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阿良々木「あれ?なんか忘れてる」第二部+

32 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 12:10:06.59 ID:p1rD2FYP [1/14]
そろそろ冬将軍が訪れる頃の事。
日曜日、羽川に勉強を教えて貰う為に図書館に向かっていた。
角を曲がった時に大きなリュックを抱えた小学女子を見つけた。
僕は後ろからゆっくりと近づき、ハグをする。

暦「八九寺!逢いたかったぞー!」

真宵「フシャー!」

暦「ドウドウ、落ちつけ僕だよ」

真宵「あららさん、突然抱きつかないでください!」

暦「木が抜けてるぞ、八九寺」

真宵「気など端からありません。阿良々木さんに気があるなんてこの世に…ああ一人強いますね」

暦「強ってなんだよ、強って」

真宵「とにかく私は忙しいので構わないで下さい」

暦「なんだ、何か用でもあるのか?また深夜アニメの鑑賞か?」

真宵「よくご存じで、流石は私のストーカーですね」

暦「人を勝手にストーカー呼ばわりすんな!」

真宵「失礼。間違いました。流石は私専属のロリコン変態野郎ですね」

暦「酷くなってる!」

33 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 12:11:37.92 ID:p1rD2FYP
真宵「今、お勧めのアニメは『WORKING!』ですよ」

暦「へー、そうなんだ。僕はテレビ自体見る事少ないからな」

真宵「中でも相馬ってのが凄くウザキャラで見ているだけでイライラします」

暦「へ、へぇ…そ、そうなのか」

真宵「あと、荒川アンダーザブリッジ。これもお勧めです」

暦「荒川の橋の下?」

真宵「ホームレスの話です。まるで私のようです、エヘン!」

暦「自慢するところか?」

真宵「この主人公も結構ウザキャラなんですよね」

暦「ウザかったら見なきゃいいだろ?」

真宵「ああ、この声じゃなかったらもっと良いのにとか思いながら見るのも楽しいのです」

暦「へーそうなんだ…なんか中の方で悪意を感じるな」

真宵「阿良々木さんが気にする事はありませんよ?」

暦「なんか他人事だと思えない!」

真宵「でも、一番のお勧めは『らき☆すた』ですね、古いですが」

暦「それなら知ってる、見た事ある」

真宵「柊かがみが最高に可愛い声なんですよね、私もあんな女子高生になりたいです」

僕はつい八九寺の頭に空手チョップを入れてしまった

真宵「阿良々木さん、何をするんですか!」

暦「すまん、つい…無意識のうちに殴っちまった」

真宵「訴えますよ?」

暦「それだけは勘弁してくれ、まだ犯罪者にはなりたくない」

真宵「もう十分なぐらい犯罪者です、自覚が足りません」

暦「そ、そうか・・・すまん。これで許してくれ」と僕は100円を差し出す。

真宵「今時、100円につられる小学生なんで居る訳ないでクマーーーーーー」

八九寺は本当に簡単な子で良かった。

34 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 12:13:42.43 ID:p1rD2FYP
暦「ところで八九寺、お前寒くないのか?」

真宵「は?別に寒くありませんよ。寒いのはあらあらさんのお話でしょう」

暦「もう突っ込む気もねぇよ」

真宵「うぅ、もう私に飽きたのですね、ヤリニゲですか…」

暦「おい!人が勘違いするような事言うんじゃねーよ!」

真宵「噛みました」

暦「そういうのは噛んだとは言わない」

真宵「ボケました」

暦「ツッこめなかった!」


暦「しかしお前、春先と服装が変わってないじゃないか?寒くないのか?」

真宵「ええ、特には。季節の変化は感じられますが、霊なので気温の変化は感じられません」

暦「へー、じゃあエアコン要らずでいいよな」

真宵「ただし、阿良々木さんが暑苦しいって事は分かります」

暦「酷いなお前」

真宵「と言う事で、私はこれで失礼しますね」

暦「ああ、またな」

そして僕は図書館へ向かった。

35 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 12:26:57.78 ID:p1rD2FYP
受験前の図書館は学生でいっぱいだった。
いつものテーブルへ向かうと羽川が居た。
軽く手を上げ挨拶をする、図書館では静かにするようにと羽川に言われてるんでね。
席に着き、勉強を始める。
3時間ほど根をつめた所で休憩。

暦「なぁ羽川、合格しても行かない可能性はあるのか?」

翼「そうねぇ、無いとは言い切れないわ」

暦「どの場合ないんだよ?」

翼「阿良々木君が落ちる、戦場ヶ原さんが落ちるかな?」

暦「何で?」

翼「前にも言ったじゃない、3人なら楽しいだろうって」

暦「でもなぁ、折角合格したのにそれじゃ勿体ないじゃないか」

翼「別に合格する事に有難味なんて無いのよ、合格出来るだけの勉強が出来たってことに意味はあるけど」

暦「ふ~ん、よく分かんないや」

翼「それに阿良々木君が居ないのに大学に行っても仕方がないし、万に一つ戦場ヶ原さんが落ちて私と阿良々木君だけで行くとなると、私は…」

暦「私は?」

翼「えへ、なんでもない。ちょっと自意識過剰だったかな?」

暦「なんだよ、最後まで言っちゃえよ」

翼「まぁ、二人で会う時間が増えたら横恋慕しちゃうかもって話」

暦「へー…え?ええー!?」

36 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 12:28:06.10 ID:p1rD2FYP
翼「冗談よ。元々大学には行く気なかったし、世界中を回りたいと思ってるからね」

