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心理掌握「うそ・・・上条先輩生きてたんですか!?」上条「?」【神の奇跡編】2

心理掌握「うそ・・・上条先輩生きてたんですか!?」上条「?」【神の奇跡編】

44 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 19:26:04.86 ID:fa9rYKwo [2/18]
――――――――――――――――――――――――――――――
杉谷サイド――

「私はこれから雨蛙の殲滅に向かうわ」

黒いヒールに長い髪の少女は、杉谷に事務的にそう言うとその場からテレポートした。
杉谷はオフィスの一角であるその部屋の椅子に座ると、タバコを取りだした。

「さて、街の様子はどうだか」

煙を一吹きし、しばらく考える。
そして、携帯電話ではなく取りつけられた固定電話に手を伸ばした。
久しい番号をプッシュする。
しばらく待つと、その人物が電話に出た。

「もしもし!!」

暑苦しいくて喧しい大声が響いた。
杉谷はこめかみを引きつらせると、「声のボリュームを下げろ」と注意する。

「おぉ!その声は師匠だな!!」

「だからうるさいと言っているだろ」

「すまない師匠!今忙しくてな!」

やはりそうか、と杉谷は呟く。

「それにしても師匠!久しぶりだな!何年ぶりだろう!」

「今何をしている?」

嬉しげな彼の言葉はスルーする杉谷。

「今か、今は何かよくわからん化物と戦っているぞ」

電話越しに衝撃音と何かが消し飛ぶ音が飛び交っている。
その中には複数の声もある。
天使〝アバター〟に脅え逃げる者たちだろう。

「戦っている、だと……?」

杉谷は驚いた。
アバターに、物理的に干渉していることに。

「はい!――おっとそこのジョウチャン危ないぜ!――――すごいパーンチ!!どうだ化物!」

そして、自身の攻撃の反動で彼の携帯電話は壊れたらしく――そこで通話は途切れた。



45 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 19:53:52.77 ID:fa9rYKwo [3/18]
――――――――――――――――――――――――――――――
アレイスターサイド――

――ついに現れる。

――幻想殺しの本来の姿が。


――そうだろう?〝オシリス〟。


――神の奇跡を創造させてもらおうか。


――――――――――――――――――――――――――――――
青髪サイド――

「ここやな」

青髪はとある研究所にやってきた。
建物は半壊し、ガラスは全て砕け、施設内のあらゆる機器が破壊されている。
ところどころ火花が立ち、そして、学園都市全体と同様に黒い霞が降っていた。

「なんやアレは」

黒い上空から一本の線が伸びている。
それは研究所内へとぴんと張っていて、その糸はまるで小説の『蜘蛛の糸』を連想させた。

――地獄ってか?

「どうする?青髪」

隣に佇む平助が尋ねる。
青髪はニタリと笑うと上空を指さした。

「あれ見てみぃ平助」

上空では、学園都市第二位と第三位が戦っている。

「とりあえずまァ、あの女の子が黒幕やな」

体晶を使っている今の青髪は、眼を光らせ、周囲のAIMをサーチ、干渉、解析、などなど行っている。
研究所の地下奥にアヤと心理掌握の反応有り。
そして、そのアヤを遠隔操作している反応は――上空にいる沙耶という少女から。
始まりの日曜日に、平助と歩いていた時に邂逅した少女だ。
青髪は先ほど借りたテレポートの計算式を立てる。

「60596-16582-59685-5296829536-96829-18691601359865-16851-986…………オーケー計算終了。行くでぇ?」

青髪は口元を歪め、テレポートした。

46 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 20:09:54.12 ID:fa9rYKwo [4/18]


「久しぶりやなぁ?お嬢ちゃん」


上空。
不敵なその声に、沙耶はビクつく。
そして振り向いた。
そこには誰もいない。


訝しむ沙耶の横っ腹に、青髪ピアスの蹴りが叩きこまれた。


「がァァっ!?」

ただの蹴りではない。
彼の靴の爪先には鉄板が仕込まれている。
青髪は沙耶の骨が一本か二本イった音を耳にし、唇の端を持ち上げた。

「今のは効いたやろぉ、なぁ?」

沙耶の体は真横に飛び、そのまま自然落下を始める。
青髪はニタリと笑い、テレポート。
落下する沙耶の真下へと位置を指定。
勢いを伴って落ちてくる沙耶の腹に、膝蹴りを打ち込む。

「ごほぉッッ!?」

びちゃ、と鮮血が青髪に飛び散った。
それを見て青髪はニタニタ笑うだけ。
青髪の膝に沙耶は乗っかり、そのまま体を折り曲げたまましばらく動かない。
とは言っても、青髪は空を飛んでいるわけではない。
落下しているのだ。
その中で、沙耶のAIMに干渉。

「16-15615196851-158605-361-81569-13863689168-1356809137810978-170531681-5387-1387-78-1578103」

眼を光らせ、早口で計算する。

「5246-25605-42058-708-258845072802……256565752*4316……解析完了。随分とややこしかったなぁ」

「お前……まさか私の能力をッッ!?」

口元を血で濡らしながら、沙耶がワナワナと震える。
青髪は笑った。


「言ったやろ?レベル5の超能力者だろうが誰だろうが――別格の第一位と第二位以外なら、誰にも負けへんよ、ってなぁ」

49 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 20:29:45.29 ID:fa9rYKwo [5/18]
――――――――――――――――――――――――――――――
垣根サイド――

「ほぉ、あいつ……死んだはずのAIMプロテクションじゃねえか」

垣根は上空で羽を羽ばたかせ、その様子を見ていた。

「だが、遅かったようだな」

上空。
空。
黒い霞の空が――近付いていた。
段々と、段々と、

まるで、地球を押し潰すように――。


――――――――――――――――――――――――――――――
上条サイド――
心理掌握の元に辿り着く前――
青髪ピアスがテレポートする前――


上条当麻は、地下の廊下にいた。
対峙するのは天使〝アバター〟。
見た目は上条当麻そのもの。

「天使……だと?」

『そうさ、天使さ』

「テメェの目的は何なんだ?」

『目的?君の右手だな』

「幻想殺しか」

『わかってるくせに』

アバターが薄く笑った。


『どうして上条当麻の姿かたちをしているかって?天使〝アバター〟は鏡だからだよ』


「鏡……?」


『そう。君が、もっとも苦しむであろう鏡。この喋り方も思考パターンも、君が最も恐れる形式さ』

50 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 20:42:01.68 ID:fa9rYKwo [6/18]
――――――――――――――――――――――――――――――
フレンダサイド――

『わかってるくせにぃ』

天使は笑った。
フレンダに、フレンダの姿かたちをした天使が、笑いかけた。

『どうして上条と一緒にいるの?』

「っ…………」

『そんな資格ないくせに。人殺しのくせに』

「めて……」

『結局、上条の優しさに付け込んで、その場限りで甘えてるだけでしょ?』

「や、めろ……」

『ほら、考えてもみなよ。あなたが人を殺す場面を上条が見たらどうする?』

「やめろ……!私は……!」

『気にすんな、なんて言うと思う?言葉の上で、人を殺したと言っても許してくれた。でも実際、目の前で人を殺されたどう?』

「違う……!私はもう、そんなことはしない……!」

『そんなことはしないって!あっははははははははははははは!笑わせる!笑わせる!そんなことはしないだぁ?反省してるだぁ?だったら警察に出頭して牢屋にでも入れよ!』

「ちが……わた、しは……」

『結局そんなもんな訳よ。甘えてるだけ。勝手に自分のやるべき事があるだの言って、罪も忘れて、そんな訳』

その手が、フレンダの首を絞める。

「ぅ……あぁ……」

『ずっと思っていた。殺す瞬間、人の命を取る瞬間に、お前という人殺しは――』

フレンダは、目を瞑る。
もういい、と思った。
そして、アバターは言う。
一番、言われたくない事を。
自分が、人殺しだから。
そんな自分の顔で、言ってほしくない事を。
最後のフレンダの心を、へし折る言葉を――。


『結局――コイツは私に殺される為に生れてきたんだ。ってね』

51 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 20:57:37.56 ID:fa9rYKwo [7/18]
――――――――――――――――――――――――――――――
麦野サイド――

