「…理由を聞いても良いですか」

お嬢様「……他の方は、皆さん青春という物を知っている様なのです」

ぼっち「じゃあその知ってる人から聞けばいいじゃないですか」

お嬢様「ダメです!それは私の青春ではありません!私が経験しなくてはならないのです!」

ぼっち「めんどくさい考え方するなあ…」

お嬢様「だから、青春を知らない、そう貴方の様な方がアシスタントには必要不可欠なのです」

ぼっち「…へぇー…」

お嬢様「…やる気がなさそうですね…」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:12:22.63 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「じゃあ手っ取り早く」

お嬢様「!青春について教えてくれるんですね!」

ぼっち「運動部にでも入って下さい。じゃ」

お嬢様「なるほど!………はっ。ダメですダメです!待って下さい!」

ぼっち「もーなんなんですか。帰らせて下さいよ」

お嬢様「私、両親に部活とかその他清楚じゃない事禁止令出されてるのです。無理です!」

ぼっち「なんですかそれー…。金持ちってめんどっすね」

お嬢様「でも貴方!教えてくれたという事はバイトしてくれるって事ですね!ありがとうございます!」

ぼっち「いや違…」

お嬢様「ちゃんとお給料も出しますから一週間、頑張って探しましょう!ファイト、オー!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:22:22.24 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「どうしよう一人で盛り上がってるぞ…」

お嬢様「ぼっちさん、早速行きましょう!」

ぼっち「いやぼっちさんってあんた……つかどこ行くの」

お嬢様「私の家です!」

ぼっち「………え」

お嬢様「迎えの車が待っていますので早く行きましょう」

ガシッ!

ぼっち「えええ!?ちょっと…手!」

お嬢様「素敵な青春探しの始まり始まり!ですよ!」

トコトコ

ぼっち(は、初めて女の子と手ぇつないだ…)

お嬢様「らんらんらーらんらんらー」

ぼっち(…ちょっと変人だけど…)

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:34:12.64 ID:5/ay4/rrO
校門前

お嬢様「お待たせ致しました」

運転手「お帰りー。…その坊主は?」

ぼっち(すげー…超高級車だ。しかも全オプション付き)

お嬢様「私の学友兼今日から助手のぼっちさんです。車に乗せても構いませんか?」

運転手「おお。運転手は何人だって乗せちゃうよ!よし乗った乗った!」

ぼっち「ええ!?いや、マジでいいです!俺そもそも手伝うとか言ってな…」

お嬢様「あら。こんな高級車、なかなか乗れませんよ」

ぼっち「うぐ…」

運転手「嬢ちゃんの言うとおりだ。坊主、一発乗っとけ!安全運転で走るからよ」

ぼっち「……」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:42:08.17 ID:5/ay4/rrO
ブイーン

ぼっち(結局乗ってしまった…こうなったら早めに青春っぽいもの提示して帰ろう。あー乗り心地最高)

お嬢様「あ、そうだわ。言ってませんでした、お給金の事なのですけど」

ぼっち「は?あぁ…別にいらな」

お嬢様「日給1万程でどうで……む、無償で手伝って頂けるんですか…!?」

ぼっち「ちょっと待て。1万が何だって?」

お嬢様「で、でも無償ではこちらが強制している様で申し訳ないです……」

ぼっち「いやほとんど強制じゃんっていうかさっきの話!」

お嬢様「分かりましたわ!お夕食と帰りのタクシー代でどうでしょう!」

ぼっち「聞けよ!」

運転手「着いたどー」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:48:06.86 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「着いたようですね!こちらです!」

ぼっち「ちょ、給料の話っ…!」

お嬢様「早く早く!初めに私のペットを紹介致しますわ!」

ぼっち「お前わざと話そらしてるだろ!」

運転手「………」

運転手「嬢ちゃんがあんなに元気なのは久し振りだぜ…。運転手、柄にもなく感涙」

ぼっち「しまった車に鞄忘れてた…あれ、運転手さん」

運転手「坊主ぅ!嬢ちゃんを頼むぜ!じゃあ運転手車を車庫に入れてくるから!」

ぼっち「は、はあ…」
ぼっち(何泣いてんだこのおっちゃん…)

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 03:55:17.45 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「これが私の愛犬ですの」

愛犬「はふはふ」

ぼっち「ふーん。なんかもっとプードルとかだと思ったら柴犬なんですね」

お嬢様「柴犬に勝る犬などありませんわ」

愛犬「へっへっ」

ぼっち「…すごい足掴んでくるんですけど…」

お嬢様「気に入られたのですね。さあ、家の中で早速青春を探しましょう!」

ぼっち「さっきから家の中でって言うけど家の中で見つけるものじゃないと思いますよ」

お嬢様「ふふん。実は青春を見つける秘策があるのです。ついて来て下さい」スタスタ

ぼっち「…大丈夫なんだろうな…」

愛犬「はっはっ」

ぼっち「いい加減離れてくれ…」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:05:35.09 ID:5/ay4/rrO
メイド「あ、お嬢、お帰りー」

お嬢様「ただいま、メイド」

メイド「?誰?も、もしか、かかか、彼氏!?」

お嬢様「いいえ。今日からお手伝いを頼む方です。お客様として扱って下さい」

メイド「なんだツマンネ。いやーお嬢が人連れてくるとか珍しいなー。おい、お客。頑張れよ!うちのお嬢はガード堅いぜ」

ぼっち「この萌えないメイドはなんですか」

メイド「あぁ!?」

ぼっち「すいません何でもないです」

お嬢様「メイド、後で飲み物を部屋までお願いします」

メイド「おー、いーよー。適当にもってく」

ぼっち(運転手といいメイドといい此処の人達なんか変だぞ…)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:14:05.14 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「つきました!」

ぼっち「なんですか此処、書斎?でっか…」

お嬢様「ふふ、でっかいだけじゃないんですよ!ここの本を押すと…」カチッ

ゴゴゴゴゴ!

ぼっち「隠し部屋だと…」

お嬢様「ハイジに憧れて作った私の秘密の部屋です。秘策はこの奥です」

ぼっち(無駄なとこに金かけとる…)

トコトコ

お嬢様「さあ到着です。じゃーん!見て驚くが良いです!」

ぼっち「こ…これは……!」

ぼっち「…月刊の少女漫画誌の、山…?」

お嬢様「三年間こつこつ溜めたのです。普通の単行本もたくさんあります」

ぼっち「………まさか」

お嬢様「はい!全部読みましょう!」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:24:06.18 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「帰っていいですか」

お嬢様「青春と言えば恋!恋と言えば少女漫画!でしょう!」

ぼっち「自分で読んで分かんなかったんでしょ!?じゃあ読む必要ないじゃん!」

お嬢様「私が気づかなかっただけで貴方が読んで気づくこともあると思うのです」

ぼっち「だったら俺に読ませるより自分で恋して下さいよ!」

お嬢様「出来ないからの協同作業なのです!ハイこれ」

ぼっち「…一応聞くけど何ですか、これ」

お嬢様「昔のちゃお7月号。ノルマです」

ぼっち「………」

お嬢様「全ての漫画に目を通して、共通点を探して下さい!それがきっと青春の条件ですよ!」

ぼっち「ちょっと違う気がする」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:32:18.12 ID:5/ay4/rrO
開始から5分

ぼっち「……駄目だこれ…読んでられん…」

お嬢様「………」ペラ

ぼっち「超真剣に読んでるし…」

お嬢様「…あれ、読み終わったんですか?」

ぼっち「いえ…あー…いや、はい終わりました」

お嬢様「何か分かりました?」

ぼっち「いえ何も。眼が異様にデカい事は分かりましたけど」

お嬢様「…そうですか…」しゅん
お嬢様「…じゃあ次はこれです!」ドサッ

ぼっち「…え」

お嬢様「なかよし4月号」

ぼっち「…ノルマは達成したはずじゃ…」

お嬢様「…」ペラ

ぼっち「…ちょっと」

お嬢様「…」ペラペラ

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:41:29.19 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「…はあ…」ペラ

お嬢様「そうだわ」ペラ

ぼっち「…はい?」

お嬢様「貴方は何故ぼっちなのかしら」

ぼっち「…知りませんよ馬鹿にしてんですか」

お嬢様「馬鹿にしてなど居ませんが…こんなに良い人なのに…」ペラ

ぼっち「…は?」

お嬢様「……!(しまった、口を滑らせました…)」

ぼっち「ちょっと、今なんて?」

お嬢様「……」ペラペラ
お嬢様「……」ペラペラペラペラ

ぼっち「……」ペラ

お嬢様「……」ペラペラペラペラペラ

ぼっち「…ちゃんと読んでます?」

お嬢様「よ、よ、よ読んでいます!!」ペラペラペラペラペラ

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 04:50:05.41 ID:5/ay4/rrO
お嬢様(な、何故か集中出来ません…もう!)

