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梓「中野梓、昆虫系女子です!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:03:40.34 ID:v0UQeiMW0 [1/121]
唯「これまでのあらすじ。あずにゃんは虫が大好き、昆虫系女子です」

唯「私も虫が大好きです!」ガリッ クチャクチャ


唯「うまいっ!」デデー♪

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/29(日) 12:05:04.60 ID:v0UQeiMW0 [2/121]
ふゆのひ!


ザッザッ

「……ふんふんふふーん♪」

「……」


―――


律「あ」

猫「ニャーン」

律「…猫やーい」

律「…」ソローリ

律「動くなよ…」カパッ カチカチ

「姉ちゃーん!」

猫「ニャー」タッ

律「あっ!…ちぇっ」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:08:01.78 ID:v0UQeiMW0
ガサガサ ザッザッ

「あーあーかーみさーまおねーがいーふたりーだーけえの♪」

「機嫌、いいですね。先輩」

ザッザッ


―――


紬「ハァ、ハァ…」

『さらさらの髪、張りのある肌…人間らしい、醜い体…ぐすっ、あずにゃん可哀相…!』ボロボロペロペロ

『ぅうっ、助け、ひぐっ』ブルブル

『可哀相、可哀相っ!わわっ私っがっ!早くあるべき姿に…ぶわあぁーーん!!』ベチョベチョ


紬「…ふぅ」シュッ ガサガサ

紬「やっぱりクリスマスの映像が最高ね♪泣きながら犯す唯ちゃんがキモイけど」

ナガレボシナガレールー クルシウレシムネノイターミー♪

紬「(ピッ)はい、琴吹です。……え、遅刻?…えっ?クビ?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:11:08.32 ID:v0UQeiMW0
ガサガサ

「カーレーちょっぴりライスたっぷり♪」

「あ、そこ。コクワニッコリハンノコションボリ♪のほうが良くないですか?」

「カレーからクワガタへのシフトが突然すぎるだろ…ていうか何それ」

「…さあ?」


―――


憂「ふー、ごちそうさま♪」

唯「…ねえ憂、私のご飯は?」

憂「ごめんね、今日も虫が捕れなかったから…お姉ちゃんはご飯抜きなの」グスン

唯「うう…普通のご飯でもいいのに酷いよお…」ゴソゴソ

唯「あ、コオロギの缶詰残ってた!えへへ」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:15:18.69 ID:v0UQeiMW0
ザッザッ

「なあ、梓」

梓「何ですか?澪先輩」

澪「急に誘っといて何だけど、無理に付き合ったりしてないか?予定とかあったんじゃ…」

梓「ああ、それは…」モワモワ


~~~

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:20:08.19 ID:v0UQeiMW0
純「お願い!今度の土日、うちの猫預かってくれないかな?」

梓「嫌」

純「おばあちゃんが預かってくれるはずだったんだけど、風邪引いちゃって…」

梓「嫌」

純「ホントに!?助かったー…嫌だって言われたらどうしようかと」

梓「聞けよ、バ鏑木」

純「鈴木だってば!鈴木純!何回自己紹介させる気?」

梓「無視するほうが悪い。それに、週末は忙しいから猫の世話なんかしてられないの」

純「うーん、そっか。じゃあ他当たってみるわ。梓は週末何するの?」

梓「一人利き昆虫ゼリー大会だけど?」

純「めっちゃ暇じゃん!!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:26:47.83 ID:v0UQeiMW0
カシャカシャカシャカシャ

梓「あ、澪先輩からメールだ」

純「何今の着信音」

梓「何って、ナキイナゴの声に決まってるでしょ?」

純「わかりにくっ!?」

梓「明日、山登りかあ…大丈夫ですよ、っと」カチカチ

純「ちくしょう」


~~~


梓「…ええ、何も予定がなかったから大丈夫です」

澪「そっか、良かった」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:34:58.30 ID:v0UQeiMW0
ザッザッ

梓「それにしても珍しいですね、澪先輩から私を誘ってくれるなんて。それも山にだなんて」

澪「まあ、な。休みの日はこうやって自分探しをしてるんだけど、たまには誰かと一緒もいいかなって」

梓「(自分探し…?)でも、良かったです。一度澪先輩と山に行きたかったですから」

澪「そうなんだ?…あ、もしかして山で虫を怖がる私が見たかったのか?」

澪「残念でした。冬の山には虫なんていないからな!」フフン

梓「……そう、ですね」ニヤリ


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:37:49.66 ID:v0UQeiMW0
ザッザッ

梓「澪先輩、目的地なんかはあるんですか?」キョロキョロ

澪「そうだな…とりあえず高くて見晴らしのいいところに行くつもりだ」

澪「それで、雄大な自然とともに街を見下ろして」

澪「私に比べて、あそこの奴らはなんてちっぽけな存在なんだろう、って考えるんだ」

澪「そうしたら気分が凄く晴れるんだ!いい詩も浮かぶし。梓にもきっとわかるよ」ニコッ

梓「うーん…だといいんですけど(いちいち考え方が暗いな、この人)」

澪「来週はもっといい場所教えてあげるけど、みんなには内緒だぞ?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:41:19.65 ID:v0UQeiMW0
澪「そろそろ、かな」

梓「あ!待ってください澪先輩」

梓「先輩のストレス解消法を教えてもらったお礼に、私からちょっとしたプレゼントです」スッ

澪「…ただの木、じゃないか」

梓「そう、ただの落ちていた朽木。でもそんなものにも生命の神秘です」

梓「ふっ…!」ミシミシッ バカッ

梓「こうして割ると、ほら!」

モゾモゾモゾモゾ

澪「ひいっ!」ザザザザーッ

梓「だから、さっきの「冬の山に虫はいない」は間違いなんです」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:42:58.35 ID:v0UQeiMW0
梓「他にも今澪先輩が逃げた所の木、丁度頭の位置、ちょっと皮が浮いてますね?」

澪「ううう…え?」

梓「ここにも…先輩、失礼します」ベリベリ

梓「大量のマルカメムシが冬眠していたり!」ビッシリ

澪「ひいいいいいい!!」ペタン

梓「あ、座っちゃいましたね?」

澪「えっ」ビクッ

梓「先輩、足元の大きな葉っぱめくってみてください」

澪「ヤダ!絶対ヤダ!!」ブンブン

梓「言うと思いました。じゃあ私が…はい!わっ、オオヒラタザトウムシがいっぱい♪」

梓「凄いです澪先輩!先輩といると虫運が上昇します!」

澪「」

梓「…澪先輩?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:46:20.99 ID:v0UQeiMW0
澪「もうヤダー!帰るー!!」ダッ

梓「澪先輩待ってください!そっちは…えっと」

ガサガサドシャーキャアアアアバキバキッガサバキッ

梓「急な斜面?それとも崖って言えばいいのかなあ…」


―――


梓「澪先輩は全身を骨折する重傷でした」

梓「虫嫌いが思わぬ悲劇を生む…これは、教訓です。虫を嫌ってはなりません」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:50:47.50 ID:v0UQeiMW0
しんがっき!


唯「あー、部室は落ち着くねえ」

律「私も春休み中何回も部室に行きたくなったよ」

梓「私もです!」

律「よーし!新学期だからやることは?」

梓「新入部員の勧ゆ」

律「ムギのケーキを食べる!」

梓「あ、それもそうですね。先にお茶にしましょうか?」

律「お約束お約束…あれ?」

梓「早く用意してくださいよムギ先輩」

紬「何か釈然としないけど、わかったわ♪」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:56:59.37 ID:v0UQeiMW0
唯「ダメだよみんな、ちゃんとやらないと!」

梓律「唯(先輩)が真面目なことを!?」

唯「新入部員が入らなかったら、来年あずにゃんが澪ちゃんになっちゃうんだよ?」

澪「えっ、それどういうこと?」

唯「それに実はー、勧誘チラシなんか作ってきちゃってたりして」ウズウズ

律「なんだそれが見せたかったのかよー!」

澪「なあ、さっきのどういう意味なんだ?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 12:58:41.16 ID:v0UQeiMW0
かんゆう!


唯律紬「軽音部でーす!!」ペラッ

「え?…ひいっ!」タタタタ


唯「おかしいなあ、誰も受け取ってくれないや…」

唯「あずにゃんと澪ちゃんも来ないし、なんでだと思う?りっちゃん」

律「…その前に一つだけ聞いていいか?なんでビラをこれにしようと思ったわけ?」

唯「シンプルに私たちの目標を伝えられると思ったので!あと可愛い!」

律「…まあ、なんだ。梓と虫のキメラ画像はショッキングだから、今度からは別のビラで、な?」

唯「えー?可愛いのにー」ブー

紬「前のときよりずっと良くなってると思う!」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:00:58.82 ID:v0UQeiMW0
―――


紬「見学来ないね…」

ガタンッ

梓「唯先輩なんかに任せるからこうなるんです!先生っ!」パン!

