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唯「澪ちゃんをストーキングしてみよう」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:24:19.59 ID:GQxie54r0 [1/56]
ぶしつ!

澪「悪いけどこの後、用事あるんだ。今日は早く上がらせてもらうぞ」

律「んー、用事って何ー?」

澪「そ、それは、あの、じょ、女子高生ともなれば、いろいろとあるんだよ!」

紬(もしかして……〇交!?)

律「あーまあ、いいか。どうせ今日も、お茶のむだけだしな」

澪「じゃあなー」

唯「じゃねー、澪ちゃん。お土産よろしくー」

澪「いや、旅行行くわけじゃないんだから……、まあ、じゃあな。また明日」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:26:12.03 ID:GQxie54r0 [2/56]
足早に部室を出て行く澪。

律「うーん、怪しい」

唯「え、何が?」

律「澪だよ、はや引きなんて、一度も無かったぜ」

梓「そういえばそうですね」

律「だろ?こりゃ、彼氏でも出来たかな」

唯「ほ、本当ですか?りっちゃん隊長!?」

律「いや、真偽の程はわからないが、かなり怪しいのは確かだ。あの、挙動不審な態度……」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:27:02.61 ID:GQxie54r0
唯「よし、澪ちゃんをストーキングしてみよう!」

律「おー、面白そうだな、やってみるか!どうせ練習もないしな!」

梓(こんなんで大丈夫なのかなぁ、夏の大会)

紬「面白そうねー。私もやらせてもらうわ~」

梓「え、でも、澪先輩にもプライバシーってものが……」

律「こまけぇことは(ry」

紬「こまけ(ry」

唯「こ(ry」

梓「先輩達がそういうんでしたら、じゃあ、私も……」

唯「よぅし、決まりだね!さぁ、皆のもの、ストーキングしに行くぞー」

律&紬「おー!」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:27:43.03 ID:GQxie54r0
まちなか!

唯「澪ちゃんどこー?」

梓「先輩、大きな声を出したら見つかっちゃいますよ!」

律「おーノリノリだな、梓」

梓「そ、そんなことありません!先輩の勘違いですよぉ」

紬「こっちにはいないわね。律ちゃん、見つかった?」

律「いいや。唯ー、そっちにいたかー?」

唯「いません、りっちゃん隊長!」

梓「こっちにもいまs……あ、いた!」

梓「いましたよ、律先輩!」

律「マジか梓!?どこに?」

梓「あそこのキムチ専門店『きむーにょ』の店頭に、ほら!」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:30:57.21 ID:GQxie54r0
>>7さん、その見た作品ってのは唯「眠いんだが」って言うスレッドに乗っ取りでかかれた作品ならば、僕の作品です
今回はそれをちょっと改稿して、スレッドを立ててみました

唯「あ、本当だー」

紬「なんだ、〇交じゃないのかあ。残念」

律「おお、いたいた。でかした梓!」

唯(澪ちゃんのバイト先かな?)

梓「あ、店の中に入っていきました!」

唯「よぅし、追うぞー」

律「待て、唯!ストーキングがバレたら怒られる!」

梓「ですね。もう少し慎重に……」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:31:41.15 ID:GQxie54r0
唯「じゃ、私だけ行って来るよー!のりこめー!」

律「いや、そういうことじゃなくでだな………ちょ、待て唯!」

唯はたたた、と走って、きむーにょにむかってしまった。

律「あーもう!私達も行くぞ!」

梓「え、いいんですか?」

律「見つかったらそのときはそのときだ!」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:32:25.18 ID:GQxie54r0
きむーにょ、店内!

唯「あれーここの中入っていったのに。みおちゃんどこー?」

店員「いらっしゃいませ、お客様。どのようなキムチをお探しですか?」

唯「みおちゃん、来ませんでしたか?」

店員「みおちゃん……さあ、存じ上げませんが」

唯(あれー、おかしいな)

唯「そうですか……」

                  *

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:33:30.30 ID:GQxie54r0
そのころ、関係者以外立ち入り禁止の部屋には、一人怯える少女がいた。

澪「な、何で唯がここに来てるんだ……?」

澪はきむーにょの店員の服を着ていた。

澪「ま、まあいい。店員の田中さんが何も言わない限り、ばれないからな」

澪(こんなところでバイトしてるのばれたら、私が在日だって言う確信与えてしまうじゃないか)

澪(それだけは防がないと……!)