『ほら、どうしたぁ?』

「……っ、ぁああああああああああああ!」

麦野が白い光線を放つ。
しかしそれは彼女をすり抜ける。
いくら打っても、麦野沈利の見た目をしたアバターは倒せない。

『なんとか言ってみなよ。人殺しが楽しくて愉しくて仕方ない虐殺者さん』

「うるさいッッ!黙れェェ!」

『うそつきうそつきうそつき。本当は楽しくって仕方ない癖にぃ。ねえ殺したいでしょ?人を殺したいでしょう?誰か殺したくて殺したくて堪らないんでしょう?』

「違う!私はもう、殺さない!」


『あっははははっははっはははあははははは!うそつきウソツキ嘘吐き!虚勢を張っても無駄だって、一般人の仮面を被ろうと必死になっても無駄だって!』


ケタケタと、笑う。


『どうせ殺す!快楽主義者が!お前の血が脳味噌が体が殺人を求めてる癖にぃ!あはははははははははははははははっははは!』


天使は麦野の決意を、砕く。
罰を与えるように。


――――――――――――――――――――――――――――――
上条サイド――

「今、この街で何が起こってやがる」

上条は拳を握る。

――だがどうする?こいつの存在は創られた幻想。なのに、右手で打消し切れなかった。

『さぁてね。ただ、教えてあげよう』

アバターが、上条の背後を指さす。
その先には長い通路。

『この先は二つの道に分岐している。さて選ぶんだ。一方には心理掌握がいる。もう一方には、フレンダと麦野。お友達を助けるか、好きな女を助けるか、君が選べるのは一つだ』

アバターは心底嬉しそうに笑い、上条に最悪の選択肢を与えた。

52 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 21:06:50.71 ID:fa9rYKwo [8/18]
「くっそが」

上条はアバターに背中を向け、走り出した。

『おや?向かうのかい?まぁそれでも君が選ぶのは心理掌握の方だろ?』

「……はぁ……!はぁ……!」

『そりゃそうだよねー。人殺しのお友達なんかより、好きな女を助けたいと思うよねえ』

悪魔が耳元で囁くように、上条を追いかけてくる。
上条はそれに耳を貸さないように、ひたすら走る。

『おや?見えてきたようだね。さて、どちらを選ぶのかな?』

道が、二つに分かれていた。

分岐点。

上条は肩で息をしながら、その場に立ち止まる。

――どうすりゃ、いいんだ……。

焦る。

一方には、心理掌握。

もう一方には、麦野とフレンダ。

――俺は、どうすればいい……!?

――選べるわけねえだろうが……!!

「……くそっ」

手近な壁を殴る。
その様子に、アバターがビクリと反応した。

『やつあたりは止して欲しいな。見てて見苦しい』

――そうだ!

「まずは、心理掌握のほうに行って、お前という幻想を壊す。そして、その後麦野たちを……」

言葉が段々弱くなる。
アバターが笑っていたのだ。

『選べるのは一つだ。片方の道を人が通ると、もう片方の部屋の時限爆弾が爆発する仕掛けが作動する。さぁどうする――?もうさ、本音で言っちゃいなよ。あんなやつらより、心理掌握を助けたいんだってさ』

その言葉は、上条に突き刺さる。選べるのは――どちらか一つ。

53 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/31(火) 21:07:23.30 ID:fa9rYKwo [9/18]
ちょい飯食ってくる
後に再開

57 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 22:04:27.01 ID:fa9rYKwo [10/18]
「俺が、選ぶのは……」

逡巡する。
どうすればいいのか、わからない。
こんな時に都合良く、誰か助けに来てくれるわけでもない。

『心理掌握だろ?そうだよね、君が自分から好きになったんだもの』

今も刻一刻と、何かが起こっているかもしれないのに。
心理掌握や、麦野やフレンダが、酷い目にあっているかもしれないのに。
取り返しのつかない事が起きているかもしれないのに。


上条の脚は震えるだけで、動き出せなかった。


その場で、心臓の鼓動を高鳴らせ、発汗し、脚を痙攣させるだけ。
上条当麻は、動けない。

『君は知っているかい?同じクラスの――』

四名ほど、クラスメイトの少女の名前を列挙するアバター。

『さらに他のクラスの――』

さらに七名の女生徒。
その上で他の学校の生徒。

『あぁ、それからこの前君の不幸が巻き込んだ少女。かつては教師のセクハラから救ってあげたんだっけ?名前は和野麻恵』

十数名の女生徒の名前を挙げる。

「そいつらが……何だってんだ」


『彼女ら全員が、君に恋心を抱いていることを知っているか?』


「なっ……!んなわけねえだろ!」


『さらにフレンダ、麦野、もね。友達と言ったか。でもね、君ははっきりと区別したんだ。麦野とフレンダは友人。いくらでもいる友人。でも心理掌握だけには、自ら恋愛感情を抱いて』


呆気なく、暴露する。

『君はそいつらの好意を差し置いて、心理掌握を好きになったんだ。ならば選ぶ道は一つだろ?君は恋愛感情において優劣を付けたんだ』

アバターが指さす。
そして言う、向かって右に――心理掌握がいると。

60 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 22:40:58.70 ID:fa9rYKwo [11/18]
「うそにしても……現実味がねえよ。なんで俺を好きなやつがそんなにいんだ」

『全て事実。現在心理掌握の能力を元に、天使は学園都市全域の全ての人の心情が読み取れているんだからね』

「くっだらねえ」

そう、思った。


「本当に、くだらねえよ。友達を優劣だぁ?ふざけんじゃねえよ!あいつらはな、誰一人として失いたくねえ大切な友達なんだよ!その中の誰ひとりであろうと、俺は命を賭けられる!そんな友達なんだよ!」


友情と恋愛を同列に語るな、と思った。

別に自分が恋愛経験豊富というわけでもない。

そんなことを誇るつもりもない。

けれど、


「ふっざけんじゃねえよ!俺の大切な友達を、そんな見下してんじゃねえよ!」


『叫ぶのは自由だけど、実際どうするの?それじゃあ心理掌握を見捨てて左に向かうかい?麦野とフレンダを助けるかい?一人より二人の命を優先するかい?はたまた別の方法を探るとか言って問題から逃避するのかい?』


「俺は、そんな誰かが泣いて、誰かが助からない。そんな終わりを認めねぇ!」


――考えろ。


『御託はいいよ。どうせ君は心理掌握しか選べないんだからね』


――よく考えてみろ。


――心理掌握が連れ去られたのは何故だ……?


「計画に必要な心理掌握を、お前らが殺すはずがない」


『本当にそう思うのかい?もう用済みかもしれないじゃないか』


「それは…・・くそっ!なんでこんな真似をすんだよ!」

61 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 22:49:10.05 ID:fa9rYKwo [12/18]

――よく考えてみろ。


――こいつの行動に、ヒントがあるんじゃないか?


――こいつは……っ!


「あぁ、何だ。そういうことか」


上条は、気付いた。

もう、足は震えていない。


――そうだよ、何をビビってやがったんだ俺は!


思い返す。

上条が手近な壁を殴った時、このアバターはビクついた。

何故だ?

それが、困るからだ。


「そうだよな。ははっ、まんまと騙されてたぜ。お前の幻想――ぶち殺させてもらうぞッ!」


そう言って上条は、右手で壁を、右の通路を、左の通路を、触って行く。

大きな音を立てて――左側の通路という 幻想(幻覚) が消し飛んだ。


『ほぉ。よく気付いたね。アバターの精神崩壊自滅誘導システムを破ったか。でもこれは例外か。実際には脳内に侵入して〝まるで首を絞められて殺されている〟かに思わせ、自身の手で首を絞めてる、なんて機能があるけど』


幻想殺しには使えないしね、とアバターが言う。

対し、上条はその場で拳を握り締める。

『あれ?心理掌握の元に行かないの?』

「ここでお前を放っておいたら、俺の大切な誰かに何をするかわからない。だから、お前という幻想は――この場でぶち壊すッッ!!」

上条はアバターに向かって、右拳を放った。

62 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 23:02:51.68 ID:fa9rYKwo [13/18]

「ッッッ!?」


右手が、消し飛ぶかと思った。


「ぐッッ、がぁぁああああっ――!!」


右手が触れた瞬間、圧縮されたエネルギーが放出されたかのように。


「ぐ、ぅああああああああッッ!!」


右手から血が飛び散った。

それでも、幻想殺しは負けない。


「う、ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


そして――天使〝アバター〟を消し飛ばした。


ドックン!!


