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律「なんてこった!ムギが殺されちゃった!」梓「この人でなしー!」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:29:49.88 ID:qjqvThjI0 [1/89]

その1

律「昔の澪はもっともっとグズだったんだぞ」澪「うるへー」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:31:59.16 ID:qjqvThjI0 [2/89]


 部活を終えて家へ帰ると、澪が泣いていた。

 ここは、私の家の私の部屋だ。


 私はあんまり気にもせず、むしろちょっとうっとーしいとか思いつつ、床の上に寝っ転がった。


 中学に入って、クラスがバラバラになって。
 私は楽しくやっているけど、澪はどうやら新しい環境にあんまり馴染めていないみたいだった。

 初めのうちは澪のクラスに様子を見に行ったり、泣きついてきたら励ましたりもしてた。

 それでも澪は毎日嘆くばかりで、自分からどうにかしようという気が、少なくとも私からすればないように見えた。
 しかもだんだん「律と離れたのも友達がいないのもドジも、不運だからだ」とか言い出して、メソメソ病が始まったのだ。


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:36:29.92 ID:qjqvThjI0

 私だって暇じゃないし、新しいことばっかりで疲れてる。
 家に帰って来たからって今日の用事が全部終わりってわけじゃなくて、ゲームしたりだとか、お手伝いしたりだとか、色々考えることもある。



 私が澪に声を掛けたのは、そんな状況でめそめそめそめそ泣かれることに耐えかねたからだ。

 そうでもしなければ澪はこのままずっとそうしているかも知れないし、
 ここでかまってしまうからいつまで経っても治らないのかもしれないけれど、しょうがない。

 だって本当にうっとーしいんだから。



「おい、誘い受けはやめろよ」

 苛々した調子で話しかけると、澪は顔も上げずに「なっ、」とかなんとか聞き取り難い声で呻いた。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:41:07.20 ID:qjqvThjI0

「人と話すときは顔上げろ」
「だ、って、みっともない……」
「今更だろ」

 冷たく言うと、澪は「うっ」とか呻き声を上げて体を震わせた。
 そっちのほうがよっぽどみっともない。

「そ、そうだよ、いつも私は、みっともないよ……」

 鼻声が私の気分を益々害させた。
 こいつは、人に苛立ちを運ぶイライラの精か何かなのかもしれない。

「だから、もうやめろって。せめて変な声出すなよ。おかーさんに、私が泣かせてるって思われるだろ」
「ご、ごめん律、でも」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:45:45.40 ID:qjqvThjI0

 いつまで経ってもうじうじと下を向いている。

 ここで原因を聞きだしてしまったりしたら、それこそ澪の思う壺だ。
 でも、このまま部屋全体が湿っぽい空気に呑まれてしまうことのほうが避けたかった。

 自分の部屋という安らぎの場所で、どうして私はこんなに気を遣わなくてはならないのか。
 なぜこいつと友達になったのか。

 事の理不尽さを、心の中で強く嘆いた。


「でも、何? 今日は何があったんだよ」
「あの、委員会で、当番で、」

 正直、このへんのくだりは真面目に聞く気はない。

 私は、今日やった授業のことや昨日見たテレビのことなんかを思い出しながら、長くて要領の得ない話をうんうんと頷きながら聞き流した。
 要約すれば、不運だかドジだかで、自分や他人が酷い目に遭ったということだ。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 08:52:46.44 ID:qjqvThjI0
「そっかー」

 それだけ言うと、澪は「なにか言うことはないのか」という目でじっとりとこっちを見てきた。
 あるもんか。

「私が悪いんだ」
「そりゃ、そうだろ」

 他に誰が悪いっていうんだ。
 グズだかドジだかなんだかしらないが、こううじうじしているからそういう悪いものを呼びせるんじゃないか。

「そうだよ。でも、律にはわかんないよ」
「おまえな……」

 ここまで聞いてやってそれはない。

 そりゃあ私も冷たすぎたかもしれないけど、部屋に来るたびこうじゃ、嫌にもなる。
 どっちかっていったら、澪なんかとうっかり友達になった私のほうが不運だ。


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:04:58.25 ID:qjqvThjI0


「もういい。とにかくもう部屋で泣くなよ」
「ごめん、でも、止まらなくて」

 また下を向いてしまった。

 これでまた泣かれたりしたら面倒くさいことこの上ない。
 でも、ここは引けない。

 というか、「律にはわからない」発言に私はかなりいらっときていた。
 じゃあ誰ならわかるっていうのか。この数年間、澪の話を聞き続けてやったっていうのに。

 それならそのわかる誰かに話せばいい。

「じゃあ泣きたくなったらどっか他に行けよ」
「どっかってどこ……」
「この部屋の外の、私のいないところだよ!」

 ちょっと言い過ぎたかとも思った。
 けれど、私が後悔したのは澪に沸点の低い奴だと思われたら嫌だからであって、澪が傷付くとかそんなことは知ったこっちゃあない。

 また泣き出すか。
 そう思った。


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:10:20.54 ID:qjqvThjI0


「嫌だ」

 澪の瞳はこちらをじっと強く見据えていて、思わず眉間に皺を寄せた。
「澪のくせに生意気な、」とどこかのガキ大将のようなことを呟いてしまった。

「真面目っていうより融通利かなくて、依怙地で、口良くなくて、」
「ん?」
「外面は悪くないのに、私には意地悪だし、変な前髪だし、それに」

 もしかして私のことを言っているのだろうか。正直暴力とかは好きじゃないが、ここでは有効かもしれない。
 いや、私の鬱憤を晴らしたいんじゃない。澪のために。という名目で七、八発殴ってもいいだろうか。
 勿論、拳に中指突き立ててだ。


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:13:36.51 ID:qjqvThjI0

「でも、律がいいんだ」

 思わず怪訝な顔をせざるを得なかった。

「なんか、そうだな、一言で言うと気持ち悪いぞ」
「訊いてない! それに、別に、いいよ……気持ち悪くて。だって、律だって、私、好きだ」
「は?」
「で、しょ……?」

 呟いた澪に、笑うしかなかった。






おわり

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:18:04.18 ID:qjqvThjI0

その2

憂「お姉ちゃん、DVはやめて!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:24:04.81 ID:qjqvThjI0