                  *

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:35:26.83 ID:GQxie54r0
唯が頭にクエスチョンマークを生やしていると、そこに一足遅れて、梓、律、紬が入ってきた。

唯「あ、りっちゃんたちも来たんだ!」

店員「いらっしゃいませ」

唯「みんなー、ここに澪ちゃん来てないってー」

梓「そ、そんなはずないですっ。私ここに入っていくの見ましたもん!」

律「ああ、私も見た」

紬「あのー、店員さん。黒のストレートでやや釣り目の女の子、来てませんか?」

紬「秋山澪って言うんですけど」

店員「ああ、秋山なら―――」

店員が言うが早いか、関係者以外立ち入り禁止の扉が少しだけ開いて

そこから腕が伸びてきた。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:36:30.60 ID:GQxie54r0
店員「あ、秋山。この子達が―――」

その言葉を遮るがごとく、手は店員を捉えた後、関係者以外立ち入り禁止とかかれた部屋の中に引きずり込まれた。

ばたん、と扉が勢いよく閉まり、そこに残された律達は困惑した。

店員「くぁwせdrftgyふじこlp」

?「いいですか?私がここに勤めていること、言っちゃ駄目ですよ」

店員「え、何で 亜qswでfrgthyじゅきぉ;p」

?「駄目ですよ!」

と言う会話が、扉の向こうから聞こえた。

そして、関係者以外立ち入り禁止の扉が再び開き、焦点の合ってないうつろな眼をした店員が出てきた。

店員「そのような名前は一切存知あげません」

唯達「………」

棒読みの口調なのが、唯達の確信を一層深くした。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:37:35.21 ID:GQxie54r0
まちなか!

唯「これは、うん……」

律「まあ、大したことじゃなかったな……」

紬「私はもっと、ブラックなことを想像してたんだけどな~」

梓「想定の範囲内ですね」

律「……、そうだな」

唯「このまま解散しようか?」

梓「そうですね。皆荷物も持ってますし」

律「よし、じゃあ今日のけいおん部、しゅーりょー」


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:39:03.37 ID:GQxie54r0
よくじつ!

唯「あー、今日は土曜日かー」

憂「お姉ちゃん、おはよう」

時刻は正午。唯は寝巻き姿のまま、のそのそとベッドから這い出る。

唯「おはういー」

憂「じゃあ、お昼ご飯作るからまっててね」

唯「うんー。今日はチャーハンがいいなー」

憂「わかった。そうするよ」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:39:34.54 ID:GQxie54r0
唯(あー、暇だなー)

唯(そうだ……きむーにょ行ってみようかな)

唯(今日も澪ちゃん、働いているのかな)

唯(でも、何であそこで働いてるんだろ?)

唯(キャバ嬢とかにもなれそうだし、ソープもいけそうなのに)

唯(もしかして、本当に在日?)

唯(いやいやまさかね。第一、澪ちゃんがそうだとしても、私との友情は崩れないよ!)

窓の外では、太陽がさんさんと輝いていた。

こういう日は、外に出てみるのも悪くない、と唯は思った。


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:40:40.69 ID:GQxie54r0
まちなか!

唯(あー、暑いなー)

唯(ういも誘えばよかったかなー)

唯(えーと、ここをこう行って、んーと)

唯(あれ、どこだっけ?)

澪「お、唯じゃないか!」

突然かけられた声に、唯はきゃっ、と驚いてしまった。

唯「み、澪ちゃん!」

澪「やほー」

唯「や、やほー。澪ちゃんどこ行くの?」


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:41:30.01 ID:GQxie54r0
澪「私?きむーにょに………はっ!あ、あれだよ、楽器屋だよ。レフティモデルのバーゲンやってるんだ」

澪「唯は?」

唯「わ、私はちょっとそこの本屋まで…」

澪「そっか、じゃ、私こっちだから。じゃあなー」

唯の記憶が正しければ、澪の指差した方向には一軒も楽器屋が無いはずだ。

唯「じゃあねー、澪ちゃん」

そう言って、澪の背中を見送り続けて、数秒後。

唯「追跡開始するぞー。おー!」

一人小さく、天に握りこぶしを振り上げた。


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:42:16.64 ID:GQxie54r0
唯(ああ、そうそう。この道筋だった)

唯(この道と言うことは、後もう少しで…)

唯(よし、ビンゴ!)