「がッッッ!?はァァっ!?」


心臓が、破裂するほど大きく振動した。

右手が、強く痙攣し、その真価が発揮された。


taihjtohajthpthjツナガatphjapohjtphkapjatphッタkhpajkhatojhktojhaゲンセjkotja@jトtaohjkat@haメイカイtahkaohjapthガthathaphjpato

ktrptpjthoキタカatijaohjaphaehoヒサシイナtajhoihjaotehaカミジョウnehjpajhpaeohjephjeトウマnhgaerihjhjephetajhahthphjotpehjkaothpeh

hjtihjaothjpakマタhjoahpahohaphjワレトethjtepohjeaophjaヒトツニejhaoijhthjepathjaehjephjeapothtaoethaethmoethmpethpeahothepohaphot


脳内に、骨に響くほどの低音が響いた。
上条はその声とともに――右手の先――右腕が、肩の部分まで――震動しているのを感じる。



63 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 23:13:00.64 ID:fa9rYKwo [14/18]
trhjaoithjthjpoihjネンジテtohjkaphjahptjheミロgaeorignmaehe

thpjaothjaphミギウデニjohjtaphjahjチカラヲathntphntphnjtカイホウシタaophhtphothjopah

thajptohjthjtphothjkpathktohワレトkhopakhpaオマエハhktohktphopohjahヒトツニjtohjkthpoakhptoaph


tjhtoihjaotiヨリhjatihjtahpthjmオオクノapohjmahpothjmpゲンソウヲhjatpohjmphphotjhpoクラオウジャナイカathjtaphjaphethtphetohjeth


ネンジロ、ネンジロ、ネンジテミロ、と脳内に響く。


「がッッ!?なん……!だってんだよ!!」


ネンジロ、ネンジロ、ハヤク、ゲンセニ、ワレヲ、


「ッ――!!わかったよ!やりゃいいんだろ!」


上条が右腕を持ち上げると、腕の震えが止まっていた。


「くそっ、どうすりゃいいんだよ!」


ネンジロ、ネンジロ、ネンジロ、


「あぁもう!どうにでもなれや!」


上条は何か能力があると思いこみながら、腕を振るった。


緑色の鞭が、床から飛び出した。

それはどろりと現世を汚すように。

そして、高貴に。

五本ほど飛びだし、そのまま勢いを持って壁をぶち壊す。


tejatihapohapehワガナハoeathjpetoメイカイノオウhjeaohaephjteオシリスphjaetphtepohheatpohjeahjaソノチカラヲtpohjeatpoheaohjaeオマエニクレテヤルhjapeohjepjjaetphjetheahejtohpaejh


上条が消えろと念じると、その五本の緑の鞭が消えた。

64 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 23:21:04.41 ID:fa9rYKwo [15/18]
「ってあれ?声も消えた。おーい、オシリスさーん」


返事がないただの冥界の王のようだ。


「つかこんなことしてる場合じゃねえ!あいつの元に行かねえと!」


上条は走った。

――これが、幻想殺しの正体なのか?

走る。

――オシリスって確か……。

走りながら、思い出す。

心理掌握の少女とのデートの日のことを。

『死者の書』を指さして、心理掌握が説明した。

その中にいた、神様。

冥界の王、オシリス。


「なんか……すげえオカルトっぽいな」


と上条は少し呆れる。

でもオカルトサイトだとかのナンチャラ黒魔術だので、オシリスなんて聞いたことがない。

そんなもの、操るといかいうレベルを超えてしまっている。


「まぁ……いいや。どうせ生まれたときからある、妙な力なんだ。超能力とは別次元にいてもおかしくはないか……」


上条はひた走り、

その扉を見つけた。

中から声がする。

上条は構わず、大声で叫ぶ。

そして――扉を蹴破った。

65 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 23:34:51.51 ID:fa9rYKwo [16/18]

室内に入った瞬間、黒い地面が消し飛んだ。
そこにいたのは、地面に崩れ落ちる心理掌握。
心理掌握の片手の上には、大きなモニターが落とされ、手が潰れている。
そして、アヤ。
アヤの周りには、霞のような物が蠢いている。

「上条先輩!?」

『へぇ、来たんだ』

アヤから、アヤらしくない声がした。
その声を上条は知っている。

「お前、確かこの研究所にいた。沙耶とかいうやつか?」

『へぇ?よく気付いたね……く、ひゃははははどうやら今の右手を使わずに消し飛ばしたことから、幻想殺しが覚醒したようだねぇ』

「上条先輩、アヤは遠隔操作で操られて……!」


上条は黙って、腕を振るった。


地面から飛び出した五本の緑色の鞭。
それらは上条の思考に従い、心理掌握の手を潰すモニターを弾き飛ばす。

大きな音を立てて、グチャグチャにひしゃげたモニターが室内に転がった。

『うっはぁぁあ、凄い凄い!へぇー?それが幻想殺しの正体かぁ?くっくく、でもそれでアヤを殺す気ぃぃ?』

ニタニタと、アヤの顔で笑う沙耶。
上条は右手を握り、アヤに向かう。


「アヤは殺さねえ、救ってみせる。だから――お前という幻想を、壊すッッ!!」


その様子を、アヤの顔で笑う。

上条の手が迫る。

手は、届かなかった。

上条の手の先から飛び出したのは――黒い霞の光線。

喰らった幻想が――右手の先から吐き出された。


上条の意思とは無関係に――アレイスターの計画通りに。

66 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/08/31(火) 23:42:11.80 ID:fa9rYKwo [17/18]
「え…………?」


黒い光線は、アヤを通って――。


――――――――――――――――――――――――――――――
沙耶サイド――

沙耶は、顔面が裂けるほどに嗤った。

黒い光線は、アヤを通って――遠隔操作する沙耶に届いた。


「あ?何が起こんだ……」


垣根の声が止まった。

沙耶の体から、黒い霞が放出する。

そして、それが、上空へと。

黒い霞の空が、呻いた。

そして――段々と地上に近づいてくる。


「くっくく!あっはははははははあは!」


高らかに笑う沙耶。



「久しぶりやなぁ?お嬢ちゃん」



突如、背後からそんな声が聞こえた。
振り返るもいない。
そして、沙耶は腹を蹴り飛ばされた――。


「がァァっ!?」


「今のは効いたやろぉ、なぁ?」

――――――――――――――――――――――――――――――

77 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 07:26:22.24 ID:MAtt/TAo [2/14]
――――――――――――――――――――
垣根サイド――

「空が……凝縮し始めた?」

垣根は迫る空を見上げ、呟いた。
空が、霞の闇が、段々とその規模を縮めているのだ。

「学園都市を覆うのをやめるのか……?」

訝しむ。
遠くではこの空が消え始めているのだろうか。
段々と、空が縮小する。
だがそれは圧縮に近い。
より濃密に、データを圧縮しているようだ。

「狙いは、俺みたいだな」

垣根は気付いた。
霞の空が地面に近づいているのではない。

ジジジッジジジジジジジジッジッジジッジジジジジジジジジッジジッジ

霞の空は、垣根に近づいているのだ。

「はっ、やってみろってんだ」

垣根は羽を羽ばたかせ、下降した。


――――――――――――――――――――
上条サイド――

一瞬、何が起こったのか理解できなかった。
どうして、
どうして、

「なんで……?」

殺したはずの幻想が、
自分の手の平から放出されたのだろうか?

「おい!なんでだよ!?」

上条は狼狽した。
意味がわからなかった。
なんだこれは。
なんで、
なんで、と上条は壊れたラジオのようにぶつぶつ呟いた。

78 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 07:38:49.20 ID:MAtt/TAo [3/14]
――――――――――――――――――――
窓のないビル――

通信が入る。

『終わったのか?』

杉谷からだ。

「現在、幻想殺しのデータを手に入れたところだ」

アレイスターは無表情に無感情に、そしてどこか嬉しそうに回答した。

『データ?』

「必要なのだよ、計画(プラン)には」

薄く、笑う。

「幻想殺しの正体は〝オシリス〟であり、その存在は現世に存在し得ないもの。ならばそれを扱えば、一つの〝界〟すら殺せる」

だが、

「幻想殺しを内に秘める上条当麻は人間だ。人間には限りがある。だからこそ、アバターによってデータを取った。これで幻想殺しの核を一度限りにおいて、再現できる」

『……』

「何をしているか理解できんか?」

『あぁ。……アバターは上条当麻の右手が打ち消したのではないのか?』

「あれは、核の一部だ」

『一部だと?核が複数存在するのか?』

「そういったものなのだよ、アバターとはな。訊くが君は星新一のショートショートを読んだことがあるか?」

『……あれなら、ほとんどの学生が読んだろうさ。誰だってSFには憧れる』

「だろうな。ならば想像するのも容易いだろう、創造は理解できなくともな」

『アバターについてか?』

「宇宙に存在する一つの意思、とでも言えばわかるか。星も銀河も、人間の意識も超越した存在だよ。それはただただ意識で、生物ではなく、情報の塊だ」

『それを創り出したのか?』

「あぁ、彼女を使ってな。――未知源発(ダークエネルギー)、宇宙の意思に干渉できる能力と、AIM拡散力場、人間の自意識、レベル6の頭脳、材料はこんなところだ」

79 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 07:58:44.60 ID:MAtt/TAo [4/14]
『そのための、心理掌握か』