さわ子「応っ!!」ズラッ

唯「おおっ!?」

梓「皆さんには私監修のもと、さわ子先生に作っていただいた、この虫スーツで勧誘してもらいます!」

律「…一応聞くけど、なんで虫?」

梓「だって可愛いじゃないですか。私たちの活動もわかってもらえるし」

律(唯と発想が全く同じだ、って言ったら怒るだろうなあ…)

梓「律先輩はカマドウマ、唯先輩はダンゴムシ、ムギ先輩はドウガネブイブイです」

澪「わ、私のは…?」

唯「え?澪ちゃんも行くの?」

澪「えっ」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:03:27.84 ID:v0UQeiMW0
梓「ああ違います違います、形状の問題でここにないだけです」

梓「ちなみに先輩のはモンシロチョウ」

澪(ほっ…まともだ)

梓「の、幼虫」

澪「なんで幼虫!?」

梓「の、轢死体です」

澪「」


梓(そして私は…クロゴキブリ!…えへへ)

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:11:29.18 ID:v0UQeiMW0
ゴソゴソ

律「お、見た目より快適だなあ」

紬「なんだか古いB級映画のモンスターになったみたい!」

澪「うう…この格好気持ち悪い…」

梓「わあ、皆さんよくお似合いです!」

律「いっそ普段の部活もこの格好でやっちゃうかー?」

梓「あっいいですね!それ!」

律「いや、冗談なんだけど…」

唯(あずにゃん、やっぱり虫になりたいんだ…いつか私が本物の虫にしてあげるからね…!)

梓「」ゾクッ


かんゆう!


梓「昆虫部でーす!」

律「違うだろっ!」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:16:19.52 ID:v0UQeiMW0
中断

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:37:20.19 ID:v0UQeiMW0
―――


紬「やっぱり見学来ないね…」

唯「みんな近寄りもしなかったねー」

梓「虫好きの宿命です。…でも、どうしましょうか?」

律「そうだ!虫捕り網大作戦なんてのはどうだ?虫捕り網でバサーっと」

澪「そんなので捕まる子がいるわけないだろっ!」

ドアガチャ

唯梓律澪紬「いらっしゃいませ!!」

和「おはよう唯。いつ見ても天使ね」

律「って、和かよー…」

和「明日の新歓の……え?元クラスメートの秋山さん…嘘っ」ヘタリ

澪「えっ」

和「あなた…死んだはずじゃ!」

澪「」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:40:27.82 ID:v0UQeiMW0
紬「澪ちゃんって死んでたのね?凄い!」

律「生きてる生きてる。和も、誰に聞いたんだよそんな事」

和「誰かに聞いたってわけじゃないけど、一月からずっと机に菊の花が飾られてたから…」

澪「そんなの先生に聞けばわかるだろ!ていうか今年もクラス一緒だろ!」

和「ごめんなさい、興味がなかったの」

唯「ちなみに、お花を飾ったのは私ですっ!」

和「唯ったら優しいのね。でも、菊はダメよ?みんな勘違いしちゃうから」ニコッ

唯「でへへへ、申し訳ー♪」

梓(絶対わざとだ…)

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:43:45.87 ID:v0UQeiMW0
和「それで話を戻すけど、新歓ライブ、ちゃんと準備できてるんでしょうね?」

唯「…」

律「…」

澪「…」

紬「…」

和(あ、デジャブ)


「「「「えっ」」」」

梓「大丈夫です!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:46:33.33 ID:v0UQeiMW0
和「あら?」

律「梓、どういうことだ?」

梓「そんなこともあろうかと、私が冬の虫を撮影したドキュメンタリー映画を製作しておきました!」

唯「さすがあずにゃん!私の嫁!!」ダキッ

梓「」ビックゥ

律(クリスマス以来、梓が全く抵抗しなくなっちゃったから唯が抱きつき放題だなあ)

澪「そんな暇があるならみんなと練習してほしかった…」

律「忘れてたくせにっ♪」

澪「うっさい」ベシッ

和「仕方ないわね、それ使いましょうか」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:47:52.61 ID:v0UQeiMW0
―――


律「いやー良かったなあ!どアップの映像が迫力満点だった!」

唯「うんうん!それにあんなところにも虫がいるなんて…冬の山は神秘だよ!」ギュー

梓「…っ」

紬「映像の作りもとっても良かった!それに説明もわかりやすくて、教材みたいだったもの」

澪「私は冬に酷い目にあったからちょっと、今回のは…」

唯「あはは、澪ちゃんずっと顔逸らしてたからねー」サワサワ

梓「っ…!」ガチガチ

律「なー梓…ってダメだこりゃ。唯、ちょっと放してやってくれる?」

唯「私は交尾後キープのオンブバッタさんだからダメでーす」ギュー

律「ダウトっ!メスより大きなオスなど存在しませーん!(どっちもメスだけど)」

唯「それもそうだね、残念」パッ

梓「」

律「梓ー、帰ってこーい」ペチペチ


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:51:19.49 ID:v0UQeiMW0
きょうしつ!


憂「結局部員入らなかったんだ?」

梓「うん…何が悪いんだろ」

純「あの新歓がかなりウェイト占めてると思うんだけど」

憂「えー?すごく面白かったけどなあ?」

純「…まあいいじゃん、私たちは同じクラスになれたんだしさ。あ、鈴木純だからね?梓」

梓「あ、はじめまして」

純「一枚上手かっ!」

憂「私はちょっと残念かな。新しいクラスで友達が出来なくて私に泣きつく梓ちゃんも見たかったから」

梓「…憂って、私のこと嫌いだったりする?」

憂「大好き♪」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:53:08.30 ID:v0UQeiMW0
ヒラサワサーン ア、ハイハーイ

純「あんなんだけど、憂ってかなり梓のこと気にかけてるよね」

梓「そうなの?」

純「新しいクラスでも、あんたのこと宣伝して回ってたよ。その辺後々わかると思うけど」

純「ま、新入部員入らなかった分、先輩や憂を大事にしなさいってこった。いなくなると寂しいよー?」

梓「うーん、そんなもんなのかなあ」

純「後々わかるよ」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 13:55:35.66 ID:v0UQeiMW0
かえりみち!


梓「ツツジがいっぱい咲いてますね」

律「春ですからねー、唯さんや」

唯「そうですなー。陽射しが暖かくてついつい居眠りしてしまいますなあ」

澪「唯はいつもだろ」

梓「…」ブチッ パク チューチュー

唯「あっ、あずにゃんがお食事してる!主食は蜜なんだねー」

律「懐かしいなそれ。私もやろ!」ブチッ

紬「えっ、何々?面白そう!」

唯「ツツジはね、花を後ろから吸うと甘いんだよ?はい、ムギちゃんもどうぞ!100円だよ!」

紬「はい、100円。…いきます!(チュー)…わあ♪」

澪「やめろよみんな、恥ずかしい…」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:02:58.87 ID:v0UQeiMW0
梓「澪へんはいはやらふぁいんえふくぁ?」モゴモゴ

律「(梓たくさん咥えすぎだろ…)澪だけだぞー?やってないのは」チュー

澪「え…じゃあ、私も…」パクッ

梓「(ペッ)そういえば、ツツジってよく虫が入ってますよね。主にアリ」

律「あるなー。ガッカリするんだよなあ、入ってると」

澪(甘い…)チュー

澪「……!?」ムグッ

梓「アリのほかにもクモとか、あとはハナムグリが入ってたこともあります」ブチブチブチッ

唯「も、もしかして!?」ワクワク

梓「ええ、吸い込んじゃいましたよ(しまった、唯先輩向けの話だったな…)」パクッ

唯「きゅんきゅんだねっ///」ジュン

律「ありえないだろ、どういう咥え方したんだよ…」

梓「こおもおころおはらひえふはら」モゴモゴ

律「前から思ってたんだけど、昔の梓、凄いよな…何も考えてなさそうな辺りが」

梓「こおもえふはら」モゴモゴ

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:07:10.12 ID:v0UQeiMW0
紬「あれ?澪ちゃんがいないわ」

梓「(ペッ)ホントだ…澪先輩がいないと意味がないのに!」

唯「ずっと後ろでうずくまってるよ?」


律「おーい、どうしたんだー澪?調子悪いのか?」

澪「……いーうー…!」ウルウル

律「なーに口あけて…あ」

梓「定番のアリ、ですね。舌咬まれてる」

紬「痛そう…」

律「取れよそれぐらい。ほら、ペッしなさい、ペッって!」

澪「うーうー!」フルフル

唯「……」ソワソワ

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:10:47.16 ID:v0UQeiMW0
梓「しょうがないですねー。私が…唯先輩?どうしm」

唯「っ!!」ガバッ

澪「うぐっ」ドサッ


ブッチューーーーーーー


梓律「」

紬「ヒュー♪」

唯「ふーっ!ふーっ!」モゴモゴ ピチャピチャ

澪「んー!んむーー!」ジタバタ

唯「…ぷあっ」ネトッ

梓律「」

唯「へへ、奪っちゃった…澪ちゃんの、アリさん」ペロッ

紬(やだ、なんだか唯ちゃんカッコイイ///)

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:14:29.53 ID:v0UQeiMW0
澪「律ぅ、私汚されちゃった…」グスン

律「えっ私?」

唯「ぇあっ、痛気持ちいいよおおっ」クチュクチュ

梓「やめてくださいこんな所で!!」

澪「初めて律とした時から、この体は律だけのものだったのに…」ポロポロ

律「し、知らない私はやってない!私はストレートだー!!」

紬「ふふっ、りっちゃんの嘘つき♪」

律「だからなんで知ってるんだよおお!!」


唯「アリさんはこの後スタッフがおいしくいただきました!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:20:05.19 ID:v0UQeiMW0
―――


「家にガが湧いちゃって…」

梓「米びつは見てみた?そこじゃなかったら…もしかして、鳥とか飼ってないかな、そこを―」

「ムカデが出てくるんだけど、叩きたくないし…」

梓「それなら熱湯がいいよ。ムカデに限らず、害虫は全部それで死ぬから」

「ありがとー!でも、ホント虫って迷惑だよねー。どこにでも湧くし」

梓「自分でそんな環境作っておいて何言ってるの?虫からしたらあなたの方が迷惑だよ」

「え、あの、ゴメン…」ソソクサ

梓「愚かな人間どもめ…」ボソッ


純「おーおー、昆虫女子頑張ってるねー。誰も寄せ付けない」

梓「虫を無条件で嫌うような人とは仲良くなれないよ」

憂「私の宣伝、効いてきてるね?」

梓「おかげで私は害虫駆除業者みたいな扱いになってるけどね」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:24:02.84 ID:v0UQeiMW0
純「ところで梓、猫預かってくれない?また用事と風邪で」

梓「だから猫は嫌だってば…純って他に友達いないの?」

憂「!…梓ちゃんっ!!」

純「あんたに言われたくない。…憂もまるで禁句みたいに。つーか、なんでそんなに猫嫌がるわけ?」

梓「別に何でもいいでしょ。嫌いなものは嫌いなんだから」

純「梓も無条件に猫嫌ってるじゃん」

梓「猫はいいの」

純「暴論だっ!?」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:29:19.79 ID:v0UQeiMW0

かえりみち!