暦「そっか、みんなで合格出来たら良いな」

翼「そうね、その為には阿良々木君が一番頑張らないと」

暦「そ、そうだな…(荷が重い!)」

翼「私が見た所では、ケアレスミスさえなければもう合格ラインだと思うの」

暦「そ、そうなのか?」

翼「だからと言って気を許したら落ちちゃうよ?最後まで高めないとね」

暦「ああ、頑張るよ」

翼「じゃ、もう少し頑張って今日は終わりにしましょう」

暦「ああ」

結局この後、2時間ほど頑張った。
昔の自分からは考えられないぐらい勉強してるよな、本当に。
月火が言った「女がらみで進学」はあながち嘘ではないのかもしれない。
羽川を自宅付近まで送り届けた後、僕はいつものコースで自宅に戻る。
といっても、直線ではなく、大周り、戦場ヶ原の自宅まで寄ってから帰るのが日課だった。

38 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 18:38:34.70 ID:p1rD2FYP
ひたぎ「阿良々木君、今日もちゃんと勉強できた?」

暦「まぁそこそこに」

ひたぎ「そう、それは良かったわ」

暦「あと少しだからな、一生懸命頑張るよ」

ひたぎ「そう、それは良かった。ところで阿良々木君、万一落ちた場合どうするの?」

暦「そんな不吉な事言うなよ」

ひたぎ「違う大学に行くとか、浪人するとかってあるじゃない」

暦「あー、そういうことか。今回は1校しか受けないし、違う大学は無いな。浪人かな?」

ひたぎ「そう…浪人してまた私と同じ大学を受けるの?」

暦「まぁそうなるかな」

ひたぎ「四浪したらどうするの?私、卒業してもう居ないわよ?」

暦「待て!なんで四浪確定かよ!」

ひたぎ「一浪して入っても、私の後輩よ?色々こき使うわよ?」

暦「いまもそう変わらねぇよ!」

ひたぎ「サークルで乱交してズッコンバッコンな女になってるかも知れないわ」

暦「それはお前次第だろ!」

ひたぎ「阿良々木君、私に寂しい思いはさせないでね?」

暦「うん…」

あー胸が痛い!最近愛されてるって実感できる事が多い。
半分怪異な時なら物理的な愛情(攻撃)だったのに、最近は精神戦で攻めてきやがる。
これはますますやばくなってきた!

39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 18:51:57.18 ID:p1rD2FYP
結局、戦場ヶ原の家に上がり込んで、お茶をしておまけに勉強も少し見て貰う。
そとはもう真っ暗だ。
やはり冬だな、外に出ると一段と寒さが増していた。

ひたぎ「気をつけて帰ってね」

暦「ああ、じゃまた明日学校で!」

ペダルを漕ぎ出そうとする僕に戦場ヶ原が近づく。

「チュッ」

軽く頬にキスし、戦場ヶ原がほほ笑む。
僕が何か言いだそうとした瞬間、背を向け家に戻って行った。
自分の頭のてっぺんから蒸気が出ているような気がした。
何故かペダルを漕ぐ足に力が入る。
坂道すら楽勝、今の僕なら自転車で電車を抜ける気がした。
道中、ミスタードーナツの前を通ると、店内に忍野とキスショットが居るのが見えた。

「ちょっと寄ってくか」


40 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 18:55:13.05 ID:p1rD2FYP
ドアを開け、店内に入る。
オールドファッションとコーヒーを頼み、それを持って二人の居る席に行く。

暦「よぉ、久しぶりだな」

忍野「やぁ阿良々木君、元気そうだねぇ。頬に口紅がついてるよ?何か良い事あったのかい?」

暦「何?!」

キス「ほぅ。お前さんはどんな受験勉強をしとるのか教えて貰おうか?」

僕は走って化粧室へ向かい鏡を見る。

確かに仄赤い口紅が付いていた…

拭き取るのは勿体ないような気もするが、このまま世間の晒し者になるよりはマシだ。
ハンカチを濡らし、頬を擦る。
化粧品ってのは強く擦らないと落ちない、結局紅が伸びたのか摩擦で赤くなったのか、
僕の頬はほんのり赤みを帯びた状態になった。
で、テーブルに戻る。

41 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 18:56:36.25 ID:p1rD2FYP
暦「いやー、電車が混んでて隣のOLがぶつかってさー」

キス「今日は日曜日じゃ、電車が混みあう等嘘じゃな」

忍野「阿良々木君、別に隠す事も無いんだよ?ふふん」

キス「どうせお別れにあのツンデレ娘にキスされたんじゃろ」

忍野「ツンデレちゃんはやるねぇ。ちゃんと彼氏の飼い方を知ってる」

暦「…」

キス「お前様は眷族になったり、犬になったり忙しい奴じゃの」

暦「犬になった覚えは無い!」

忍野「まぁいいじゃないの青春しててさ」

キス「それより来週の旅行はどうするのじゃ?」

忍野「そうだねぇ、樹海散策なんてどうだい?」

キス「樹海はもう飽きた。わしは東尋坊に行ってみたいんじゃ」

忍野「この時期の日本海は寒いよぉ?まぁ僕はどこでもいいけどさ」

キス「なら福井に決定じゃ、飯はカニじゃからな」

忍野「あいよ、委細承知だよキスショット」

暦「相変わらずお前たちは仲が良いな」

忍野「阿良々木君、やきもちかい?なんなら君も眷族になってもいいんだぜ?」

キス「うむ、お前さんなら儂も歓迎じゃ」

暦「いや、遠慮する。それよりお前達、結構有名だぞ?」

キス「別にやましい事はしておらん」

忍野「そう、今はこうしてるのが楽しいのさ」

42 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 18:58:10.82 ID:p1rD2FYP
キス「そう、楽しいのじゃ」

暦「ふ~ん、なら良いけどさ」

忍野「そうそう阿良々木君、僕たちはね春になったら日本から居なくなっちゃうよ」

暦「え?本当なのか?」

キス「まぁ色々と国に帰ってするべき事もあるからのぅ」

暦「そうなんだ…少し残念だな」

忍野「少し残念だけど、多くは嬉しいのかい?」

暦「そういう意味じゃねーよ!」

キス「まぁ春までは、ほぼ毎日こうしておるから用があったらここに来るかビルに来ればいい」

暦「ああ、そうするよ。大した用は無いと思うけどな」

僕はコーヒーを飲みほし、帰ろうとした。時だった。

忍野「阿良々木君、大事な事忘れてたよ」

暦「ん?」

忍野「フラグの折忘れ」

暦「何!まだあったのか!」

忍野「ああ、僕もうっかりしていたよ」

暦「だれなんだ?」

43 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 19:00:24.20 ID:p1rD2FYP
忍野「迷子のお嬢ちゃん」

