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妹「兄さん、大好き」

1 名前: ◆TTfRqvCEps [sage] 投稿日:2010/08/24(火) 08:38:07.32 ID:0nfD43wl0 [1/50]
約束どおり、純愛をば。

安価はなしでいくつもりです。ありがいいならそういってね。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 08:41:08.31 ID:0nfD43wl0 [2/50]
兄「親父と母親に、妹が旅行に行ってもう三日」

兄「やっと帰ってくる日か」

兄「カップ麺はもう飽きた。手料理ってものが食べたい」

兄「それに……」

旅行に行く前

兄「妹?ちょっと話があるんだ」

妹「はい、兄さん。何でしょう?」

兄「俺さ……妹のこと、好きだ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 08:44:19.51 ID:0nfD43wl0
妹「え?あの……」

兄「わかってるんだよ、家族の間で……でも、それでも……」

妹「明日、から。お父さん達と旅行に行くことになってます」

兄「ああ……俺は、大学関係で行けないけど」

妹「帰ってきたら、私、兄さんに返事しますから」

妹「待ってて、ください」


兄「妹は、どう答えてくれるのかな……」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 08:47:11.22 ID:0nfD43wl0
兄「にしても、ちょっと遅いな。道が混んでるのかな」

トゥルルルルトゥルルルル

兄「電話か。妹達からか?」

ガチャ

兄「はい、もしもし……」

兄「え?事故!?」

兄「はい、はい……分かりました、すぐに行きます!」

ガチャン

兄「え…おい、どういうことだよ?」

兄「とにかく、病院へ行かないと……」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 08:52:19.14 ID:0nfD43wl0
「ねー、ここだよー。事故あったの」

「あー、知ってるー。ニュースでやってたよねー」

「ひどい事故だったよ。ワゴンが軽にぶつかってなー」

「さらにそこにもう何台か突っ込んじゃったみたいだし」

「ワゴンの方が信号無視だって?」

「そうらしいぜー」

「とにかく、でっかい事故だったぜー」

「この女の子なんて血まみれでさー、こりゃしんじまってるかもな」

「おいおい、写メとってんじゃねーよ、ハゲ!」

「これ週刊誌とかに売れねーかな、キャハハハ」

「ばっか、オメー呪われんぞ!アハハハ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 08:55:47.73 ID:0nfD43wl0
医者「残念ですが、父さんと、母さんは、もう……」

兄 「……妹、は?」

医者「難しいところです。ですが、必ず助けて見せます!」

兄 「よろしく、お願いします……」


兄 「父さん……母さん……」

兄 「なんで、事故なんて……」

兄 「あああああああああっ!」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:00:35.99 ID:0nfD43wl0
しばらくして。

兄 「やっと、面会できるんですか」

医者「はい……妹さんも、ようやく落ち着いてきたみたいで」

兄 「……ありがとうございます、妹、助けてくれて」

医者「…………」

兄 「先生?」

医者「いえ……驚かないであげてください。妹さんは、心も弱くなってますから」

兄 「俺は、妹の兄ですよ……妹がどうなっていても、大丈夫です」

兄 「傷跡、残っちゃったんですか?」

医者「……私は、同席しないので。なにかあったら、ナースコールをお願いします」

兄 「わかりました……妹?俺だ、入っていいか?」コンコン

妹 「兄さん……どうぞ」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:05:24.87 ID:0nfD43wl0
兄「いもう……と……」

妹「……」

兄「あ、ごめ……」

妹「いいよ、兄さん。仕方ないよ。誰だって、そうなっちゃうよ」

妹「おどろいたよね……ごめんね……」ポロポロ

兄「あ…いや、なんで、妹が謝るんだよ……」

兄「謝る必要なんて、ないだろうが……」

妹は、薄い入院着を着ていた。
目だった傷はない。擦り傷や、ちょっとした跡はあるが、そのうち消えるだろう。
でも、左袖と、右裾。あるはずのものがなかった。
左腕と、右足。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:09:54.69 ID:0nfD43wl0
妹「左腕はね…ほとんど肩から」