明かりを消して暫く。


暗闇に目が慣れてきて、ぼんやりと彼女の輪郭が見える薄暗い部屋。
うつらうつら、眠りに就こうとする彼女を、布団からずるりと引き擦り出した。

ずしりとした重みが、私の心を躍らせる。

――さあ、はじまるよ。
そんな目で、彼女の上から下までをじっくりと眺めてあげる。


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:27:28.06 ID:qjqvThjI0

「……」

何か言いたそうな目を視界の端に追いやって、思い切り右手を振った。
パァン、と鋭い音がして彼女が吹っ飛ぶ。
するとゴン、と聞くからに痛そうな鈍い音がして彼女が壁にうずもれた。

この音の相違が好きだ。

ここで私はやっと口を開く。
そして一言。

「いたい?」

彼女は答えはしない。動きもしない。
ただこちらを恨めしそうな目で見ているだけ。


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:35:33.19 ID:qjqvThjI0

いや、それも私の思い込みで、彼女はとうの昔に諦めてしまっているのかもしれない。
もしかしたら、反抗のポーズだけを取っているのかもしれない。

しかし私も別に応えなんて欲しくないのだ。こんなこと言うのはただの興奮材料だ。


出来るだけ、優しく優しく尋ねる。
ドキドキする。

「ねえ、痛いんでしょ? 痛いなら痛いって、そう言ってほしいなあ」
「……」

私は再び彼女に触れた。
それに反射したように、彼女の手は私を弾き返した。
でも、そんな抵抗なんだっていうんだ。私の前では無力だ。


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:40:29.14 ID:qjqvThjI0


暴れる手足を押さえ付けて、荒々しく、なんて言葉さえキレイに思えるような抱き方をして、乱れる彼女を鑑賞して、わらう。
「なんで抵抗するの、かなしい」って言いながら。

「あなたの思い通りになんかなるもんか。私はモノじゃない」なんてバカなワガママ言う君の頬を張り飛ばして、
痛さから出た涙を「悲しいからだ」と解釈して冷たい水の中みたいなゾクゾクに浸る。


私の出したものを嚥下する時の君が好きだ。

沢山叩かれた時に一瞬見せる怯えた目の色が好き。


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:45:02.86 ID:qjqvThjI0


「ね、楽しいね」



いつかきっと、少しずつでいい。

今はまだ気張ってる君の、心の奥にある、もっと惨めったらしい、君が必死で隠している何か、恐怖とかを、ずるずる引っ張り出してやる。



君の全部が好き。
だからもっと私の言う通りにしろよ。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:52:01.14 ID:qjqvThjI0




憂「こんな時間になにやってんのお姉ちゃん」

唯「ギー太が悪い子だから言い聞かせてた」

憂「言う、っていうか、ソレ……」

唯「ああ、んとね、カラダに言い聞かせてたの」

憂「なんか濡れてるけど」

唯「よだれだよ?」

憂「だよ? とか言われましても」

唯「とにかくこれは私とギー太の問題だから」

憂「うん、まあ……物音さえ立てなければなんでいいけどね」

唯「うん、うーん」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 09:57:16.16 ID:qjqvThjI0

憂「あと修理費貸せとか、ましてや新しいギター買うから金貸せとか言わないでね」

唯「うん、うーん」

憂「誓えよ」

唯「嫌だよ」

憂「誓うだけ誓え」

唯「え、じゃあ……ハイ」

憂「あと謝りな」

唯「ギー太ごめん」

憂「違うよお姉ちゃん、ギター作るのに犠牲になった木に対してだよー」

唯「あうんはいごめなさいでした木さん」

憂「よっし、おやすみ」

唯「おやすみ」




おわり

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:01:04.03 ID:qjqvThjI0
その3

澪「子宮ガン!?」紬「るろうに検診」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:03:31.78 ID:qjqvThjI0

一文字とみ「回覧板だよ」
唯「ありがとう、おばあちゃん!」

唯「♪」フンフフーン
唯「いつもは憂に渡しちゃうし見ないけど、回覧板って一体なにが書いてあるのかな?」ヨミヨミ


唯「!?」


ナナナナナナンダッテー


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:06:31.99 ID:qjqvThjI0
唯「みんな、みんな、大変なんだよー!!」

律「どうしたんだよ唯。ケーキならまだあるぞ、ホレ」
澪「唯のぶん食べようとしてたくせに……」
律「うっ、フリだいフリ! りっちゃんがそんなことするわけないだろ!」

紬「それより唯ちゃん、どうしたの?」

唯「それが……それがね!!」

唯「子宮ガンなの!!!!」


梓「なんだってです!?」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:10:19.81 ID:qjqvThjI0

紬「ま、まあ」
澪「ゆ、ゆい……」ウルル
律「なんだそれ?」
梓「……」

唯「大変なんだよ!」

紬「唯ちゃん!」ダッ
紬「うちの系列の病院、紹介するから! だから気を落とさないで!」

澪「そうだ、唯。こういうときは気持ちを明るくっていうし」

梓「……ですぅ」


唯「うん?」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:14:20.04 ID:qjqvThjI0

唯「澪ちゃんなんで泣いてるの?」
唯「ムギちゃんのまゆげはぐにゃぐにゃだし……」
唯「あずにゃんも触覚がしおしおのパーだよ~?」

唯「まあよくわかんないけど、コレ見て!!」バン


~子宮ガン検診のおしらせ~

若い女性の間で増えている子宮ガン
早期発見のために検診を受けてください

律「なんだこれ?」

唯「これ、みんなで受けようよ!!」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:19:34.57 ID:qjqvThjI0

澪「え……?」

唯「昨日回覧板に入ってたんだー。市内の人はタダだって」


澪「じゃ、じゃあ、唯はガンじゃないのか?」

唯「もちのろんのクラッカーだよ!」

澪「唯のバカ!」ポカポカ
梓「心配したですよー」ポロポロ

唯「わわっ、痛いよう」

紬「まあまあ二人とも。とにかく唯ちゃんが元気なのならよかったわ」
紬「梓ちゃんの触覚のホラ」

梓「む」シャキシャキキーン

唯「あっ、ツヤとハリとコシが戻った!」
律「なんだそれ?」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:25:24.70 ID:qjqvThjI0

唯「子宮ガンになるととっても大変なんだよ! 回覧板にも書いてあった」
澪「ああ、よく聞くよな……」
唯「だから早く検査受けたほうがいいんだよ」
梓「そうかもですね」

唯「ほら、この用紙で申し込めばタダだし!」バーン

紬(うちの提携病院でもタダだし送迎付きだけど……でもだめだめっ、唯ちゃんのせっかくの提案だし)