暦「八九寺?」

忍野「そう、迷子ちゃんね」

暦「小学生だぞ?」

忍野「年齢なんて関係ないって前にも言ったろ?」

キス「なんじゃそやつは」

忍野「怪異さ、今じゃ阿良々木君に助けられ浮翌遊霊になってるけどな」

キス「わしが心渡で一刀両断して始末してやろうか?」

暦「笑えない冗談言うなよ、キスショット」

忍野「まぁなんだ迷い牛から浮翌遊霊になったのは良いんだが…」

暦「良いんだが?」

忍野「そろそろ成仏させてあげたらどうかな?」

暦「成仏って僕がさせるのか?」

忍野「そりゃそうさ、彼女も君に『助けられた』内の一人なんだからさ」

暦「でもどうやって…」

忍野「そりゃ自分で考えなよ。でもね、迷子ちゃんがずっとこの町に居るのは君がいるからさ」

暦「そうなのか…」

忍野「浮翌遊霊ならどこでも行けるさ、でもここに留まってる。意味分かるよね?」

暦「でもそれはこの町がお母さんの居た町だからだろ?」

キス「相変わらず鈍いな、お前さん」

忍野「手厳しいねぇ、まぁあの子が君に好意を抱いているのは間違いない」

暦「何故そんな事が言える?」

忍野「彼女が浮翌遊霊だからさ。普通は思い出があっても留まらない、だから浮翌遊」

暦「ならあいつには明確な理由があると?」

忍野「そう。君と言う名の理由」


44 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/13(木) 19:02:03.54 ID:p1rD2FYP
浮翌翌翌遊霊→浮翌遊霊

コピペしたら文字化けしたので脳内変換お願いします

45 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/13(木) 19:03:00.44 ID:p1rD2FYP
あああ、コピペのコピペでまた変に…
霊がついてんのか…

ふゆうれいです。

46 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/13(木) 19:04:43.56 ID:p1rD2FYP
忍野「もう一つ言えば、彼女は浮翌遊霊だけど浮翌遊霊じゃない、君に縛られた霊だ。地縛霊みたいなもんさ」

忍野「で、彼女も輪廻転生の権利はある。ずっと君に構ってちゃまた人として戻れない」

忍野「だから彼女を解放してあげなきゃね」

暦「そうか…」

忍野「ま、とりあえず自力で頑張って。ダメなら『手を貸すよ』」

僕は席を立ち、店を後にした。

緩やかな坂道を下りながら、ボーっとどうすればいいか考えつつ。

角を曲がった瞬間、視界に光が飛び込んできた。

鈍い衝撃と刺すような痛み、目の前の信号は青だったはず…

遠のく意識の向こうで人の声が聞こえる

「大丈夫か?」

それとは別に小さな女の子のすすり泣く声が聞こえたが、そこで僕の意識は飛んだ。

50 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 12:17:04.67 ID:wTzsSdMP [1/34]
遠くの方で声が聞こえる

「阿良々木さん、阿良々木さん」

誰の声だろう?よく分からない。
ぼんやりとした視界、いや視界じゃなくて意識の中で誰かの声が聞こえる。

「阿良々木さん、阿良々木さん、目を覚ましてください」

ずっと聞こえる、そう八九寺だ、八九寺真宵の声。
聞こえているが返事が出来ない。

「阿良々木君、早く起きないと試験に間に合わないよ?」

「兄ちゃん、みんな心配してるから早く起きなよ!」

「お兄ちゃん、お母さんにいつまでも心配かけないの!」

「暦…」

色んな声が僕の意識に届く。
なのに返事が出来ない。
僕はどうなってるんだ?
何も思い出せない。

51 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 12:18:24.68 ID:wTzsSdMP [2/34]

「阿良々木君」

何か温かみを感じる。
誰かに手を握られているようだ。

「阿良々木君、ねぇ、阿良々木君」

暖かさの中に小さな冷たさを感じる。
その冷たい点は僕の手を滑り落ちて行く。

「阿良々木君、このまま私を置いて行くの?」

「阿良々木君、戻ってきてよ」

柔らかい暖かさと冷たい雨が僕に落ちてくる。
なんだろ、誰だろ?
ああ、戦場ヶ原。
ひたぎが泣いている。
今僕が助けに行くから!
のんきに寝ている場合じゃない!
そう思い、力を振り絞る。
重い、体が重い。
でも行かなきゃ!

「阿良々木君、一人にしないで!」

僕はあらん限りの力で答えた「戦場ヶ原!」

52 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 12:21:38.29 ID:wTzsSdMP [3/34]
ふと視界に飛び込んできたのは戦場ヶ原ひたぎ。
クラスの同級生、いや僕の彼女だ。

「やぁ、元気?」

「うぅぅ」

「なんかさっきから戦場ヶ原が呼ぶんで何かと思ったら俺寝てた?」

「よかった、よかった…」

戦場ヶ原の泣き顔を僕は初めて見た。
もうくしゃくしゃで、ちょっとびっくりするぐらい。
少しして、白衣の人たちがやってきた。
ああ、そうだった僕は帰り道に車と衝突して…えっと、ああそうか、もう眷族じゃないから再生しないんだったな。
聞けば1カ月近く眠っていたらしい…
気がつけば来週には新年がやってくる。
今日がクリスマスだと知ったのは、妹達が小さなケーキを持って来た時だった。


55 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:37:00.04 ID:wTzsSdMP [4/34]
色々と欠落している記憶。