唯(澪ちゃんはやっぱり、きむーにょに向かってたんだ!)

唯が追跡を始めてから一分ほどして、澪はきむーにょに着いた。

澪は唯に尾行されているとも露知らず、それどころが鼻歌まで歌いながら店内に入っていった

唯(ようし!澪ちゃんをおどかしてやろう!)

澪が店の中に入って見えなくなってから数分後、唯はきむーにょへと向かった。

店員「いらっしゃいませ、今日はどのようなキムチをお探しですか」

唯「え、あ、あのキムチってどんなキムチがあるんですか?」

店員「お客様のご要望に合わせたキムチが必ずあります。納豆キムチや漬けキムチ、発酵キムチや田楽キムチ。なんでもそろっております」

唯「え、あのじゃあ……」

唯がキムチの山ってありますか、里は嫌いなんで、と聞こうとしたと同時、関係者以外立ち入り禁止の扉が開いて、中から店員の服を着た澪が現れた。

澪「お客様、いらっしゃ、い、ま……せ(唯、なんでここに!)」

唯「みおちゃん!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:43:05.28 ID:GQxie54r0
澪(やべー!こっちのこと完全にばれてる!)

澪(ここは白を切りとおすしか…)

澪「すいません、そのような名前は一切記憶に御座いません。人違いだ、でしょう」

澪(うわ、かんじゃった)

唯「うそだー。澪ちゃんでしょ」

澪「お客様、店内では他のお客様に迷惑になるので、大きな声を出すのはご遠慮いただきたいのですが」

唯「ねえ、澪ちゃん、どうしてこんなとこで働いてるのー?」

澪「ですからお客様……」

唯「ねえ、店員さん!この人秋山澪ですよね?」

店員「はあ、下の名は存じませんが、確かに彼女は秋y」

 とす(手刀の音)

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:43:50.13 ID:GQxie54r0
澪「申し訳ありませんが、今日はこれにて閉店にさせていただきます」

唯「な、なんで?表に営業時間 9時~18時までってかいてるよ」

澪(しっかりとそういうとこはみてやがる…)

澪「もう、やめてくれないか……」

唯「!?」

澪「人のことをさ、そうやって詮索するの」

唯「せ、詮索って……」

澪「悪かった、皆に隠れてバイトしてたことは謝る」

澪「だから、帰ってくれないか」

澪「言いふらしたっていい。私が在日だって噂も流していい。好き勝手したらいい」

澪「だから――帰ってくれないか、頼む」

唯「そ、そんなことしないよっ!見損なわないでっ!」

澪「じゃあ、昨日のは何だったんだよ」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:44:41.20 ID:GQxie54r0
唯「昨日?」

澪「お前ら、来ただろ」

唯「そ、それは……好奇心が」

澪「っ!嘘つけ!」

唯「ホントだよぉ」

唯「澪ちゃんが考えてるような事が、目的なんかじゃないよ!」

澪「……わかった、もうそれでいい。理由なんて聞かない。どうでもいい、だから」

澪「帰ってくれ」

唯「私は帰らないよっ!」


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:45:14.98 ID:GQxie54r0
澪「………いい加減にしないと、営業妨害で110番するぞ」

唯「それでも、いい」

唯「でも、信じて」

唯「私は、いや、私達は、そんなちっぽけなことで差別したりしない」

唯「―――絶対に、しない」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:45:56.90 ID:GQxie54r0
澪「………」

唯「みおちゃんのことストーキングしてたことは謝るよ、でもそれは、下卑た目的じゃない」

唯「今日だって、違う。純粋に、おどかそうと思っただけ」

唯「だから――」

澪「……もうやめてくれよ」

唯「!!」

澪「私はな、今まで在日在日ってバカにされてきたんだ」

澪「でもな、それを知らない子達は、私の友達、いや、親友になってくれた」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:46:40.12 ID:GQxie54r0
澪「だが、その子達ですら、私の秘密を聞くと、唯の今言った台詞と同じような言葉を言いながら、距離をとってくんだ」