唯「で、もう申し込んでおいたからね、みんなのぶん!」
澪「仕事早いな」

唯「だって……大切な仲間をガンで失うなんてイヤだもん!!」

梓「唯先輩……」
紬「惚れてまうやろー!」


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:34:20.59 ID:qjqvThjI0

唯「日時はこの紙にあるよー」

澪「サンキュ。来週の日曜か」
澪「律、忘れるなよ!」

律「なんなんだこれ」

唯「え? 女性のみってあったからりっちゃんのぶんは申し込んでないよ?」

律「D'oh!」



そんなこんなで検査当日。。。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:39:40.17 ID:qjqvThjI0

梓(唯先輩からもらった紙に、広がりやすいスカートで来いって書いてあったけど)
梓(やっぱり見られたりとかしちゃうのかな……)ソワソワ

紬「あら梓ちゃん、早いわね!」

梓「」ビクゥ
梓「あ、ムギせんぱい……おはようございます」

紬「ねえ梓ちゃん、どんな下着はいてきた?」
紬「私どれにしようか迷っちゃったわ~」キラキラ

梓「あ、はあ……ハハハ」
梓(やっぱり見られるんだ、どうしようこわくなってきた)


澪「お、ムギ、梓ー」
律「よお」


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:47:04.55 ID:qjqvThjI0

梓(ていうか、どんな検査なのかとか具体的に知らないけど)
梓(みなさんは知ってるのかな)

律「なんかワクワクするよな」
澪「なんでだよ」
律「レントゲン? とかCT? とかさーなんかカラダの奥まで見られてる~ってかんじでさ」
紬「そうね」ニコニコニコニコ

梓(だ、だよね……検査ってそういうのだよね。まさか直接見るなんてね。無理だし)


唯「おっはよー、みんな!」

澪「おはよう」

唯「今日はがんばろうね!」
紬「ええ、がんばりましょうニコニコニコニコ


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 10:53:32.10 ID:qjqvThjI0

受付「あ、市民の無料検査の方ですね。番号札でお待ちください」
唯「はーい」


唯「私いっちばーん!」
律「私は二番だ」
梓「あ……三番」
紬「四番よ」
澪「最後か、まあいいかな」


看護師「検診の方、こちらへどうぞ」
澪「あ、はい」

澪(ずいぶん奥まで行くんだなー)
梓(ドアの前のお医者さんの名前、女の人ばっかです)
紬(たのしみね♪)

看護婦「こちらです」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:15:06.38 ID:qjqvThjI0

看護婦「順番にお呼びしますので、呼ばれたらこちらのカーテンの中にお入りください」
紬「了解ですわー」

看護婦(やけに若い子たちだなあ……イマドキの若者って乱れてるのね)

ソワソワ

澪「なんか思ったより広くないな。大がかりな機械とかありそうじゃないし」
梓「検査ごとに移動するんでしょうか?」

律「お、女性自身あったぜ唯ー!」
唯「週刊文春もあるよ、りっちゃん!」


看護婦「1番のかたー」

唯「おう!」


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:25:30.79 ID:qjqvThjI0

看護婦「では……えーと、あ、スカートですね」
唯「はい! 書いてあったので!」ビシ
看護婦「助かります。注意書き見てない方も多いので」

看護婦「そしたら、そこのカーテンの中に入って、下着を脱いでください」
看護婦「スカートはそのままで」

唯「はーい」

・・・・・

唯「脱げました!」
看護婦「では、奥のほうへどうぞ」

唯「うんたんうんたん」トテトテ

看護婦「!」ギョッ

看護婦「あ、あの、上は脱がなくていいんですよ……」
唯「えっ」
看護婦「乳ガンの検査じゃないんで。下だけでけっこうですので」

唯「むー」

唯「でも、このままでも問題はないんですよね?」
看護婦「え、ええまあ」
唯「じゃあこのまま受けちゃおう!」
看護婦(えー)


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:34:06.21 ID:qjqvThjI0

看護婦(てことはこの人、スカートだけはいた状態なのか……)
看護婦(慣れてるんだろうか。Oh,bitch! やっぱり最近の若者は)

看護婦「ではこちらです」

唯(カーテン閉まってるよ?)

医師「こんにちは」
唯「こんにちはー!」ガバッ

医師「!?」

看護婦「あの、プライバシー保護のためにこのカーテンは下ろしたまま診察しますので」
唯「えっ!? そんなのでできるんですか?」
看護婦「下半身だけ見ますので」
唯「え~~~」

看護婦(なにが不満なんだろう)
医師(いていうかなんで上まで裸だったんだろう……)

唯(お医者さん見れないのかー。恥ずかしがり屋なのかな?)
唯(でも、声が女の人だね)

看護婦「スカートを腰まで上げて、横の椅子に座ってください」
唯「えっ恥ずかしい」


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:41:12.60 ID:qjqvThjI0

看護婦「あ、でもそうしないと検査できませんので……」
唯「でも、下だけ見られるなんて恥ずかしいよー」

看護婦「えええ」

唯「カーテンまくったらダメなんですか?」
看護婦「いや、こちら側としてはむしろやりやすいですが」
唯「じゃあそれで!」

医師(なぜこうなった)

看護婦「ま、まあとにかくこの椅子にお座りください」
唯「はい。わ、なんか電気屋さんのみたい」

看護婦(マッサージチェアのことか?)

医師「おしりのところ外れますよー」

ウイイイイイイーン

唯「うわっうわっ、落ちる!!」

医師「大丈夫ですよ、脚と腰は固定されていますので」
唯「おしりのところだけスースーする……」ショボン


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:45:10.23 ID:qjqvThjI0

医師「椅子上げますねー」

ウイィィィィーン

唯(うわあ、おしりの穴まで丸見えだよ~)

医師「大丈夫ですか?」
唯「はい、意外と!(恥ずかしくないものだね!)」
医師「? じゃあ脚開きますよ」

ウイイイイィィィィ

「クパァ」

イイィィン

唯「ん? なんか変な音が」
医師「……」


42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:49:35.78 ID:qjqvThjI0

唯「ほっほう」
唯(おまた全開だよ~意外と私柔軟性あるのかも!)

医師(なんか嬉しそうにしてる)ゾォォ

医師「では、機械が入ります」

スチャ

唯「!?」

ズモモモモ

唯「ギャワワワァアァアァ!!!!」



待合い室

澪「!!!???????」ビックゥ
紬「あらまあ」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 11:57:18.95 ID:qjqvThjI0

ガタピタッ

医師「!? どうしました!?」

唯「おまたいってぇぇぇぇェェ!!」
唯「抜いてええええっ」

医師「もう抜いてますけど……」

唯「ハァ、ハァ」
唯「い、痛いんですけど」

医師「は、はあ……すみません」
医師「でもそんなに太くはないはずなんですが」

唯「いや、太いとか太くないの問題じゃなくて」
唯「おしっこの穴には物が入らないと思うんですけど」グスグス

医師「いや、尿道じゃなくて膣ですし、普通入るはずです」
唯「あ、そうなんですか」

唯「……」

唯「えっでも痛かったですあり得ないくらい」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:01:47.44 ID:qjqvThjI0

医師「……」

医師「もしやと思いますけど、性交渉のご経験がないということはないですよね?」
唯「?」

唯(なんだかわかんないけど、ないって言ったらヤバそうかも!?)