猫「にゃーん」

律「お、猫じゃん。チチチチチ…」チョイチョイ

澪「…カワイイな」ダキッ

律「澪ずっこいぞー!」

梓「……」ソワソワ

澪「ん?どうした梓、抱きたいのか?ほら」

梓「わあっ!」ビクッ

澪「あれ、もしかして梓は猫が怖いのか?」

梓「ちょ、ちょっとびっくりしただけで別にそんなわけじゃ…」

澪(……)ニタァ


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:32:29.60 ID:v0UQeiMW0
澪「ほらほら梓、猫だぞー♪」フーリフーリ

猫「なー」

梓「や、やだあ!!」ヘタリ

律「おい澪、やめてやれよ…(私も猫と遊びたいなあ)」

澪「うわあ、猫が梓の背中に乗っちゃったー!」ノセッ

梓「やだぁ…」

澪「たーいへーんだー♪」グイグイ

猫「ぐろろろ」

梓「……ぅうー……」ジワッ

澪「!!」

律「あ、泣ーかしたー!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:36:35.95 ID:v0UQeiMW0
梓「ぅぅぅー…、グスッ、グスッ、ふぅぅぅうぅー…」ポロポロ

澪「えっと、えっと」オロオロ

律「せんせー!秋山さんが梓ちゃんを泣かしましたー!」

澪「わわわ私悪くないし!あ、梓が猫怖いくせに嘘つくから!私だってやられたし!!」

律「やられたら嫌なことはするなって先生がいってましたー」

澪「と、とにかく知らないから!私帰るから!」タタタタ

律「あ、逃げた。…ったく、しょーがねーなあ」ヒョイ

猫「あー」

梓「グスッ、うっく、うぅぅぅぅ…」ブルブル

律「ほら、猫どけたから泣きやみな、梓」

梓「グスッ、……うっんっ、ヒック」グシグシ


律(しっかしこの猫、なすがままだなあ)

猫「あーぉ」

律「……」ウズウズ サワッ

モフモフモフモフモフモフモフモフ

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:41:11.89 ID:v0UQeiMW0
―――


律「ミーちゃんどこから来たのかにゃあ?教えてほしいにゃあ♪」ナデナデ

猫「ごろごろ」

梓「…」ジー

律「お友達にゃ(チラ)あ……」サーッ

梓「どうぞ、お構いなく」

律「あ、梓ーーっ!!落ち着いたかあーー!?」

梓「(うるさっ)ハイ。ご迷惑をおかけしました」

梓「それにしても律先輩が猫好きだなんて…女の子みたいですね」クスッ

律「あたし女の子ですけどっ!?梓だって、猫が苦手なんて珍しいな」

梓「動物は、嫌いです。特に、私を裏切って、私を傷つけた猫は…」

梓「…じゃあ私はこれで。ありがとうございました」ペコリ タタタタ


律「梓、猫に辛い思い出があるのかな。…あ、猫ともう少し遊んでいこ」

律「って、いないし。まだパシャってなかったのになー…」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:47:05.77 ID:v0UQeiMW0
つぎのひ!


ドアガチャバタン

梓「お疲れ様です…あ、澪先輩」

澪「梓…」

梓澪「……」

澪「…その、昨日はゴメン。やりすぎた」

梓「別に怒ってないです」プクー

澪「露骨に怒ってますアピールしてるだろ」

梓「怒ってないです、威嚇です」プクー

澪「何それ可愛い…じゃなくて、仲直りしたいんだ。どうしたら機嫌直してくれる?」

梓「ぷふぅ。ホントに怒ってないですってば。私だってやってますから、おあいこです」

梓「でも澪先輩がそう言うなら、私の仲直りプレゼント、受け取ってもらえますか?」ゴソゴソ

澪「あ、ああ!もちろん!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:52:34.07 ID:v0UQeiMW0
梓「ありがとうございます。…これです!」コトッ

澪「ひっ、虫かご…」

梓「それ!その反応です!澪先輩、いくらなんでも虫を怖がりすぎます!」

梓「そのせいで私が楽しくなったり、先輩がハチに刺されたり、崖から落ちたりするんです!」

澪「なっ、あれは梓が私を!」

梓「そこで今回は虫を知ってもらいます。今までのやり方は澪先輩には刺激的過ぎました」

澪「無視か!!」

梓「はい、虫です。見てください澪先輩、おとなしい子ですから」

澪「…うん。…なんだ?白黒の…」

梓「アゲハの幼虫です。澪先輩にはこれを育ててもらおうと思いまして」

澪「えっ、ヤダ!虫なんか育てられない!」

梓(受け取るって言ったのに…)


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:56:15.40 ID:v0UQeiMW0
梓「…澪先輩。今やこの部活は虫と共にあります。想像してみてください…」

梓「お茶の時間、他の先輩方は虫の話題で盛り上がります」

梓「会話に参加できない澪先輩は早くお菓子を食べ終わって、残りの時間は何をしましょう?寝たふり?」

梓「軽音部にい辛くなった先輩は、皆が虫捕りの準備をする中、理由をつけて早く帰るようになります」

梓「でも誰もついて来ない、気づかない…だって、もう澪先輩なんていてもいなくても…」


澪「わかった!わかったからもうやめて!」

梓「わかればいいんです。クワガタ触れる先輩なら楽勝です!気楽に行きましょう!」

澪「そ、そうかな?」

梓「エサや水、基本的なことは今から教えます。わからなかったら私に聞いてくださいね」

梓「観察日記をつけるのもいいですね。経過もわかりますし」

澪「うう…でもここまでしなくても…別に私が死ぬわけじゃないし…」

梓「(この人は…)じゃあ、澪先輩がちゃんとお世話出来たら、
  先輩のために私が一つだけ言うこと聞きますよ。どうぞ無茶を言ってください」

澪「…そこまで言うなら」

梓「決まりですね♪」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 14:58:53.64 ID:v0UQeiMW0
―――


梓「先日、そんなことがありまして」

唯「…ねえ澪ちゃん、今から体育館裏に遊びにいこ?」ガタッ

澪「えっ」

梓「唯先輩!もう仲直りしましたから!」

唯「そっかあ。それはまた別の機会として澪ちゃん、今度幼虫さんみせてね?」ワクワク

澪「お前には絶対に見せない!」

唯「ちょっとかじるだけだってばあ///」

律「いやいや完全にアウトだから、それ」

紬「でも、部室で育ててもよかったんじゃないの?…唯ちゃんはいるけど」

梓「澪先輩へのプレゼントですから。それに」グルーリ

梓「…小さな虫かごを置くスペースすら惜しくなってきましたからね」

律「言われてみれば…掃除するしかないかー…?」

梓「みんなでやればあっという間です!ちゃっちゃとやってしまいましょう!」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:00:56.62 ID:v0UQeiMW0


ちゃっちゃ!


律「ふいーっ、だいぶ片付いたなあ」

唯「りっちゃーん、なんだか凄そうなの見つけたよー」ヨッコラセ

律「こ、これは…!なーんだ、ギターか」

紬「カビくさっ」

澪「OBの物かな?」

梓「かさばって邪魔だし、売っ払いましょうよ。ついでに他の楽器も全部」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:04:06.65 ID:v0UQeiMW0
アリガトウゴザイマシター


澪「いいのかな…?こんな額、みんなで貰っても」

紬「小銭でしょ?」

梓「まさか諭吉さんが100人近く貰えるなんて思いませんでしたね♪」

紬「だから小銭でしょ?」

律「梓、ずいぶん嬉しそうだなあ」

梓「だって、これだけあったら部室に温室と冷房設置できますよ!」

律「一人で全部使う気かこいつめー!私にも使わせろー!」ワシャワシャ

梓「こ、この金は誰にも渡しません!」バタバタ

唯「あ、私もあずにゃんと絡み合うー!」

アズニャーンコウビー イヤアアアアア ヤメロユイー ガシャーン ウフフ


澪「せめて部のために使えよ…あれ、私たちって何部だっけ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:18:13.62 ID:v0UQeiMW0
―――


ドアガチャ

梓「お疲れ様です」ドアバタン

シーン

梓(先輩たちは京都に修学旅行かあ…いいなあ)

梓(まだクワガタたちも動き出さないし、特にすることもないなあ)ギッ

梓「……」ボーッ

ギィギィ ギィギィ ピッ

梓「もしもし」

唯『あ、あずにゃーん?寂しがってるあずにゃんのために今からハラビロオナ』ピッ


梓「……全然針が進まない。今まではこんなとき、何してたっけ?」

梓(…帰ろう。澪先輩に預かった幼虫も見なきゃだし)ガタッ

ドアガチャ

純「お、やっぱりここかー。梓、今から憂の家に行かない?今日休んでたし、お見舞いにさ」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:21:10.35 ID:v0UQeiMW0
しばらく中断です

58 名前:>>53-54の間。コピペミス[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:53:45.55 ID:v0UQeiMW0
つぎのひ!