ぼっち「そういえばですね。この家の人達は何というかフレンドリーですね」

お嬢様「………」

ぼっち「おーい」

お嬢様「…は、はいっ!?」

ぼっち「いや、だから…メイドさんとか、」

お嬢様「そ!そうですよね!飲み物遅いですね!ちょっと行ってきますから読んでいて下さい!」

スタコラサッサー

ぼっち「えぇ?あの、ちょっと…」

ぼっち「……?」



お嬢様「ち、調子が狂いますわ…」

メイド「あれ、お嬢。今から飲み物持って行こうと思ったんだけど」

お嬢様「も、もっと早く来てくださいよ!気まずいんですよ!」

メイド「??」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 05:03:37.09 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「ただいま戻りました」

メイド「おまたー。いやーいつみてもお嬢の隠し部屋は凄いなー」

ぼっち「…」ペラ

メイド「おい。お客。飲み物持ってきたぜ」

ぼっち「ちょ、うるさい」ペラ

メイド「………つーかお嬢、何してんのよ此処で。漫画図書館ごっこ?」

お嬢様「え?青春探しですよ」

メイド「…はあ?コイツ…いやこのお客と?」

お嬢様「はい!青春を知らない者同士頑張ろうって事で」

メイド「またよくわからん事してんね。青春探しって…」

お嬢様「メイドは青春した?」

メイド「アタシですか?アタシの青春はハコ乗りとか根性焼……いや、悪影響なんでやめとくわ。適当に頑張って」

お嬢様「?うん」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 05:13:58.55 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「………」ペラ

お嬢様「おーいぼっちさーん。休憩しましょーう」

メイド「え?何、あいつぼっちなの?」

お嬢様「そうなんですよ。だから私が選んで頼んだんです。私もぼっちですから」

メイド「お嬢にはアタシがいるじゃねーかー…なんつって。さて、帰るかね。青春探し、ガンバ」

お嬢様「ありがとうー。お夕食よろしくね」

メイド「ああ、1人前追加だろ、了解」スタスタ

お嬢様「…ぼっちさん集中していますね…。真剣に探してくださって、嬉しい事です」

ぼっち「…ん?何すか?」

お嬢様「あ、の、飲み物来ましたよーって」

ぼっち「あぁ、どうもありがとうございます。いただきます」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 05:24:12.60 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「…なんか、わかりましたかね?」

ぼっち「ん…んー…よくわかんないすね」

お嬢様「…ですよね…」

ぼっち「でもこれ面白いですね。この漫画」

お嬢様「…あ!これですか、良いですよねー!」

ぼっち「…あのですね」

お嬢様「はい?あ、おかわりですか?」

ぼっち「いえ、えーと…失礼な話貴方を見てるととても令嬢って感じには見えないんですけど」

お嬢様「…あぁ、よく言われますね!令嬢とか、そんなに気にしてないので…おかしい、ですか…?」

ぼっち「え?いや、珍しいタイプだなあと思っただけです。あと」

お嬢様「はい」

ぼっち「…顔、近いんですけど」

お嬢様「…は、はいっ!すいませんっ…!」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 05:39:45.41 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「……」ペラ

ぼっち「……」ペラ

お嬢様「……」

お嬢様(会話がありませんわ…今まで他人と、どういう風に話してましたっけ…?ああ、もう!メイドとか、執事とかになら話せるのに!で、でも家族以外の男性に話しかけた事自体初めてで…で、えーとえーと会話、会話…!)

お嬢様「い、良いお天気ですよね」

ぼっち「…?…くもり、ですけど…」

お嬢様「……(誰かヘルプミーです…)」

ぼっち「…ところでさっき話した給料の事ですけど」

お嬢様「あ!!!」

ぼっち「え!?」

お嬢様「そうですよね!もうお夕食の時間ですもんね!ちょっと待ってて下さいまし」

スタコラサッサー

ぼっち「…日給1万円の方が良いのに…」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 05:49:02.46 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「…なんて気まずいんですの…」

コックさん「やあお嬢様お疲れーメイドから聞いたよーなんか楽しい事してるんだってねー」

お嬢様「あ、コックさん。すみませんけどお夕食…」

コックさん「うんうん。ちゃんと手を煩わせない様にサンドイッチにしておいたよーこれなら片手で食べれるからね。後で運ばせるね」

お嬢様「………」
お嬢様(こ、これは、また二人きりフラグではないですか!?)

コックさん「何でも青春探ししてるんだって?お嬢様も不思議な遊び思いつくねえ」

お嬢様「あ、遊びじゃないです!」

コックさん「そっか。そりゃ失礼。しかし儂から見ればそれこそ青春だと思うけどねえ」

お嬢様「??どういう事ですか?」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 06:05:17.66 ID:5/ay4/rrO
コックさん「まあええ、まあええ。とりあえず励んで下さいよ」

お嬢様「?はい…」

トコトコ…

お嬢様「はっ!戻ってきてしまいました!」

ぼっち「…あの、俺そろそろ帰りたいんですけど」

お嬢様「え!そうですか!?あ、でもお夕食…」

ぼっち「あー、自分で食べるんで良いです。漫画読ませてくれてありがとうございました」

お嬢様「え、えええ…。あ、タクシー代、渡しますんで、あ!いやその前にあの、あれ!」

ぼっち「何でそんなテンパってんですか…」

お嬢様「メイドっ!メイドー!」バタバタバタ

ぼっち「…騒がしい人だな…」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 06:14:15.27 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「ぼっちさん!」バン!

ぼっち「はいっ!?」ビクゥ

お嬢様「はぁ、はぁ、良かった…まだ、いた…」

ぼっち「どうしたんですか、そんな息切らして」

お嬢様「はあっ…これ、っ、サンドイッチ…、持ち帰り用にさせましたからっ…」

ぼっち「…そんな、別に良いのに」

お嬢様「いえ…っ、私がしたかったので……あと、玄関前にタクシーいますから」

ぼっち「もう!?」

お嬢様「はいっ。行きましょう、こっちです」

ギュッ

ぼっち(…また、手…)

お嬢様「…今日は、すいませんでした…」

ぼっち「…え?」

お嬢様「半ば無理やり、ぼっちさんを連れてきて、反省してます…」
お嬢様「ごめんなさい」

ぼっち「…」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 06:25:46.93 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「…謝られても」

お嬢様「…はい…」

ぼっち「…これから一週間、やるんでしょう」

お嬢様「……!一緒にやってくれるんですか…?」

ぼっち「まあ、巻き込まれちゃったし、それに漫画読めて、ご飯食べれるなら良いかなあって」

お嬢様「ほ、ほんとうですか…」

ぼっち「な、な、何で泣くんですか!?」

お嬢様「な、泣いて、ないです!ほら!タクシーが待ってますよ!」

グイグイ

ぼっち「ちょ…」

お嬢様「運転手さん、このお金でお願いします」

ぼっち「…」

お嬢様「…また、明日お会いしましょう。さよなら」

ぼっち「…はぁ。じゃあ」

お嬢様「…ありがとうございました」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 20:14:12.53 ID:5/ay4/rrO
翌日

ぼっち「…」
ぼっち(今日も今日とて寝たふり生活…)

お嬢様「早く放課後にならねぇかなぁと俺は思うのだった…」

ぼっち「…何してんですか」

お嬢様「ぼっちさんが思っていることを言ったのですが」

ぼっち「思ってません」

クラスメイト1「え、ちょ。ぼっちが誰かと話してるけど誰あれ」

クラスメイト2「ああーあれお金持ちのお嬢様だよ。何でぼっちと一緒に居るんだ?」

クラスメイト1「へえーwwぼっち君、友達出来てヨカッタネー」プークスクス

ぼっち(…無視しとこう)

お嬢様「…友達……それです!」

ぼっち「!!?」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 20:25:20.43 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「私達友達です!」

ぼっち「は、はあ…」

お嬢様「だからぼっちさんはぼっちじゃないです!」

ぼっち「いや、ぼっちさんって呼んでる時点で…」

お嬢様「だから、ぼっちさんをぼっちだって、馬鹿にしないで下さい」

クラスメイト達「は、はあ!?」

ぼっち「ちょっと…何言ってるんですか…」

お嬢様「ぼっちさんも何か言ってやれば良いんです!」

キンコンカンコーン

お嬢様「あ!じゃあぼっちさん、放課後にまた!」

バタバタバタ

ぼっち(…余計な事言いやがって…)

クラスメイト1「女の子に庇われて情けなくねーの?」

クラスメイト2「おい寝たふりしてんじゃねーよ」つんつん

ぼっち(…ほっといてくれ…)

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 20:44:57.25 ID:5/ay4/rrO
放課後


お嬢様「ぼっちさーん」

ぼっち「………」

お嬢様「もう車来てますよ!」

クラスメイト「ひゅーひゅー」

クラスメイト「マジでぼっちじゃなくなったんだwwwオメデトwww」

お嬢様「そうなんです!ありがとうございます」

ぼっち(そういう事じゃないだろ…)

お嬢様「さあ!行きますよ!」ギュッ

ぼっち(また手つなぐし…)

トコトコ

クラスメイト達「ありがとうだってよwwwww」

ぼっち(…ああ…憂鬱だ…)

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 21:00:28.25 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「あんたは何てこと言ってくれたんですか」

お嬢様「え?な、何か言いましたか私?」

ぼっち「明日から更に冷やかされるじゃないですか…」

お嬢様「ぼっちさんは、もっと発言するべきですよ」

ぼっち「は?」

お嬢様「何でも発言すれば良いじゃないですか。どうして相手の顔色を窺うんです?」

ぼっち「いや…それは、悪い気分にさせない様にですね…」

お嬢様「なくす友達も居ないんですし、自分の為に発言するべきですよ」

ぼっち「そりゃポジティブに考えればそうかもしれませんけど…」

お嬢様「でしょ。これぼっちの強みですね。さ、早く行きましょう。運転手待ってますよ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 21:16:27.66 ID:5/ay4/rrO
お嬢様宅

ぼっち「はっ!何か良い事言われてついつい流れで来てしまった!」

お嬢様「今日はちゃんと見つけられると良いんですけど…」

ぼっち「またあれ読むんですか…」

お嬢様「早く見つけないと、一週間は短いですからね」

ぼっち「誰か助っ人呼んだらどうですか。使用人とかたくさんいるでしょ」

お嬢様「みんな忙しいですからね」

メイド「いや、暇だ」

お嬢様「め、メイド!」

メイド「でもお嬢に邪魔するなって言われてるからなあ」ニヤニヤ

ぼっち「え、邪魔ってつまり…」
ぼっち(…お、俺と二人きりが良いってことか…!?)