澪「だから、もう、わかるんだよ」

澪「その言葉に隠された、意味がさ」

澪「ワタシニチカヅカナイデって、言ってるようにしか、聞こえないんだ」

澪「だからもう、いいから」

澪「唯も、うすうす気付いてたんだろ?」

澪「私が在日だって。異端だって」

澪「だからこういう粗探しみたいなこと、したんだろ?」

澪「別に、それを責める気にはならないけどさ」

澪「私のことは、気にしないで」

澪「四人で、夏の大会に出てくれよ」

澪「私みたいのは、邪魔だろ?」

澪「どうしても足りないってなら、ほら、唯の妹の憂ちゃんなんか、入部させたらどうだ?」

澪「あの子、結構音楽のセンスありそうだしな」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:47:15.24 ID:GQxie54r0
ぱしん、と音がした。

それは、澪の頬を張る音だった。

唯の平手打ちが、炸裂した。

澪は頬を押さえて、――ゆっくりと、唯の顔を見据えた。

瞳に涙をためた、唯を。

悲しそうな顔の、唯を。

澪はその時、何も言うことが出来なかった。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:48:06.85 ID:GQxie54r0
澪「 」

澪はその時、思った。

唯の言ったことは、本心なのではないか。

しかし、それに気付くのは、あまりにも遅かった。

唯「わかったよ、みおちゃんが普段、私達をどんな目で見ていたのか」

唯「―――最低」

唯は駆け足で店を出た。

澪の制止の声が聞こえたが、それすらも無視して。

来るときは晴れていたのに、いつの間にか、雨が降っていた。

しとしとと降る6月の雨は、唯の憂鬱に拍車をかけた。

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:49:24.16 ID:GQxie54r0
澪は部活に来ていない。それはおろか、学校にも来ていなかった。

唯はあの日、家に帰ったと同時に自己嫌悪に陥ってしまった。

勘違いだ、と言えば良かったのに、つい手を出してしまった幼稚さに、呆れてしまった。

月曜日になったら、謝ろう――と言う唯の決意を壊すように、澪は学校に来なくなった。

ぶしつ!

律「今日も澪は、来てないか」

唯「……うん」

土曜日の出来事は、週があけた月曜に打ち明けていた。

唯は怒りの持続するほうではないので、休みが終わる頃には、怒りは心配に代わっていた。

しかし、それからというもの、せっかくのティータイムも、空気が重い。


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:50:17.66 ID:GQxie54r0
梓「心配ですね」

紬「そうね~、そうだ、行って見ましょうよ。澪ちゃんの家」

律「ああ、昨日も行ったけどな」

昨日行ったときは、インターホンから澪の声がしたのだ。

帰ってくれと言う、拒絶の声が。

律(でも、今日は……今日なら)

唯「ようし、行くぞー!」

明るく言った声は、しかし重い沈黙に打ち消されてしまった。

梓「じゃあ、私も」

梓(澪先輩、早く帰ってきてくださいよ)

そして4人は、部室を後にして、澪宅へと向かった。
                          *

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:50:51.92 ID:GQxie54r0
律「おーい澪ー」

外からまた、律の声が聞こえた。

澪は自室に引きこもり続けていた。

澪(唯はあんなに怒ってたしな、うう)

澪(律も怒ってるに違いない)



澪(でも悪いのは総て私なんだ)

澪(勝手に誤解して、被害妄想……)

澪(どんな顔で皆に逢えばいいんだ?)

澪(皆に合わせる顔なんて、ない)

後ろ向きな発想が、インターホン越しにいる律達に向かって、拒絶する言葉を言わせてしまう。


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:51:33.39 ID:GQxie54r0
澪「私のことは気にしないで、お願い、帰って」

澪(本当は、皆と一緒に、けいおん部で駄弁ったりしたいのに)

律「お、おい、澪!皆心配してるぞ!」

澪(心配……、どうせ、哀れまれているだけかもしれない。きっと、居場所なんてなくなってるんだ)

律「おい!澪!頼むから!来てくれよ、けいおん部に!」

律「夏の大会だって近いんだ、ベースがいなくて、何が出来るってんだよ!」

律「おい、澪!お願いだから!」

涙ながらの律の声は、しかし。

澪「ごめんね」

静かな拒絶によって、届くことは無かった。


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:52:44.13 ID:GQxie54r0
澪(わたしがいなくたって、誰か別にいるでしょ)