ドアガチャ

さわ子「お茶ちょうだーい!って、何か広くなったわね……あっ!楽器が無い!?」

梓「掃除しましたから。楽器は全部売っちゃいましたよ、邪魔だったので」

さわ子「」

紬「はい、お茶です先生。ケーキもありますよ♪」

さわ子「…買い戻して来いやああああああ!!!!」


梓「結局、残ったのは誰のかわからないギターの代金から楽器買い戻した分の差額だけ」

梓「…少ない」

律「短い夢だった…」フッ

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:56:02.72 ID:v0UQeiMW0
ひらさわけ!


ピンポーン ピポピポピポピポピポピーーーーーン ポーンピンポーン

純「出ない…寝てるのかな?」

梓「…勝手に入ろうか」

純「通報されても知らないよ?」

ドアガチャ

純「おじゃましまーす…」ソローリ

梓「鍵もかけずに出かけるなんて、無用心だね」

純「いやいや、こういうパターンは家主が死んでたりするんだよね」

梓「……あそこに倒れてる憂みたいに…?」タラリ

純「なーんて、…えっ」

憂「」シーン

純「ギャアアアアアアアア憂いいいいいい!!!!」

憂「…何」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 15:59:26.56 ID:v0UQeiMW0
純「もー脅かさないでよー!」

梓「さすがに私もあせったよ…ていうかあれだけ鳴らしたんだから出てよ」

憂「ごめん」

純「今日休んでたけど、調子悪いの?」

憂「ううん」

梓「ところでずっとうつ伏せで動かないけど、何かの擬態?」

憂「違う」

純「…テンション低いね」

憂「うん。お姉ちゃん、いない。私、退屈」

純(なぜカタコト)

憂「息めんどい」

梓「いつもの憂じゃない…」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:00:19.66 ID:v0UQeiMW0
―――


純「じゃあ私たち着替えとか取ってくるから!」

憂「また後でね!」

梓「なんだかんだでお泊りすることになってしまった」

純「実は私友達の家に泊まるのって初めてなんだよねー♪すっごい楽しみ」

純「それにしてもホント憂ってお姉ちゃん大好きっ子だよねー。お弁当まで作ってるんでしょ?」

梓(お弁当…ね)パカッ カチカチ

純「梓、何してんの?」

梓「ちょっと用心しておこうと思って」

純「ふーん…?」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:02:49.81 ID:v0UQeiMW0
またひらさわけ!


梓純「こんばんはー」

憂「いらっしゃーい♪ご飯はちょっとだけ待ってね?」

純「いいよ、こっちだって急に押しかけちゃったんだし」

憂「それもそうなんだけど、梓ちゃんからリクエストのメールが来てね?ほら」パカッ

~~~

From:義姉ちゃん
Sub:今日の夕食
本文:
用意してくれるのは嬉しいけど、
部外者もいるんだから虫は出さないでね?

~~~

純「部外者って何ですか…」シュン

憂「だから、材料なくてちょっと変な感じになっちゃうかもだけど、ゴメンネ?」

梓「ちょっと待って、ナチュラルにおかしいよね、その登録名」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:05:17.56 ID:v0UQeiMW0
憂「もうそろそろ炊ける、かな?」

純「スタンバイオッケーっす!」チンチン

憂「おかずはマシュマロ豆乳鍋とチョコカレー鍋、どっちがいい?」

純「食卓につくなり究極の二択!?」

梓「えっと、憂…どっちかじゃないとダメなの?」

憂「やだ、二人とも本気にしちゃって!冗談だってばー♪」

梓(ほっ)

純「う、憂ったら冗談きついなー?アハハ…」

憂「ちゃんと両方ともあるから♪」ゴトン

梓純「」

憂「では、いただきます!」パン!

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:34:09.20 ID:v0UQeiMW0
梓「……」モグモグ

純「…ウップ、ごめん、私ちょっとおなかいっぱいになってきたかも…憂?」

憂「残しちゃダメ、残しちゃダメ、残しちゃダメ、残しちゃ…」カタカタカタカタ

純(憂…体張ってるね)ホロリ


梓「意外といけるねこれ。二人とももう食べない?残り食べちゃうよ」カチャカチャ

憂「……!」アゼン

純「なん…だと…。梓、あんた普段何食べてんのよ…」

梓「んー。今週は親がいなかったから、ずっとご飯と昆虫ゼリーだったかな」モグモグ

憂「あ、梓ちゃん…!」ブワッ

純「虫にでもなる気かっ。そんなんだから梓はちびっこいんだよ…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:36:57.97 ID:v0UQeiMW0
憂「お風呂も入ったことだし、何しようか?」

梓「寝るには早いもんね。実はビデオ持ってきたんだけど…」

純「あ、見たい見たーい!!どんな奴?」

梓「色々。虫王、むしむしQ、クワガタ取り企画詰め合わせ、などなど。もちろんNHKも……交尾も」

純「ですよね」

憂「梓ちゃんって虫王はOKなんだ?」

梓「色々問題はあるとは思うんだけど…カッコイイから、ね」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:40:41.61 ID:v0UQeiMW0
純「なんか一気に退屈になったー!」グデー

梓「仕方ないなあ。じゃあ他の…」

ギィギィ ギィギィ

梓「げっ…唯先輩だ」

憂(あ、今の着信音って…)

憂「ゴマダラカミキリ?」

梓「正解。さすが憂は純と違ってわかってるね」

憂(…そっか♪)

梓「えっと…本文なしの動画ファイルだけ?って、いっぱい来るし」ギィギィ ギィギィ

純「あ、気になる。見せてー!」

憂「私も!」

梓「別にいいけど…」ピピッ


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:45:12.74 ID:v0UQeiMW0
唯『――てすてす。いけてるかな?えーと、平沢唯、桜ヶ丘高校の三年生です!』


憂「わあ、お姉ちゃんだ♪」バシッ

梓「なんか始まった。ていうか憂、携帯返して」

純「自己紹介から始まるとか、なんだか…」

憂「怪しいビデオみたいだね!」


唯『あずにゃんへ。なんでか電話が繋がらなくなったので代わりに動画で送ります』

唯『見ててね…』プチプチ シュル パサッ


純「ちょちょちょっ、なんかヤバくない?」


唯『今から、さっき捕まえたヨコヅナサシガメ』バシッ ピッ


憂「あっ」

梓「危うくセルフ拷問見せられる所だった…削除っと」カチカチ

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:46:40.68 ID:v0UQeiMW0

純「でもさあ真面目な話、よく軽音部続けてられるね?私だったらさっきので即逃げ出してる」

憂「純ちゃんひどーい!」

梓「まあ私も唯先輩のことはどちらかと言わなくても嫌いだし、よく逃げ出したくなるよ」

梓「でも、頭おかしくした責任があるしね…仕方ないかなって」

純「妹の前でよくもまあそこまで言えるもんだ」

憂「梓ちゃんったら、素直じゃないなあ。お姉ちゃんのこと大好きなくせに♪」

梓「ありえないから」

憂「でも結婚の約束もしたんだよね、義姉ちゃん?」

純「えっ、二人ってそういう関係なの!?詳しく教えて!」ドキドキ

梓「憂、怒るよ?純も。……もう!二人とも早く寝よう?こんな話してても面白くないよ!」ガバッ

純「あ、逃げた」

憂「ふふっ、今日はもうお終いにしよっか?電気消すね」パチン


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:51:20.54 ID:v0UQeiMW0
~~~


唯「あずにゃーん、あずにゃーん」

梓「その声は…唯先輩?どうしてこんなところに…」

唯「あずにゃん見て!私、あずにゃんが好きすぎて虫になっちゃった!」ワシャワシャ

梓「先輩…素敵…」キュン

唯「あずにゃんだって、ほら!」ワシャ

梓「わあ、私の手が毛深い前足に!それだけじゃない、足が増えてる!」

梓「六本の足があるってこんな気持ちだったんだっ」カサカサ カサカサ

唯「たくさん昆虫ゼリーを食べたかいがあったね!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:54:10.37 ID:v0UQeiMW0
唯「ねえ、あずにゃん………しよ?」ニュー

梓「そ、そんな…唯先輩に生殖器が…!」

唯「そう、私と本当の昆虫セックスをするの。やっと一つになれるね、梓」

梓「嬉しい…」グスッ


唯「絶対に放さないよ」ガシッ

梓「ああっ、先輩の力強い顎が私を押さえつけてる…」カサカサ ギチギチ

唯「ほら…私のお腹、背中と違って柔らかいでしょ」グニッグニッ

梓「はい…唯先輩のお腹が脈打ってるのがわかります…」ドキドキ

唯「じゃあ、行くからね。しっかり受け止めてね?」ニュウ プルプルプルプル

梓「ゃああっ!!先輩の生殖器凄く鋭いよおぉ!」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 16:59:34.71 ID:v0UQeiMW0
―数日後


梓「はあ、はあ、はあ…唯先輩、私、いっぱい卵産みますね…唯先輩?」

唯「」チーン

梓「死んでる…体力を使い果たしたんだ。一人でも頑張らなきゃ!」




梓「んんっ…ふぅ、んあっ…」ムニュウ ムニュウ

梓「ふう。私と唯先輩の子供…絶対に守らなきゃ」

梓「そうだ!ずっと抱えておけば安心だよね!」ペタペタ

梓「可愛い子供たち。元気に生まれてきてね♪」カサカサ


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:03:43.34 ID:v0UQeiMW0
―――


梓「お腹が…熱いっ!まさか!?」

カサカサ カサカサ カサカサ
 カサカサ カサカサ カサカサ

梓「う、生まれたあ…」ジワッ

梓「ここから、私の最期の仕事」

梓「はじめまして、子供たち。私はあなたたちの……」

梓「…ご飯だよ」

カサカサ カサカサカサ バリバリカサカサ
バリバリカサカサ カサカサ カサカサバリバリカサカサカサカサ

梓「ふふ…見てますか、唯先輩。みんな…あなたに、似て…食い、しん…坊…で…」

梓「」ガクッ


~Fin~
        製作:N○K

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:06:43.66 ID:v0UQeiMW0
~~~


梓「うわああああああーーーーーっ!!!!」ガバッ

純「な、何!?どうしたの梓!」ガバッ

梓「ハッ、ハッ、ハァ、ハァ……夢?」

梓「………………私が、あんな夢…」

純「大丈夫?梓、怖い夢見たの?」

梓「……」スウゥゥッ

梓「うわああああああああああ!!!」ガバッボスッゴロゴロゴロ

純「」ビクッ

梓「ああああああああああ」ダダダダダ

梓「ふんっ!ふんっ!」ガン!ガン!ガン!ガン!