唯「あ、あります! 毎日!」

医師「毎日!?」
医師「ええ、まあそれなら……いや、でも普通そんなに痛くないはずなんですが」

医師(毎日ということは、使いすぎで切れている、とか?)

医師「じゃ、じゃあとりあえず機械の前に触診しますね」
唯「? はい」


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:41:56.77 ID:qjqvThjI0

クパァ

医師「痛かったら言ってください」

グニ

唯「!」
唯「おっほう!」

医師「痛いですか?」
唯「いえ、大丈夫です」
医師「そ、そうですか……」

医師(うーん)ジイイ
医師(膜が、しっかりと残っている)

医師(でも経験はあると言ったし、まだ若いようだし)
医師(貫通まではしなかった、とかかもしれない)

唯「どうですか?」
医師「え、ええ……とりあえず機械は入れなくても結構です」

医師「膣の中の細胞だけ取りますね」

ニュイ

唯「ひゃふん!」


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:47:24.50 ID:qjqvThjI0

看護師「では、服を着て、待合室のほうへお戻りください」
唯「はーい」

唯(意外と簡単な検査だったなあ)



看護婦「では次のかたー」

律「はいっ」



待合室

澪「あ、あの唯……さっき悲鳴が聞こえたけど」ビクビクオドオド
唯「あ、うん、ちょっとねー」
澪「そ、その……なにか恐ろしいことが?」
唯「ん? ぜんぜん大丈夫だよー。すぐに終わるし」
澪「そ、そう?」ドキドキ


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 12:52:14.26 ID:qjqvThjI0
>>48>>50
あばばばばばばばばば



看護婦「……」

律「なんですか?」

看護婦「男性の方は、」
律「みなまで言うな」

律「女に生まれた悲しきイケメンのバラード」




律「……」トボトボ


紬「あら? りっちゃん随分早かったわね」
梓「まだ一分も経ってないですよ?」

律「お前たちにはわからない、イケメンの気持ちはわからない」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:00:41.91 ID:qjqvThjI0

看護婦「次のかたは」

梓「あ、私です」トテトテテ


看護婦「ここで下着を、あっ、下だけ! パンツだけ! 脱いでくださいね」
梓「は、はい」
看護婦「別に上を脱いでも悪いということはないですけど、脱ぐ必要はありませんので!」
梓「えっ、はい……」

カーテンシャッ

梓「ふう」シュル

梓「やっぱ……脱ぐってことは見られるってことだよね?」
梓「そうじゃなくてもレントゲンみたいなので撮られるとか」
梓「ううううう」

医師「こちらへどうぞー」

梓「は、はい」ドキドキドキ


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:07:06.10 ID:qjqvThjI0

看護婦「診察はカーテン越しに行います」
看護婦「あっ、もちろん開けたいならかまいませんが、でも開けなくても十分な診察ができますので!」

梓「は、はあ……いや、閉めたままで(さっきからなんなんだろう、この人)」

医師「椅子に深く腰掛けてください」

梓(あ、でも女の人だ。よかった)

医師「おしりのところ開きますよー」

ウィィイイン

梓「!」ビクン

医師「上げますねー」

ウィイイイイン

梓「あわわっ」
梓(ま、丸見えだよー! 恥ずかしい、下ろしてー!!!)

医師「脚開きます」

グィィィイイーン

梓(きゃああああぁぁあああ脚が勝手に開くゥゥゥ)


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:12:00.92 ID:qjqvThjI0

クパ

医師(最初の子のそうだけど、この子も……)
医師(こんな小さな子が検査受けるなんて、世も末ね)

梓(あああ私のあそこが全開でしかも人に見られているですアワワ)
梓(カーテンで顔が見えないのが何よりもの救い、でもやっぱり恥ずかしい)

梓(で、でもやっぱりぃぃぃ)


唯『みんな、いつまでも健康にバンドやりたいもんね!』


梓(そうだ、唯先輩だって頑張ったんだから私だってできるはず!)

梓「やってやるです!」
医師「なにを!?」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:19:15.05 ID:qjqvThjI0

医師(前の子のこともあるから、一応確かめておこう)

医師「じゃあ、まず触診しますね。痛かったら言ってください」
梓「はい!」

グニュ

梓「なんだと」

グパァ

梓(わ、私のあそこが全開になって見られているだけではなく)
梓(さらにナカまで拡げられて、触られているだと!?)

梓「ゆ、ゆいせんぱ……」ハッ

梓(イカン、イカンやろ梓! さっき誓ったばっかやないかい)
梓(唯先輩の笑顔のためにも、ここは我慢なんや……!!)

梓「でも、はじめては唯先輩がよか……っ、た……」ガク

医師「?」

医師(しかし、この子も膜がしっかり残っている)
医師(一応確かめていおいてよかったけど、なんあんだろう、先っぽだけ入れるのが若者の間で流行ってるのか?)


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:21:49.76 ID:qjqvThjI0

医師「じゃあ細胞だけとっておきますね」

ニュフ

梓「唯センパイいいいいいいっ!!!」




待合室

唯「む、あずにゃんが呼んでるよ?」
澪「な、なんだろう」
紬「うふふ」
律「イケメンの私には関係のないことだ」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:27:19.35 ID:qjqvThjI0