「あれほど利便性に優れたものはない。心理掌握がエゴで生み出したアヤという人形も、よく機能した」

『アヤは心理掌握とアバターを繋ぐ媒介的な役割を果たしているのだろう?何故それを未知源発が操れる?』

「未知源発に操れるのはエネルギー。宇宙に干渉する能力として、電気、重力、そして人間の意識だ」

『セカイ系のつまらん映画でも見ている気分だな』

「人間の意識が宇宙に干渉できるということが非科学的か?」

『どうだかな。私は科学者ではない。それに科学者はロマンチストだからな』

「意識とは神秘なものだよ。それこそ解明しきれないほどに」

だからこそ、心理掌握なのだ。

「未知源発は元々人間意識に関してはシャットダウンしか行えなかった。複雑な演算をしたところでな。だがアバターに干渉することで演算能力が飛躍し、一つの人形を遠隔操作することも可能とした」

『遠隔操作してどうする?』

「君は見ていないからわからないか。幻想殺しだよ。やつがアヤからその遠隔操作を弾こうと、幻想殺しを使う。だがな、幻想は殺せない。やつは吸収した幻想を、生み出したのだ」

『生み出す?なら名は幻想殺しではなく幻想吸収とでもすべきでは?』

「いいや、違う。幻想殺しの正体はなんだ?オシリスだ。やつは冥界の王。やつにとって〝殺す〟と〝喰らう〟は同義なのだよ」

『……』

「オカルトは理解できないか。それでもいい。要するに、やつの右手は幻想を喰らっているのだ。そして、打ち消し切れないもの――それこそオシリスにとって噛み喰らい切れないものだ」

『……』

「オシリスはそういったものを、自らの糧にしようとする。喰らい切れなかったものを、喰らう。するとやつはその力を放出するのだ。――自動的にな」

『……それで、幻想殺しのデータが入ったアバターを、生み出したのか?』

「そうだ。生物が肉を噛んだ跡が発見されるとしよう。その歯型から、我々はどの生物が噛んだか調べられるだろう?それと同じだ。歯型から逆算し、幻想殺しのデータを取ったのだよ」

『そのデータは今、どこにある?』

「まだ、空にある。未知源発を媒介し、空に漂うアバターへと送った」

『あの空はいつまでああしているんだ?街で色々と起こっているようだが』

「街での騒ぎは気にするな。あれはアバターの内に生まれた人工頭脳が人間をより知ろうと行動を起こしているだけに過ぎない。空はな、もうすぐ消える。それに併せて街に落ちたアバターもな。全ては一つにまとまり――第二位に降り注ぐ」

さぁ、もうすぐだ。――アレイスターは笑った。

84 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 22:53:27.43 ID:MAtt/TAo [6/14]
――――――――――――――――――――
沙耶サイド――

まずい、と思った。

――なんでAIMプロテクションが生きているの!?

青い髪、ピアス、長身、そのどれもがかつてのAIMプロテクションとは異なる。

「ぐっ……くっそが!」

沙耶は青髪から離れようと青髪を蹴り飛ばす。

「お?」

青髪と離れた。
そのまま落下する。
痛む頭を押さえながら演算を開始。

「ふっ……あっはは」

口元の鮮血を拭い、乾いた笑みを浮かべる。
同時、霞の〝手〟が虚空に生み出される。
沙耶はその指先に乗っかり、重力を操作してその場に停止する。

「何がAIMプロテクションだ!お前の能力の範囲なんざわかってんだよ!こちとら書庫(バンク)の情報を持ってんだ!」

青髪は沙耶より遥か上空に佇む。
彼は現在、沙耶の能力を使い、沙耶と同じことをしている。
だが青髪は手を生み出したりはせず、ただ突っ立っている。

――チッ、これが演算処理能力の差か。

これが、AIMプロテクションと、一人の超能力者の差。
だが、

「けどさぁ、あんたって確か体晶使ってんだよねぇ?そろそろ切れるんじゃない?効果」

チッ、と青髪が舌打ちした。
彼は片足を突き出すと、とび蹴りをするかのように沙耶に突っ込んでくる。
沙耶は真横に飛ぶ。

「バァーカッ!誰が真正面から戦うかよ!そのまま落ちちまえ!」

嘲笑する。
沙耶の予想通り、青髪はそのまま地面に落ちた。
コンクリートの地面が砕け、衝撃が飛び散った。
木々は倒れ、電柱は根元から砕け飛び、塀も看板もひしゃげて弾ける。
その中心に、青髪はいた。
自身は無傷で、大きなクレーターを作って。

85 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:04:34.84 ID:MAtt/TAo [7/14]
暗い中でも、遠くからでもわかる。
青髪の光る眼。
それが、段々と光力を失っていった。

「ハッ、とうとう体晶が切れやがった!アッハハ!そのまま転がってろや!」

言葉通り。
青髪ピアスの少年が、崩れた。
何十メートル上空から落ちても無傷だった彼が、倒れた。
体晶による反動。
強力故の代償。
しばらく彼は能力を行使できないだろう、沙耶はそう結論付ける。

「暗部を舐めてんじゃねーよクズがッ!!自警団でも気取ってんのかバァーカッ!」

アッハハ、と高らかに笑う。
沙耶は、





「ごはァッッ!?がぁぁぁあぁあああああ―――!!」


突然、正体不明の爆発に巻き込まれた。


「違えよ、テメェを中心に爆発させたんだ」


超能力者の、第二位がつまらなそうに言った。

爆発は沙耶の皮膚を焼き、溶かした。
背中は焙られ、どろりと肉が溶けた感触と、異臭が漂った。
もはやここまで痛みが強いと、脳が麻痺する。

「ごほっ…!がッッ、は……!な、何が……?」

理解できなかった。
何のモーションもなかった。
垣根帝督は、沙耶から数メートル離れた位置にいた。
そこからどうして、ピンポイントで沙耶の位置を爆発させたのか。
羽による攻撃ではない。
垣根はそこで羽ばたき、本当に退屈そうに言った。

「見えない物質の扱い方ってんだ。俺もまだまだだな。まだ未元物質を極められてなかった――それだけのことだよ、クソ野郎」

まだ、自分には上がある。
そういった人間のセリフだった。

86 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:19:13.57 ID:MAtt/TAo [8/14]
「それで、どうやってわた、しまで……?」

どうやって、見えない物質を扱って沙耶を爆発させたのか。
理解が及ばなかった。
大体、沙耶は垣根の生み出す見えない物質は防御にしか当てられないと思っていた。
何故か。
簡単なことだ、この世界に存在しない物質を操れるなんて言っても、この世の物理現象が無くなるわけではない。
異物、異なる科学方式、それらを用いて展開するにも限界がある。
だから自分を中心にしか扱えない。
故に、防御にしか使えない。
例えば、接近戦ならば攻撃にも使えるだろう。
だが、

――なんで、ピンポイントで離れた位置の私を!?

「簡単な動作だ」

垣根は言った。

「この羽で、〝風〟を起こした」

「風……?」

「知っているか?俺が生み出すのは存在しない物質だってんだ。だからよ、それに――ごく普通の現象である風を組み合わせただけだ」

「組み合わせる……?」

「ったく。こんなことに今まで気付かなかったのがバカみたいだ。ただ未元物質に頼ってたのがなぁ」

「それって……」


「非科学と科学を、何とでも組合せられんだよ。上手くやりゃ、本当にバカみたいな現象を起こせる。もしかしたら――第一位のやつが反射もできねえような現象も起こせるってんだ」


――なんだ、それは。

いくらなんでも、何でもありすぎる。

――そんなのって、無限の組み合わせがあるじゃない!?


「とりあえずまぁ、――喰らっとけ」


その羽を、羽ばたかせた。

沙耶は咄嗟に、重力を生み出してその場を離れる。

下降した沙耶の腕が――爆発した。

87 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:27:29.16 ID:MAtt/TAo [9/14]
「が、ぁぁぁあああああああッッ!?」


「ただの拡散だ。お前が逃げそうな上下左右、それぞれに拡散するように調整した。それだけだ」


垣根が再び、羽を構える。

「くっそがァァ!!」

沙耶はブチ切れ、電撃を放つ。


パチン、と垣根が指を鳴らした。

それだけで――垣根に届く前に電撃が消し飛んだ。

――違う!今のは何かに阻まれた!?


「通電性皆無の物質だ。お前が青髪とやり合ってた間、色々と調整しといた」


沙耶は、確信した。


――こいつには勝てないッッ!