思い出せない事もあるが、確か坂道を下って曲がった時に車と衝突して…

で、この有様。

それよりも卒業が危ぶまれる。

不慮の事故だとしても出席日数がヤバい。

万に一つ、卒業出来たとして受験は?右手は動くんだけど…

そこに戦場ヶ原がやってきた。


56 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:37:47.42 ID:wTzsSdMP [5/34]
ひたぎ「阿良々木君、具合はどう?」

暦「ああ、悪くはないね。ただ左足と左腕の自由が無いのが辛いが」

ひたぎ「そう、なら学校には行けるわね」

暦「そうだなぁ、早く行かないと卒業もヤバいし…

ひたぎ「その件だけど、羽川さんが学校に掛けあって、特別に学期末試験を受けられるようになったわ」

暦「そうなんだ」

ひたぎ「羽川さんが受けさせないと自分の大学受験も辞めるとか言い出してね」

暦「ふふ、あいつらしいな」

ひたぎ「少し嫉妬したわ」

暦「……」

ひたぎ「まぁ、あの人の裏が黒いのは知っていたけれど、私を超える黒さだわ」

暦「(どっちもどっちだけどな)」

ひたぎ「そういうことで阿良々木君、学期末試験は年明け直ぐよ、今日から勉強させるから」

暦「今日からかよ」

ひたぎ「そう、今日から。みっちり教えてあげるから感謝しなさいね」

戦場ヶ原が普段と変わりない様になって、僕も一安心だ。

一時はかなり凹んだ顔をしてたんだけどな。

それはそれで結構楽しかったりもした。

こんなことを考えているのがバレたらどうなるかは、簡単な事だけど。

57 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:39:02.97 ID:wTzsSdMP [6/34]
何とか卒業は出来そうな雰囲気にはなってきたが…

医師が言うには、骨折のほうは意識不明のうちにほぼ完治に近い。

ただし、リハビリは必要らしい。

脳や内臓に何もなかったのが不幸中の幸いで、この調子なら3学期は通学する事も可能らしい。

ということで、冬休みにしっかり復習して、3学期前日に全教科の試験を行い、赤点さえ取らなければあとは卒業の運びとなる。

よって毎日病室で勉強。

朝から晩まで、見舞いが可能な時間帯に戦場ヶ原が付きっきりで教えてくれる。

リハビリや入浴、食事の時間だけが休憩みたいなものさ。

でもって、夕方遅くに色んな人が見舞いに来る。

火憐ちゃんや月火ちゃんはほぼ毎日、母親の代わりに色々持ってくる。

両親は元気なら大丈夫!と見舞いに来ない。

というかかなり心配したんだろうな、今はゆっくりして貰いたい。

火憐ちゃんが言うには、事故の加害者側の保険会社との交渉とかで案外忙しいとか。

羽川は戦場ヶ原が帰る前にやってきては、少し話し、戦場ヶ原と一緒に帰っていく。

あの二人、知らない間に仲良くなったんだな。

というか、師弟関係?だっけ。

「様」とか前に言ってたしな。

神原と千石は邪魔しちゃ悪いからって、一度だけお見舞いに来ただけだった。

58 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:40:32.26 ID:wTzsSdMP [7/34]
で、面会時間が終わると、夜の面会が始まる。

最初に来るのは忍野とキスショット。

毎日、ミスタードーナツを持って来るが、ほぼ自分達だけで食べつくす。

忍野「しかし、死なないとは阿良々木君もしぶといねぇ」

キスショット「のぅ、半死ならわしが眷族にしてやろうと思ったが、お前さんは不死身か?」

暦「お前達には言われたくない!」

忍野「まぁ、死んでたとしても僕が生き返らせる事も可能だったんだけどね」

キスショット「ただでか?」

忍野「そりゃそれなりの代金は貰うさ、お友達価格で900万ぐらいで」

キスショット「おードーナツがいくつも買えるのぅ、お前さん今から死んでみるか?」

暦「お前らもう帰れよ!」

病室で僕そっちのけでワイワイ騒いでは婦長に怒られ、追い出される。

押野達が帰った後に最後の来訪者がやってくる。

そう、八九寺。

59 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:42:34.45 ID:wTzsSdMP [8/34]
病室のドアが音も無く開く。

ドアから半分だけ顔を出し、中に僕以外いないか確認した後、八九寺は入ってくる。



真宵「こんばんは、あららあららさん」

暦「きょうの僕は困ったチャンですか」心地よいやり取り

真宵「今日もリハビリはちゃんとやりまして?」

暦「ああ、いつものように体と脳と両方やったさ」

真宵「それは良かったです」

暦「さっきまで押野達が居たんだけどな」

真宵「見たいですね、床にドーナツの屑がいっぱい落ちてますよ」

暦「毎晩ここで大騒ぎだからな、あいつら」

真宵「みんな阿良々木さんが元気になって嬉しいんですよ」

暦「そうなのかなぁ」

真宵「そうにきまってますよ」


60 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:43:54.09 ID:wTzsSdMP [9/34]
暦「それより八九寺、お前俺が事故に遭った時いたよな?」

真宵「はい、居ました」

暦「そうか…いやね、遠のく意識の中でお前の声が聞こえてさ」

真宵「そうですか…」

暦「あの時間にあんなところで何やってたんだ?」

真宵「そ、それは…あそこが今のおうちなんです」

暦「え?あの辺に住んでるの?」

真宵「いえ、あそこは私が轢かれた交差点ですから」

暦「そうだったんだ…」

真宵「ええ。あの交差点が私の家です。というか戦場です」

暦「何と戦ってるんだよ」

真宵「事故とです、事故。なるべく事故が起きない様に努力しているんです」

暦「例えば?」

真宵「禁則事項です」

暦「まだそのネタを引っ張るか」

真宵「べ、別にあんたに教えようと思ってやってるんじゃないからね!」

暦「ある意味、すげー似あうなツンデレ」

真宵「///」

61 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:44:40.72 ID:wTzsSdMP [10/34]
暦「何にせよ、あそこは危険な場所なんだな」