看護婦「次のかたー」
紬「はーい」



・・・・・・・・・・



紬「ただいまー」ツヤツヤ


唯「お帰りーどうだった?」
澪「こわく、ないよな? 梓、さっきからずっと黙ったままなんだけど……」

紬「わたし、お医者さんになろうかしら……」キラキラ

紬(毎日いろんな女の子のピーーを見たり触ったりできるなんて……)ハァハァ

梓「唯先輩がお医者さんになったら……」ブツブツ
梓「……通うです……」ブツブツ


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:32:24.80 ID:qjqvThjI0

澪「いよいよ私か」

唯「澪ちゃん頑張ってー」
梓「お医者さんを……律先輩だと思うと……いいです……」ブツブツ

澪「よしっ」


シュルパサ

澪「あううう」

ウイイイイン、クパァァァ、ウイイイイイン

澪「うわああああ」

ズモモモモモモ

澪「あひゃあンあふんあふん」

グニュグニュグニュ

澪「ああーんっ!!!」



澪「はあ……はあ……」


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:36:00.22 ID:qjqvThjI0

唯「どう? こわくなかったでしょ?」

澪「いや、こわくなかったということはなかったが」
澪「バンドの将来のため、健康のために、頑張ったぞ!!」

紬「偉いわ澪ちゃん!」
唯「よっ、部長!」

律「……」

唯「あ……」
紬「あらー」

紬「イケメンだわ、りっちゃん!」
唯「よっ、イケメン部長!」

律「いやーいやー」テヘヘ


梓「来年の部長は……わたしです……」ブツブツ


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:39:51.89 ID:qjqvThjI0

澪(最初はこわかったし、恥ずかしかったけど……)
澪(なんか、スゴかった……よな)

澪(自分の指なんかじゃ比べようもないくらい)カァァ

澪「こういう検診は、定期的に受けるべきかもな!」
紬「まあ、澪ちゃんたら」ウフフ




医師「……」ベットリ
看護婦「……」ベットリ
機械「ウィィィイイイン」ベットリ


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:46:46.36 ID:qjqvThjI0

看護婦「お疲れ様でした、検査は以上です」
看護婦(つっても、ほとんど何もしてないようなものだけど)

看護婦「結果は後日取りに来ていただきます」

唯「はーい」

看護婦「それと、特に入浴してはいけないとか、性交をしてはいけないということはございませんので」

澪「せ、せいこ」カァァ
梓「し、しませんです、そんなことっ」カァァ

看護婦「?」

看護婦「まあ、ご心配ならば陰性の結果を見てからでもいいでしょう」
看護婦「これ、子宮ガンの資料になってますのでどうぞ」

唯「はいはーい」
梓「どうもです」

梓「……!?」

律「どうしたんだ梓」

梓「こ、これ……」


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:54:18.84 ID:qjqvThjI0

唯「なぁに?」
梓「ここです、この紙の一番下……!」


※性交渉の経験のない方は検査を受けられません。



紬「えっ、そうなの? 知らなかったわねー」アラマア

唯「性交渉ってなーに?」
律「イケメン風に言えば、愛の延長上にあるものだ」キラーン

澪「ええええ……そんな(でもヨかったしいいかぁ)」
梓「ううううううう我慢したのにいいいいい」


看護婦「えっ、じゃあ、みなさん経験ないんですか?」
梓「はい」キッパリ

看護婦「そうですかー(どーりで膜があるはずだよ)」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 13:58:06.88 ID:qjqvThjI0

看護婦「その場合、まず子宮ガンということはありませんので、じゃあ結果はよろしいですかね」
澪「はい、いいです……」

看護婦「あら? あなたは最後の方ですよね」

澪「はい、そうですけど」
看護婦「じゃあ、あなたのぶんだけ検査にほうに回しておきますねー」

澪「えっ?」
澪「どうしてですか?」

看護婦「あなたは、その……経験がおありでしょう?」ボソボソ
澪「えっ!?」

唯「どういうことー? 澪ちゃんガンなのー?」
律「イケメン風に言えば、おそらく膜がなかったってことだな」キリッ

澪「え」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:02:53.48 ID:qjqvThjI0

澪「そ、そんな! 私は無実だ!」

唯「え、澪ちゃん悪いことしたのー?」
紬「悪いことじゃないわ、イイコトよ」
梓「あこがれの澪先輩が……もう唯先輩しか信じられない……」

澪「本当なんだ! そんなことしてないんだ! 信じて!!」

律「私は信じるぞ」

澪「りつぅ~」

律「処女膜は運動などによっても破れることがあるという」
律「澪は運動神経もいいし、でもってドジだから、きっと昔どこかでビリッとやってしまったのだろう」キュピーン

澪「律」
梓「マジ」
紬「イケ」
唯「メェェーン!!!」




ちなみに澪ちゃんの結果はもちろん陰性でした。




終わり

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:09:04.19 ID:qjqvThjI0


その4

憂「稚くて愛を知らず」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:11:03.23 ID:qjqvThjI0

和「お邪魔します」
唯「うん、上がって上がって~」

憂「こんにちは」
和「憂もお邪魔するわね。あ、なんだかいいにおい」
憂「えへへ、和ちゃんが来るっていうからお菓子作ったの」


久しぶりに和ちゃんがうちに来た。
けいおん部の誰かと一緒じゃなく、和ちゃんだけっていうの本当には久しぶり。

憂は、はりきってケーキを焼いた。
ふわっふわの生地に、ふわっふわのクリームたっぷりのケーキ。


私は知っている。憂は和ちゃんが好きなんだ。


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:15:14.24 ID:qjqvThjI0

憂はみんなの前では「和さん」と呼ぶけれど、私と和ちゃんしかいないときには「和ちゃん」って呼ぶ。
敬語も、ときどきタメ語まじりになる。

これは、憂なりの甘えなのかも。


昔から憂は和ちゃんを姉のように慕っていた。本当の姉の私が姉らしくなかったからかもしれない。
そう思うとなんだかちょっぴり悔しい。

和「うん、美味しい」

憂「よかった~」
和「シフォンは綺麗に膨らますの難しいわよね。憂はお菓子作り上手ね」
憂「の、和ちゃんのお料理だって美味しいですよ。ね、お姉ちゃん!」

唯「ん? うん」モグモグ

唯「ういーおかわりー」
憂「あ、うん、ちょっと待ってね」チラ

憂(残り、少ないな……)

憂「和さん、もっと食べますか?」
和「あ、でも少しでいいわよ」

憂「じゃあ、お姉ちゃんと半分こで!」

唯(むー……)


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:19:42.10 ID:qjqvThjI0

別にケーキの取り分が少なくなったからムカついたわけじゃなかった。
和ちゃんはお客さんだし、私はいつも憂の料理を食べられるし、だから憂の行動は普通のことなんだけど。

唯「むむむ」

和「唯、どうしたの」
唯「なんでもないよー。あーおいしぃい!」
憂「お姉ちゃんてば。あ、もっとお茶いれてくるね」
和「悪いわね」

憂はよく働く。我が妹ながら、本当にできた子だ。
できた子といえば、和ちゃんもだけど。

私の周りにはしっかり者が揃っている。あずにゃんもそうだし、ムギちゃんも。
あと、澪ちゃんも、恥ずかしがりと恐がりを除けば頼れるお姉さんだ。

うーん、りっちゃんは、そうでもないけど。


唯「うへへー、おいひーね、和ちゃん」
和「ええ。……あ、唯」
唯「んく?」

和「頬、クリームついてるわよ」
唯「え? ほんとー?」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:23:09.65 ID:qjqvThjI0