もうやることはやった。
逃げるだけでいい。
撤退だ。


「くっ……!」

沙耶は重力を操作し――飛び降りた。
ギィィンと低音が響く。
空間が歪んだ。
そして、地響き。
地面が割れ、土砂が飛び出す。

「はぁ……!はぁ……!」

このまま逃げよう。
沙耶は〝手〟を消すと、走り出した。
上空を見上げるも垣根は追ってこない。
もはや、戦う気も失せたようだ。
それほどまでに、垣根にとって沙耶はもう――格下だった。
垣根はすでに、沙耶に目もくれていなかった。

89 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:34:03.14 ID:MAtt/TAo [10/14]
――――――――――――――――――――
垣根サイド――

「チッ……!」

垣根は羽を使い、飛びまわった。
空が追ってくるのだ。
違う。
もはや空などではない。


学園都市は、光を取り戻している。


少し先を見ればわかるが、もはや空は昼間のそれになっている。
垣根の上空のみに、それはいた。


「クッソが!!」


本気で、逃げる。
規模はもう、自動車ほどの大きさしかない。
ぐちゃぐちゃと、その形を変えているが、雲より小さい。
太陽の日差しが眩しくて、垣根は目元を腕で覆う。


ジジッジジッジジッジジジジジジジッジジジッジジジジジジッジジッジジジ。


やがて、それが一つの形を取る。


「はっ、ようやく最終形態ってか?」


人の形。
だが、その背には二枚の翼。
天使のような――翼。

垣根は羽を操作し、爆発を浴びせる。
だがそれに変化はない。
のっぺらぼうのような、男とも女とも言えないシルエットの天使は、ただ垣根に迫る。

「クッソがぁぁぁあああああ!!」

垣根がどんな攻撃を仕掛けようと、効果がなかった。
もう、逃げしか選択できない。
垣根は全力で地上に向かう。
そして――地面に着陸した。

90 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/04(土) 23:37:10.19 ID:MAtt/TAo [11/14]
>>88
リアルタイムで読んでくれてサンクス
ちょい寂しかった
今日中に三年前終わらすね

93 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:43:21.67 ID:MAtt/TAo [12/14]
「はぁ……はぁ……!」

とにかく、走るしかない。
あれは洒落にならないのだ。
天使、アバターはたとえ垣根が人間の耐えうる速度を超えても、追ってきた。


「んなっ!?」


天使が、飛び降りた。
音もなく、
衝撃もなく、
何一つ壊さず、
何一つとして干渉せず、
まるで存在しないかのように、
立体映像かのように、


垣根の真横に飛び降りた。


「うぁぁああああああああっ!?」


本気で、恐怖した。

どうしてだか、わからなかった。

ただ、その不気味さに、〝常識の通用しなさ〟に、恐怖した。


――ふっざけんじゃねぇぞぉぉ!


とにかく、ここにいてはダメだ、と垣根は羽を展開した。

だが、飛びあがらない。

垣根は地面すれすれを、羽でダッシュした。

衝撃で地面を弾き飛ばす。

バタ足で水が飛び散るように、土砂が飛び散る。

「おぉぉぉぉぉおおおおお!!」

垣根はそのまま、件(くだん)の研究所に飛びこんだ。

壁をぶち破り、しばらく研究所の床を転がる。

94 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:50:47.57 ID:MAtt/TAo [13/14]

ジジッジジジジジジジジジジッジッジッジジジジジッジッジジジジ


「うぁぁあああああああああああああッッッ!?」


バタバタと、垣根は喚き転がる。

誰が見た事があろうか、こんな垣根帝督の姿を。

小さな子供のように、ただ震え喚き、転がる第二位のこんな姿を。


「っぁあぁああああああああああああああああ!!」


もう、どうやって逃げるかなんて頭に浮かばなかった。


ジジジジジジジッジジジッジジジジジジッジジジジッジジジッジジジジッ


「ぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


羽も出したままで、手足をばたつかせるだけ。

手で這って逃げようとするだけ。

もう、垣根には――〝常識〟が浮かび上がらない。

どうやって逃げるべきか、どうやって避けるべきか、――そんな当たり前の常識も、立ち上がるという常識も浮かばない。


ジジジジジジジッジジジジジッジジジジジジジッジジジジジジジッジジジジジジジジジジジジジ


天使〝アバター〟が、垣根に向かって〝二対の翼〟を飛ばした。

情報の塊みたいな、吐き気がするほど不気味で神秘的な翼が、光線の如く垣根にぶち当たる。

逃げられなかった。

「がッッッッあぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

頭が、弾けたかと思った。
激痛。
そして――飛びこんでくる無数の情報、学園都市の〝声〟。
垣根は延々と、叫び続けた。

95 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/04(土) 23:57:56.06 ID:MAtt/TAo [14/14]
――――――――――――――――――――
沙耶サイド――


「待ちぃや、オジョウチャン」


沙耶を、青髪ピアスが止めた。

――な、なんで起き上がって……!?

青髪ピアスの瞳が、光っている。
それだけではない。
彼の全身が、小刻みに震えている。


「ま、まさか連続して体晶を使用したの!?」

バカだ。
体晶は最低でも、半日は空けないといけない。
体が体晶という異物を処理するまでに、それだけかかるのだ。
言うならば体晶とは毒。
人間の体は毒に対抗する術があり、一度喰らえば対抗ができる。
だからこそ、処理できるのだが。

毒に毒を重ねたら、どうなる?

処理が追いつかない。

それは、


「アンタ、死ぬわよ」


死を意味する。
そのまま、死ぬのだ。
たとえ一時的に能力を震えても、確実に死ぬ。


「さよか」


青髪は、それでも笑っていた。

笑って――沙耶を殺しにかかった。

沙耶は、バカだと思った。

本当に、こんなバカと共死にしなければならないなんて――最悪だ。



96 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:03:45.49 ID:hU40ImAo [1/19]
「がはッッ!!」

青髪が腕を振るった。
それだけで、低音が響き、

沙耶の体を横薙ぎに弾いた。

「がぁぁああああっ!!」

研究所にぶつかり、転がった。

「が、はぁ……!クッソがぁぁ!!」

そこで、沙耶は気付く。

――くっく。

「アーハッハ!バカがバカがバカが!!このまま地下に逃げてやる!!」

沙耶は腕をだらりと提げ、狂った笑い声を上げながら走った。


――――――――――――――――――――
上条サイド――


「か、上条先輩!!」

心理掌握の少女が抱きついて来た。
だが、少女は腕を怪我していて上条に腕を回せない。
そして、


「ぁ……」

茫然としていた上条は、心理掌握に押し倒される形で、床に転がった。

「がっ」

「きゃっ」

頭に痛みが走り、はっとする。

「あ、アヤは!?どうなったんだ!?」

――俺が、アヤを攻撃しちまった!?なんでだよ!!

「大丈夫ですよ、先輩」

心理掌握が、弱弱しく微笑んだ。

97 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:08:35.15 ID:hU40ImAo [2/19]
そこで、上条はようやく視線を持ち上げた。
アヤは、倒れていた。
静かに、寝息を立てて。

「……はぁぁ……良かった……」

安堵の息が、漏れた。

「なんとか、なりましたね。私にも学園都市の声が、聞こえなくなりました」

全部、終わった。

「ホントに、良かったよ。お前が無事で」














「あっはははははっはっはぎゃはははあははっはっはははっはははははははっははははははははっはははははっははははははは!!!!」




背後から、そんな嗤い声がした。


咄嗟に振り向いた上条を、そいつは蹴飛ばした。


「がっ!?」

「上条先輩!?」


第三位、沙耶が、狂ったように嗤いながら、部屋に入って来た。
上条には一瞥もくれずに。


「もういいぶっ殺してやる!!あっはははははっはははあはははははははっは!!」


98 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:12:16.35 ID:hU40ImAo [3/19]

「テメェ!!」







ザシュッ。









「え………………?」



一瞬、何が起こったのか上条にはわからなかった。

目の前で、何が起こったか。

だって、

あまりにも呆気なさすぎるのだ。

そんな簡単に、終わらせられたのだ。


上条の顔面に、鮮血が飛び散った。


ナイフを抜き取った反動によって。


「は…………?」


ナンデ?

ナンデ、アヤ、カラ、チガ、デテルノ?

ナンデ、アヤ、ノ、シンゾウガ、エグラレテルノ?

ナンデ、ナンデ、ナンデ、ナンデ――――こんなにもあっさりと、人は死ぬの?