妹「右足は…付け根と膝の中間くらいからです」

妹「でも…生きているだけ、私は運がいいですよね」

妹「また兄さんに、会えましたし」

妹「死ぬ代わりになら、安いものです」

妹「ねえ、兄さん……笑ってくださいよ」

妹「何か、言って下さいよ」

妹「私ばっかり話していても、全然面白くないですよ?」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:15:35.22 ID:0nfD43wl0
兄「妹……そんな、無理して……」

妹「無理なんて、してませんよ。せっかく、兄さんが来てくれたんですし」

妹「大丈夫ですよ、私は」

兄「そんな、泣き笑いみたいな顔で言われても……説得力がないぞ」

妹「……兄さんの、バカ」

兄「え?」

妹「兄さんのバカっていったんです!悲しいくないわけないじゃないですか!つらくないわけないじゃないですか!大丈夫なわけないじゃないですか!」

妹「もう、こんな姿になっちゃって、死んでしまいたいです!」


兄「妹……」

妹「……ごめんなさい。ごめんなさい」

妹「もう、今日は、出てってください」

妹「また、ひどいこと、言ってしまいそうで……」

兄「……また、来るよ」

妹「

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:20:14.51 ID:0nfD43wl0
医者「義肢、ですか?」

兄 「そういうの、あるんじゃないですか?」

医者「ありますけど、妹さんには……」

兄 「使えないんですか?」

医者「まあ、はい…神経や、傷の具合などから難しいかと」

兄 「そんな……」

医者「よくなったら、杖を使った歩行練習を勧めるつもりです。車椅子でも生活はできますが、体を動かした方がいいでしょうし」

医者「そのときは、手伝ってあげてください」

医療知識は正確ではありません。まともに受け取らないでください。
この作品はフィクションです。


28 名前: ◆TTfRqvCEps [] 投稿日:2010/08/24(火) 09:25:06.42 ID:0nfD43wl0
大学
女「あ、兄君。ひさしぶり」

兄「よ、女」

女「事故、大変だったね……」

女「あ、無神経だった。ごめん」

兄「いや、いいよ。からかってくるわけでもないし」

兄「それに、妹は……」

女「?」

兄「妹は、生きてるし」

女「今度、お見舞いとか、いってもいいかな?迷惑……かな?」

兄「聞いてみるよ……一応」

女「女同士だからさ、なんか頼みたいこともあるかもしれないし」

兄「そうかもな」
兄(多分、断るだろうな。まあ、当然か)

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:36:05.01 ID:0nfD43wl0
妹「気持ち悪いでしょう、兄さん」

妹「そう毎日きてくれなくても、いいんですよ?」

兄「妹が気持ち悪いわけないだろ。こんなに可愛いのに」

妹「私の……?どこが、ですか?」

兄「そうだなぁ……この髪飾りとか」

妹「もう!私をほめてくださいよ!」

妹「あ、きゃっ」

兄「おっと。どうしたんだ、バランス崩して」

妹「左手で、兄さんをたたこうとしたんですけど」

妹「左手、そもそもないんでした。あはは」

兄「…………ゴメン」

妹「謝らないでください。それに……」

妹「兄さんに半分抱きつかれるようなこの格好は、いいものです」

妹「いくらでも、バランスを崩したくなっちゃいます」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:40:22.40 ID:0nfD43wl0
兄「何言ってんだよ」コツン

妹「きゃっ、もう!女の子には優しくしてくださいよ~」

コンコン

妹「あれ?検温には早いのに……」

妹「どちらさまですか?」

加「あの、妹さんの病室はここでいいでしょうか?」

兄「ええ……」

加「あの……わたし、は……」

加「ワゴンを運転してた、加害者、です……」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:45:12.82 ID:0nfD43wl0
兄「帰れよ!お前のせいで妹が!父が!母が!どうなったと思ってやがる!」