唯「あ、憂ー」
憂「和さん困らせちゃダメだよー?」

憂は笑っていたけれど、手に持っていたティーポットの中のお茶はぐらぐらと揺れていた。
湯の中に広がる輪っかが、憂の気持ちを顕しているみたいだった。

唯「わたしちょっとトイレ」
憂「あ、うん、じゃあ私も」
唯「え?」
憂「レモン忘れちゃったからキッチンに取りに行くの」

憂はテーブルにお茶を置いて私の後についてきた。

和ちゃんを見れば、まだ指先を見つめて固まっている。



憂「お姉ちゃん」

後ろ手でドアを締めながら憂が言った。

唯「なにー? うい」

憂「和ちゃんは私のだよ」
唯「え」

憂「なんてね」


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:27:00.53 ID:qjqvThjI0


ふざけたように言っているけれど、私にはわかった。

憂は、そういう意味で和ちゃんが好きなんだ。


そして、和ちゃんは、私のことが好きなんだ。
さっきの赤面は、そういう意味なんだ。



私はそれを深くは受け取らなかった。
自分自身、そういうことには疎かったから、遊び半分みたいな、からかいみたいな、そんな気持ちでいた。

だからトイレから戻ったとき、ちょっとした悪戯をしかけてみようと思った。



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:28:46.79 ID:qjqvThjI0

唯「おかえりー」

憂「“ただいま”だよ、お姉ちゃん」
唯「そっかそっか、ただいまー」

和「ていうか、トイレ行ってきただけでしょ」

笑う二人に、私は心の中でにんまりとした。

唯「ね、憂ー、はちみつってうちにあったかなぁ」
憂「え、多分あると思うけど……」
唯「えー? でもさっきキッチン探したけどなかったんだよー」

和「紅茶に入れるの?」
唯「うん、こないだムギちゃんが出してくれたお茶に入っててね、おいしかったんだぁ」

唯「でも、見つからないんだよー」

憂「あ、じゃあ私とってこようか?」
唯「悪いね憂ー」
憂「いいよー。今度はわかりやすい場所に置いておくね」

憂はぱたぱたと出て行った。


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:31:17.03 ID:qjqvThjI0

ここまでは作戦どおりだ。

和「憂はほんとに働き者ね」
唯「うん。んー? あれ、なんだかこの部屋暑いねー」
和「そう?」
唯「そうだよ」

にこにこ頷きながら、私はTシャツを脱いだ。

和「な、なにやってるのよ」
唯「あっついんだもん」
和「だからって……」

私はブラジャーのホックにも手をかけた。

和「ちょっと唯……!」
唯「女の子同士なんだし、だいじょうぶだよー」

和ちゃんは目をそらしている。

けいおん部のみんなとは合宿のお風呂を一緒に入ったりするけど、和ちゃんに裸見られるなんてものすごい久しぶり。
でも別に恥ずかしいという感情もなかった。

ただ、和ちゃんの反応が面白い。


82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:35:28.03 ID:qjqvThjI0

唯「へへ~、和ちゃーん」
和「ちょ、ちょっと……」

笑いながら抱きつくと、和ちゃんはもっと顔を赤くした。


憂「お姉ちゃん!?」

はちみつの小瓶を持った憂が固まった。

憂「な、なにやってるの」
唯「ん? べつに、ちょっと暑いだけだよ」

憂「の、和ちゃん……」

和ちゃんは憂の声なんて聞こえてないみたいに、顔を真っ赤にして、抱きつく私を押し返していた。


もうひとおし。
もうちょっとからかってみよう。


私は和ちゃんに軽くキスをした。


和「!」

その瞬間、世界が反転した。


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:39:59.71 ID:qjqvThjI0


唯「え?」


和「唯……」

カーペットに押しつけられた腕が痛い。

唯「和ちゃん?」

覆い被さってくる和ちゃんは、私の知ってる和ちゃんじゃなかった。

唯「ちょ、ちょっとー」

和ちゃんの顔が近づいてくる。

唯「え? ほんとに……え?」

体格差のせいなのか、動揺のせいなのか、身動きが取れない。

和「ゆい……ゆいっ、私は……っ」

首筋を生温かいものが伝う。

唯「や、やめて……」


84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:42:31.00 ID:qjqvThjI0

こわい。
こわいこわいこわい。


遊び半分だった。ただふざけたかっただけなのに。
ちょっとした嫉妬だったのに。


唯「う、ういっ……」

助けを求めようと憂のほうを見た瞬間、私はぞっとした。


――憂は、まったくの無表情で、私たちを見下ろしていた。

――いや、“私たち”じゃない。“私”を、だ。


和ちゃんの気持ちと、そして憂の気持ちをもてあそんだ私に、怒るでもなく、悲しむでもない。
和ちゃんを止めもしない。

ただただ傍観していた。


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:45:50.82 ID:qjqvThjI0


自業自得。
軽率。
無神経。


『裏切り者』



全く動いていないはずの憂の口が、目が、語っているような気がした。


唯「……っ」

さぁっと血の気がひいた。
抵抗を試みていた腕も足もなにもかも、力が抜けた。


すると、ハッとしたように和ちゃんが目を見開いた。

和「あ……、わ、私……っ」


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:47:11.80 ID:qjqvThjI0


蒼白の顔で和ちゃんがずれ下がった眼鏡を正す。
そしてさっき私を力一杯押さえつけていたのが嘘のように、素早く立ち上がった。

和「ごめんなさい、帰る」

床に仰向けで放心する私を見ないまま、和ちゃんはバタバタと出て行った。
バタンと閉められたドアの音だけが、部屋に残る。


その間も、憂はちっとも動かなかった。




唯「あ……」

起き上がろうとしたら、手首がズキンと痛んだ。
いまさらながらに怖くなった。


あのままだったら私はどうなっていたんだろう。


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:50:04.84 ID:qjqvThjI0

でも、それよりも、憂の視線が怖い。


唯「あの、憂」

下着を着けて、Tシャツを着て、私はずっと同じ場所に立ったままの憂に声をかけた。

唯「あの、わたし」

憂「お姉ちゃん」

憂「片付けようか」
唯「う、ん」

頷いた私のほうをチラリとも見ずに、憂はいつものとおりに手際よく食器や残りのケーキをを片付けた。
表情は無かった。


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:53:47.96 ID:qjqvThjI0

そのあいだ私はなにも言えなかった。
ただ憂が働いているのをまごまごしながら見ているだけ。


憂「お姉ちゃん」
唯「え?」

憂「なんでもないよ」

憂は口の端だけ引き上げて、笑ったように見せた。
憂がいまどんな気持ちでいるのか、わからないし、わかるのが怖い、





結局、私のした悪戯は、後悔しか残さなかった。




おわり

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:54:42.88 ID:qjqvThjI0

その5

スレタイ

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 14:58:12.78 ID:qjqvThjI0
いままでのあらすじ