99 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:19:05.63 ID:hU40ImAo [4/19]

ただ、絶叫。


「あ、あぁぁ……あぁあぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」


沙耶が、腰に付けたホルダーからバカみたいにデカイナイフを抜き取り、それでアヤを刺したのだ。


「ぎゃっははっはははっははっははははははあはははははっはっは!!」


沙耶は、ナイフを抜き取ると、嗤った。

そして、アヤの頭に――突き刺した。

ぐちゅ、と音がした。

頭が割れ、脳髄が飛び出した。

ゴツ、と骨にぶち当たった音がした。


そして、上条当麻の頭は真っ白になった。






「うぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッ!!」



無我で、無心だった。


上条当麻は単身で、沙耶に飛びこんだ。


同時、床という床から、無数の緑色の鞭が飛び出した。


「ぁぁあぁあああああああああああああああッッッッ!!」


上条当麻の雄たけびに呼応し、それらが沙耶に飛びこんだ。
沙耶は笑って重力操作する。
だが、そんなものもまとめて――――緑色の鞭が沙耶を殴打した。

100 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:24:16.52 ID:hU40ImAo [5/19]
――――――――――――――――――――
青髪サイド――

「うぅぉぉぉおおおおおおっ!!」


もう、歩けなかった。
だから、強引に重力を発生させて、床をぶち破って、


青髪ピアスは、地下のその部屋に飛び降りた。


その瞬間だった。

緑色の鞭が、沙耶を壁にめり込ませたのは。

だが、それでも彼女は死んでいない。

そして、床に崩れているのは、アヤ。


アヤは胸から血が溢れ、頭をかち割られ、死んでいた。


「あ…………?」


死んでいたのだ。


青髪ピアスにとって、何より大事だった、その娘は、死んでいるのだ。



だから、青髪ピアスはただ迫った。


――殺すッッッッ!!


「てめぇぇぇえええええええええ!!ぶっ殺すぞぉぉぉぉぉおおおおお!!」


能力も体晶も関係ない。

ただその身一つで、

沙耶を殴り飛ばした。

101 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:27:34.60 ID:hU40ImAo [6/19]

「あぁぁあぁあああああああああああああああああああ!!」


もはや、沙耶の様子など頭に入らなかった。

悲鳴も、うめき声も、どんな状態かも、――どうでもいい。



「うぁぁあああああああああああああ!!」


殴る。


「あぁあだあああああああああああああああああ!!」


殴る。


「ぁああああああああああああッッ!!」



殴り続ける。

ガン!!ガン!!と床を振動させて。


「うぁああああああああああああッ!!」


ただひたすら、殴った。


崩れ落ちる上条当麻も。

あまりのショックに気を失う心理掌握も。

青髪ピアスの少年の眼には入らない。


延々と、青髪ピアスは殴り続ける。

「う、ぁぁあああああああああああああああああああ!!」

涙を、流しながら。

102 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:32:50.33 ID:hU40ImAo [7/19]




「やめなさい!バカッッッ!!」



そんな青髪ピアスに、一人の少女が頭突きをかました。


青髪はそのまま転がる。

そこにいたのは、仲間。


雨蛙の仲間だった。

頭突きをした少女、吹寄制理は涙ながらに吠えた。


「これ以上やったら死ぬわ!!もう、取り返しがつかなくなっちゃう!!」


何を、言っているんだ。

そう思った。

青髪ピアスの少年は、ただそう思った。


「ざっけんなよぉぉ!!吹寄ぇぇぇ!!てめえ!!ここで退けってか!?ふっざけんじゃねええよクソがぁぁああ!!」


「殺しちゃダメよ!!殺したら!もう、こっちには戻って来れなくなる!!」


「あぁ!?知らねえよ!!もう、コイツさえ殺せばいいんだ!!もう!!俺は死にてええんだよ!!」


「ふざけてんのはアンタでしょ!?」


吹寄が、再び頭突きをする。

反撃も、防御もする気力がなかった。

ただ、青髪は吠える。

103 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:39:31.30 ID:hU40ImAo [8/19]

「なんっでだよ!?俺はもう生きる気なんざねえんだよ!!もう、もうこいつを殺して死ぬんだ!!死んで!!!死んで俺は!!」


「『また、遊んでね』ってアヤは言ってたじゃない!?」


「ッッ!?」


「アンタが人助けを始めた時、あの子は『辛いの?』って記憶もないのに訊いたじゃない!?」


「ッッ!!だ、からなんだってんだよぉぉぉおおお!!アイツは!アイツは死んじまったんだよ!!もう、」


大粒の涙が、零れる。


「もう居ねえんだよぉぉぉおおおおおおお!!」


――また、遊んでね。

そう笑った無邪気なアヤも。

――辛いの?

人に優しく接しようとして、手が震えた青髪にそう声をかけたアヤも。

――今は辛くても、きっといつか笑えるよ。大丈夫。

そう言って励ましてくれたアヤも。


「もう、死んじゃったんだよぉぉぉおおおおお!!」


泣き叫んだ。

これからは、一緒に遊んで。

たまの休みには映画でも連れて行って。

遊園地や、動物園を回って、

ずっと、一緒に笑っていられると思っていたのに、

アヤはもう、死んでしまったのだ。

104 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:44:56.08 ID:hU40ImAo [9/19]

――もう、泣き虫だね。

かつて、彼女はそう言った。

青髪のことを、泣き虫だと。

――そんなに意地張って。

小さくて、偉そうな彼女のことが、好きだった。

――いつかね、あなたと一緒の中学に進学するの。

なんて言って、
嬉しげに笑って、

――ずっと、あなたと一緒にいたいよ。

そう言った彼女も、


――辛いの?悲しいの?ううん、怖いんだね。

リセットされた、彼女も。


みんな、好きで。

笑っていたくて。

彼女と一緒なら、もう一度、日の光を浴びれると思って。

ずっと守って行きたくて。

自分が、変われると思った。

上条当麻のように、知りもしない他人のために、戦えるように、なれると思った。

なりたかった。

人を助けて、一人でも多く、哀しみから救ってあげたかった。

もう、それだけだった。

なのに、

青髪にとっての支えだったアヤは、殺された。

もう、青髪には何も残らない。

105 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:53:21.77 ID:hU40ImAo [10/19]

「もうッッ!俺は生きる希望がねえんだよぉぉ!!」


「ふっざけんなこのバカァァ!!」

吹寄が、額を叩きつける。
そして、青髪の胸倉を掴み上げた。

「お前は何をしてきた!?人を助けようと、一人でも多く救おうと!そう思って行動してきたんだろ!?」

全てをかなぐり捨て、吹寄は吠える。


「それらは全て、ただの気まぐれだったのか!?どうなんだ!?」

「そ、んなわけ……ねえだろ」


「だったら何故!アンタは自分で敷いたルールを犯そうとしているの!?もう、誰も殺さないんじゃなかったの!?ねえ!!」


「ッッ!!」


「それは、アヤがいたからなの!?アヤがいなくなったら、もう終わりなの!?お前のやって来たことは、もう終わりなのか!?」


「お、れは……」


「答えろッッ!!アンタの罪は!!その程度で晴れたのか!?なぁ気まぐれ野郎ッッッ!!」



「晴れてなんか……」


奥歯を噛み締める。
ギチギチと、口内から血が溢れる。


「晴れてなんか……!ねえよぉぉぉぉおおおおお!!俺はまだ!全然救えてねえ!!」


「そうだ!!アンタはまだ全然救えてない!!それどころか!アヤも守れなかった!!だったらどうする!?このまま自己満足で死ぬか!?臆病野郎!!逃げるか!?楽になりたいか!?どうなんだよお前はぁぁあああああ!?」


「俺は……まだ死ぬわけにはいかねぇぇなぁああああああああ!!そしてッッ!!誰も殺せねえよぉぉ!!もう!!俺は誰も殺さねえんだよぉぉぉぉおぉぉ!!」

106 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 00:58:49.24 ID:hU40ImAo [11/19]

「そうだよッッ!!」

青髪は、もう迷わない。

「そうだよな!!吹寄ちゃん!!」

立ち上がり、


「俺は、テメェを殺さねえええぞ!!沙耶ぁぁぁああああ!!」


宣言した。
泣きながら、
ボロボロと、
泣きながら、
悔しくて、
悔しくて、
仕方がないけど、
それは、
今後の糧にする。

「俺はッッ!!もう誰も殺さないと誓ったんだぁぁ!!他ならぬアヤに!!なぁアヤ!俺は踏みとどまったぞぉぉ!これからだ!!俺はこれから!!頑張るから!!だから!!」


泣き叫ぶ。


「まだ、そっちには行けないんだッッ!!ゴメン!!」


もう、終わった。


「……俺が、終わらせてやるよ」

平助が、そう呟いた。

平助が、失神する沙耶の顔面に、手を伸ばした。


「……平助?」


「お前の悔しさは、俺が受ける。だから――雨蛙はお前に任せていいか?」


そこで、青髪は眼を見開いた。
平助が何をしようとしているか、わかったのだ。

108 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 01:04:38.70 ID:hU40ImAo [12/19]