純「梓、あずさぁーっ!やだよお!しっかりしてよお!!」ポロポロ

憂「ふわぁ…梓ちゃん、朝から元気だね…」


梓「ていうか何の虫なのっ!?」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:08:53.98 ID:v0UQeiMW0
梓「……」

憂「はい、お水。落ち着いた?梓ちゃん」

梓「うん。ありがとう」

純「ホントにびっくりしたんだからね…梓が変になっちゃったのかって」

憂「純ちゃん大泣きしてたねー。それで、なんであんな発狂してたの?」

梓「…変な、夢見た」

純「へえ。どんな?」

梓「…虫になって、虫の唯先輩と交尾して最後は子供に食べられる夢」ボソッ

憂「キャー♪」

純「なんかゴメン、梓ゴメン」

梓「二人が昨日変なこと言うからだよー…」ムスッ

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:12:10.47 ID:v0UQeiMW0
―――


憂「お姉ちゃん言ってたよ。あずにゃん分が足りない、って」

梓「逃げようかな…」

「あーずにゃん!」ガシッ

梓「ひぃっ!ゆゆ唯せんぱ…誰このミイラっ!?」

純「不審者だー!」

憂「梓ちゃん今助けるよ!……シッ!」シュッ

唯「酷いなあ、私だyごはあっ」ドサッ

梓「あぎゅっ」

純「見事な延髄切り…梓も巻き添え食らってるけど」

梓「」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:14:41.71 ID:v0UQeiMW0
憂「ごめんねお姉ちゃん、気づかなくって」

唯「憂がこの格好にしたんでしょー?ドジなんだからあ」

憂「だってお姉ちゃん、帰ってきたとき全身が腫れ上がっててグロかったんだもん」

唯「てへへ、やりすぎました♪」ペロ

純(何やったんだろう…)

梓「」

唯「あ、そうだ。あずにゃん貰ってくね」

憂「断らなくても梓ちゃんはお姉ちゃんのものでしょ?」

唯「そでした!じゃあね、二人とも!」グイッ

梓「」ズルズル

憂「おさわりは厳禁だよー!」

純「…いっつもあんな感じなの?」

憂「うん♪可愛いでしょ?」

純「何が?」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:20:06.07 ID:v0UQeiMW0

梓「………はっ!?」

唯「あはっ、あずにゃんおはよー♪」

梓「唯先輩…。ここは…」

律「やっと起きたかあ。一週間も眠ってたんだぞ?」

紬「もう目を覚まさないのかと思った…」グスッ

梓「私…そんなに長い間」

澪「おまえら変なところで連携するなよ…梓が信じてるだろうが」

梓「え…それじゃあ何日経ったんですか?今何曜日ですか?」

唯「月曜日だよっ!」

梓「やっぱり一週間経ってるんだ!!どうしよう!」

律澪「落ち着けっ」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:23:31.73 ID:v0UQeiMW0
紬「では改めて、今日のお菓子はお土産の生八ツ橋よー♪」

梓「定番ですね。超ありがたいです」

唯「虫のアメとかは売ってなかったんだよね。ごめんね?あずにゃん」モグモグ

澪「虫といえば梓、この前の約束なんだけど。修学旅行の間、考えてたんだ」

律「こいつ、修学旅行の間中ずっと悩んでたんだぜー?」

澪「だって、自分で考えるの苦手だし」

紬「結局みんなで考えようって話になってね?」

梓「澪先輩がいいなら構いませんけど…」

澪「話し合いの結果、梓には猫嫌いを治してもらうことになった」

梓「へー…って、ええええっ!?」

律(お約束だなあ)

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:32:25.01 ID:v0UQeiMW0
梓「無理無理不可能できませんっ!猫は大嫌いなのに!」

澪「何でもするって言っただろ?約束は守らなきゃな」

梓「確かにそうですけど…」

唯「別に直さなくてもいいよ、あずにゃん。私もあずにゃんを泣かしてみたいし!」

紬「私、ナマイキな後輩をいじめるのが夢だったのー♪」

梓(冗談に聞こえない…)

澪「私だって虫の苦手を治そうとしてるんだぞ?」

律「へえー、梓ちゃんってば澪ちゃん以下のヘタレなんだー?キャワイー♪」

梓「なっ…!やってやるです!!」

律「よーし、その意気だ!」

唯(簡単に乗せられちゃうあずにゃん可愛い…)

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:35:05.88 ID:v0UQeiMW0
梓「…でも、期待はしないでください」

澪「え?」

梓「私と猫は永遠に分かり合えないだろうと思っていますから」

律「梓…何があったんだ?」

梓「ごめんなさい、今は…言いたくありません。でもいつか必ずお話しします」

唯「あずにゃん…辛いことがあったんだね」

梓「いえ、それにいつまでも過去に縛られていてはダメですよね!」

律「そうだぞ梓!そんな辛い思い出忘れちまえー!」

梓「頑張ります!あ、澪先輩が幼虫を育てるのが先ですからね?」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:42:05.15 ID:v0UQeiMW0
なかのけ!


梓(大変なことになってしまった)

梓(澪先輩の幼虫ももう終齢まで育ってるし、成虫になるのも時間の問題…)

梓「…腹をくくれ中野梓、お前はトンボだ、不退転だ」

梓(あ、でも実際にくくったらちぎれちゃったんだよね、トンボ)

梓「じゃなくて。…まずは徐々に慣らしていかないと」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:49:04.28 ID:v0UQeiMW0
ファンシーショップ!


ガヤガヤ カワイー

梓「猫、グッズ…」

梓(なんで本物を飼わないんだろう。飼えないにしても、ぬいぐるみとか見た目が全然違うのに)

梓「私にはわからない…律先輩が私から隠れる理由も」

律「」

律「こ、これは、そう弟!弟に買うために来ただけだからっ!!」

梓「落ち着いて下さい、それはそれでアレです」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:50:18.18 ID:v0UQeiMW0
梓「律先輩は身も心も少年だと思ってたのに…最近イメージ崩壊です」ハァ

律「女だから別にいいだろ!女の子なんだから!わたくし女の子っ!」

律「そういう梓だって。何か買いに来たんだろ?」

梓「勉強の一環です。猫グッズ買ったらさっさと帰ります」

梓「よくわかんないし、この辺のちっこいのでいいや」チャラ

律「おっと!そんなんじゃダメダメですわ梓ちゅわん。ゼーンゼン可愛くない!」

律「せっかくだからこのりっちゃんが梓のために素敵なのをチョイスしてやろう!」

梓(別に何だっていいんだけどなあ…)

律「小物の入門編としてはー…このキーホルダーだな、こっちのも目立つし…」


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 17:58:27.31 ID:v0UQeiMW0
つぎのひ!


梓(…結局色々買わされてしまった。まあいいや、昨日買った本読もっと)ペラッ

「中野さーん、聞きたいことが…あれ?可愛いキーホルダーつけてるね」
「ほら、あの店のじゃない?中野さん行ったんだ」

梓「ちょっと昨日、ね(何この食いつき…)」

「よく見るとストラップもじゃん!猫好きなんだ、意外ー!」

梓「そういうわけじゃないけど…」

「私いい店知ってるんだけど、今度教えてあげる!」

梓「えっ?ちょっとあの」


憂「梓ちゃんがカゴメカゴメされてるね、純ちゃん」

純「梓を置いてどんどん話が勝手に進んでいってる…恐るべき猫グッズの魔力」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:02:53.59 ID:v0UQeiMW0
梓「まさか今週も別の店で買うことになるなんて…」

梓「私の意思に関係なく猫グッズが増えていく…財布はそれに反比例…うう」

カシャカシャカシャカシャ ピッ

梓「はい、澪先輩?」

澪『梓ぁ、大変なんだ!幼虫が!エカテリーナが病気かも知れない!』

梓「え!?何があったんですか!詳しく教えて下さい!」

澪『葉っぱだって洗ってたのに…ううっ、どうしたらいいかわからないよお…』

梓「今から向かいますから、落ち着いて下さい!」


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:05:09.85 ID:v0UQeiMW0
あきやまけ!