真宵「そうです、行政に直談判して信号を増やしたり、停止線をもっと奥にしなければなりません」

暦「おお、建設的な意見!」

真宵「笑い事ではありませんよ阿良々木さん、阿良々木さんも私と同じ運命を辿る可能性があったのですよ」

暦「まぁそうなるな」

真宵「阿良々木さんの迷い牛なんて性質が悪すぎです」

暦「なんだそりゃ?」

真宵「『お前の事は嫌いだ、どっかいけ!』とか暴力的です」

暦「あっはっは、僕ならみんな迷わしちゃうかもな」

真宵「ま、忍野さんに駆除されて終わりでしょうけど」

暦「僕は害虫かよ!」

真宵「自覚が無いなんて、阿良々木さんらしいです」

暦「絶望した!」

真宵「はぁー、それもウザいですね」

暦「やっぱそう?」

62 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:45:58.82 ID:wTzsSdMP [11/34]
真宵「話は変わりますが、勉強は大丈夫なんですか?」

暦「まぁ卒業は出来そうだよ」

真宵「大学受験はどうなんですか?」

暦「うーん、受験勉強さぼったしな。もしかしたらダメかも」

真宵「そうなんですか…」

暦「羽川が言うには前より20%ぐらい学力がおちてるそうだ」

真宵「0はいくら落ちても0じゃないんですか?」

暦「おまえなー!」

真宵「大丈夫です、阿良々木さんならちゃんと合格出来ます、私が保証します」

暦「お前に保証されてもな」

真宵「大船に乗ったつもりで受験はしてくださいね」

暦「まぁ一応は受けるけどな」

真宵「なら大丈夫です!」

八九寺は満面の笑みで俺の方を見る。

何考えてんだか?

真宵「では私はこれで失礼します。あ、そうそう、阿良々木さんにお礼がまだでしたね」

暦「何のお礼だよ」

真宵「おうちに届けてくれたお礼です。ちゃんと返しますからね」

頬笑みながら八九寺は病室を後にする。

それから僕は八九寺を見かける事は無かった。

63 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:47:00.77 ID:wTzsSdMP [12/34]
3学期が始まる。

僕は当面、車いすで通学。

戦場ヶ原と羽川が毎日迎えに来てくれる。

途中から神原も合流し、3+1での登校。

学内では「阿良々木とは何者?」と噂になってる。

そりゃそうだわな。

学校一の天才、学校一のスポーツマン、学校一のクールビューティに車椅子を押され登校する僕。

(僕と戦場ヶ原が交際しているのは殆ど知られていないからな)

まぁそんなこんなで、学期末試験も無事済ませ、高校生活最後の学期を「消化」させる。

大学受験まであと3週間と差し迫っていた。

64 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 14:48:33.59 ID:wTzsSdMP [13/34]
授業と学期末試験、3年の学年末試験は受験の前に済まされる。

殆ど授業なしでの学年末試験は出題範囲が狭い。

というか1週間分の授業だけが出題範囲。

難なく試験も終了し、あとは大学受験するだけ。

それが済めば消化試合的な授業と卒業式。

大学入試に向け、追い込んで結構勉強したが、不安だ。

羽川は「出来るだけやったし、あとは当日にどれだけ力を出せるか」と言い、

戦場ヶ原は「阿良々木君、分かってるわね。落ちたら2人で浪人よ」と自分の人生を掛けた発言をする。

そして受験当日が当たり前のようにやってきた。

65 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 17:42:26.15 ID:wTzsSdMP [14/34]
ひたぎ「阿良々木君、分かってると思うけど、合格しなさいよ」

翼「戦場ヶ原さん、試験前にプレッシャー与えちゃダメじゃない」

暦「まぁ、なるようになるさ。出来るだけ頑張る」

ひたぎ「出来るだけ?死に物狂いで頑張りなさい」

暦「はいはい、分かったよ」


そして試験が始まる


(くそーいきなりつまずいた!)

簡単な単語問題で答えが出てこない。

やはり事故の影響だろうか?見たような気はするが意味が分からない。

とりあえず出来る問題からやっていこう。

解答用紙が7割ぐらい埋まったところでもうお手上げ。

その時だった、僕の回答用紙に消しゴムが走る。

正確には小さな子供の手が回答を消す。

横に目をやると八九寺が居た!

66 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 17:43:55.41 ID:wTzsSdMP [15/34]
「お前何やってんだ!」つい叫んでしまった。


試験官に静かにするように諭される。

クソ!大恥かいた!


真宵「阿良々木さん、こことここは間違っています」

暦「お前何やってんだよ!」

僕は小声で話しかける

真宵「お礼です。戦場ヶ原さんの回答と違う所をチェックしています」

暦「お前、それはカンニングだろ!…」

真宵「いえ、私が勝手にやってるだけで阿良々木さんには関係の無い事です」

暦「詭弁だ」

真宵「他の人には見えていませんので問題ないです」

暦「でもな…」

試験官がこちらを睨む。

僕は黙って下を向くしかなかった。

勝手に解答用紙が訂正される。

消されるなら未だしも、空欄を鉛筆で埋める八九寺。

「にひー」と悪戯っ子の様な顔で笑いながら。

67 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 17:44:47.04 ID:wTzsSdMP [16/34]
とりあえず1科目目が終了、同室で受験していた戦場ヶ原に声を掛けられる。

「どうだった?」

「お前の方こそ、どうだったんだよ?」

「まぁ、全問正解に近いと思うわ」

「そうかい、なら僕も全問正解に近いだろう」

「?」

戦場ヶ原は一瞬不思議そうな顔で僕を見たが、すぐ笑顔になった。

「私が教えたからよね」

そういう問題じゃないんだけどな。

僕は廊下に出て八九寺を探した。

どこにも居ない。

そして2科目目が始まる。

68 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 17:45:53.98 ID:wTzsSdMP [17/34]
試験時間が残り30分辺りでまた八九寺が来た。