「やめろッッ!!お前!?」


「俺、もう寿命が残り少ないんだ」


薄く、平助が笑った。


「ずっと、先生に延命してもらって、ギリギリだったんだ」


彼のわき腹が、じわっと赤く染まっている。


「だからさ、リーダー交代な?青髪」


そう言って平助は、片手を沙耶に。。

もう片手を、自分に、押しつけた。


「俺の手は、熱源だって言ったろ?――殺すのに、最適すぎる」


ボゴッ、と音がした。

二人の、顔面がふっとんだ。

熱で、血流が沸騰し、弾け飛んだ。

沙耶と平助が、死んだ。


それが――悪から正義になろうとした者の最後だった。


「平助ぇぇええええええええええええええええええええええ!!」


吹寄は、真っ青な顔で崩れ落ちた。

青髪は、叫び、その場に崩れた。

そして、上条当麻が――絶叫した。

こんな結末に対して――喉を枯らすほど、絶叫した。


109 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 01:10:26.56 ID:hU40ImAo [13/19]

地響きがした。

上のほうで、何かが暴れているのだ。

上条当麻はただ、立ち上がった。


「うぁぁあああああああああああああああああ!!」


そして、青髪が作った穴を跳び上がる。

飛び上がった彼の足元から緑色の鞭が生え、上条当麻を弾き飛ばす。


そして、上条当麻は――垣根帝督の元に向かった。



――――――――――――――――――――
上条サイド――


そこにいたのは、垣根帝督。
羽はない。

あるのは、巨大な〝六枚の翼〟。

そして、暴れる彼の横で、うっすらと――アバターが姿を消した。


「あぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」


垣根は吠え、吠え、吠えた。

学園都市の声が、それが、全てが、AIMが、彼の頭に飛びこんできているのだ。


「垣根ぇぇええええ!!」

上条は、垣根に飛びこんだ。
こんな苦しんでいる垣根を見たくなかった。

「うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

とにかく、もう誰も失いたくない。
だから、上条は右手を握り、
垣根帝督に挑んだ。

110 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 01:14:34.87 ID:hU40ImAo [14/19]
六枚の、翼がこちらを向いた。

ジジジッジジジッジジジッジジジジジジジッジジ

それらは、白い翼は黒い霞を漂わせて。

ジジジジジジジジジッジジジジジジジッジジジジジッジジ


「ああぁあぁああああああああああああああああああああ!!」


「テメェらなんかに!!俺の友達を奪わせてたまるかぁぁああああああああああ!!」


上条は、右拳を放った。


六枚の翼に、対して。


ドックン!!


心臓が跳ねた。

そして、

本来、

絶対に、上条当麻に届かないはずだった、

心理掌握の能力が、


上条当麻を撃ち抜いた。


そう、

暴走状態の垣根に纏わり付く、アバターによって、

そして、

アレイスターの計画に反して、


上条当麻は『死んだ』。

111 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 01:20:05.41 ID:hU40ImAo [15/19]

垣根を苦しめていた、アバターを消し去った。

代償として。


――――――――――――――――――――
窓のないビル――


「は……?」

どうしてだ。

「な、なぜ……」


何故、この局面で、上条当麻が死ぬのだ!?


アレイスターは、組み上げていた計画(プラン)が、崩れて行く音を聞いた。


「どうして……」


理解できなかった。

そう、〝沙耶が暴走するなんて〟信じられなかった。


人工人間である、沙耶。

あれは、そうして生まれてきた。

生まれた時から、アレイスターのためだけに働く駒として、

そのために、強引な能力を植え付けたのに。

何故、沙耶が暴走したのか、

どうして、アヤを壊したのか、理解できなかった。


「何故、まさか……!人工人間であるやつに……!」


アレイスターは、気付かなかった。
沙耶には、新しい感情が芽生えていたことに。
憎しみと怒りという、人間らしい、感情が――たかがロボットに芽生えていたことに。

113 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/05(日) 01:25:00.47 ID:hU40ImAo [16/19]
そうして、


彼ら、


彼女らの、


優しい日常が、


終わった。


上条当麻が死に、


彼を中心に集まった者たちは、


バラバラに、


散って行った。



そんな――呆気ない結末だった。



そして、暗いどこかでは、


ぷかぷかと、


ぷかぷかと、


容器の中で、

上条当麻の身体が漂っていた。

目を覚ますことなく、ぷかぷかと。


【神の奇跡編――END――】


132 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:08:09.23 ID:5ytIQi.o [1/10]
【エピローグ】
心理掌握――

その日、何が起こったのか。
私はしばらく理解が及ばなかった。

「え……」

呆気なかった。
その人は。
私が初めて、自ら及ばない存在だと、お父様以外に尊敬した人物。
いつからか、恋心を抱いた人物。
そして、彼の優しい面を何度も見て、強くて、それでも時には脆くて、そんな……そんな彼を見て。
好きだと、思いを打ち明けた。

「うそ……」

そんな少年が、――上条当麻が、死んだ。
あっさりと。
垣根帝督の暴走を止めた瞬間、バタリと倒れて。

「上条先輩……?」

そんな、ヒーローの結末を。
私たちは茫然と見ていた。
動けなかった。
暗部らしき大人たち、様々な能力者がやって来た。
研究者らも見計らったようにやって来て、上条先輩の体を持ち上げた。

「分かりますか?心理掌握」

研究者の一人が、そう言った。
わかる。
わかってしまう。

「上条当麻は、死にました」

そう、体は生きている。
でも、心は死んでいる。
目は覚まさないし、何も思考しない。
心理掌握の能力を、その全てをぶつけられた彼の脳みそは、通常では有り得ない崩壊を起こした。
精神の消滅。
アバターという精神の塊に干渉し、それらを死なせてしまった。
幻想殺しという研究対象を扱うように、研究者達が上条先輩の身体を運んで行く。
私はただ、茫然とそれを見送った。
私は、空っぽだった。
アヤは死に、上条先輩は死に、こんな結末。
もう――全てがどうでも良くなった。
このまま、死んでしまいたいと、思った。
これが私の結末……。

133 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:20:29.39 ID:5ytIQi.o [2/10]
麦野――

その報告は、突然かかって来た電話で知った。
麦野沈利は、知らない番号からかかって来た電話に出た。
あまりにもクリアで、携帯電話回線とは思えなかった。

――闇の底ってやつか、こいつ。

何を言っているのかなんて、あまり聞いていなかった。
一言目の、『上条当麻は死んだ』という言葉で、もう聞いていなかった。
適当に、相槌を打った。

『君に、『アイテム』のリーダーを任せたい』

そんな言葉にも、わかった。としか返さなかった。
わかったのだ。
こいつは、この人物は、あまりにも遠くにいる。
ちょっと命令を下せば、麦野なんて簡単に殺せる。
そんな存在なのだ。

『期待しているよ、新しい時代に』

そんな言葉で、通話が切れた。
麦野は黙って、歩みを進めた。
走りはしないし、急ぎもしない、かと言ってゆっくり歩くわけでもない。
ただ黙って、とある研究所に向かった。
カツカツと、ヒールが地面を叩く。
ざわざわと、活気の戻った群衆が音を鳴らす。
そして――辿り着いた。

「フレンダ」

麦野の呟きと同時、フレンダが姿を現す。
研究所で待っていたのだ。
この場所をメールで教えたのは、フレンダだった。

「麦野、上条が死んだわ」

冷めた声で、フレンダは言った。
悲しそうでも、涙を溜めても、怒っても、――いない。
ただ淡々と、その事実を口にした。

「うん。わかってるわ」

だから、麦野は研究者たちに運ばれる上条を尻目に、言った。

「フレンダ、私と――アイテムに入って」

フレンダはこくりと頷いた。
これが麦野沈利の、結末。

134 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:30:06.72 ID:5ytIQi.o [3/10]
フレンダ――

「あっはは!幻想殺しが死んだ死んだ死んだ!ザマァミロ!」

フレンダの前で、そいつはそう言った。

「夢見てんじゃねえよ!結局、私たちはずっと暗部にいるしかねえんだっての!現実見ろ!」

体中、傷だらけのそのテレポーターは、そう言った。
フレンダは黙っていた。
黙って、

「あんだけ暗部を騒がせておいて!結局死にやがったバカが!あっははは!」

黙って――黒いヒールに長い髪のその少女に――拳銃を向けた。

「あ――?なにする気」

レディースの、バカみたいに小さな拳銃の標準を合わせる。
そして、撃った。

「――!」

悲鳴一つ上げられず、その少女は死んだ。
弾丸は確実に、その額を撃ち抜いていた。

「……」

フレンダは、しばらくその死体を見下していた。
見下して、見て、そうして、

「ふっ……」

笑った。
一人の人間が死ぬ様を見て、一つの死体を見て、それまでのその人物の姿を思い浮かべて、

「あっはははは……」

乾いた笑みを浮かべた。
気持ちが良い。
少女は、殺人から快楽を得た。

「もう、私たちに残った道はこれだけだよね?麦野」

冷めた目をしたフレンダは、携帯電話でその死体を撮影する。
写メールにて、現住所を付属して送る。
これで、麦野にフレンダのこの先が理解できたろう。
数十分で、麦野が到着し、フレンダの名前を呼んだ。
二人は、同じ道を歩んだ。
これが、フレンダの結末。