お嬢様「違います!とりあえず違いますからね!?」

メイド「ニヤニヤ」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 21:29:36.12 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「……」

お嬢様「…メイド」

メイド「あ?何?」

お嬢様「手伝って下さい…」

メイド「…え!?い、いや良いよ!アタシあれだ、忙しいから…」

お嬢様「手伝って下さい、ね?」

メイド(ヤバい…お、怒ってる…)

ぼっち(…俺と…?ふ、ふふふ)
ぼっち「にたにた」

お嬢様「何笑ってらっしゃるんですか?」

ぼっち「え!いや…」

お嬢様「早く働いて下さいよ気持ちが悪い」

ぼっち「」

メイド「…うわー…キレてる…」

89 名前:むしろ乗っ取って下さいキツいです[] 投稿日:2010/10/11(月) 21:43:19.90 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「……」ペラ

ぼっち「……」ペラ

メイド「……」ペラ

ぼっち「…あの…読み終わりました」

お嬢様「………」ペラペラペラペラ!

メイド「おい客、これでも読んでろ。あんまりお嬢に話しかけんな!」

ぼっち「あ、すいません…」

お嬢様「………」ガタン!

ぼっち「びくぅ!」

お嬢様「…飲み物持ってきます」

メイド「お、お嬢。アタシが持って来…」

お嬢様「持ってきます」

メイド「ハイ…すいません…」
お嬢様「………」スタスタ

ぼっち「…超怖え…」

メイド「…ああ…」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 22:01:17.02 ID:5/ay4/rrO
お嬢様「…どうしよう…」

お嬢様(…我に返ってみれば私かなり失礼な事言ってしまいました…最悪です…)

お嬢様「…いつも通りにした方が良い、ですよね…」



メイド「…あー…しんどい…」

ぼっち「…あの人って怒るとああなんですか」

メイド「ああ…おっかねーだろ。あんま怒らせんなよ」

ぼっち「はい…いや、怒らせたつもりはないんだけど…」

メイド「お前いやらしい事考えてただろ」

ぼっち「ぎくっ」

メイド「あんま自惚れんなよ馬鹿。お嬢になんかしたらぶちぬくぞ」

ぼっち(…こっちも怖え…)

お嬢様「………」
お嬢様(…楽しそうだな…)

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 22:19:14.77 ID:5/ay4/rrO
メイド「あ、お、お嬢」

お嬢様「…はい、飲み物です」

ぼっち「あ、ドウモ…」

お嬢様「メイド、はい」

メイド「わ、悪いなお嬢…」

お嬢様「…頑張ります、おー…」

ぼっち(……機嫌治ったんですかね…)

メイド(…多分な…)

お嬢様「…何話してるんですか…」

メイド「え、いや。何でもねーよ。近付くな客!」

ゲシッ

ぼっち「痛っ…。はい…」

お嬢様「…はぁ…」ペラ

ぼっち「………」ペラ

メイド「………」ペラ

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 22:46:33.85 ID:5/ay4/rrO

ぼっち「あ、あー…そろそろ帰らないとなー…なんて…」

お嬢様「…もうそんな時間ですか。お待ちください、お夕食を用意させます」

メイド「あ、アタシが行くよお嬢」

お嬢様「………」ジーっ

メイド「…う?う?ど、どした…?」

お嬢様「……私が行きますから、」スタスタ

メイド「………」

ぼっち「………」

メイド「…いまいち元気ねぇな。お前慰めてやれよ」

ぼっち「…お、俺がですか」

メイド「お前男だろ。ガツンといけガツンと」

ぼっち「え、ええー…んなこと言ったって、どうやって…」

お嬢様「お待たせしました…。タクシーも玄関についてますから、行きましょう」

ぼっち「あ。は、はい…」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 23:00:57.57 ID:5/ay4/rrO
ぼっち(…今日は手、繋がないんだな…)

お嬢様「ぼっちさん、あの、すいませんでした、今日」

ぼっち「えっ…」

お嬢様「私、ウザいでしたよね!今日の私みたいなのウザいって言うんですよね!?」

ぼっち「ウザいでしたって…貴方ね…」

お嬢様「明日から、お手伝いしなくて大丈夫ですから」

ぼっち「…は?」

お嬢様「…ご迷惑いっぱいかけましたし、ウザいだし、ほんとごめんなさい」

お嬢様「明日からは、迷惑かけないように、1人で探しますから」にこ

ぼっち「…そうですか」

お嬢様「…2日間、ありがとうございました。さよなら」

ぼっち(…まぁ、早く帰れるし、少女漫画も読まなくて良いし…楽、だよな)

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 23:10:20.63 ID:5/ay4/rrO
ぼっち「…わかりました。夕飯ありがとうございます。さよなら」

お嬢様「………」

メイド「………」

お嬢様「…家に入りましょうか」

メイド「…アタシ悪かった。ゴメン」

お嬢様「…メイドは悪くないですよ。それに、一人で探せば良いですから」

メイド「…大丈夫か?無理してないか」

お嬢様「…はい。無理してるかもしれません、けど、頑張らなきゃ!ね!」

メイド「……」




ぼっち「………」

ぼっち「…あの、運転手さん。寄ってもらいたい所があるんですけど、」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 23:25:55.27 ID:5/ay4/rrO
つぎのひ。

クラスメイト1「あれー?今日は友達来ないんですかー」

クラスメイト2「倦怠期か何かか?ん?」

クラスメイト1「朝から寝てないで答えて下さいよーwww」

ぼっち「………」

メイド「オイ」

ぼっち「………?」

メイド「オイ、省かれ野郎。起きろ」

ぼっち「お、え……うわ!な、何してんすか!?」

メイド「てめえ、お嬢慰めろって言っただろーが!」

ぼっち「え!?つーかその制服…!」

メイド「お嬢が学校休んだから勝手に借りてきたんだよ!文句あるか」

ぼっち(これはキツい…)

メイド「あぁ!?」

ぼっち「い、いや…ていうか、え?あの人休んだんですか」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 23:46:29.21 ID:5/ay4/rrO
メイド「ああ休んだぜ、お前の所為でな」

ぼっち「…あの人が、明日から来なくて良いって言ったんですよ」

メイド「お前それで来ない気なの?ばかじゃねーの!?」

クラスメイト1(あのヤンキー誰よ…?)

クラスメイト2(知らないけどぼっちの友達っぽくね?)

クラスメイト1(ぼっちの野郎俺らをボコる為に呼んだんじゃねーよな…?)

クラスメイト2(…ありえる…)

ガラガラー

先生「ほーい席ついてー…って誰だね君は!?」

メイド「うっせえハゲ!ちょっと待ってろ!」

先生「は、はげ…」

メイド「おいぼっち野郎!お前今日屋敷来なかったらぶち抜くからな!」

ぼっち「……」

先生「…はげ…」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/11(月) 23:55:14.35 ID:5/ay4/rrO
クラスメイト1「ぼっちさん今の人誰よ?」

クラスメイト2「ぼっちさんの知り合いか?ん?」つんつん

ぼっち(…なんかさん付けされてるし…)

ぼっち「…そっか、休んだのか…」

クラスメイト1「起きてよーつーかぼっちさん睡眠し過ぎじゃない?www」

クラスメイト2「…夜寝てないのか?お肌に悪いぞ?」つんつん

ぼっち「………」

先生「全く何なんだあの生徒は!お前の友達か!」

ぼっち「…違うっす」

クラスメイト1「んだよ違うのかよ!さっさと言えよぼっちが!」

クラスメイト2「早くいえよぼっち。びびって損したわー」

ぼっち「………」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 00:06:05.67 ID:HDEiFk2DO [1/34]
放課後

クラスメイト1「…お迎え来ないな。見捨てられたかwww」

クラスメイト2「朝に休んだって言ってたぞ。ま、愛想尽かされたんじゃね?」

ぼっち「………」ガタッ

クラスメイト1「ひとりで帰るんですかー?www」

ぼっち「………」スタスタ

クラスメイト2「煽り甲斐なさすぎだろjk」

ぼっち「………」


校門

ぼっち「…何でいるんですか」

運転手「よお!おめーさんを迎えに来たのよ」

ぼっち「…帰りますんで」スタスタ

運転手「そうはいかんざき!」

ぼっち「な、何をする!」

運転手「無理やり車に乗せたらぁ!運転手なめんな!」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 00:21:35.98 ID:HDEiFk2DO [2/34]
お嬢様宅。

ぼっち「……着いてしまった」
ぼっち「…はあ…」

ピンポーン

お嬢様「…?誰だろ。メイドー!」

お嬢様「……いないの?執事ー!」

お嬢様「…??おかしいな…」

ピンポーン

お嬢様「はっ。はーい!今出ますー!」

ぼっち「……でない」

ガチャ

ぼっち「あ…」

お嬢様「…あ」

ぼっち(ぱ、パジャマ、だと…!?)