「黙って鉛筆を軽く持っていればいいんです」

八九寺はそういいながら、僕の手を取り回答用紙(マークシート)を埋めて行く。

勿論、戦場ヶ原の回答を見てきての話だ。

こいつがこの問題を解けるレベルでないのは分かっている。

しかし…消しゴムで消される場所の多い事…こりゃ八九寺居なけりゃ落ちてたな俺。

こんな調子で3科目、全部終了。

八九寺は「羽川さんに見つかる訳にもいかないのでこれで失礼します」とどこかに行ってしまった。


そして僕の大学受験は「不本意」な形で終わってしまった。

結果は多分合格だろう、でも何か間違ってる。

そんなモヤモヤした気分で試験会場を後にする。

69 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 17:46:54.33 ID:wTzsSdMP [18/34]
翼「阿良々木君、試験どうだった?」

暦「あー、多分合格」

翼「ちゃんと出来たんだ」

暦「ああ、まぁな」

ひたぎ「凄い自信ね」

暦「そういう戦場ヶ原はどうなんだよ?出来たのかよ?」

ひたぎ「こんな試験どうって事なかったわ」

暦「へーそりゃ良かった。じゃあ、僕の合格も確定だな」

2人は首をかしげる。

暦「いや、出来るお前たちに教えて貰ったから大丈夫って話だよ」

翼「てっきり戦場ヶ原さんの回答でも写したのかと思ったわ」

本当にこいつは何でも知ってるな

翼「でもよかったじゃない」

暦「そういう羽川はどうだったんだ?」

翼「分かる所だけ書いたわ」

暦「じゃ全部埋まったって事だな」

翼「ふふ、どうでしょうか?」

暦「まぁ心配は要らないけど、合格したら入学するのか?」

翼「さぁ?まだわかんない。とりあえず合格発表の日まで考えておくね」

暦「やっぱ確定じゃないのか…」

そんな事を言いつつ、僕達は帰路に着いた。

70 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:41:50.22 ID:wTzsSdMP [19/34]
電車を降り、そこで別れて家へと向かい歩く。

振り向くと八九寺がついて来ていた。


暦「八九寺、何のつもりであんな事したんだ?」

真宵「えへー、何の事ですか?」

暦「とぼけるな!カンニングの件だ!」

真宵「阿良々木さん、カンニングと言うのはバレてカンニングなんですよ」

暦「でもなー!」

真宵「誰にもバレなければカンニングにはならないんですよ?」

暦「お前、だからって…」

真宵「いいんです、怒られても別に。でも阿良々木さんには大学に行って欲しかったんです」

暦「落ちたら一浪すりゃいいだけの話だろ!」

真宵「それもダメです。阿良々木さんは戦場ヶ原さんとずっと一緒の時間を過ごすべきなんです」

暦「だからって…」

八九寺はうつむきながら呟いた。

「阿良々木さんはきっと戦場ヶ原さんを幸せに出来ます。私はそんな幸せな…」

言葉に詰まる八九寺。

「分かった、もう泣くな」

僕はいつもと違う風に八九寺を抱きしめる。

71 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:42:51.25 ID:wTzsSdMP [20/34]
「ありがとう」

僕は、僕の事を想ってくれた八九寺に感謝の気持ちを零す。

「よかった、これでお礼が出来ました」

八九寺は顔を上げ、涙目で笑う。

「本当に良かった、これで私も…」

抱きしめた八九寺の向こうに道が見える。

いや、八九寺が透ける、消えてゆく。

「おい、八九寺!お前!」

「阿良々木さん、本当に有難うございました。私、これでお別れです」

「何言ってんだ!もって話そうぜ!八九寺!」

「阿良々木さん、最後にお願いです。戦場ヶ原さんといつか結婚して女の子が生まれたら『真宵』って付けてくださいね」

「お前、何バカな事言ってんだよ!八九寺、消えんなよ、はちくじー!」


僕の手から八九寺の感触が消えた。

そこにはただ僕の腕で作られた空間が存在した。


72 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:43:45.55 ID:wTzsSdMP [21/34]
その晩、僕は廃墟ビルで忍野に事の次第を説明した。

忍野「ほぅ、阿良々木君も大人になったね、ちゃんと送れたじゃないか」

暦「でも…」

忍野「でももへったくれも無いんだよ阿良々木君。これで良かったんだよ」

暦「本当にこれで良かったのか?」

忍野「ああ、間違いない」

暦「そうか…」

忍野「あとね、試験の件は誰にも言っちゃダメだよ。彼女の苦労が水の泡になる」

暦「その事なんだけど…」

忍野「阿良々木君、他人の苦労と別れの悲しさを無駄にするのかい?」

暦「それは…」

忍野「ま、いいじゃない、誰にもバレなきゃ『テクニック』になるんだよ、イカサマはね」

結局、忍野に言い包められ、僕はビルを去った。

合格発表の日、当たり前だけど僕も戦場ヶ原も羽川も合格だった。

73 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:44:24.55 ID:wTzsSdMP [22/34]
翼「みんな合格出来て良かったね」

ひたぎ「ええ、まさか阿良々木君まで合格するとは思わなかったけど」

暦「ああ、そうだな」

ひたぎ「あら?いつもなら『落ちるの前提かよ!』とか言うのにどうしたの?」

翼「うんうん、何か試験終わってから阿良々木君変だよ?」

暦「いや、別に。ただ何となくね、何となく」

僕の言葉に2人は何かを感じたのだろうか?何も言わずほほ笑む2人。

暦「2人とも、有難う。みんなありがとう」

74 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:45:47.93 ID:wTzsSdMP [23/34]
それからの事(近い話)


卒業式に神原が大泣きして大パニックになった。

でも、翌年うちの火憐が入学したら「バルラギコンビ」を結成するとか、何とか。

大学は僕達と同じ所を受けるとか。


忍野とキスショットは桜が咲く前に街から消えた。

勿論、別れの挨拶は無し。

というかキスショット「向こうは冬が寒いからまた秋に戻る」とか。

もうくんなよ!