梓「それで、どうしたんですか澪先輩?」

澪「フンが…フンが変なんだ。今までのより多いし、水っぽくて」

澪「もしかして、お腹壊したのか、って…」グスッ

梓「……」

澪「私、知らない間に悪いものを食べさせたのかもって不安で…梓、大丈夫だよな!?」

梓「…澪先輩、大丈夫ですよ」ニコッ

澪「え?」

梓「この子は成虫になるための最後の段階に入ろうとしています」

梓「そのフンは準備のために要らないものを捨てたんです。お腹を壊したわけじゃありません」

澪「…どういうことなんだ、梓?」

梓「サナギになるんです!」

澪「……!!」

梓「早速準備してあげてください!」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:07:45.29 ID:v0UQeiMW0
―――


梓「…サナギになりましたね。ポジションも完璧です」

澪「あとは信じて待つだけ、か」

梓「…突然ですが澪先輩、チョウの飼育は子供達にとってポピュラーでしたが、
  同時にトラウマの元でもありました。なぜだかわかりますか?」

澪「ううん…わからない」

梓「これから話すことは、是非澪先輩に聞いてほしい、よくある子供とチョウの話です」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:12:33.14 ID:v0UQeiMW0
梓「どこにでもいる小学生。彼らは澪先輩と同じようにチョウを育てていました」

梓「知識がないながらにおっかなびっくり、でも一生懸命愛情をかけて…ね」

梓「手塩にかけて育てた幼虫はやがてサナギとなり、子供達はまだかまだかと待ちわびます」

梓「しかし、あれ…おかしいな。なんだかサナギの色が悪くなってきたぞ。動くこともなくなった」

澪「……」ゴクリ

梓「違和感を覚えながらも待ちに待った二週間。虫かごを覗いた子供達は驚きます」


梓「…だって、サナギから出てきたのは、ハチ、だったのだから…」


澪「ひいいいいぃぃぃ!!」ブルブル

梓「要は、油断は出来ないって話です。これで期待もひとしおでしょう?」

澪「……あ、梓ぁ…私のはハチになったりしないよな?な?」ウルウル

梓「大丈夫ですよ、澪先輩。そのための防虫シートです」

梓「それに、私が卵から見てて、澪先輩がずっと育てたんですから」

澪「…そっか、そうだな!」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:17:00.66 ID:v0UQeiMW0
澪「そういえば、ふと思い出したんだけど、クリスマスに」

梓「」ビクッ

澪「…梓?」

梓「な、なんでもないです。続けて下さい」

澪「あの時、和にクワガタをプレゼントしていたけど、あれはどうなったんだ?」

梓「ああ。あれはですね…何も問題がないんです。困るぐらいに」

梓「一度様子を見させてもらったんですけど、環境に世話。和先輩は完璧過ぎます…」

梓「私から教えるようなことは何もなくて。正直ちょっと残念です」

澪「そうなんだ…」

梓「その点澪先輩は後輩みたいで教えがいがあります」

梓「…一度私のこと、梓先輩、って呼んでみませんか?」

澪「調子に乗るなっ」ポカッ

梓「あたっ」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:21:42.99 ID:v0UQeiMW0
梓「おじゃましましたー」ドアバタン

梓(…そういえば家にもカブトのサナギがいくらかいたっけ。久々に様子を見てみよっと)


律「おーす。またチョウの世話かー?」

梓「あ、律先輩。澪先輩に会いに来たんですか?」

律「ちょっと様子を見に、な。でも必要なさそうだな」

梓「そうですか…?あっそうだ。律先輩、またカブト戦わせましょうね!」

律「ん、どしたー急に?」

梓「サナギが家にあるんですけど、そろそろ羽化するころだと思ったので」

梓「私が育てたやつだから、今年のはサイズが期待できますよ!」

律「へえー。もし成虫になったら真っ先に私に見せろよー?んで戦わせよう!約束な!」

梓「ハイ!」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 18:29:37.97 ID:v0UQeiMW0
梓「ただいまー」ドアガチャ

梓(最近遊んでばっかりだったもんね。おろそかにしちゃいけないよ)パチン

梓「みんなごめんねー。…あれ(ハエが多い?)」

梓(発生源は、カブト…まさか!?)ガパッ

梓「……病気、腐ってる、…成虫は、羽化不全……」

梓「…全滅」

梓「約束、したのに……」

グスッ、グスッ…

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 19:35:28.37 ID:v0UQeiMW0
つぎのひ!


梓「……私のバカ」

梓(律先輩、怒るかな…今日は部室、行きたくないなあ)

梓「…」ボケー

純「今日ずっと死んでるなあ、梓」

憂「だねー」

梓「…」ガサゴソ ジョキジョキ

純「お、梓がおもむろに空のペットボトルにハサミを入れました」

梓「…」ビーッ ペタペタ

憂「上半分をひっくり返してまたくっつけたね。何か作ってるみたい」

梓「…」ガタッ

憂「あっ、どこかに行くみたい。追いかけようよ」

純「これから授業なのに?」

憂「梓ちゃんが何か悩んでるかも知れないのに、純ちゃんは梓ちゃんが大切じゃないのっ!?」

純(じゃあ何か言葉かけてあげようよ…)

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 19:39:53.02 ID:v0UQeiMW0
―――


梓「……」ジーッ

純「原っぱにさっきのを置いて、はや一時間。そういや中に何入れたのかな」コソコソ

憂「脂身だよ。罠を作ってたんだねー」コソコソ

梓「……捕れた」ヒョイ

純「なんか捕れたみたいだけど…見えない」

憂「私単眼鏡持ってるから見てみるね?……あ、ハンミョウだ!」

純「ハンミョウって?…あ、どっか行くみたい。追いかけよう!」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 19:44:23.95 ID:v0UQeiMW0
梓「…」トコトコ ピタ トコトコ

純「何やってんの私ら、じゃなくて梓」コソコソ

憂「ここからじゃよく見えないけど、たぶんハンミョウについていってる」コソコソ

純「へえ。なんでそんなことすんの?」

憂「ハンミョウってね、近づくと少し離れた所に飛んで、こっちを向くの」

憂「その様子が「こっちに来て」って言ってるように見えるから「道標」とも呼ばれるんだって」

憂「やっぱり梓ちゃん、悩んでるのかもね…」

純「梓…」

梓「…」トコトコ

ブーン

梓「あっ、待って!」タタッ

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 19:50:09.17 ID:v0UQeiMW0
純「水臭いよ梓、虫なんかに頼っちゃって…私たちが梓の力になってあげないとね」

憂「純ちゃん…そうだね。だって私たち友達だもん!」

純「…ところでさ。梓がいなくなったんだけど…どこ行ったかわかる?」

憂「さあ?」

純「ていうか、ここ、どこだろうね?」

憂「ねー?」

純「……」


―――


タタタタ

梓「ハア、ハア、ハア…(完全に見失っちゃった)…あっ」

梓「学校…戻ってきたんだ。ここに行け、ってこと…だよね」

梓「…部室行こう」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 19:56:37.90 ID:v0UQeiMW0
梓(もうすぐ放課後だ。先輩たちが来る)

梓(…気が重い。律先輩、怒るだろうなあ。私だったら一日は口きかないもん)

梓(絶交されたらどうしよう。律先輩が来たら真っ先に謝らなきゃ…)

タタタタ ドアガチャ

唯「あ!あずにゃ―」

梓「ごめんなさいっ!」バッ

唯「よくわからないけど私傷ついたっ!」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:00:21.09 ID:v0UQeiMW0
梓「……」ズーン

梓(もうだめだ…私は誰にでも謝るペコビッチだってみんなに思われるんだ…)

梓(こんな軽い女じゃもう律先輩に許してもらえない…)

唯「どしたのあずにゃん、元気ないねー。そんなんじゃ卵産めないよ?」

梓「唯先輩には関係ないことです…」

唯「ふーん。そっかあ」


チックタックチックタック


梓(やっぱり、帰ろうかな…)

唯「あずにゃん見て見てー!」

梓「…?俯せに寝そべって何を…」

唯「ふ、むむ…っと。ハネカクシっ!」

梓「……フフッ、唯先輩パンツ丸出しになってるじゃないですか」

唯「あはっ!あずにゃん、やっと笑ったあ!」

梓「え?」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:02:58.73 ID:v0UQeiMW0
唯「あずにゃんずっと辛そうで、私も辛かったよお」

梓「……」

唯「私、嫌がる姿も、脅える姿も、泣き叫ぶ姿も大好きだけど…落ち込む姿なんて見たくないよ」

唯「何があったか話してくれなくてもいいけどさ、慰めるくらいはさせてよ、ね?」

唯「だってあずにゃんのこと、大好きだもん」

梓「唯先輩…」

唯「ほら、おいで?」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:08:21.39 ID:v0UQeiMW0
ドアガチャ

律「スマン遅くなった!掃除…」

澪「まったく、律のせいだぞ!この前m…」

紬「すぐにお茶を…」


唯梓「……」ヒシッ


律澪「何があったっ!?!?!?」

紬「お茶入れてる場合じゃねえ!お赤飯炊かなくちゃっ!!」ダッ

唯「…」クルッ

律(ん?唯がこっち向いた)

唯「…きひっ♪」ニチャア

律(何その邪悪な笑顔!?)

梓(唯先輩…)ギュッ

唯「よしよしあずにゃん、怖くないよ…ひひっ」ナデナデ シュルッ ヌガシヌガシ

律「梓逃げてーー!!」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:13:08.49 ID:v0UQeiMW0
―――


唯「いててて…」ヒリヒリ

梓「体まで許した覚えはないです」

紬「心は許しちゃったんだ?」ニコニコ

梓「揚げ足取らないでください。眉毛細くしますよ」

律「それで、なんで梓はあんな凶行に走ったんだ?」

梓「あっ…あああああ!!律先輩ごめんなさい!忘れてましたごめんなさい!」

律「私への無茶振り多くない!?」

梓「この前言ってたカブトたち、全滅させてしまいました…ごめんなさい」

律「あーそっか…、残念だなあ。梓も、残念だったな」

梓「怒って、ないんですか…?」

律「怒るも何も、死んじゃったんなら仕方ないさ。それに、大事にしてた梓のほうが辛いだろ?」

梓「でも、そんな…約束やぶっちゃったし、その」ジワッ

律「ホントに怒ってないから!ホントホント!(この温度差が逆に申し訳ない…)」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:16:46.78 ID:v0UQeiMW0
かえりみち!