加「ひっ……」

妹「兄さん。落ち着いてください」

妹「どうぞ。入ってください」

兄「妹!」

妹「兄さん。私、喉が渇いちゃいました。こんなこと頼んで悪いんですけど、飲み物、もらってきてください」

兄「……妹が、そういうなら」

加「失礼します……」

加父「……」

加母「……」

兄「……俺は、あんたを、許せそうもない」

兄「妹に、変な事はするなよ!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:51:20.53 ID:0nfD43wl0
加 「わ……」

加父「ん……!」

加母「う……」

妹 「……」

加 「あ、ごめんなさい!」

妹 「いいですよ。仕方ないことです」

妹 「左腕は、ほとんど肩近くから」スル

加 「!」

妹 「右足は、付け根と膝の半分くらいから」

加父「……」

妹 「おまけに、背中にはやけど、と」スル

加母「ああ……」

妹 「まあ、背中は治せるんですけどね。まだやってないだけで」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 09:57:45.70 ID:0nfD43wl0
妹 「それで……今日は何か?」

加 「ごめんなさい!わたし、あの、ケータイをっ」ポロポロ

妹 「泣かないでください。泣きたいのは、私です」

加 「うっ、は、はいっ」

加 「わたし、あの、ケータイ使いながら運転してて、信号変わっているのに走っちゃって…それで、その、ホントごめんなさい!」

加父「私の娘が、妹さんに本当に申し訳ないことをした」

加父「謝って謝りきれるものではないが、謝らせて欲しい」

加父「本当に、申し訳ない!」

加母「……」

加母「なによ……」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:01:07.76 ID:0nfD43wl0
加母「確かに家の子はケータイ使って運転してたわ」

加母「でもそのくらい、みんなやってるじゃない!」

加母「そうよ……避けられなかったあなたたちの車が悪いのよ!」

加母「家の子は悪くないわ!」

加 「お母さん!なに馬鹿なこと言ってるの!わたしが全部悪いのに!」

加父「馬鹿を言うのはやめなさい!お前は間違ったことを言っているんだぞ!」

妹 「喧嘩はやめてください!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:04:17.44 ID:0nfD43wl0
加 「……」

加父「申し訳ない……」

加父「お前は外に出てなさい」

加母「なによ……あなたまで……」

ガララ、バタン

妹 「それで……何をしに来られたんでしたっけ?喧嘩?」

加 「あぅ……ごめんなさい」

加父「申し訳ない……」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:09:51.50 ID:0nfD43wl0
加父「本当に、申し訳ないことをした」

加 「あの、ごめんなさい…私の軽い気持ちが、あなたをそんな目にあわせて……」

妹 「私は。できることなら、あなたを殺してしまいたいです」

妹 「まずは左腕を切り落として。右足も切って。背中を焼いて。私と同じ目にあわせて」

妹 「でも、現実無理です。私はもう、独りでは生きてゆけない。まともな行動なんて取れない」

妹 「夢も、なくなった。未来も、消えた」

妹 「好きな人も……もう、私なんか……」

妹 「あなた、職業は?」

加 「美容師、です……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:15:23.02 ID:0nfD43wl0
妹 「子供のころの夢は?」

加 「ッ、美容師、ですっ……」

妹 「夢がかなったんですね。おめでとうございます」

加 「あ、ああ……」ペタン

妹 「私の夢はですね……」

妹 「調理師になろうかとも思ってました。毎日美味しいと私の料理を食べてくれる人がいたので」

妹 「モデルもいいなぁと思ってました。可愛い可愛いといってくれる人がいたので」

妹 「テニスプレーヤーも悪くないですね。かっこいいよといってくれた人がいるので」

妹 「服屋さんになりたいとも思いました。私が見立てた服を笑顔で着てくれた人がいたので」

妹 「何より可愛いお嫁さんになりたかったですね。誰よりも好きな人がいますから」

妹「でも、全部無理でしょうね」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:19:37.54 ID:0nfD43wl0
妹「あなたもつらいかもしれません。いいえ。それはつらさではありません」