澪(我がままばっかり。どんどん私、嫌われてるんだろうな)

澪(自分で居場所なくしてるのかもしれないけど)

澪(やっぱり、怖い)

澪(皆に、ひかれることが)

幼初期のトラウマが、澪の心を捉えて放さない。

在日と言うだけで受けた差別は、いまでも心の奥底に記憶として残っている。


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:53:24.08 ID:GQxie54r0
澪(そうだ、クラス中がみんな、冷たい目で私を見てきたんだ)

澪(でも只一人、私の見方だった人がいたんだよな)

澪(律だけが、私にも平等に接してくれたんだ)

澪(その律なら、私を見放さないで、ずっと親友でいてくれるかもしれない)

澪(唯もきっと認めてくれる。けいおん部の一員として)

澪(でも、紬は、梓は?)

澪(もし、来てなかったことを許してもらえなかったら?また、差別されたら?)

澪(駄目、私はきっと、もう二度と立ち上がれなくなる)

まだ玄関の向こうで、律たちが何事かを言っていたが、澪の耳には届かなかった。


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:54:21.12 ID:GQxie54r0
6月28日。

律は生徒会に直談判に行っていた。

律「頼む!和!放送部の権力を私にわけてくれ!」

和「は、何?」

律「私は、澪のやつを助けたいんだ!」

和「話が飛躍しすぎてて、分けがわからないわ」

律「今、澪は学校に来てないだろ?」

和「そうね、でもそんなこと、生徒会の関与するとこじゃないわ」

律「澪がいないと、大会に出れないんだよ!」



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:55:10.69 ID:GQxie54r0
和「……わかるけど、顧問の先生に言ったら?」

律「だめだ、あいつは今頃、職員室で涼んでやがる」

和「それで、私に何をしてほしいの?」

律「さっきも言っただろ」

和「1日放送部部長にさせろって?」

律「ああ!」

和「これは、両者の合意の上だからなんとも……」

律「じゃあ、放送部の部長に、直訴すりゃいいんだな」

和「え、ちょっと待っ」

和が制止すると同時、律は駆け出していた。


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:56:03.93 ID:GQxie54r0
ぶしつ!

律「やったぞ、みんな!」

唯「なにをやったのー?」

律「放送部と手を組めたんだ!」

律「一日だけ放送器具を使う権利を受諾させ……もとい、認めてもらったぞ!」

紬(律ちゃん、昨日部活に来ないと思ったら、そんなことを……私に言えば、一日じゃなく永遠に私達のものに出来るのに……)

梓「それで、どうするんですか?」

律「え、どうするって」

梓「いや、何か目的があって、それを行動に移したんでしょう?」

律「いや、皆で励ましに行こうって放送かけたら、みんな来てくれるかなーって」

唯「おおーりっちゃん、私と発想が同じ!」

律「だろ?普通そうだよな」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:56:47.35 ID:GQxie54r0
梓は絶句した。

この二人の先輩の、発想に。無計画さに。大胆さに。

梓(そんなんで来る人いませんよ!)

と叫びたかったが、いかんせん唯先輩も律先輩もやる気だったため、言いづらかった。

最後の希望とばかりに、梓は紬に声をかけようと――。

紬「私、その発想に賛成だわ~」

紬はそれと同時に、口を開いていた。

紬「でもね、大げさにやったほうがいいと思うわ」

律「じゃあ、他に何かあr」

律が語を継ぐよりも早く、紬は席を立って携帯電話で電話し始めた。


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:57:36.85 ID:GQxie54r0
prrrrrr、prrrrrrr

紬「お父様?いや、あの件では御座いませ………はい、承知しています」

紬「は?ケビン氏が?そんなことよりもこっちの方が重大……」

紬「お言葉ですがお父様、私にとって………は家族も同然。それを足蹴にするなど、言語道断です」

紬「今はケビン氏よりも、こちらが優先事項です。お父様、どうか……」

紬「え、ほ、本当ですか?あ、有難う御座います」

紬「お力添え、感謝いたします」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:58:25.96 ID:GQxie54r0
紬「みんな、もう大丈夫よ」