トボトボ

梓「律先輩はああ言ったけど、やっぱりお詫びに何か埋め合わせをしたい…」

梓「でも、何をしたらいいんだろう…」

リーリーリーリー リーリーリーリー

梓「ムギ先輩から…?」ピッ

紬『話は聞かせてもらったわ!私に任せて!』

梓「通報してもいいですか?」

紬『待って待って、埋め合わせにいい話があるの!』

梓「はあ…その話って?」

紬「蛍狩り!それで何か準備が必要なのかちょうど梓ちゃんに聞こうと思ってたの」


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:20:23.94 ID:v0UQeiMW0
梓「虫除けとか時間を潰す道具とか…特にコレといったものは必要ないと思いますけど」

梓「…それにしても蛍狩り、ですか」

紬『そう!この前学校の掲示板で見つけて、ずっと気になってたの』

紬『本当は私がみんなを誘った後、唯ちゃんと二人きりにして情事を覗くつもりだったんだけど』

紬『今日はいいもの見せてもらったから』

梓「(聞かなかったことにしよう)…でも、見直しました」

紬『何が?』

梓「ムギ先輩って、お金だけが取り柄と思ってたけど、いいところもあるんだなって」

紬『実はそれ言われるたびに結構傷ついてるの♪』

梓「じゃあ早速他の先輩を誘ってみます。ムギ先輩、ありがとうございました!」

紬『いえいえ♪じゃあ、またね梓ちゃん』ピッ


梓「…よし、まず律先輩から」カチカチ

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:25:46.27 ID:v0UQeiMW0
ほたるがり!


唯「おーい!お待たせーー!」タタタタ

律「唯ー!今日も最後だぞー!」

唯「ヒーローは遅れて登場するものですっ」

澪「まったく…唯だけ集合時間早く教えた方がいいんじゃないのか?」

律「それにしても以外だな、ムギと梓がこんなこと企画してたなんて」

唯「珍しい組み合わせだよねー?」

梓「ほとんどムギ先輩の企画なんですけどね。
  先日空気を悪くしてしまったお詫びも兼ねて協力させてもらいました」

紬「…梓ちゃん?」ボソッ

梓「すいません、でもさすがに悪いですから」ボソボソ

梓「それじゃあ皆さん、行きましょうか。少し歩きますよ」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:55:10.00 ID:v0UQeiMW0
律「お、でっけートンボ」

紬「オニヤンマね。この時期に見られるなんて珍しい…」

梓「オニヤンマってホントカッコイイですよね。シオヤアブの次にカッコイイです!」

澪「トンボはともかく、あの不気味なアブが格好いいってのがわからない…」

唯「トンボさんのしっぽをねぶるとおいしいって憂が言ってた!!」タタタタ

梓「ふふ、唯先輩。がむしゃらに追いかけたってトンボは捕まりませんよ?蜘蛛の巣で網を作らなきゃ」

律「いや、普通の網使えよ。ていうか指クルクルしたら道具もいらないし」

紬「貧乏人の知恵ってすごい!」

唯「でも私はこの早さに打ち勝ちたいんだよ!」バタバタ

梓「あ、わかりますそれ!」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 20:59:08.52 ID:v0UQeiMW0
澪「トンボなんか追っかけたって楽しくないだろ?」

梓「そうじゃなくて。ほら、木の枝使って…律先輩もよくやりましたよね?トンボ切り」

律「えっなんで同意求めるの」

梓「トンボを打ち落とすと達成感です!首を落としたらくるくる回りながら落下するんですよね♪」

唯「…あずにゃんのそういう残酷なところ、嫌いじゃないよ///」パクッシガシガ

澪「聞こえない聞こえない聞こえない…」

律「梓…本当に虫好きか?」

梓「もちろんですよ!私だって子供じゃないんだから、そんな可哀相なこと中3でやめましたよ!」

律「わりと最近じゃねーかっ!」

唯「なんか苦しょっぱい」ジュルジュル

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:03:17.22 ID:v0UQeiMW0
紬「ここがその場所のはず、なんだけど…」

唯「ホタルさんいないね」

梓「まだ夕方ですから。適当に時間潰しましょう」

律「ちょっと早く来すぎちゃったなー。どうする?」

澪「私のポエム朗読会とかどうかなっ?」

唯「ハリガネムシ捕り競争しようよ!」

梓「マニアック過ぎます!それに、私たちでやったら付近のハラビロが全滅します」

澪「大切なあなたにカラメルソース!」

唯「澪ちゃんうるさい」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:07:58.53 ID:v0UQeiMW0
律「アハハ、決めるまでに夜になりそうだな」

紬「それじゃあお茶でもしながらゆっくり考えましょう?いろいろ持ってきたの!」バサッ ドン!

梓「結局いつもの部活ですね」

唯「いやいや、お菓子が無尽蔵という違いがあるのだよあずにゃん君」ムグムグ

律「お前だけだろ…」

紬「唯ちゃんにお菓子をあげるのがもったいなく感じてきたわ♪」

カシマシカシマシ



澪「―あなたの火加減で美味しくなるの!」キリッ

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:12:18.95 ID:v0UQeiMW0
律「すっかり日も落ちたな。もうそろそろかな?」

紬「ここはホタルの有名スポットって聞いたけど、ほとんど人がいないね…」

澪「何かイベントがあるわけではないし、こんなものじゃないか?」

梓「そうですね。それに、ホタルに興味を持つ人が減ってると思います。…本当に」

梓「ホタルは年々数が減っている虫の一つですが」

梓「そんな虫たちが消えるより早く、虫を好きな人が消えるかも知れないですね」

律「…」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:19:00.06 ID:v0UQeiMW0
ボウッ…

唯「あっ、光ってるー!あっちも!」

律「ホタルを直に見るなんて、何年ぶりだろ」

澪「昔、見たよな。二人でさ」

紬「綺麗…」



梓「……」

梓「…だからこそ、みなさんが虫を好きでいてくれて…みなさんに出会えて、よかったです」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:21:06.13 ID:v0UQeiMW0
梓「先輩たちと出会ってから」

梓「沢山の人の前でライブをしました。初めてクリスマスパーティに呼ばれました」

梓「先輩との約束のおかげで友達も出来ました」

梓「そして、先輩たちのおかげで」

梓「毎日おいしいお菓子が食べられます。楽しくお喋り出来ます。一緒に虫の世話が出来ます」

梓「私が思っていたより、ずっとずっと楽しい、日々が送れました」


梓「…私、頑張ります。先輩たちのおかげで、一人でも私、頑張れます」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:29:50.64 ID:v0UQeiMW0
律「おいおい、なんだか今が今生の別れみたいな言い方だなー?」

澪「今更大学へ行ったからサヨナラ、なんて言わせないぞ。
  梓には散々怖い目に合わされたんだ、責任とらせてやる!」

律「そうそう、おばさんになっても婆さんになっても無理やりにでもつるんでやるからな!」

唯「ちょっと離れたぐらいじゃあずにゃんへの気持ちは揺るがないよー!」

紬「二人が結婚するの待ってるんだから♪」

澪「だって、私たちは…ただの先輩後輩じゃないだろう?」

唯「時間だってまだまだいっぱいあるよ!」

梓「皆さん…」


梓(今日のホタル…忘れられない、な…)

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:32:45.22 ID:v0UQeiMW0
梓(今なら……)

梓「…あのっ!」

律「梓?」

唯「急にどしたのあずにゃん?」

梓「決心がつきました。私の昔の話…猫の話を、聞いて、くれますか?」

唯紬「聞きたーい♪」

律「そっか、話してくれるんだな」

澪「梓が話したいなら、聞かない理由はないよ」

梓「ありがとうございます。話せば長くなりますが…」


梓「私は小学生の頃、ある野良猫を可愛がっていました。その子も私に甘えてくれていた、と思います」

梓「言葉は通じ合わなくても、お互いわかりあえていると信じていました」

梓「あの日が来るまでは…」モワモワ

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:38:03.84 ID:v0UQeiMW0
~~~


梓「ミケ!おいでー!!」

猫「ニャーン」トトト

梓「えへへー。今日はお前に友達を紹介するよ!…ほら、ヒラタのアントニオ!」モゾモゾ

梓「大きいでしょ!とっても強いんだよ?今日もコクワ殺したからね!」

梓「オレアントニオ!ヨロシクナ!」フリフリ

猫「…」クンクン

梓「気に入ってくれた?じゃあ仲良しの証にー、しっぽイヤリングー♪」ギュッ

猫「!!フギャーッ!」バリッ

梓「きゃっ!!………痛いよお」ジワッ

猫「ウァーオ」フーッ

梓「なんで…ひどいよ…グスッ……うっく、うわああーーーん!!ぁーーん!!」

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:39:40.61 ID:v0UQeiMW0
~~~


梓「私は猫に恐怖を覚えました。どれだけ仲良くしていても、奴らは平気で裏切ります」

律「えっ」

梓「悲劇は続きます。まだ幼かった私は、愚かにもそれを間違いだと信じて疑いませんでした」


~~~


梓「…グスッ(怖いけど仲直り、しなくちゃ)…ミケ、ミケ?仲直りしようよ」

猫「ウムァムォ」パキパキ

梓「…ねえミケ、何食べてるの?」

猫「ペッ」ポト

梓「………うそ……アントニオ…?」

梓「いやああああああっ!!!!」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:42:17.49 ID:v0UQeiMW0
~~~