お嬢様「…ぼ、ぼ、ぼっちさん!?え!?何でここにっ」
お嬢様「あっ!ていうか私、寝癖っ!起きたまんまで、あわわわ」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 00:30:37.54 ID:HDEiFk2DO [3/34]
数分後、屋敷内

お嬢様「………」

ぼっち「………」

お嬢様「…あ、の。えーと…ご用件は…」

ぼっち「…何で学校休んだんですか」

お嬢様「え?えーと…ぼっちさんが居ない分沢山読まなきゃと思って」

ぼっち「で、休んで漫画三昧ですか」

お嬢様「し、叱りに来たなら帰って下さい!関係ないんですから」

ぼっち「…あります。仕事、中途半端でしたから」

お嬢様「…え」

ぼっち「はいこれ」ガサガサ

お嬢様「…?何ですか、ってコレ、全部少女漫画誌…っコンビニで買ったんですか!?」

ぼっち「はい。最新号です」

お嬢様「ぼ、ぼっちさん……ぶ、ぶふっ…あ、あははは!」

ぼっち「!?」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 00:39:36.36 ID:HDEiFk2DO [4/34]
ぼっち「ちょっと!笑うところじゃないでしょう!」

お嬢様「だ、だって…っ!ぼっちさん、こんなに少女漫画っ…ひとりで…ふ、ふっふ。あっはっはっは!ご、めんなさ…っ」

ぼっち「…すっげー恥ずかしかったです」

お嬢様「は、はずっ…ふっふ!ふぁっはっは!お腹痛いです!助けて!」

ぼっち「わ、笑わないで下さいよ……ふ、ふ」

お嬢様「だって…だって!は、はははは!」

ぼっち「…ぶっ!くっくっく!は、はっはっは」



メイド「…何だあの2人…壊れたのか…?不気味だなーすげえ笑ってる」

執事「箸が転がっても面白い年頃と言うのですよ」

メイド「うお、さりげなく初登場の執事じゃん。まあ、お嬢が楽しそうで何よりだけどよ」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 00:49:55.78 ID:HDEiFk2DO [5/34]
お嬢様「ひっひ…はぁ、はあ…。と、取り敢えず受け取っておきますね…っ…くふっ」

ぼっち「そ、そうしてくれ…っうっくっく…」

お嬢様「あぁ…落ち着いた…改めてありがとうございますね」

ぼっち「いやいや…仕事ですんでね。お給料も一応貰ってる訳ですし」

お嬢様「…夜更かしして読んでくれたんですね」

ぼっち「え…何で…」

お嬢様「ふふ。眼が赤いからです。夜は休まないと駄目ですよ」

ぼっち「…授業中寝れば良いんで」

お嬢様「あら。ふふ、そうですか」

ぼっち「…あなたも、眼が赤いですけど」

お嬢様「え!?あ、これはっ…私も、夜通し漫画を読んでいたので…はい」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 01:01:06.19 ID:HDEiFk2DO [6/34]
メイド「とか何とか言っちゃって昨日の夜泣いてたくせに」

執事「そうなんですか。おいたわしい。ところであの男は誰です?」

メイド「あー?知らねぇけどなかなか良い雰囲気だよな」

執事「なんと…お嬢様には私めがおりますのに…!」

メイド「…何だお前怖いな…」

執事「時にメイド。何ですその格好」

メイド「あぁ、お嬢の制服借りて学校行ってきたんだよ」

執事「…厳しいものがありますね…」

メイド「んだとゴルァ!」

執事「あ!痛い!叩かないで叩かないで」

お嬢様「……何してるのです?」

メイド・執事「あ」

お嬢様「…メイド…それはちょっとあの、控えた方が…」

メイド「な、何だよみんなして!ばかやろー!」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 01:12:29.66 ID:HDEiFk2DO [7/34]
メイド「アタシのことは良いからよ。話、まとまったのか?」

お嬢様「え?えっと…」

ぼっち「……ここまで来たからには、最後まで付き合いますって」

お嬢様「ぼっちさん結構頑張ってくれて、青春の条件を見つけられそうなんです!」

執事「青春!?」

お嬢様「?そうですよ、執事」

執事「じゃ、じゃあ何か?お嬢様は此処にいるお子様と共にせ、せ、青春するという事ですか?」

お嬢様「…いえ、青春を探してるだけで…」

執事「なるほど!では探すのはこのガキ…いえお子様、一緒に海岸をかけっこするのは私めで構わないと言うことですね!」

お嬢様「?よく分からないのだけど…」

ぼっち(この人大丈夫か…)

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 01:23:58.69 ID:HDEiFk2DO [8/34]
執事「やはりお嬢様には私めが居ないと!不肖執事、お嬢様の青春を全力でサポートさせていただきます!」

お嬢様「あ、サポートっていいますか、助手はぼっちさんなので、執事は良いんですよ。執事なくとも、立派に頑張ってみせますから!」

執事「なるほど!では私めは影からお嬢様をビデオ撮影して見守ることに専念いたします!」ハアハア

メイド「やべーな。アイツあんなキャラだったんだ」

ぼっち「メイドさん着替えたらどうですか」

お嬢様「あ、メイド。あの、制服が着たくなったら気兼ねせず言って下さいね。ちゃんと貸しますから」

執事「もしかして実は気に入ってるんじゃないですか?」

メイド「今日の功績者はアタシなのにひどい扱い」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 01:36:11.07 ID:HDEiFk2DO [9/34]
お嬢様「今日はお話しちゃって漫画読む時間ありませんね。夕食にしましょう」

ぼっち「じゃあ俺、帰ります」

メイド「食ってけばいいじゃん。ねえ」

お嬢様「わ、私に聞きますか…。えーと…食べていって宜しいんですよ」

執事(帰れ!帰れソレントへ!二度と来るな!)

ぼっち「…えーと…うん、やっぱり帰るんで、はい」

執事「おやまあ至極残念です。あ、タクシーの手配を致しましょう」スタスタ

ぼっち「………」

お嬢様「ぼっちさん。これ夕食と、はい」ズシッ

ぼっち「え?何ですかこれ…?」

お嬢様「宿題です」

ぼっち(…漫画誌3つに単行本5つ…)

お嬢様「私を夜更かしさせた罰ですよ。べー!」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 01:44:07.02 ID:HDEiFk2DO [10/34]
お嬢様「気をつけて帰って下さいね」

ぼっち「あ、はい。すいませんいつもタクシー…」

お嬢様「いえいえ。…あ、毎日言ってますけど…ありがとうございます」

ぼっち「…うん。ま、明日からもヨロシクってことで」

お嬢様「はいっ!あ、宿題やっといて下さいよー」

ぼっち「はいはい。じゃ、さようなら」

お嬢様「さようなら」

ブロロロー

お嬢様「………」

お嬢様(来てくれて、嬉しかったとか。言いたいこと沢山有ったのに)

お嬢様「…もう、3日経ったのね…」

執事「お嬢様、冷えますから、中へお入り下さい」

お嬢様「ありがとう…」
お嬢様「…見つかると、良いな」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 17:21:10.75 ID:HDEiFk2DO [13/34]
翌日放課後!

お嬢様「………」パラパラ

ぼっち「…わかりました…」

お嬢様「………」パラ…

お嬢様「!?今なんと…」

ぼっち「まだ一年間分しか見てないのできちんとは分かりませんが…全ての漫画に共通するイベント、ありましたよ」

お嬢様「…!ほ、ほんとうですか…!良かった…これで後は実行するだけですね…!」

ぼっち「…まあ、そうですね」

お嬢様「ぼっちさん、教えて下さい!」

ぼっち「あぁ、はい。漫画全体の五割は必ずこれをしてます。『二ケツ』『手つなぎ』『放課後の日直の仕事』…『運動部』は出来ないらしいので外すとして…あとは、その…」

お嬢様「にけつ、手つなぎ、日直、ですか!青春!青春の匂いがします…!」

ぼっち「…そうですか…?」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 17:29:45.11 ID:HDEiFk2DO [14/34]
お嬢様「…はっ!こうしている場合ではありません!ぼっちさん、行きましょう!」

ぼっち「へ?ど、どこに…?」

お嬢様「どこって、土手ですよ!」

ぼっち「…はぁ!?何でですか!」

お嬢様「よし、夕日はまだ沈んでませんね…!青春といえば、夕方の土手なのでしょう?」

ぼっち「誰に教わった知識ですかそれ!」

お嬢様「善は急げ!行きますよ!いざ、出陣っ!」

ぼっち「ええ、ちょっ…!」

ぼっち(急げっつったってもう手つなぎはクリアしてるし…!まだ言ってない条件もあるし…!)

お嬢様「らららんらーらんらん」

ぼっち(…この人絶対分かってないよ…)

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 17:36:33.80 ID:HDEiFk2DO [15/34]
お嬢様「私達イン土手!です!」

ぼっち「…いつにも増してテンション上がってますね…」

お嬢様「はい!ずっとずっと夢見てましたから!夢が叶うんです!」

ぼっち「…そりゃ良かったですね」

お嬢様「さて!…あれ?何でしたっけ?」

ぼっち「『二ケツ』『手つなぎ』『放課後日直』」

お嬢様「それです!じゃあ簡単な手つなぎから!」

ぼっち「じゃあ、はい。手」

ギュッ!

お嬢様「…」

ぼっち「…」

お嬢様「…?」にぎにぎ

ぼっち「…どうですか」

お嬢様「いつもと変わりません…」

ぼっち(だろうね)

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 17:44:09.92 ID:HDEiFk2DO [16/34]
お嬢様「…これが青春なんですか…?」

ぼっち「…実際にはこんなもん何じゃないですか?」

お嬢様「…あ。分かった!つなぎ方が違うんですよきっと!私が見た漫画はこうつないでました」

ギュー

ぼっち「!」

ぼっち(こここ、恋人つなぎだとォーー!?この女何考えてやがる!)