律「……何が?」

紬「澪ちゃん、必ず帰って来させ………もとい、帰って来られるわ」

紬「それじゃあ、いきましょ」

梓「行くって、どこに行くんですか?」

紬「TV局よ、収録しに行くの」

その翌日、6月30日の夜、6時から9時まで。

全国ネットで、『放課後ティータイム』の演奏が、放送された。

                     *

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 20:59:32.68 ID:GQxie54r0
6月30日。全国に放課後ティータイムの演奏が流れる二時間前、軽音楽部部室。

紬「今日は、昨日の収録分プラス私達が一年のときの学祭の演奏テープが全国で放送されるからね~」

梓「先輩達が一年……ああ、あのパンチラの年ですか」

紬「そうよ~」

律「へえ、よくやるなあ」

紬「澪ちゃんのためだもの。それに」

紬「まだ一緒に、けいおん、やりたいじゃない」

紬のその言葉に、反対の意を示すものはいなかった。

誰一人として。
                             *

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:00:56.15 ID:GQxie54r0
そして、今日。7月1日。

唯「成功するといいね……」

梓「そうですね……」

部室の窓の外からは、一週間の命を認められたセミ達が、みーんみーんと合唱会を開いている。

澪が来なくなって、もう半月。

夏の大会は7月の中旬にある。

しかし、ベースがいないため、出場を認められていなかった。

代理を、と言うことで探していたが、誰一人見つけられなかった。

梓(純ちゃんもやってくれないし、憂も無理、か)

梓(もう、澪先輩しかいないのだから)

梓(お願い、帰ってきて――)

澪をどうにかしてでも、けいおん部に復帰させなければいけない。

そのためには今日の作戦を、成功させなければいけない。


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:01:38.68 ID:GQxie54r0
梓と唯は、セミの鳴き声に耳を澄ませながら、部室で律と紬が来るのを待っていた。

律と紬。二人が帰ってきたときは、きっと一緒に、澪も帰ってくるから。

梓「暇ですねえ」

唯「んー。どうせなら、一緒について行けばよかった」

梓「同感です」

セミの鳴き声に紛れて、ふと、声が聞こえた。

聞き覚えのある声。

軽音楽部、部長―――田井中律の声だった。
                         *

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:02:15.95 ID:GQxie54r0
『昨日の特番、放課後ティータイムの演奏を聴きましたでしょうか!

聴いた人はもちろん見たでしょう、聴いてない人はようつべで見てみてほしい。澪、ベース、モロ見えでぐぐってほしい!

そこにはマジモノのパンチラ画像が、動画があるはずです!そこに映ってる少女はなんと、なんと、この町内に住んでます!

しかもその子は、在日です!!そしてその子は、在日であることに劣等感を抱いて今は自宅に引き篭もっています!

こんなに可愛い少女が!日本人形みたいな少女が!引き篭もっているのです!

勿体無いでは在りませんか!街で男を二桁は引っ掛けられそうなルックスを持ちながら!

ヒッキーに、社会の底辺になりかけているのです!それは総て、彼女の劣等感から!

在日で何が悪い!同じ人間ではないか!そう彼女に言っても、彼女は聞く耳を持ちません、だから―――』

律の演説は続く。梓には、姿を見なくても判る。きっと今頃、選挙カーの上からスピーカー片手に叫んでいるのだろう。

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:02:59.85 ID:GQxie54r0
『彼女は放課後ティータイムのベースを担当しています!

しかし、ベースが今、いないため、今夏にある大会の出場権を得ることが出来ません!

高校最後の大会に出ることが出来ません!

出るためには、彼女が必要なのです!

皆さん、お願いします!彼女をヒッキーの呪縛から開放してください!

澪を、放課後ティ-タイムを、助けてください!』

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:03:50.16 ID:GQxie54r0
お願いです!皆さんで助けてあげてほしいのです!今、彼女は頬を真っ赤に染めて布団の中にうずくまっているでしょう。

だから私達、4人の声は届きませんが、町内みんなの声ならどうでしょう?!

届くはずです!!届かないなら、前科覚悟で家に乗り込みましょう!

そして、助けてあげてほしい!

澪、絶対ベースやってもらうからなああああああああああ!観念しろよおおお!