ダイエットのしすぎで今までと全く違って性格が最悪になってしまったかわいそうな澪は
毎日梓や唯などの弱者をディスることで自分を保っていた

しかも太っていた

ムギは不幸な事故(さわちゃんの膣の頭がはさまった)によって悲しいことになっていた

そしてある朝……


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:02:11.54 ID:qjqvThjI0

バス停。

律「よ、梓」
梓「おはようございます」

澪「うわっなんだよ二年のガキかいるよー朝から最悪な気分だぜ」

梓「……」

梓「ところで律先輩、来週の土曜日暇ですか?」
律「ん、どーだったかな」
梓「暇じゃなきゃ困るです。用事があったら開けてください」

澪「後輩がナマイキ言ってんじゃねーよっペッペッ」

律「……」

律「なんだよなんだよ、いつになく強引だな」
律「一体なんなんだ?」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:06:00.77 ID:qjqvThjI0

梓「それはですねー」フッフッフ
律「なになにー?」

澪「ダッセー髪型のくせにもったいぶんな! ガキが」

梓「……」
律「……」

梓「で、来週の土曜日なんですけど」

澪「おまえらさっきから無視してんじゃねーよクソッ」

梓「私のお誕生会をやるです!」ドーン

律「おおっそうだったな、でも誕生日は水曜じゃなかったか?」
梓「ええ、そうなんですけど、パーティーは土曜じゃないとダメなんです」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:09:53.28 ID:qjqvThjI0

律「へー、豪勢にやるのか?」
梓「ええ、実は……」

澪「あーあ、来週の土曜は私は大事な用事があるんだよなー」
澪「ま、暇でも行かねーけどなっガキのお誕生会カッコワライなんてさ」

梓「ネズミランドでやるんです!」
律「おおー!」

澪「えっ!?」


梓「ランドとレイクどっちもいける券なんですよー」
梓「ホテルのレストランも予約してあるです」
律「マジかよ、すげーな!」

澪「えっ!?」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:16:40.12 ID:qjqvThjI0
>>95
スマソ正しくは
さわちゃんの膣に頭を突っ込んだら抜けなくなって窒息死した


澪「ま、まあーネズミランドなら……行ってやらないことも」モジモジ


律「で、でもお高いんでしょう? いま私お金なくってさー」

梓「その点はご心配なく! 親が出してくれるです。うちの親パーティーとか張り切るほうなんで」

澪「まままじかよ、あ、やっぱその日暇だったわー」

律「太っ腹ぁ! でもなんか悪いな」
梓「そのかわり人数はあんまり呼べないんですけどね。母同伴だし」

澪「おまえんちのビッチ母ちゃんは嫌だが、我慢してやるよ」ソワソワ

律「あとは誰だ?」
梓「三人までと言われているので、律先輩と、憂と、唯先輩です」

澪「いやー、ネズミランドかぁー、いやー」
澪「え?」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:20:44.47 ID:qjqvThjI0

澪「三人? えーと、律、唯、憂ちゃん……」カゾエカゾエ
澪「え?」


律「お、バスが来たぞー」

ブルルルルルン

さわ子「早く乗りな! 置いてくよ!」

梓「急ぐです!」

澪「はー? 置いてけるモンなら置いてけよったくよー」フン

さわ子「じゃあ置いてくわ、さいなら」

ブロロロロロロ

澪「ちょっざけんな! 乗る! 乗るよー!!」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:25:57.76 ID:qjqvThjI0

澪「フザケやがって……」ハァハァ
澪「生徒乗せるのが仕事なのに……置いてくなんてよぉ」ハァハァ

さわ子「運転するのが私の仕事なんだよ! クソガキ乗せるのなんて仕事じゃないね!」フン
さわ子「ていうか運転中に喋るんじゃないよ! 撃つよ!」

バキューン!

澪「ギャッ」


律「そういやさっきの話だけどさ」
梓「ええ」
律「純ちゃんだっけ? スタンダップコメディが得意な子。あの子はいいのか?」
梓「ええ、三人までなんで。それに平沢姉妹にはパーティーいろいろ呼んでもらってるので外せないです」
律「そっか」

純「……いいお客さんだね」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:32:05.59 ID:qjqvThjI0

後部座席。

唯「ふぁぁ、まだ眠いよぉ」
憂「お姉ちゃんたら」シャキンシャキン

唯「憂さっきからなにやってるの?」
憂「お姉ちゃんをさわ子先生の流れ弾から守ってるんだよー」シャキンシャキン
唯「そっか憂ありがとー」

憂「あーあ、撃つなら澪さんだけ正確に撃ってほしいよねー」シャキンシャキン

唯「もー憂ったら、めっ」
憂「てへへー」


前のほうの座席。

律「楽しみだな!」
梓「ええ、とっても!」

澪「おまえら!!」

律「ゲエッ! 澪!」
梓「こっちに銃弾来ると嫌なのでどっか行ってください」

澪「おまえらー!!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:36:42.98 ID:qjqvThjI0

澪「さっきの話の続きだけど」

澪「三人じゃなくて四人の間違いだろ?」
澪「澪先輩も呼ぶよな?」

梓「呼びません」

澪「」

澪「なーにふざけてんだよ? ていうかなんで唯なんか呼ぶんだよ?」
澪「ムギならまだしも」

律「ムギ……」シンミリ
梓「ムギ先輩……」グス

梓「まあ、そりゃあムギ先輩が生きていたら親に無理して四人にしろって頼むけど」
梓「澪先輩は呼びません」

梓「ていうかそのくらいなら純とか和さんとか呼びます」

純「!」
和「!」

梓「まあ、呼びませんけど」

純和「だよね」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:42:02.30 ID:qjqvThjI0

澪「ちょっと意地悪してるだけなんだろ? な?」
梓「真面目です」

澪「! なんで私を呼ばないんだよ!」カーッ

梓「友達じゃないんで」

澪「え?」

梓「ああ、言っておきますけど、先輩とも思っていないので」

澪「……」

澪「…………」

澪「あーーーーーーー!!!!」


澪「もういいよ! もーいいよ!!」
澪「なんだよ、こっちだってガキのパーティーなんか行きたくないもんね! お前のバースディなんか祝いたくないし」

梓「ええ。それじゃ」バイバイ

澪「」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 15:46:03.87 ID:qjqvThjI0

澪「じょーだんだよ、あずさちゃーん! ほんとは呼ぶんだろ? 招待カード持ってるんだろ?」
澪「ほらそのカバン寄こせ」グイ
梓「やめてください! 入ってないですし!」ギュッ
澪「寄こせよ!」グイグイ
梓「ちょ……」

梓「やめろ!!」ビターン!