135 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:40:14.26 ID:5ytIQi.o [4/10]
垣根――

目を覚ましたのは、病室だった。
清潔すぎて、気持ちが悪い、個室だった。
白一色で統一されていて、ガラス戸がなくて、精神病患者の檻みたいだった。

「……あぁ、そうか」

垣根は、覚えていた。
上条当麻との、一戦。
上条は垣根を救い、死んだ。

「……」

しばらく、白い天井を見上げていた。
何も考えず、時の歩みも気にせず。
何分か、何十分か、何時間か。
そうしていた。
そこで、少女はやって来た。

「……どう?」

「……」

「元気?」

「……さぁな。わっかんね」

メジャーハートだった。
彼女は今回の一部始終を、垣根に話した。
垣根は静かに、それを聞いた。
聞いて、頷いて、相槌を打って。

「……そうか」

過去と、結論付けた。

「悪かったな……これから、よろしくな」

そして、その先を見据えた。

「帝督?あなた……」

メジャーハートは気付いた。
垣根が、静かなことに。
それは一時の感情ではなく、これから、もうずっと、
垣根はクールなキャラクターとして、生きて行くのだと。
垣根は、誰よりも人間らしくい垣根は、期待に胸躍らせることを――止めたのだ。
後腐れない表情の、代償として。
これが、垣根帝督の結末。

136 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:49:40.93 ID:5ytIQi.o [5/10]
地下深く――

一部の研究者しか知らない場所がある。
この学園都市には。
ここも、そんな施設の一つだった。

『…………』

ぷかぷかと、上条当麻が浮かんでいた。
アレイスターが用意させた、容器の中で。
精神を失った少年を、ただただ生きさせる装置。
それの中で、上条当麻はこの一カ月――ずっと目を覚まさない。

「アバターの得たデータは?」

「現在収集中だ」

「何をしている。もう一カ月だぞ」

「無茶言うな、解読にどれだけかかると思っている」

「スパコンを使ってもこれか。それで、幻想殺しに関するデータは?」

「13%ほど解析しました」

「資料をここに出力しろ」

「「「…………」」」

「オシリスか」

「原石にも似ているな」

「オカルトに近いとなると、吸血殺しや――関連だろうな」

「他にもこの原石など……」

「データをローマに送るんだったな」

「あぁ。幻想殺しに関するデータを80%。これがやつらが今回、攻め込まないことの条件だった」

「期限は?」

「やつらにデータ解析の云々など理解できないからな。待ってあと二カ月だ」

「せめて40%は解析を終えるべきだな。……そうすれば、誤魔化しが効く」

研究者たちは、そうして作業を続行する。
そして、一人が気付く。
上条当麻の指先が、ぴくりと動いたことに。

137 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 00:59:43.79 ID:5ytIQi.o [6/10]
上条当麻――

白いセカイ。

「ここは……」

上条当麻は、そこにいた。

≪ようこそ、オシリスの契≫

誰かが、そう言った。
上条当麻の前で。
金色に輝く何かが。

「お前は、なんだ?ここは、なんだ?」

≪ここは、神のセカイ≫

その正体は、


≪――神の奇跡――≫


科学の、超常に存在するセカイ。
神様の奇跡だった。
上条は、それに右手を伸ばした。

≪オシリスの力は再び眠りについた。今回のダメージが無くならない限り、その力は再臨しない≫

そうか、と上条は呟いた。

「でもよ、俺、帰らなくちゃいけないんだ……どうしても、あいつらの元に、帰らなくちゃいけないんだよ」

右手が、金色の何かの前で震える。

「どうしたら、いいかな?」

それは、答えない。
ならば。
なら、


「神様の奇跡だろうが何だろうが、――そんな幻想、消してやるしかねえよな?」


上条は、その手で触れる以外に選択肢はなかった。
金色が弾けた。
そして――上条当麻が、現世に舞い戻った。
これが、上条当麻の結末。

138 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 01:14:30.89 ID:5ytIQi.o [7/10]
土御門――

少年は、いつだってウソツキだった。
卑怯者だった。
だから、少年は知っていた。
今回、上条達が勝てないことを。
その先に、バッドエンドしかないことを。

――だからな、上条当麻。俺はお前と一緒に戦ってやれなかった。

少年は、土御門元春は、上条と垣根と心理掌握たちの戦いを――静観していた。
でも、
それは、

――せめて、カミやんが全て無くしても……俺だけはお前の日常でいてやる。

上条が、暗部に及ばなくても。
暗部から上条に関わった人間が、上条から離れても。

土御門元春だけは、ずっと、ただの友達でいてやれる為。

それが、ウソツキの決めたことだった。
暗部は自分だけで背負って。
光ある世界では、バカみたいに笑って。
大切な、妹を守って。
そうして、学校では上条とバカみたいなことで笑いあって。
また明日って。

「俺だけは、そうしてやる。……だから、いつまでもウジウジしてんなよ?カミやん」

小さく、土御門は決意を固めた。
そして、ある病室の一室を訪ねた。

「オッース!カミやんやっと目覚ましたんだってー?にゃははー、一カ月も寝てるとかバカの極みだにゃー!」

「テッメ土御門!!初めに言う言葉がそれか!?上条さんは悲しいですよ!」

「んー?カミやんは俺に心配して夜も寝れなかったなんて言って欲しいのか?」

「いや、せめて心配したぞバカ野郎……!ってくらいは言って欲しかったと言いますか、ハイ」

「そんなもの一夜でティッシュに丸めてポイだぜい!!」

「ざっけんなコラァアア!!俺への心配はテメェの汚い行為と一緒に丸められてゴミ箱行きだとぉぉ!?そこに直れやコラァ!!」

「ちょ、カミやんまだ安静にしなぎゃぼッッ!?」


これが、土御門の結末。


139 名前:pasuta ◆QXQDE8vvhs[saga] 投稿日:2010/09/08(水) 01:32:16.72 ID:5ytIQi.o [8/10]
青髪――

「さて、仕事やで?みんな」

気楽に、青髪ピアスは言った。
それに、雨蛙の面々が気楽に笑う。

「ボクらの戦いは、これからや。行くで――」

「「「おう!!」」」

彼らは、まだまだこれから。
これからが、本当の戦い。
そんな、始まりに向けての、――青髪の結末。



【エピローグ――END――】


           ト、  ト、 |\   ∧
         _|:.:.:\|:.::ヽ!:.:.:.\/:.:.|
        _>:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|/|
        \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.へ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.¨フ
       弋´:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.く
       <:.:.イ:.:.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.!:.:!.:.:.:.ヽ:.:_,> 「エピソード1、終了だ」
      弋´.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./ |:.:.!:.:.:.:!:.ハ.!.:.:.::.:\
       <:.:./.:.:/:/T ト、∨:.:.:/!レ小:.:!:.小、> 
       <:八 小| 代圷 |:.:Ⅳイタヽ小|ヽ!
        厶込、N   ̄ レ !  ̄ ム、
         rイ!.ハ     , j   八 \
         / V  ヽ  ー : -'  イ    \_
      ,. -へ.  \  >、 _, ィ \ /¨「 ̄ ̄ `ー 、
     /     ヽ   \  /  ',  \ !       }、
     /     / !   \   |\ソ |       /  \
.    /     /  ,    /マニ/ / ,厶    ∠、    ヽ、
   /     /   ',  ∧ G〉/ / /  \/   \     \
  厶-―-、 /    |./  ∨|/ r' つ  ノ Yヽ    \     \
  |     \  !      |イ| {レ '´ ィク )     ` 、    \
  |       ヽ !      |d |    '   / )        \.    \
  ∨   \  |/        | ! 〉    ' , ィ }            \   \
  ∧     \/        ! /    ,. -―'            ヽ    ヽ、
  i ヽ     }       /   /                  |     !
  |    ,. --- ∨     /   ∠、                  ! ,__   ノ
  /ー‐ 彡'  ̄¨ 弌  /     / ヽ \___              ヽ_ト― ´
  `ー<_∧     }/    , '| ! /      |
     | ∧    /      / | ∨      |
     ヽ ∧        /   | /         |\
      |  \    /    |G 、        !::::::\
      |   >‐'        | |>`ー-、     !:::::::::::\

140 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/08(水) 01:33:17.85 ID:5ytIQi.o [9/10]
ふぅ、ネクストプロローグはまたにしよう

コメント

No title

このシリーズは好きだ!
作者さんも管理人さんもお疲れさまです。

No title

むしろこれまでがプロローグで物語はこれからだよね

No title

長いプロローグだった
エピソード2ではスレタイにつながるんだよね?

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