お嬢様「…別に、普通ですね…やっぱりこんなものなのかなあ」

ぼっち「………」

お嬢様「あ、でも新発見です!ぼっちさん、手が意外と大きいですねー」

ぼっち「あ、あの、そろそろ放しませんか」

お嬢様「あ、はいそうですね!夕方は待ってくれませんし、次に行きましょうか!」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 17:52:56.53 ID:HDEiFk2DO [17/34]
お嬢様「ところでにけつって何です?」

ぼっち「やっぱり分かってなかった…えーと、二人乗りの事です」

お嬢様「は、犯罪ではありませんか!!」

ぼっち「いやまぁそうなんですけども…」

お嬢様「せ、青春とはやはり盗んだバイクで走り出したり窓ガラスを割ったり犯罪に手を染めるものなのですね…!?」

ぼっち「違いますよ!?ほんと誰ですかそんな事教えたの!」

お嬢様「父さん、母さん。青春を経験するため、手を汚す事をお許し下さい…!」

ぼっち「いや、だから違うって」

お嬢様「執事!その辺から放置自転車持ってきて下さい!」

執事「はっ!すでに用意しております!」

ぼっち「いたの!?」

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 18:02:17.53 ID:HDEiFk2DO [18/34]
執事「お嬢様、こちらの自転車でどうでしょう」

お嬢様「はい!適度に安臭くて良いですね、これで大丈夫です」

執事「そうですか。できるだけ庶民ぽいものを選んで良かったです」

ぼっち(なんか腹立つな…)

お嬢様「…さあ、ぼっちさん乗ってください」

ぼっち「…え!?俺後ろ!?」

お嬢様「はい。あっ!もしかして私が自転車こげないとか考えてましたか?」

ぼっち「いや別に思ってないですけど…」

お嬢様「ちゃんとこげますよー!それにぼっちさんには悪いんですけど、私後ろの席はお尻が痛くなるので」

ぼっち「…でも普通女の子が後ろですよ…」

お嬢様「時代は男女平等なのです。さあ乗って乗って」

ぼっち「はあ…じゃ、お邪魔します」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 18:13:20.60 ID:HDEiFk2DO [19/34]
ぼっち(…参った…どこを掴めば良いんだ…)

ガタン!

ぼっち「うお!?」

お嬢様「あ、あら…ば、バランスがとれない…」フラフラ

ぼっち「ちょ…いきなり走り出すな!危ない!」

お嬢様「なっ…ちょ、ちょっと!どこ触ってるんですかっ!」フラフラ

ぼっち「ちょっとちょっと!転ぶって、転ぶ!ぶ、ブレーキッ!」

キキキー

お嬢様「…っ!ぷはぁ、びっくりしたぁ…」

ぼっち「…転ばなくて良かった…」

お嬢様「はっ…よ、よくないです!ぼっちさんセクハラですよ!」

ぼっち「ち、ちが…!不可抗力です!」

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 18:22:37.54 ID:HDEiFk2DO [20/34]
お嬢様「…だ、だからって腰、は…っ!せめて、肩とか…」

ぼっち(そうか、肩があった…)

ぼっち「…すいませんでした」

お嬢様「…いえ。私もいきなり走っちゃったし、お互い様ですね…。よし、選手交代」

ぼっち「…は?」

お嬢様「今度はぼっちさんが前ですよ!執事ー、クッションください」

執事「羽毛、羊毛、蕎麦殻、井草がありますが!」

ぼっち「だからどっから出てくるんだよこの人!」

お嬢様「じゃあ羽毛で。これを後ろに敷いて、よしっ!準備完了です!さぁ、2回目出発ですよ!」

ぼっち「…じゃあこぎますからね。掴まって下さい」

お嬢様「は、はいっ。失礼します!」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 18:34:49.92 ID:HDEiFk2DO [21/34]
ぼっち「…せーの!」

ギコギコ

お嬢様「…上手いですね…」

ぼっち「そりゃどーも」

お嬢様「ん!夕焼け綺麗ですねー!青春っぽい!」

ぼっち「ぽいってなんすかぽいって…」

お嬢様「これであとは日直の仕事したら青春達成になるのかしら」

ぼっち「ん…まあ、多分なるんじゃないですかね」

お嬢様「そうですか。あっけない物なのですね…」

ぼっち「あ、のですね…。何もその、俺が相手じゃなくても良かったんじゃないですか?」

お嬢様「?…そうですね」

ぼっち「そうですねって…」

お嬢様「考えてみれば、そうですよね……どうしてかしら」

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 18:41:33.26 ID:HDEiFk2DO [22/34]
ぼっち「それにあなた最初に青春=恋みたいな事言ってましたよね」

お嬢様「…え!?こ、恋なんて、言いましたか!?」

ぼっち「言いましたよ。だから少々漫画読んでたんじゃないですか…」

お嬢様「…そうでしたね…こ、恋…」

ぼっち「んで、青春の相手が俺って、つまりあなたの恋の相手が俺ってことになるんですけど」

お嬢様「え!!?そうなんですか!?」

ぼっち「少女漫画の中身を実践してる時点で、はい」

お嬢様「ぼ、ぼっちさんと、恋…?」

ぼっち(この人そういうの何も考えてなかった…)

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 20:45:10.27 ID:HDEiFk2DO [23/34]
ぼっち「だから…俺じゃなくても、例えばその、後ろ走ってる執事さんでも良かったんじゃないですかね」

お嬢様「え!?し、執事、来てたの…」

執事「はい!もちろん!体力には自信ありますよ!」

お嬢様「…えーと、うんと、執事はほら、忙しいですから」

執事「はい!毎日お嬢様のお世話頑張ってます!執事です!」

ぼっち「あー…そっか。一応俺助手だしな…」

お嬢様「…そう、ですよ…」

ぼっち(…そういえばどこまで自転車走らせれば良いんだろう…)

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 21:27:09.90 ID:HDEiFk2DO [24/34]
ぼっち「あの、これどこまで走るんですか」

お嬢様「…え、あ、あぁ…えーと…じゃあ家まで…」

ぼっち「…ちょう遠いですね!」

執事「じゃあ僭越ながら私めが!私めがこぎますから!小僧は降りなさい!」

ぼっち「…よーし飛ばしますよ」

お嬢様「…え、は、はいっ」

執事「ええええ!ちょ、待って下さい!」

ぼっち「しっかり掴まって下さいね」

お嬢様「…」

ギュー

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 21:41:13.70 ID:HDEiFk2DO [25/34]
キキキー

お嬢様「………」

ぼっち「…えーと、着いたんで、放しても良いですよ」

お嬢様「…えっ!は、はいっ」

メイド「おっかえりー。何々、二人乗りしてきたの」

お嬢様「ちょ、ちょっと犯罪に手を染めてしまいましたよ…!アウトローな女に成りつつありますよ、私」

メイド「お嬢に一番似合わない言葉だわ」

執事「はあ、はあ、はあ…」

メイド「おい執事、二人の邪魔してないだろーな」

お嬢様「じゃ、邪魔だなんて、ないです!ないですからね!ね、ぼっちさん!?」

ぼっち「あ、はい」

お嬢様「…っわ、私お家入りますから!今日はありがとうございました、さよならっ!」

バタンッ

メイド「あらら…」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 21:50:53.97 ID:HDEiFk2DO [26/34]
メイド「お前またお嬢をいじめたろ」

ぼっち「い、いやそんなことしてないですよ」

メイド「ほんとかよー」

ぼっち「…俺も帰りますから」

メイド「おう、明日もよろしくな」

ぼっち「…」ペコ



お嬢様「…行きました?」

メイド「何だよ何だよ~何があったんだよ?」

お嬢様「めっメイドには関係ありません!」

メイド「はっはあー…二人だけの秘密ってやつか、良いねえ」にやにや

お嬢様「!」

メイド「ははは。お嬢、顔真っ赤、はははは」

お嬢様「あ、赤くないです!メイドの馬鹿!」

189 名前:>>187忘れてた…ゴメン[] 投稿日:2010/10/12(火) 22:18:48.76 ID:HDEiFk2DO [27/34]
お嬢様(考えたことなかったな…。何故ぼっちさんなのか…)

お嬢様「……こ、こ、こ、恋ですか…」

お嬢様「たはーっ!もう何言ってるんですか私はー!」

執事「こ、恋…お嬢様が恋ですか…もしや私に…!?」

メイド「それはあり得ねーだろ」

執事「じゃああの小僧か!運転手か!学校の教師か!誰だ!」

メイド「…執事、いい加減現実を見るべきだぜ」

執事「嫌だ!」

メイド「お前…」

お嬢様「…」ぼー…




ぼっち「…そういえばこの自転車どうすればいいんだろう…」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 22:35:25.01 ID:HDEiFk2DO [28/34]
翌日

お嬢様「おはようございます!」

ぼっち(あれ、意外と元気だな)
ぼっち「おはようございます」

お嬢様「おお!ぼっちさんが初めて挨拶してくれました!」

ぼっち「…そうでしたっけ?」

お嬢様「そうですよ!確か!」

ぼっち「なんというアバウトさ」

クラスメイト1「なになになにー!?仲直りしたんですかー?www」

お嬢様「あなた」

クラスメイト1「えっ…お、俺?ですか」

お嬢様「あなた、今日日直ですか?」

クラスメイト1「ち、違いますけど?俺フリーですけど?」

お嬢様「そうですか…そちらの方は?」

クラスメイト2「俺も違います」

お嬢様「ふむ、ぼっちさんのお友達は頼りになりませんね」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 22:44:25.99 ID:HDEiFk2DO [29/34]
クラスメイト1「友達じゃないんですけどwww」