妹「自業自得ですから。その痛みはつらさではありません」

妹「ただ、自分を甘やかしているだけです」

妹「あなたは、私の両親を殺して、私の希望もつぶしました」

妹「さらに憎いのは、あなたに怪我はないこと」

妹「骨折くらいはしたのかもしれませんが、私からすればかすり傷ですよ」

妹「あなたが、心のそこから憎い」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:24:49.46 ID:0nfD43wl0
加「あ、ご、ごめっ、ごめん、なさ、い」ガタガタ

妹「ですから」

妹「罪を償って。私の家族に負わせた傷を寿命が尽きるまで抱えて生きてください」

妹「私たちに与えた不幸より、沢山の幸福を、沢山の人に与えてください」

妹「美容師さんなんでしょう?できるはずです」

妹「私はあなたを許しません」

妹「これは、私があなたに与える罰です」

加「は……はい。わたし、生きて、そうします」

加「妹さんの言ってくれたこと、ずっと、守ります」

妹「当然ですよ」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:29:07.82 ID:0nfD43wl0
妹 「疲れました……もう、出て行ってください」

加 「はい…失礼しました」

ガララ、バタン

加父「……君は、すばらしい人間だね」

妹 「何ですか、いきなり」

加父「いいや……娘を助けてくれて、ありがとう」

妹 「……仕方、ないじゃないですか」

妹 「たまたま、いいことがあったから」

妹 「優しさを、毎日感じてるから」

妹 「ただちょっとだけ、ちょっとだけ」

妹 「私も誰かにあげたくなっちゃったんですから」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:32:57.69 ID:0nfD43wl0
妹 「でも、憎んでいるのも事実です」

妹 「もう、学校も行けないでしょうし」

妹 「友達にも、こんな姿は見られたくありません」

妹 「私の未来は、閉じました」

妹 「出てってください。私は、あの人を生んだあなたも憎い」

妹 「あの人も、あなたも、もう二度と私に会いに来ないでください」

妹 「次、私があなた達を殺さないという保証もありません」

加父「……本当に、申し訳なかった」

ガララ、バタン

妹 「ふぅ……あ、左手ないんだ」

妹 「感覚はあるんだけどなぁ……」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:41:33.13 ID:0nfD43wl0
兄「あの人たちは?」

妹「帰りました。あ、飲み物ください。話しつかれちゃいました」

兄「ああ。はい」

妹「あーん、です」

兄「え?」

妹「飲ませてください」

兄「……いいけど。どうした?」

妹「んっ……んっ……ん……ぷは」

妹「どうもしませんよ。ただ、甘えたい気分なんです」

妹「兄さん、なでてください。手を握ってください。抱きしめてください」

妹「気持ち悪い妹ですけど、甘えさせて、ください」

兄「気持ち悪くなんて、ない。そんなこといわないでくれ」ギュッ


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:44:43.35 ID:0nfD43wl0
妹「そろそろ退院できるそうです」

兄「そっか。よかった」

妹「兄さんには、ますます迷惑をかけちゃいますね」

兄「気にするなよ。ああ、ようやく家で一人きりの生活が終わる」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:47:35.95 ID:0nfD43wl0
兄「どうだ、久しぶりの自分の家は」

妹「なつかしいです……って、いつまで抱っこされてないといけないんですか?」

兄「いいじゃないか。さてと鍵、鍵」

妹「恥ずかしいですって……」



女「あれ?兄君?それに…え?妹、って、え!?ええっ!?」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:52:41.32 ID:0nfD43wl0
大学

兄「妹に大学行けって追い出された……」

妹『あたりまえですよ。兄さんを私のせいで堕落させるわけには行きません』

兄「そうはいっても心配だって……」

女「兄君!ちょっと!」

兄「よう、女。どうかしたか?」
兄(携帯!まあ、一時ポケットに入れとけ)

妹(ん?友達?携帯繋がってるみたいだし、どんなこと話しているのか聞いてみますか。ちょっと、趣味は悪いですけど)

女「話があるの!ついてきて!」

兄「ついてきてって、ちょ、ひっぱってるし。いたいって」ズルズル


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 10:56:29.31 ID:0nfD43wl0
兄「あたた…で、何のよう?」