さあ、皆さん、今から言う住所を暗記してください!

〇〇町字☆☆、△■の※#!〇〇町字☆☆、△■の※#!〇〇町字☆☆、△■の※#!

これが彼女の住所です!さあ、彼女を救いましょう!

くだらないことに劣等感を抱いてる少女に、救済の手を差し伸べましょう!』


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:04:21.80 ID:GQxie54r0
演説が終わって、一瞬の静寂。

けれどそれは、ほんとうに一瞬。

次いで、律の怒号のような咆哮が聞こえた。

律「澪おおおおおおおおおおおおお、昔世話した恩を忘れたとは言わせねえぞおおおおお!」

スピーカー無しでも十分なほど、その声は轟いた。

その声に続くように、秋山澪ファンクラブの皆さんがが吼えたける。

会長「ブラクでも黒人でも在日でもいい!むしろその方がそそる!」

副会長「澪様は私が助けます!エロいことも考えてるの!」

書記「早く出てきてー、親が泣いてるわよー」

親衛隊第一幹部「M.I.O.澪!M.I.O.澪!M.I.O.澪!M.I.O.澪!M.I.O.澪!」

親衛隊第一副次官「I LOVE MIO! WE LOVE MIO!AII WE NEED IS MIO!」

澪の家を優に三桁を超える人数が、包囲した。


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:05:10.14 ID:GQxie54r0
近所の人たち(主に男性)が、澪の家の周りを更に囲う。

律「来ましたか!さあ、近所の皆さん、叫びましょう!」

律「早く出てこい!さもないと、澪のパンチラ画像を今度はネットにうpするぞ!」

近所の人々「「「「早く出てこい!さもないと、澪のパンチラ画像を今度はネットにうpするぞ!」」」」

律「お前のファンクラブは、昨日のTVで全国化したんだぞ!」

近所の人々「「「「お前のファンクラブは、昨日のTVで全国化したんだぞ!」」」」

律「全国の澪ファンが、今日中にお前の家に乗り込んでくるぞ!」

近所の人々「「「「全国の澪ファンが、今日中にお前の家に乗り込んでくるぞ!」」」」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:05:48.53 ID:GQxie54r0
澪は自室で、その怒涛のような声を聞いた。

羞恥に頬を染めながら、彼女は布団にうずくまる。

澪(なんなのよ、これ……やめてよね、もう)

澪(昨日のTVといい、プライバシーも何も無いじゃない)

心の中で澪は思うも、口には喜びの象徴である笑みが浮かんでいる。

みんなが、私を助けてくれている。

みんなが、私を励ましてくれている。

私のために、みんなが―――。


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:06:26.93 ID:GQxie54r0
喜んでいるのか、恥ずかしいのか、辛いのか、澪には判らなくなってきた。

いろいろな感情がごちゃまぜになって、喜が怒が哀が楽が混濁して、飽和して、

澪は思う。

いつまで、自分はこんなところで、うじうじうじうじしてなきゃいけないのだろうか。

皆も言ってるじゃないか。

許してくれる、と。

居場所がある、と。

誰ももう、怒ってない、と。

澪は、立ち上がる。

だって、私の居場所はここじゃないから。こんな暗い、部屋の中じゃないから。

私の居場所は――――。


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:07:17.67 ID:GQxie54r0
律「澪おおおおお、開けろおおおおおおお、このドアを開けろおおおおっ!」

だんだんだだん。律やファンクラブの光速ドアノックによって、玄関がみしみしと悲鳴を上げている。

律「ベースのお前がいないと、大会に参加できないんだよ!頼むから、開けてくれ!」

会長「澪さん、こんな小さな家に引き篭もってないで、私と一緒に引き篭もりましょう!私の家のほうが広いわよ!」

みしみしみし。

律「頼むから、開けろ!住居不法侵入するぞこらあああああ!」

玄関が人の波により破壊されそうになる寸前、声がした。

その声に、玄関を押しつぶそうとしていた律たちは、動きを止める。

律「澪―――?」

その声があまりにも、懐かしく聞こえたから――。

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:13:41.86 ID:GQxie54r0
澪「ごめんな、律」