澪「……」
澪「あ……」ウル

澪「うわぁぁーん、ママあああぁぁああああー」


さわ子「うるさい! 喋るな!」バキュンバキュン


澪「ギャアアアアアアアアア」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:00:08.42 ID:qjqvThjI0
憂「さわ子先生はベレッタ派かあ。私はワルサーのが好きだなぁ」
唯「? なんの話?」
憂「なんでもないよー」


学校。

梓「あ、いたです、憂! 唯せんぱーい!」

憂「おはよう梓ちゃん」
唯「あーずにゃん!」タッタッタ

梓「はいこれ! 招待状」

唯「むむむ!? これは……」
憂「あ、そういえば、お誕生日だよねー」

梓「ええ、ぜひ二人で来てください。当日は車で迎えに行くです」

梓「じゃ、唯先輩はこれで。憂、クラス行こう」
憂「お姉ちゃん、またねー」

唯「おおーう!」テフリフリ


唯「楽しみだなぁーえへへへへへへへへ」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:03:46.01 ID:qjqvThjI0


澪「唯」

唯「あ、澪ちゃんおはよー」ニコニコ
澪「おお、今日もアホそうなツラだな。そしてその手のものを寄こせ」
唯「え? これはダメだよー大事なんだよー」

澪「寄こせよ!」グイ
唯「いやだよー」バッ

澪「ほんとならお前みたいなグズじゃなく私が行くべきなんだ!」
唯「やーめーてーよー!」

律「やめろ澪!」

澪「なんだよ律……自分は呼ばれてるからって」

澪「あーあ、最悪だぜ、おまえら。ムギが生きてたらなー」
澪「あいつ以上にクレイジーでイカした奴はいなかったのに」

律「おまえムギが生きてた頃さんざんバカにしてただろ」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:12:38.23 ID:qjqvThjI0

律「まあ、とにかく唯の招待状を奪ってもムダだよ。梓はお前を招待しない」
澪「なんでなんだよ……」
律「おまえ、朝の言動を思い出してみろ」

~回想~ >>93-94

澪「なんだよ、いつもの私だろ」
律「いや、いつもが悪いんだって」

澪「くっそ、私は誕生会に呼んでやったのに……恩知らずが」

唯「えっ、でも澪ちゃん、あのときあずにゃん泣かせたよね?」
律「玄関開けた途端、バルサンぶっかけたな」

澪「なんだよ! あいつにかけるためにあるんだろバルサンは!」
澪「説明書きにそう書いてあったんだよ!」

律「……」
唯「あずにゃん……」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:17:06.30 ID:qjqvThjI0

澪「じゃあ、どうしたらネズミランド行けるんだよ」

律「いや、一人で勝手に行けば?」
澪「そうじゃねーよ! 梓んちの金で行きたいんだよ! ホテルのレストランで食べたいんだよ!」

律「……」
唯「あずにゃん……」

律「!」

律「ああ、あれじゃないか? 良い子にしてたら梓の気も変わるかも」
澪「ほんとか?」

律(無理だろうけど、いい機会だ、ダマしてやろう)

律「うん、まあ梓が機嫌直すまで良い子にしてろよ」

澪「うん!」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:26:41.56 ID:qjqvThjI0

放課後。

澪「良い子、か……」ウーン


梓「澪先輩どうしたんです?」
律「ああ、ちょっとな」

ガララ

和「律、部費のことなんだけど」

澪「あ、和だ」

和「あら澪、どうし」
澪「このやろう!」バキッ

和「ギャッ(3ワ3;;)」

和「な、なにするのよ……目がぁ」

澪「この悪いメガネが! 悪いメガネが!」フミフミ
和「や、やめてよ、なんで私の眼鏡壊すのよ!!」

澪「」チラッ

梓「?」

澪「」チラチラッ

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:31:21.97 ID:qjqvThjI0

梓「なんなんですか、あれ」
律「さあ……?」


和「うわーんミエナイキコエルミエナイキコエル」


澪「うん、これで好感度はバッチリだな。あとは……」

澪「見ろ、梓」
梓「?」

澪「このヘッドホン、高かったんだぞ!」エッヘン
梓「へー」

唯「わーいいな澪ちゃん」
澪「グズは黙れ」
唯「ひーん」

澪「な、梓っ」ウインク
梓「」ゾゾゾ

律「……」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:39:39.79 ID:qjqvThjI0

律「なあ澪、それってもしかして良い子のつもりでやってるのか?」
澪「え? 当たり前だろ」

律「」ハァー

律「澪、お前全然ダメだな」
澪「なんだと!?」

梓「眼鏡っ子の眼鏡を壊したり、いいヘッドホンを持っていることが良い子ですか?」
梓「意味ワカランです。やれやれです」

澪「グヌヌヌヌヌヌ……」


澪「ダラッシャー!!!」バン!

唯「ああっムギちゃんの形見のキーボードが!」

澪「っ~~~~」イテテテテ

律「安心しろ唯、力がなさ過ぎてボードには傷ひとつないぞ」
唯「よかったー」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:47:48.76 ID:qjqvThjI0

部活終了。


律「じゃあなー」
梓「さようならー」
唯「ばいばーい!」

澪「……」

くそ、一体どうしたらいいんだ
最大限の譲歩はしたはずだ、あんな触覚クソガキに下手に出たっていうのに
諦めるか? いいや、ネズミランドはケンタッキーの皮と同じくらい大好きなんだ、諦められない

澪「いっそ和を殺せば……」

和「」ビクッ

いや、この際、和は関係ないしどうでもいい
そう、唯だ。唯がいけないんだ
本当なら唯じゃなく私がお呼ばれされるはずだ

澪「唯をどうにかすれば……」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/25(水) 16:51:29.20 ID:qjqvThjI0 [89/89]
読んでる人いたらすんません今日はここまでしか書けない
明日の朝まで残ってたら続き書きます
もしくは携帯規制がなくなったら夜書けるかも

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