女「兄君、大学、辞めないよね?」

兄「いきなり何?単位は取れてるし、劣等生ってわけでもないぞ」

女「だよね……ねぇ、兄君」

女「わたし、兄君のこと、好きなの。付き合って?」

兄「はっ……いや、ゴメン。それは無理だ」

兄「今はそーゆーの、気にしてられないんだ」

女「妹さんのせいでしょ?」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:01:32.00 ID:0nfD43wl0
女「大変だよね。腕と、足」

兄「なんで、知って……」

女「見ちゃったの。退院?して帰ってくるの。たまたまね」

女「確かに、世話とか大変だと思う!でも、でも!」

女「それで兄君の一生を棒に振ることないよ!」

兄「……」

女「施設、とか。あるみたいだし……たまに会いに行けばいいじゃん」

女「ずっと、ずっと介護介護で、一生終わっちゃうなんて、もったいないよ」

妹(……そう、ですね。この人の言ってること、は)

兄「そうかも、しれないな……それが、正しいのかもしれない」

妹(……聞かなければ、よかった)プツッ

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:03:35.24 ID:0nfD43wl0
兄「ただいまー。妹ー」

兄「妹?妹?」

兄「おっかしーなー。いない……」

兄「二階?」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:06:08.40 ID:0nfD43wl0
兄「妹の部屋……」

兄「入るぞ?」ガチャッ

妹「……」

兄「ああ、いた!よかった!」

兄「びっくりさせるなよ……携帯も出ないし……何かあったのかと思うだろ?」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:09:57.57 ID:0nfD43wl0
妹「施設、ですか……?」

兄「え?」

妹「施設、預けられるんですか?私」

妹「女さんと、今まで仲良くしてきたんですか?」

妹「私は、邪魔ですか?」

妹「答えてください……もう、覚悟はできてますから」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:12:35.77 ID:0nfD43wl0
兄「そっか、聞いてたのか。ああ、そういや切った覚えないや」

兄「大丈夫、妹は施設に預けたりしない」

兄「ずぅっと俺がめんどう見るよ」

兄「確かに、施設に預けるのもありかもしれないけど」

兄「好きな子を施設に預ける男はいないだろ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:15:38.37 ID:0nfD43wl0
妹「に、にいさん……」

兄「ようやく家に帰ってきたんだ、そろそろ返事、聞かせてくれよ」

妹「もう……ほんとに、馬鹿ですね、兄さんは」ポロポロ

妹「私、嫉妬深いですよ?わがまま言いますよ?甘えまくりですよ?」

兄「可愛いじゃないか」

妹「こんな、何の役にも立たないような……それでも、いいんですか?」

兄「もちろんだって」

妹「もう……兄さんったら……」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:17:47.59 ID:0nfD43wl0






妹「兄さん、大好き」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:22:53.91 ID:0nfD43wl0
その後

兄「あーん」

妹「あーん」

兄「なあ、右手があれば食べられるだろ?」

妹「あーん」

兄「右手……」

妹「あーん!」

兄「はいはい」

妹「むぐむぐ。だいぶ上手くなりましたね、兄さん」

兄「お前はだいぶ甘えんぼになったな」

妹「えへへ……」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:25:11.06 ID:0nfD43wl0
妹「兄さん?」

兄「ん?」

妹「後悔、してませんか?」

兄「もちろんさ」

兄(でも、本当は……)

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:28:09.41 ID:0nfD43wl0
ですよねー。

兄(後悔なんて、してない)

兄(俺は、今、幸せだ)

妹「に、兄さん?いきなり抱きついてきて、やだ、そーゆーのは、お風呂の後で…」

兄「妹、大好きだ」

妹「私もですよ、兄さん」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:30:23.93 ID:0nfD43wl0
医者「兄くん、久しぶりだね」

兄 「はい、妹の件ではお世話になりました」

医者「今は、君はどうしてるんだい?」

兄 「大学を卒業して、××で働いています」

医者「おお、一流企業じゃないか」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:32:55.81 ID:0nfD43wl0
医者「今日呼んだのは、妹さんの手足のことだ」