お前らは渡り鳥かよ。

75 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:47:39.62 ID:wTzsSdMP [24/34]
羽川は結局、大学に進学せず放浪の旅に出かけた。

入学金の締め切り日までに納めず、学校に対し「忘れてました」とか。

勿論、教員は慌てて大学側に掛け合ったが、門前払い。

流石、羽川やる事が恐ろしく黒い。

忍野・キスショットの計らいで、彼らの向かった先に行く事になった。(ルーマニアだっけ)

その旅費が「お年玉」とか。

餞別にいつかの本のお返しにと包んだが断られた。

でも、空港で別れ際に彼女の鞄に潜り込ませておいた。


戦場ヶ原は勿論、僕の彼女のままである。

大学までは1時間程度の距離なんだが、同棲している。

というか、戦場ヶ原の父親が海外出張となり、あのボロいアパートを引き払い

マンションを借りると言ったんだけど、戦場ヶ原がうちに転がり込んできた。

もううちの姉妹は大喜び。

いや、親が喜んでいる。

ていうか、僕に2人目の母親が出来たようで辛い。

幸せなんだけどね。


そんな風に僕達は日常を楽しんでる。


この後の話はまたいつか。

76 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:48:51.24 ID:wTzsSdMP [25/34]
あれ?なんか忘れてる?

ああ、そうそう。

あの廃ビル、この夏に取り壊しになるそうだ。

忍野達に伝えておかないと…うちが住処にされそうだ!


おわり(つづく)

77 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/05/14(金) 18:51:09.93 ID:wTzsSdMP [26/34]
ここまで呼んでくれた方、有難うございました。
駄文・乱文に耐えていただき感謝です。

尚、この続きは需要があれば落としておきます。
スレの残りは忍野とキスショットの「深夜のラジオ」をお送りします。

78 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 18:54:52.73 ID:wTzsSdMP [27/34]
読んで^^です

83 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:12:31.07 ID:wTzsSdMP [28/34]
忍野「さて、深夜ラジオでも始めるか」

キス「勝手にやりゃんせー」

忍野「おいおい、忍ちゃん寂しいなぁ。何か悲しい事でもあったのかい?」

キス「ここの>>1が気に食わん。わしを海外に捨て置きやがった」

忍野「まぁ良いじゃないか。秋には戻れる設定なんだし」

キス「しかし、家がぁ!ないぞ?」

忍野「別にまたどっか探せばいいんじゃないか?」

キス「そうじゃな、今度はせめてシャワーぐらいは欲しいぞ」

忍野「そんな物件どこかにあったな」

キス「あとドーナツ屋の近くがいいぞ」

忍野「ああ、いいところが有ったよ」

キス「どこじゃ?」

忍野「元ツンデレちゃんのアパート」

キス「おお、しかし家賃が要るでないか?」

忍野「大丈夫、阿良々木君に貸してある500万を払ってもらうから」

キス「あやつも大学生だし、バイトしてボロアパート代ぐらい払えるか」

忍野「とりあえず不動産屋に家賃きいてみる」

84 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:17:40.26 ID:wTzsSdMP [29/34]
忍野「忍ちゃん、家賃分かったぞ」

キス「その忍というのやめい!わしはキスショット(りゃく)じゃ!」

忍野「あーごめんごめん。でなキス、あのアパート、月額5000円らしい」

キス「何?5000円もするのか?」

忍野「いやいや、そこはたったの5000円と驚くべきでしょうが」

キス「5000円あれば何個ドーナツが買えると思っておるのじゃ」

忍野「キスの金銭感覚はドーナツ本位制なんだな」

キス「何を今更言っておる、当たり前でないか」

忍野「ちなみに、眷属の僕はドーナツ何万個分?」

キス「そうじゃな、3個とお手拭ぐらいじゃ」

忍野「そんなに安いの?」

キス「眷属で3個なら優秀なほうじゃ」

忍野「そ、そうなんだ・・・」

キス「何せ人肉はただで手に入るからのぅ」

忍野「怖い・・・」

85 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:24:26.24 ID:wTzsSdMP [30/34]
忍野「さて、気をとりなおして最初のお手紙を読んでみるか」

キス「まて、いつの間に葉書募集してたんじゃ」

忍野「細かい事は気にしない」

キス「じゃわしが読んでやる、かせ」

ペンネーム:BL大好きッ子ちゃん
本文:
最近愛しの先輩が彼氏と同じ大学に進み、高校に取り残された私はすることがありません。
二人を別れさせる良いアイデアは無いでしょうか?

忍野「あーなんか怖いね、こういう手紙」

キス「痴情の縺れでグッサリやるタイプかのぅ?」

忍野「まぁ、人を呪わば穴二つというので、ここは勝手に別れるまで待てばいいんじゃない?」

キス「じゃな。統計では高校時代からのカップルが結婚する率は0.05%じゃ」

忍野「へー興味深い統計だねぇ」

キス「先日、コッソリアンケートで取ったのじゃ」

忍野「コッソリ・・・それって殆ど悪意の塊でしょ!」

キス「まぁ年齢=童貞の阿良々木みたいなのが答えておるからの」

忍野「じゃ、次!」

86 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:29:29.43 ID:wTzsSdMP [31/34]
ペンネーム:お兄ちゃんハァハァ
本文:最近お兄ちゃんに彼女が出来ました。二人を別れさせる方法はありませんか?