ぼっち「また余計な事言わないで下さい」

お嬢様「仕方ありませんね。私が誰かに替わってもらうので、放課後私の教室に来てください」

ぼっち「…了解っす」

お嬢様「では、また後で」スタスタ

クラスメイト2「…なんで日直やりたがるの?馬鹿なの?」

クラスメイト1「おいぼっち、あのお嬢さん可愛いなwww」

ぼっち「…」

クラスメイト1「何だよ睨むなよ!お前ら只の友達なんだろ~?」

クラスメイト2「お前何普通にコイツに話してんだよ」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 23:01:18.98 ID:HDEiFk2DO [30/34]
お昼休み

ぼっち(…そういえば今更だけどあの人の教室わからない…)

ぼっち「…まあ良いか、昼飯…」

クラスメイト1「おいぼっち君。そのパンのシールくれよ」

ぼっち「…はあ…良いですけど」

クラスメイト1「よっしゃ!あと三点!」

ぼっち「…」スタスタ

クラスメイト2「また便所飯かよあの人」

ぼっち(そうだ、教室探しておくか…)

ドンっ

ぼっち「いたっ」

お嬢様「ひゃっ!ごめんなさい前見てなくてっ!ってぼっちさん」

ぼっち「あー…大丈夫ですか…」

お嬢様「はい!あれ、どこ行くんですか?」

ぼっち「便所飯」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 23:13:27.58 ID:HDEiFk2DO [31/34]
お嬢様「便所飯ってお手洗いでご飯食べるんですか?」

ぼっち「まあ、読んで字の如くですよ」

お嬢様「なんか…美味しくなさそうですね…あ!そうだ。ちょっと私にお供して下さいませんか」

ぼっち「構わないですけど…どこまで行くんですか」

お嬢様「玄関前の公衆電話までです!今日はお迎えの車、遅くしてもらわないとですので」

ぼっち「携帯使えば良いじゃないですか」

お嬢様「ないです!さあ行きましょ!」

ぼっち(そんなあっさり…)
ぼっち「あった方絶対便利ですよ…」

お嬢様「お父さんがまだ早いって言うので…」
お嬢様「……持っていたら、ぼっちさんとずっと連絡とれるのに」ぼそ


197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 23:27:32.26 ID:HDEiFk2DO [32/34]
お嬢様「……これ、どうやって使うんです?」

ぼっち「…分かんないのに公衆電話使うって言ってたんですか」

お嬢様「この赤いボタン押すんですか?」

ぼっち「違う。取りあえず受話器持って下さい」

お嬢様「じゃん!テレフォンカードは持ってるんですよ!」

ぼっち「それ図書カード。…はい、金は入れたから番号押して下さい」

お嬢様「むう…」ぴぽぱ

ぼっち(なんというか…目が離せないな、この人)

お嬢様「もしもし。はい、車の時間遅らせて下さい。では」ガチャ

お嬢様「よし!任務完了しました!」

ぼっち「…じゃ、俺行きますから」

お嬢様「えぇ、行きましょう!」

ぼっち「…え?」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 23:47:04.11 ID:HDEiFk2DO [33/34]
ぼっち「…男子便所に来る気ですか」

お嬢様「な、何言ってるんですか!違いますよ!食堂とか、中庭とかで食べましょうよ」

ぼっち「え、一緒に?」

お嬢様「食べるなら、美味しく!これ、我が家のモットーです!」

ぼっち「そうなんですか…でもあなたご飯食べ終わったんじゃないですか?」

お嬢様「あ…」

ぼっち「気ぃ遣って頂かなくて結構ですんで、じゃ」

お嬢様「ま、待って!」

ぼっち「はい?」

お嬢様「そのパンはんぶんこしましょう!」

ぼっち「…俺の腹的には半分じゃ全然足りないんですが」

お嬢様「お夕食多めにしますから…ね。よーし、レッツゴー!」

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 23:58:09.92 ID:HDEiFk2DO [34/34]
お嬢様「食堂混んでますねー…あ、ここに座りましょう」

ぼっち「…じゃあ、はい半分」

お嬢様「あ、ありがとうございます。頂きます」はむはむ

ぼっち「100円のパンとか絶対口に合わないでしょ…」

お嬢様「………おいひいでふ…」

ぼっち「ひきつってますよ顔が」

お嬢様「…あ、日直の件、大丈夫ですので。もごもご…放課後教室においでください」

ぼっち「…ああ。そうだ、教室って何処なんですか」

お嬢様「んあぁ、2階の一番奥の教室でふ…」ごく

ぼっち「…え」

お嬢様「け、結構むっつい物ですね…お水もらって来ます…」トコトコ


ぼっち「2階の奥…って…」
ぼっち「…あの人、後輩かよ…」

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 00:10:10.29 ID:8iki89U8O [1/32]
ぼっち(…ずっと同い年だと思ってた…)

お嬢様「ただいま戻りました!はい、ぼっちさんのお水です」

ぼっち「…どうも…」

お嬢様「ど、どうしたんですか?急に元気なくなりましたね?」

ぼっち「…えーと…」

お嬢様「あ、やっぱりパンが足りなかったのですか?」

ぼっち「…いや、それは大丈夫ですけど。…後輩だったんだなあ、と思いまして」

お嬢様「…あれ、言ってませんでしたっけ?…ご、ごめんなさい!じゃあビックリしましたよね!そうですそうです!ぼっちさんは先輩なんですよ」

ぼっち「そうですか」

お嬢様「…そうです…はっ!ぼっち先輩と呼ぶべきでしたか…!?」

ぼっち「まずそのぼっちっていうのを止めて下さいよ…」

207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 00:24:34.97 ID:8iki89U8O [2/32]
お嬢様「…ぼっち先輩…なんか青春な響きですね!」

ぼっち「青春って言いたいだけでしょう」

お嬢様「ぼっちさんも敬語使わなくて良いんですよ!ちょっと先輩らしくしてみて下さい」

ぼっち「らしくって…分かりませんよ後輩への接し方なんて」

お嬢様「そうですねぇ…校舎裏で後輩をリンチ出来れば立派な先輩だって聞きましたよ!」

ぼっち「絶対メイドさんだろそれ教えたの…」

キンコンカンコーン

お嬢様「あ!お昼休み終わっちゃいましたね、ぼっち先輩」

ぼっち「…先輩は勘弁して下さい…今まで通りのぼっちで良いです…」

お嬢様「もうちょっとお話したかったなあ…」

208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 00:33:17.29 ID:8iki89U8O [3/32]
ぼっち「放課後、話せば良いじゃないですか」

お嬢様「…えへへ。そうですよね!うん。そうですそうです」

ぼっち(何言ってんの俺…)

お嬢様「じゃあ私こっちですので。放課後まであとちょっと、頑張りましょうね」

ぼっち「はい。…あぁ、頑張るって言っても寝たふりをですけど…」

お嬢様「はい。放課後まで体力温存しといて下さいね。では」

ぼっち「………」
ぼっち(後輩かよ…)

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 00:47:00.02 ID:8iki89U8O [4/32]
放課後

クラスメイト1「へいへい!彼女の所行くの?行っちゃうの?www」

ぼっち(…さっさと行こう…)ガタン

クラスメイト1「明日もローソンのパン買って来いよ!」

クラスメイト2「パシリ乙」

ぼっち「…うす」

スタスタ

ぼっち(…2階、奥の教室…)

女生徒1「じゃー日誌とかヨロシクー!」

女生徒2「日直無しとか超ラッキーじゃね?あのお嬢様何考えてんの」

女生徒1「知らなーい。日直とかこれから毎日あいつにやらせたらいんじゃね?」

女生徒2「ウケんですけどー」

ぼっち「…失礼しまーす」ガラガラ


211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 00:58:53.62 ID:8iki89U8O [5/32]
お嬢様「あ、ぼっちさん」

ぼっち「参上しました」

お嬢様「はい、ありがとうございます。早速やりましょうか」

ぼっち「じゃあ俺黒板消しますね」

お嬢様「…これで、青春したことになりますよね。私、青春できましたよね」

ぼっち「どうかしたんですか?」

お嬢様「いえ…さあ、仕事仕事!」

ぼっち「…?」

お嬢様「…あ、私じゃなく、ぼっちさんはどうです?」

ぼっち「何がですか」

お嬢様「この何日間かで、青春できましたか?」

ぼっち「…多分、してないんじゃないでしょうか」

お嬢様「…そうですか…。おちからになれず情けないです…」

ぼっち「…よし、黒板消し終わり」

お嬢様「じゃあどんどん行っちゃいましょうか」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 01:06:22.33 ID:8iki89U8O [6/32]
お嬢様「………」カリカリ

ぼっち「………」
ぼっち(…日誌かー。…暇だな…)

お嬢様「……」カリカリ

ぼっち(睫毛なげー…)

お嬢様「…あの、あんまり見ないで頂けませんか…」

ぼっち「あ…すいません」

お嬢様「いえ、私慣れてないので…ご、ごめんなさい…」

ぼっち「………」

お嬢様「………」カリカリ

ぼっち「……そこ、漢字間違い」

お嬢様「え!あ、ほんとだ…」けしけし

ぼっち「…これは青春なんでしょうか…」

お嬢様「…分からないです…」

ぼっち「…あなたも、教室でぼっちなんでしたっけ」

お嬢様「ぴくっ」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 01:14:29.33 ID:8iki89U8O [7/32]
ぼっち(あれ、聞いちゃダメだったか…?)