澪は小さく、釈明の言葉を述べた。

澪「ちょっと、今回は我を通しすぎた」

律「いや、いいよ。澪が戻ってくるなら、それで」

澪「でも――」

律「でもも何もないよ。だって私達は……」

言うのはとても、気恥ずかしかった。

律「お前が無事なら、それでいいってやつらの集まりだからな。なあ、会長?」

会長「ええ。私達ファンクラブは澪さんのために存在し、澪さんのために朽ちるとをいとわない団体ですから」


102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 21:14:14.39 ID:GQxie54r0
澪「何か、そういわれるのも悪い気がしないな」

澪は小さく、笑った。律たちにその姿は見えないが。

澪「ここまで来て言うのもなんだが、本当に、許してくれるのか?」

律「ああ」

澪「でも、私は――」

律「なんだよ」

澪「キムチ食べるぞ?」

律「私にも分けてくれよ」


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:07:15.26 ID:GQxie54r0
さるってた

澪「言葉遣いが、変になるときがある」

律「奇遇だな、私もだよ。英語のときなんか、特にそうだ」

澪「大会にむけての練習も、私のせいでできなかったんだぞ?」

律「いいって。どうせ、練習しなかっただろうし」

澪「また、迷惑をかけるかもしれない」

律「私もかけるだろうから、そのときはよろしく」

澪「………」

律「いいぞ、誰も怒ってない」

澪「……在日だぞ?」

律「それがどうした?」

律「それ以前に私達は、親友だろ」


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:08:20.80 ID:GQxie54r0
澪「親友か?」

律「親友だ」

澪「本当にか?」

律「本当に、本当だ」

澪「じゃあ……」

律「何だよ」

澪「ずっと、どんなことがあっても、親友でいてくれるか?」

律「――ああ、もちろんだ」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:09:20.80 ID:GQxie54r0
澪の目から、静かに涙が落ちた。

澪「約束だぞ」

澪の声は震えている。

律「ああ、約束しよう」

会長が、拍手した。ドア越しの向こうにいる澪にも、聞こえるほど大きな音を立てて。

それにつられるように、副会長が拍手した。

書記が、親衛隊第一部隊第十三小隊隊長が、近所の人々が、おそらく、町内全体の人々が、拍手した。

二人を祝福するような拍手が、大きな音となって、世界中に響いた、ような気がした。

どこまでも響き渡る拍手は、律と澪に嬉し泣きをさせた。

律「なあ、澪。戻らないか?」

どこに、と聴くまでも無く判る。

そして、もちろん答えも決まっている。

澪「――うん」

だって自分の居場所は、そこにあるのだから。

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:09:56.33 ID:GQxie54r0
夏の大会まで、もう余り時間は無い。

その後には学祭のライブがある。

やることは山と残っている。

律(まあ、まだ、夏の大会までは二週間もあるんだし、練習すれば何とかなるだろ)

澪「ありがとな、律」

その澪の言葉は、拍手の音がかき消してしまった。

紬「私、ここに来ていらないこ扱いですか~」

紬の呟きも、いまだ続く拍手の五月雨に、かき消された。

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:10:32.99 ID:GQxie54r0
7月2日。

唯「むぎちゃん、もっとケーキ!」

梓「先輩、がっつきすぎですよ」

唯「いいんだよ、あずにゃん。今日は特別な日だからねっ」

律「そうだぞ、梓。こういう日にはっちゃけないで、いつはっちゃる?」

梓「昨日さんざんはっちゃけたじゃないですか」

律「痛いところつかれた!」

今日は、パーティだった。誰の?もちろん、決まっている。

紬「ほら、澪ちゃん。黙ってないで」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/17(土) 22:11:03.67 ID:GQxie54r0
澪「あ、ああ。じゃあ皆」

澪がそういうと、皆が一様に手を止め、澪を見つめた。

頬が赤くなるのを感じながら、澪は大きく口を開く。

澪はすうっと息を吸い込んで、思いっきり、コーラの入ったワイングラスを天に突き出した。

澪「乾杯っ!」

その声の合わせるようにして、けいおん部の皆が言った。

労せずに、声は揃う。

律、紬、梓、唯「乾杯!!!!!」

澪のために開かれた、ささやかなパーティは、始まったばかりだった。
                                                〈了〉


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No title

在日ネタは真面目にやればやるほど気持ち悪いな

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