兄 「……」

医者「君は、iPS細胞というのを知っているかな?」

兄「アイピーエス?」

医者「知らないか。再生医療の重大な要素なんだけどね」


医学知識はあやふやなんで、信じないでください。
でも、iPS細胞は実在です。

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:36:52.51 ID:0nfD43wl0
医者「簡単に説明しよう」

医者「ヒトの体には再生機能がある。皮膚が切れても、治るようにね」

医者「でも、手足といった大きなものまでは治せない」

医者「切断してしまったら、新しく生えてくることはない」

兄 「そんなの、当然ですよ」

医者「うん。小学生でも分かるだろう。それはなぜかといわれたら、手足を根本から作る細胞にかえはないからだ」

医者「皮膚などなら、まあかえがきくわけだ」

医者「逆に言えば、かえがあるならまた手足が作れるということになる」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:39:19.46 ID:0nfD43wl0
>>85 ありがとう

医者「iPS細胞とは、」

兄 「その細胞のかえってことですか!?」

医者「その通りだよ。兄君」

兄 「妹の手足が治るんですか!よっしゃぁー!」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:42:20.70 ID:0nfD43wl0
兄「妹!手足が治るかもしれないぞ!」

妹「なに言ってるんですか。切っちゃった手足がまた生えてくるわけないじゃないですか。とかげのしっぽじゃないんですから」

妹「iPS細胞?」

妹「それ本当ですか!?」

兄「ああ、本人の細胞から作るそうだから、拒絶反応もないってさ!」

妹「ああ、ああ、あああ……」ポロポロ

妹「兄さん!」

兄「妹!」

兄・妹「よかったー!」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:46:37.79 ID:0nfD43wl0
コンコン
兄「妹?入るぞ……」

妹「兄さん?どうぞ……」

ガララ、バタン

妹「見てください、兄さん……私、左腕に、右足…元通りです!」

兄「本当だ…よかったな、妹」

妹「見て、見て、兄さん。ほら!」スタッ

妹「立てますよ、一人で!」

妹「こうやって、兄さんを思いっきり抱きしめることだってできます!」ギュウ

兄「ああ、ああ!」

妹「これで、デートもできますね、兄さんに料理も作ってあげられます、可愛い服を着て、おしゃれもできます!」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:48:53.05 ID:0nfD43wl0
兄「よかったな…ああ、くそう。言葉が出てこない」

妹「言葉なんて、一言で十分ですよ」

兄「そっか…そうだな。妹、大好きだ」

妹「私もです。兄さん、大好き」

おしまい

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:51:03.28 ID:0nfD43wl0
えろろいのは、なしですごめんなさい。

参考文献「ロロナと覚える最新科学」
P76~79 ES細胞およびiPS細胞

あー、じぶんで出しといてなんだけど安価2にならなくてよかったー

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/24(火) 11:54:18.20 ID:zK7qIV/P0 [1/2]
2(兄が妹について後悔していた場合)だったらどうするつもりだったんんだ


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/24(火) 11:59:21.80 ID:0nfD43wl0
>>97
こんな感じ。
妹のために毎日働き家事をこなす兄
「俺、なにやってんだろーなー」とふと弱気になる
そこに女登場。一気に男のハートを掻っ攫う。
兄、妹を施設に預けて女と同棲。
しかし女はクソビッチ。財産盗んでトンズラ。
妹は施設のクソババのせいで自殺。
兄も悔やんで自殺。
パーフェクトバッドエンド。
おおっと、書かないからな!もうハッピー書いたから書かんぞ!

102 名前: ◆TTfRqvCEps [] 投稿日:2010/08/24(火) 12:04:55.19 ID:0nfD43wl0 [50/50]
さてと、もう終わり。
読んでくれた人ありがとう。
事故は起こすなよ、事故は。被害者の人生壊しちゃうよ。

またなんか書くかもしれないから、そん時はよろしく。

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