お嬢様「…はい。ぼっちですよ」

ぼっち「それで青春を知らないぼっち仲間を探して俺のとこまで来たんですよね?」

お嬢様「…そうですよ」カリカリ

ぼっち「…わざわざ上の教室まで来なくても、同じ学年に居たんじゃないですか、ぼっち仲間」

お嬢様「………」カリ…

ぼっち(もしかして、俺のことずっと見てました、みたいな展開に…)

お嬢様「…居なかったんです…。傷を抉らないで下さい…」

ぼっち(ならなかった…)
ぼっち「はい、すいません」

お嬢様「…よし、完成しました」

ぼっち「青春完了ですね」

お嬢様「…呆気なく、終わっちゃいました…」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 01:23:46.86 ID:8iki89U8O [8/32]
ぼっち「今更でアレですけど、青春ってもっと違うんじゃないかなーと思いますよ」

お嬢様「私もそう思います…。あの、本当にありがとうございました。私のおかしな願望を叶えるために、5日間も…」

ぼっち「それは別に…」

お嬢様「…青春とは違うかもしれませんけど、私、すごく楽しかったです、よ」

ぼっち「…あ、雨降ってきた」

お嬢様「…帰りましょうか。車、まだ来てない見たいですけど…」

ぼっち「…慰める時って、何て言えばいいんですかね…」

お嬢様「…え?」

ぼっち「…いや、何でもないです」

216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 01:33:37.31 ID:8iki89U8O [9/32]
ザアー

お嬢様「………」

ぼっち「…迎え来ないですね」

お嬢様「…はい」

ぼっち(あー…超落ち込んでる…参った…この人こんなに元気ないと調子狂うな…)
ぼっち「…元気出して下さい」

お嬢様「…元気ですよー…何言ってるんですかー…」

ぼっち「…うーん…俺も楽しかったですよ?あ、いや…化粧しない方が好き…これは違うな…」

お嬢様「…?」

ぼっち「大丈夫、大丈夫。その髪型似合ってますよ。笑って下さい」ポンポン

お嬢様「うわっ!な、ど、どうしたんですか急にっ!?」

ぼっち「…少女漫画で学んだ知恵を発揮しようと思って。えーと…」

お嬢様「も、もう止めて下さい!恥ずかしいですー!」

218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 01:43:11.05 ID:8iki89U8O [10/32]
ぼっち「思い出した。青春の条件、まだあった…相合い傘だ…」

お嬢様「ぼ、ぼっちさん、なんでそんなにやる気なんですか?!別にもう良いんですよ」

ぼっち「…俺がしたいんで。はい、この誰かの置き傘使いましょう」

お嬢様「ぼ、ぼっちさ…」

ぼっち「くっつかないと濡れますよ」

お嬢様「…う、は、はい…。ち、近いですね…」

ぼっち「そりゃまあ、今時こんな事するの、バカップル位じゃないですかね」

お嬢様「そ、そうです、か」

ぼっち「…手は簡単に繋げるのに何で緊張するんでしょうか」

お嬢様「…青春ですから」

ぼっち「理由になってない気がしますが」

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:03:42.27 ID:8iki89U8O [11/32]
てくてく

お嬢様「…」

ぼっち「…」

お嬢様「…車、今頃学校に着いてませんかね…」

ぼっち「…どうでしょうか」

お嬢様「…今からでも帰った方が良いのではないですか…。運転手さん待ちぼうけしちゃいますよ」

ぼっち「戻りますか?」

お嬢様「…ぼっちさんって、たまに意地悪ですね…」

ぼっち「…ですか?」

お嬢様「ですよ。…すごく答えにくい質問します…」

ぼっち「…そうかなあ…」

お嬢様「昨日だって、なんか、恋がどうとか言うし…」

ぼっち「…元々言ったのはあなたなんですけど…」

お嬢様「…はいはいそうですよーだ」

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:13:59.79 ID:8iki89U8O [12/32]
お嬢様「こ、恋ですか」

ぼっち「…いきなりどうしました」

お嬢様「…恋が何か分からないですけど、それが少女漫画みたいなお話なら」

お嬢様「…相手がぼっちさんで良かった気がします」

ぼっち「!」

お嬢様「…」

ぼっち「…それは……」

お嬢様「…う」

ぼっち「つまり、」

お嬢様「うあああああ!あのですね、い、今のは…そう!これも少女漫画で得た知恵です!言ってみたかっただけだったりするのです!あ、あはは」

ぼっち「…」

お嬢様「…あ、あ、雨小降りになってきたので、私学校戻って車乗ってビューンって!帰りますからね!あ、あの、傘も返しておきますから!傘パクの恨みは恐ろしいっておばあちゃんが言ってましたから!あ、あの、とりあえずサヨナラ!」パシャパシャパシャ

ぼっち「………」

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:22:28.47 ID:8iki89U8O [13/32]
お嬢様宅

お嬢様「うあー…」

お嬢様「………」

お嬢様「…あああ…私、私…!」

コンコン

メイド「うるさいよお嬢」

お嬢様「…だ、だって…私…ううう…」

メイド「…荷物まとめたのか?」

お嬢様「…まだ…」

メイド「はあ…アタシがまとめてやろうか」

お嬢様「…いい。自分でやる…」

メイド「…頼んだぜ。一応青春は経験出来たんだろ?」

お嬢様「うん…」

メイド「…行く前に青春したいって言ったのはお嬢だからな。明日までにはちゃんとやっとけよ」

お嬢様「…」
お嬢様「…分かってますよ…」

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:29:54.05 ID:8iki89U8O [14/32]
翌日

ぼっち「…へっくし!」

クラスメイト1「あれれー昨日の雨に濡れちゃったのかな?www」

ぼっち「………」

クラスメイト2「彼女で相合い傘して帰ってなかったか?ん?」

クラスメイト1「何だよ途中で傘もって逃げられたかぁ~?www」

ぼっち(…こいつ見てたんじゃないだろうな…)

クラスメイト2「今日は彼女来ませんねえぼっちくん?」

ぼっち(…昨日色々あったしな…今日休んだのもなあ…)

ぼっち「…だりぃ…」

クラスメイト1「俺に風邪移すんじゃねーぞぉぼっち」

クラスメイト2「右に同じく」

メイド「アタシにもな」

ぼっち「!?」

231 名前:誤字がひどくてごめんね[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:40:20.63 ID:8iki89U8O [15/32]
ぼっち「あ…制服じゃないんですね、良かった…」

メイド「ぶっ飛ばすぞ」

ぼっち「…今日は何しに来たんですか」

メイド「これだ」

ぼっち「……!」

クラスメイト1「うおっ!大金じゃねーか!」

クラスメイト2「腎臓でも売ったのか?ん?」

ぼっち「…7万。なんですかコレ」

メイド「お嬢からのバイト代だ。当初の予定通り日給1万円ずつ払うってよ」

ぼっち「一週間も働いてないんですけども」

メイド「細けぇこたぁいいんだよ」

ぼっち「そうですか…ありがとうございます。後で礼を言いに…」

メイド「来るなよ。あんまりお嬢の邪魔すんな」

ぼっち「…え」

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 02:52:04.73 ID:8iki89U8O [16/32]
ぼっち「…邪魔ってどういうことですか」

メイド「…しょうがねえ。うっかり口を滑らせてやるよ」

メイド「お嬢の親父は偉い社長で現在会社の海外支部に出張中だ。親父さんには長男がいねぇ。ならばと長女を海外支部社長にしようとしておられる」

ぼっち「…海外、留学ですか」

メイド「アタシは何にもしゃべってないぜ。明日には日本を発つがな」

ぼっち「…え、えらく急じゃないですか」

メイド「お嬢がギリギリな日程にしたんだよ。青春したいから一週間くれってな」

クラスメイト1「…ちょっと複雑な話を聞いちまったぜ…」

クラスメイト2「見てない聞こえてない見てない聞こえてない」

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:07:56.21 ID:8iki89U8O [17/32]
メイド「…うっかりしゃべっちまったが、そういうことだ」

ぼっち「…」

メイド「何でアタシがお前にしゃべったかわかるだろ?…つーか分かれよ。アタシ等従業員以外にお嬢のこと此処まで知ってるの、お前しかいねーんだよ」

ぼっち「…どうすれば良いんですか…」

メイド「知るかよ。そんなん聞く事じゃねえだろ。じゃあ、アタシは帰るからな」

ぼっち「………」

ガラガラ、ピシャン

クラスメイト1「…やべーな。やべえ。やべえよマジやべえ」

クラスメイト2「終わった?」

クラスメイト1「…ぼ、ぼっち…お前お嬢さんのとこいった方よくね…?」

ぼっち「………」

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:17:42.17 ID:8iki89U8O [18/32]
ぼっち「…っへっぷし!…あー…」

クラスメイト1「そこで寝たふりですか」

クラスメイト2「お前は授業休んでも彼女の家に行くべき」

クラスメイト1「見損なったぜ!見てないけどな!」

ぼっち「………」

ガラガラ~

先生「おーい授業始めるぞい」

クラスメイト1「先生!ぼっち君が熱マジやべえっす!」

クラスメイト2「摂氏39度っす!」

ぼっち「ちょ、何言っ…」

先生「マジで!?保健室いったらどうだ?」

ぼっち「いや、大丈」

クラスメイト1「行きます!俺連れていくんで!」

ぼっち「ちょっと何なんですか…」

244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:25:48.74 ID:8iki89U8O [19/32]
クラスメイト1「行ってきまス!うっす!」