忍野「またそんな内容か・・・」

キス「世の中にはモテモテの男がいるんじゃな」

忍野「しかし、これ妹さんでしょ?喜ぶべきなんじゃないかな?」

キス「わからんぞ?他人だがお兄ちゃんって慕っているだけかも」

忍野「僕的には妹がヤンデレ化してお兄ちゃんを監禁する方向がいいなぁ」

キス「小僧、まだあのCDもっておるのか?」

忍野「あれは僕の癒しなんだよ」

キス「ほう、ならわしが同じ事をしてやろう」

忍野「あーキス、それはやめて!」

キス「遠慮するな、ほれ」

忍野「あー!あwwせdrftgyふじこ」

キス「他愛も無い事よ」

忍野「ハァハァ、死ぬかと思った!次行こう!」

87 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:36:11.95 ID:wTzsSdMP [32/34]
ペンネーム:バイト少女蘭
本文:最近うちのバイト先にカップルが来るんだけど、ドーナツ1個とコーヒー1杯を分けながら何時間も粘ります。
見た目が嫌らしいアロハ男と風俗にお勤め風の金髪女、冬なのに男はアロハ、女はタンクトップ。
どう考えても嫌がらせです。来なくする方法はないでしょうか?

忍野「・・・だからタンクトップは止めろって言ったんだよ!」

キス「小僧こそ、年中アロハ着るな!」

忍野「キスが毎日ドーナツドーナツ言うから、僕の財政がきついんだよ!」

キス「ならお前は食わずに見ておれば、半分こしてるとか書かれんのじゃ!」

忍野「そういう問題じゃない!」

キス「どういう問題じゃ!」

忍野「この店員、絶対にあいつだ!いつも夕方に居るメガネの!」

キス「おお、あいつか!よし、今度この手紙もって店長を〆てやる」

忍野「お詫びにドーナツ1年分とかくれるかもな」

キス「!よし、今からいくぞ!」

忍野「まて、もう閉店している。明日にしよう」

キス「ざんねんじゃのぅ、じゃ次読むぞ」

88 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:39:46.75 ID:wTzsSdMP [33/34]
ペンネーム:貝になりたい
本文:金返せ

忍野「・・・・・・」

キス「・・・・・・」

忍野「何もここまで送ってこなくて良いのに」

キス「だからわしは嫌じゃと申したろ、詐欺師を騙すのは良くないと」

忍野「いやー学生時代からあいつは馬鹿でね。すぐに僕に騙される」

キス「その反動で色んな人が被害に遭ってると思うが?」

忍野「ほら、いうじゃない。『被害は天下の回り物』」

キス「なんか嫌な格言じゃの、ていうか、間違ってるぞ」

忍野「じゃ、この手紙は無かった事にして、次」

89 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/14(金) 23:50:28.59 ID:wTzsSdMP [34/34]
キス「本日最後の手紙じゃ」

ペンネーム:中の人がウザイと>>1に思われてる人
本文:また知らないところでフラグを立てていたようです。折り方教えてください。
早く折らないと身の危険を感じます。

忍野「・・・・・・」

キス「・・・・・・」

忍野「うーん、まだか?」

キス「またみたいじゃな?」

忍野「とりあえずそれは>1に何とかしてもらうしかないんじゃないのかな?」

キス「しかし>1は中の人が嫌いみたいだからな、協力してくれるかどうか」

忍野「ですよね、突然車に轢かれる設定とか無茶し過ぎかもね」

キス「今度は校舎の屋上からダイブってのもあるかもな」

忍野「あーあれはイケメン専用行動だから、イケメンじゃなきゃ死亡フラグだよ?」

キス「イケメン・・・イケメンではないな」

忍野「イケメンとは僕のような人を言うんだよね」

キス「ねぇ、いっぺん死んでみるぅ?」

忍野「にてねぇwwwwwwwwww」

キス「あーもう!もう一枚読んでから終わる!」

90 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/15(土) 00:03:29.93 ID:5Xp/IqsP [1/7]
ペンネーム:荷物が重すぎ
本文:最近「さらい屋五葉」というアニメの弥一さんがかっこよすぎです。
あと、『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』って吸血鬼のアニメも最高です。
私は大きくなったら声優になりたいのですが、どうなればなれますか?

忍野「うーん、この子素晴らしい感性だね」

キス「そうか?」

忍野「あーそういえば、バンドでも吸血鬼は『わし』とか言ってたねぇ」

キス「あれはあやつが真似したのじゃ」

忍野「へぇ・・・プ」

キス「何がおかしいのじゃ!」

忍野「いや、キスの中の人って未定というか、出番無かったし」

キス「馬鹿も休み休みに言え!ちゃんと居るわ!」

忍野「ああ、CDで片言しゃべってたアレそうなの?」

キス「そうじゃわしじゃ!」

忍野「てっきり・・・あーもうだめ、耐えられんわはははあ!」

キス「小僧![ピーーー]!」

忍野「まぁまぁ来年ぐらいに続きが放映されたら出番あるからガマンガマン」

キス「本当にあるのかのぅ?」

忍野「あんだけDVD売れてないわけは無い」

キス「それなら良いんじゃが・・・」

91 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] 投稿日:2010/05/15(土) 00:09:30.08 ID:5Xp/IqsP [2/7]
忍野「アレだけ売れて、続編なかった詐欺だな」

キス「まぁそうじゃな」

忍野「しかし続編が有るからといって、CDと同じ声優とは限らんよ?」

キス「@@!何!」

忍野「僕的には、うーん、そうだねぇ。悠木碧なんかがいいな」

キス「・・・」

忍野「きっと大人気キャラになると思うよ?」

キス「そ、そうかのぅ」

忍野「ころねもノエルも評判よかったからねぇ」

キス「お前、詳しいな」

忍野「まぁね」

キス「では、わしの中の人は悠木碧に変更じゃ!」

忍野「ちなみに、ミナ・ツェペッシュと同じ声だけだなwwwwwwww」

キス「!!」

忍野「じゃ、今日の放送はここまで、またあした~」

キス「お葉書おまちしてま~す」

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