梓「…そうして、私は猫を嫌うようにになりました」

梓「今でも猫を見るたび傷がうずきます…治ってるけど」

律「えっ……えっ?」

唯「あずにゃん…辛かったね。私にはいくらでもヒラタイヤリングしていいからね?」ムラムラ

紬「何言ってんだコイツ」

梓「……」

律(どうしよう、どう反応していいかわからない。…ていうか)

澪「今の話、梓が100パーセント悪いだろ。猫怒るに決まってるよ」

律「言っちゃったー!」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:44:45.54 ID:v0UQeiMW0
梓「はあ!?私の悲しみがわからないんですか!?どっちが悪いとかじゃなく今は泣く場面でしょ!」

梓「どんだけ空気読めないんですか澪先輩は!だからぼっちなんですよ!」

澪「あ、梓だってぼっちの癖に!!」

梓「違いますー!私はクラスにも友達がいますー!」

唯「ねえねえあずにゃん見て見てー!唯ホタル!」ボワー

澪「ひいっ!唯の顔が緑色に光ってる!?」

梓「何バカなことやってるんですか!さっさと吐き出して逃がして下さいっ!」

唯「えー?このままだとみんな食べちゃうよお。あずにゃんとってー?」ンアッ

梓「取らせるぐらいなら最初から食べないで下さいよ…ていうか何匹いるんですか」スッ

唯「かかったな!!」パクッ チュバチュバ

梓「指が抜けないっ!?」グイグイ

紬「いいぞ!そのまま犯っちまえ!!」

唯「(ガシッ)あずにゃんのみーずはあーまいぞー♪」レロォ ウゾウゾ

梓「ホタルの民族大移動!?」ググググ


律「…あはは、結局いつもの軽音部だな……はぁ」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:46:44.66 ID:v0UQeiMW0
―――


ザッザッ ポンポン

梓「ごめんね。…次は虫かご、洗わないとね。ダニついちゃってるから熱湯も使って」

カシャカシャカシャカシャ

梓「あ、澪先輩からだ」

~~~

From:澪センパイ
Sub:
本文:
今日、エカテリーナが成虫になってた。寝ている間に羽化したみたい。
本当は梓にも見せたかったんだけど、早く外に出してやりたくて、逃がしてしまったんだ、ゴメン。

でも、羽化したときは本当に嬉しかった。
梓のおかげで虫を少しは好きになれるかも知れない。ありがとう。

~~~

梓「羽化、したんだ。よかった…」

梓「…おめでとうございます。あとは、私が約束を果たす番ですね、と」カチカチ

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:47:56.66 ID:v0UQeiMW0
あきやまけ!


澪「……からっぽの、虫かご」

澪「…もう少しだけ、置いておこう…かな」コツッ

ボクハキレイナムシノヨッオッニッ イキタインダサリゲナク♪

澪「梓だ。こんな時間に何だろう」ピッ

梓『澪先輩!今からそっち行っていいですかっ?見せたいものがあるんです!』

澪「いいけど…何?」

梓『羽化直前のアブラゼミ!キレイです!感動モノです!』

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:48:09.69 ID:v0UQeiMW0
澪(セ、セミ…いや、梓の厚意を無下にしたくないし、今の私なら…!)

澪「…わかった、持ってきて。私も見るよ」ドアガチャ

梓「じゃあ早速カーテンにとめて鑑賞しましょう!」トタトタ

澪「早っ!あ、そこ本積んでるから足元気をつけて」

梓「えっ?」ガッ

梓「あっ――」


グチャ


澪「…虫なんて嫌いだ」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:49:49.31 ID:v0UQeiMW0
おひるやすみ!


「じゃあ梓、今日の放課後だからね!」

梓「うん、またね。…さてと」ペラッ

純「梓ー、何読んでんのー?ん、ハウツー猫の…」

梓「な、なんでもないよ!ていうか誰?」ガサゴソ

純「あの頃の二人に逆戻り!?」

憂「梓ちゃん、さっき何の話してたの?」

梓「ああ、また買い物のお誘い。部活もないからいいかなって」

憂「そっか、試験期間は部活できないもんね」

純「そういや梓の部活…えっと」

梓「昆虫部」

純「そう、昆虫部の人たちは遊んでばっかりに思えるんだけど…大丈夫なの?あんた含めて」

梓「今日勉強会みたい。その辺やっぱり受験生だよね。私は成績いいし大丈夫だけど」

憂「お姉ちゃんだって!最近勉強頑張ってるんだよ?」

憂「中間テストは全部満点だったし、この前も…」モワモワ

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:50:00.71 ID:v0UQeiMW0
~~~


さわ子「進路は…へえ、理系の超名門じゃない。てっきりワハ〇本舗目指してるのかと思ってたわ」

唯「私が虫を食べるのは芸じゃなくて愛の使命ですから」キリッ

さわ子「ま、今の唯ちゃんの成績なら十分狙えるから、とめる理由はないわね」

憂「お姉ちゃんカッコイイ!」

唯「…なんで憂がここにいるの?」


~~~


憂「なんてことがあったんだあ♪」

梓「へ、へえ…唯先輩頑張ってるんだ(やばい、先輩は本気だ)」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:52:15.03 ID:v0UQeiMW0

梓「…あ」

唯「……」サラサラ カキカキ

憂「ね?」

梓(でも、あれ…蝶?)

唯「……」ペリペリ ペロッ

純「うわっ、なんかグロいことしてる」

憂「最近は食べる前に分解してるの!観察だって」

梓(私いつか殺されるかも…)

唯「…」サラサラ


梓(でも先輩たち、頑張ってるんだよね)

梓(…私だって!)

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:53:32.05 ID:v0UQeiMW0
梓「ただ、こっちの方向には頑張って欲しくなかったな…」ハァ

梓「私、唯先輩に虫の良さを教育したことは失敗だと思ってるんだ」

梓「唯先輩には人を愛するように虫を愛して欲しかっただけなのに…」

純「いや、その前提からすでにおかしいから」

梓「ほんと失敗。これからの人生における大きな失敗ワースト3には入るぐらいの」

憂「あはは、大袈裟だよー」

梓「最近「あずにゃんが昆虫じゃないなんておかしい」とかブツブツ独り言繰り返してて怖い」

憂「家でもよく言ってるよ!他にも「産卵管ペロペロしたい」とか「寄生されて操られたい」とか」

梓「頼むからあなたのお姉ちゃんを病院に連れていって」

憂「梓ちゃん可愛いから仕方ないよー♪」

梓「仕方ないで私を危険に晒さないで。ていうかもはや私の何に魅力を感じるのかわからないんだけど」

憂「お姉ちゃんって感性が独特で可愛いよね!」

梓「なんで今の流れでその結論に落ち着いたの!?」


純(会話が高度すぎてついていけない…)

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:53:54.35 ID:v0UQeiMW0
憂「そういえば梓ちゃん。期末が終わったら夏休みだけど、今年もお姉ちゃんたちと合宿行くの?」

梓「まだ決まってはいないけど…きっと二日三日行くことになると思うよ」

梓「…なんだかんだで、みんな遊びたいだろうから。私含めて、ね」

憂「あはは、そうかもね」

純「あーそれで思い出した。私、旅行に行くんだけど、
  おばあちゃんがまだ風邪で預けられないんだよね…猫」

梓「あっ…」

憂「そろそろおばあちゃんの心配してあげたほうがいいかもね♪」

純「まあいい加減一人にしても大丈夫だとは思うんだけど…」

梓「……」


梓「あの、さ。純。私に――」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 21:54:53.27 ID:v0UQeiMW0
―――


「……」

梓「…」ソワソワ

「……」ジーッ

梓「…あのっ」


梓「中野梓、昆虫系女子です!……よ、よろしくね?」


猫「ニャン」タッ

梓「ひっ」



END

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 22:00:07.52 ID:v0UQeiMW0
おまけ!


梓「…なんです?これ」

唯「新入部員だよー!」

紬「頑張る梓ちゃんが寂しくないように先生に頼んで買ってもらったのー♪」

梓「…人間じゃ、ないですよね」

唯「ヒント1はこの水槽!」※布を被せています

梓(レアな虫だあ…!)

唯「ヒント2!名前はトンちゃんです!!」

梓「ぽ、ポールトンノコギリ!!」ドキドキ

唯「惜しい!正解はスッポンモドキでしたー!」

梓「」ドンヨリ

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 22:01:21.67 ID:v0UQeiMW0
澪「…あれ?」

律「唯、ヤスデを買ってやるって言ってなかった?」

唯「そのはずだったんだけど…」

紬「さわ子先生が「私も寂しくなったとき使えるように」って無理矢理…」グスッ

律「何に!?」


梓「…クスッ」

梓「もう、そんな不純な動機で飼われたら迷惑だよね?」コツコツ

梓「大丈夫、これからは私がちゃんと変態から守ってあげるからね!」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/29(日) 22:02:38.74 ID:v0UQeiMW0
唯「おお…?」

律「予想外の反応…」

紬「てっきり怒って「生きたままウジムシに食いつぶされて死ね」とか言われるものかと…」

梓「そこまで言ったことありませんよ…そりゃ多少ガッカリはしましたけど、
  先輩がたが私のためにしてくれたことが嬉しくないわけないじゃないですか!」

澪「梓…(ガッカリはしたんだ)」

梓「それに、亀だろうが猫だろうが人だろうが、なんだって仲良くなれる気がします!今の私は無敵です!」

梓「そう、脱・昆虫系女子です!よろしくね、トンちゃん」



END

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