ガラガラ

ぼっち「ちょっと…俺ほんと良いんで…」

クラスメイト1「うぜー!ぼっちはぼっちらしく黙って俺について来いや」

ぼっち「はい…」

クラスメイト1「保健室のセンセーよ!冷えピタくれ!」

保先「あらどうしました」

クラスメイト1「こいつやべえんだよ熱がやべえ。測るまでもなくやべえんだよ何だっけ……せっし39度?なんだよ!」

保先「それはヤバいわね。帰ったら?」

クラスメイト1「やべえキタ!よっしゃ帰らせます!さいなら!」

保先「冷えピタ忘れてるわよー」

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:35:35.67 ID:8iki89U8O [20/32]
クラスメイト1「もしもしクラスメイト2?こいつの鞄玄関に持ってきて」ピッ

ぼっち「…あの」

クラスメイト1「よーし行くぞ。お前さっさと冷えピタ貼れよオラ!」べしっ

ぼっち「冷てっ!」

クラスメイト1「ぼさっとしてんじゃねーよ!さっさと歩けぼっち野郎!」

ぼっち「…すいません、ありがとうございます」

クラスメイト1「あぁ!?うっせー馬鹿!良いから歩けよ!」

ぼっち「…走った方が…」

クラスメイト1「てめぇ廊下は走んなって教わんなかったのかゴルァ!」

ぼっち「…す、すいません…」

247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:46:06.35 ID:8iki89U8O [21/32]
玄関

クラスメイト2「おまいら遅すぎワロタ。いや笑ってる場合じゃない、ほら、鞄」

ぼっち「…あ、あの、どうも…」

クラスメイト2「さっさといけ」

クラスメイト1「てめぇ、パンのシール捨てんじゃねーぞ!」

ぼっち「わかった。ありがとう、ございます」スタスタ



クラスメイト1「なんかやべえ良いことしたな俺ら!」

クラスメイト2「もっと評価されるべき」


お嬢様宅

メイド「ただいまー」

執事「朝っぱらからどこ行ってたんですか」

メイド「あ?便所便所。それよりお嬢は?」

執事「長い便所ですね。…部屋から出て来ませんよ」

メイド「やっぱり…」

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 03:56:34.53 ID:8iki89U8O [22/32]

コンコン、ガチャ

メイド「……おーじょーうっ」

お嬢様「…何ですかー…」

メイド「荷物まとめたか?」

お嬢様「ちゃんとやりましたよ…」

メイド「…あいつに給料渡して来たからな」

お嬢様「…そうですか。ありがとうございます…」

メイド「…あいつ風邪引いてたぜ」

お嬢様「!…お加減は…?」

メイド「知らん。自分で確かめたらどーなの」

お嬢様「…む、無理ですよ…今日休んじゃったし…ぼっちさんは留学の事知らないし…」

メイド「…まあな」

お嬢様「…こ、告白っぽいこと、してしまいましたし…合わせる顔がないって言いますか…」

メイド「…そーかい」

251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:05:06.35 ID:8iki89U8O [23/32]
メイド「ありゃ!ありゃりゃりゃ!そろそろ出掛ける時間だ!」

お嬢様「…おでかけするんですか…?」

メイド「今日すんごい忙しいんだ!お嬢のご馳走作んなきゃダメだし、買い出し行ってくるな!」

お嬢様「…ふふ。楽しみにしてますね」

メイド「おう!じゃあな!」

バタン

メイド「…さてお前ら、空気を読んで出掛けるとするか!」

運転手「サー!運転手は車出してくるな」

コックさん「どれわしも行くかいの」

執事「じゃあ私めは撮影を続けますね!」

メイド「却下」

執事「私はぁ…許しませんよ!お嬢様とあの小僧が…うっ…うっ…不潔よ!」

メイド「はいはい」

252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:11:57.44 ID:8iki89U8O [24/32]
メイド「じゃあお嬢、行ってきます!」

バタン

メイド「…来たな」

ぼっち「…はぁ、はあ、けほけほ」

メイド「よう、ぼっち」

ぼっち「…メイドさ……はあっ…げほげほ!」

メイド「お前よく来れたなー逃げ出すと思ってたわ」

ぼっち「…色々、ありまして…」

メイド「まあ、これだけは言っとくけどよ」

ぼっち「…?」

メイド「お嬢に風邪、移すんじゃねーぞ」ニヤニヤ

ぼっち「…な…!」

メイド「じゃーな」

ぼっち「…はぁ……、げほっげほっ」

ピンポーン

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:21:47.19 ID:8iki89U8O [25/32]
お嬢様「?忘れ物でもしたのかな」

お嬢様「開いてますよー!」

ピンポーン

お嬢様(つい最近ありましたよね、こういうこと…)

お嬢様「…今、開けまーす…」

ガチャ

ぼっち「………」

お嬢様「…!ぼ…」

バタン!

ぼっち(閉められた…)

お嬢様「…な、何でぼっちさん居るんですか!学校は!」

ぼっち「えーと…早退しました…」

お嬢様「きゅ…給料はあげた筈です。契約期間はおしまいです。私とあなたは関係ないのです…」

ぼっち「…えーとそのー…」
ぼっち(何言えば良いのかな…)

257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:30:53.33 ID:8iki89U8O [26/32]
ぼっち「…あーダメだ何も浮かんでこねー」

お嬢様「ていうか何で会いに来たんですか!が、学校でこれからも、会えるじゃないですか…」

ぼっち「…いや会えないでしょ。携帯だって持ってないし」

お嬢様「…何言ってるんですか、会えますよ…」

ぼっち「外国行くんですよね」

お嬢様「…何で知ってるんですか!」

ぼっち「…あー…うっかり聞きまして、ハイ」

お嬢様「…別に、関係ないじゃないですか」

ぼっち「…んー、そう言われるとそうなんですけど…」

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:43:00.81 ID:8iki89U8O [27/32]
お嬢様「帰って、頂けませんか…二度と、会いたくないです」
お嬢様「…こんな思いをするなら青春なんて経験するんじゃありませんでした…っ」

ぼっち「…俺は、会いたいんですけど」

お嬢様「ぅ…え?」

ぼっち「…あなたと一緒に青春できて、良かったと思ってるし。まあ青春かどうかは疑わしいですけど」

ぼっち「…この一週間、漫画ばっかり読んでて、俺あなたの事何にも知らないんです」

お嬢様「……私だってわかりませんよ、ぼっちさんの事…」

ぼっち「…みんなお嬢様とかお嬢とかって呼ぶから、あなたの名前すら分かんないですし」

お嬢様「き、聞けば良かったじゃないですか…!」

ぼっち「…只の助手には必要ないかと思いまして」

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 04:54:38.39 ID:8iki89U8O [28/32]
ぼっち「…何をすれば喜ぶか、教えてくれませんか」

お嬢様「…でも、私はもういなくなるのに、教えても」

ぼっち「…別に会えなくなる訳じゃないんで」

お嬢様「…そう、ですかね」

ぼっち「…はい。だから、開けてくれませんかね、ドア」

お嬢様「……」

ギィ…

ぼっち「…おはようございます」

お嬢様「おはよう、ございます」

ぼっち「そうだ、あなたに教えてない事があったんだ」

お嬢様「…ぼっちさんの名前ですか?」

ぼっち「それもですけど。残りの青春の条件」

お嬢様「…まだ、あったんですね、何なんです?」

ぼっち「…『ハグ』と『キス』」

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 05:03:59.72 ID:8iki89U8O [29/32]
数時間後

メイド「お嬢、ただいまー」

お嬢様「お帰りなさい。うわー一杯買ってきましたねー」

メイド「…元気になったな。良かった良かった」

お嬢様「…やっぱりメイドが彼に色々教えてたんですね…」

メイド「お、怒んなよー!結果オーライだったろ?」

お嬢様「…まあ、ですけど…」

メイド「あいつもう帰ったの?」

お嬢様「はい。明日も見送りには来ないそうです。そのかわり、たくさんお話ししました。たくさん、たくさん」

メイド「あっそう」

お嬢様「聞いて下さいよー!後ね、約束したんですよ。私が立派な社長になったら、彼を迎えに行くんです!」

メイド「お嬢が迎えるの?逆じゃね?」

お嬢様「時代は男女平等なのですよ!」

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 05:10:19.64 ID:8iki89U8O [30/32]
メイド「お嬢が良いならそれで良いけどさー」

お嬢様「はい!良いんです!」

メイド「ふーん。まあ、お嬢の元気記念と出発記念で今夜はめちゃくちゃうまいもん作るからさ!」

お嬢様「ほんとですか!ありがとうございます!」

メイド「おう!待ってなー!」スタスタ

お嬢様「…ふふ」

お嬢様「…けほ、けほ。…早く時間が経たないかなあ…」


269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 05:23:13.97 ID:8iki89U8O [31/32]

数年後


男「職がない…職が…不景気だ…」

女「見つけた…そこの、ハローワークの机に突っ伏してる方」

男「……」

女「仕事、しませんか。多分、永久就職になるかと思うのですが」

男「…え、俺?」

女「はい」

男「…あんたは…」

女「ふふ。ただいま、ぼっちさん!」



おしまい。

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/13(水) 05:26:52.64 ID:8iki89U8O [32/32]
超粗末でごめんなさい
色々適当でごめんなさい

話とかそんなに深く考えてませんでした
途中からは意地でしたすいません

書いてる内にぼっちだった頃を思い出して死にたくなりました

読んでくれたみんなに乙とありがとう


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なんかいいね

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