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梓「家族がふえるよ」 唯「やったねあずにゃん」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 15:36:28.25 ID:YXATx4cj0 [1/18]
立つかな

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/15(火) 15:37:01.82 ID:YXATx4cj0 [2/18]
いわゆる世間には、家族というものがあるらしい。
お父さん、お母さん、それに兄弟、姉妹、その他いろいろ。

しかし、施設で育った私にとってそれは、現実の事ではなかった。

母親らしき女性が、私を施設まで送り届けたことは
ぼんやりと記憶に残ってはいるけれども、
それが本当に母親かどうかは定かでは、ない。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:37:58.22 ID:YXATx4cj0
それでも私には、家族というものを想像させてくれるものはある。
長い時間を共に過ごし、色々なことを分かち合う関係が。

もっともその相手は人形だったが。

名前は唯という。母親らしき人と別れ際にもらったものだ。
名前もその女に教えてもらった。

それにしても、唯一の家族の名前が唯なんて、
あの女も趣味の悪い冗談を言ってくれる。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:38:29.15 ID:YXATx4cj0
いつからかわからないが、唯とは話をすることが出来るようになった。

幼いころはそれが普通だと思っていた。

それが普通でないことに気が付いたのはだいぶ成長してからだ。
気がついたからといって、何かが変わるわけでもなかったが。

人前で、唯と話すことはしなくなった以外は。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:39:11.06 ID:YXATx4cj0
彼女とは全てのことを分かち合った。嬉しいことも、悲しいことも
何かがあると、まず最初に、唯に話をした。

唯は私にとって、母親でもあり姉のような存在だった。
人形なのに、変に自信ありげに話をするところが
私にそう思わせる原因なのだろう。

それから私のことを「あずにゃん」と変な呼び方をすることも。

先輩後輩の関係を覚えたころから、
私は唯のことを「唯先輩」と呼ぶようになった。


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:40:06.37 ID:YXATx4cj0
私が中学に上がる直前、施設の職員に呼び出された。
私を引き取って育てるという身内が現れたというのだ。

その人は母親の兄、つまりおじにあたる人であるという。

もちろん私は、その人と会ったことはない。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:41:13.50 ID:YXATx4cj0
もちろん、知らない人という不安はあった。

しかし、初めて家族というものができたこと、
私を保護してくれる存在が現れたということに、私は興奮していた。

その後何が起こるかも知らずに。

…だが、未来を予知できる人間なんてそうそういないだろう。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:44:25.76 ID:YXATx4cj0
梓「家族が増えるよ」

唯「やったねあずにゃん」

私たちは、家族への期待を膨らませながら、新しい生活について話し合った。

だが、迎えに来た人物は、おおよそ「保護者」と呼べるような人物ではなかった。
私を受け入れる気など、毛頭ないような雰囲気をただよわせていた。

ついて行ってはいけないと私の直感が告げていた。
しかし、その男について行くという以外に、もはや選択の余地は無かった。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:46:17.39 ID:YXATx4cj0
その男の家は、乱雑で悪臭が漂っていた。
男はだらしない下着姿になると、すぐに酒をあおりだした。

そして、私に酒を注ぐように怒鳴った。

怒鳴られることには慣れていたが、絶望感のあまり私は泣きだした。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:48:44.53 ID:YXATx4cj0
うずくまって泣いている私に、その男が近寄ってきた。
私を慰める気などないことは明らかだ。

男は私の腕をつかむと、乱暴に引っ張り寄せた。

それでも抵抗していると、私の頬を叩き、
強引に自分の側へと引き寄せてきた。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 15:54:27.61 ID:YXATx4cj0
男の顔が間近になる。酒と口臭の混じった、臭い息が私の顔にかかる。
男はさらに体を密着させ、男の手は私の体の色々なところを触ってくる。

私の体が男の手で汚されていくのがわかる。

不快感、嫌悪感、絶望感…そんなものが私を支配していく。

最後の希望にすがるように私は声を出した。

梓「唯先輩…助けて」

唯「…あずにゃん」

唯先輩は泣いていた。彼女自身の無力さに対する涙に思えた

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:01:06.26 ID:YXATx4cj0
男「唯先輩?…何だ、この小汚い人形のことか?こんなもの…」

そう言って、男は唯先輩の首と胴体に手をかけた。
人形を壊す気だ

梓「やめて!おねがい!なんでも言うことを聞きますから!」

しかし、男はそんな私の叫びをも嘲笑って、
唯先輩の胴体と首を引きちぎろうとした

もう終わりだ…私は全てを失った…

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:04:21.65 ID:YXATx4cj0
そう思った瞬間、男が膝から崩れ落ちた。
背中からはおびただしい量の血が流れている。

すぐに唯先輩を男の手から取り返した時、、
男の背中に深々と包丁を突き立てている人形がいることに気がついた。

それは、髪型は違うが唯先輩によく似た人形だった。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:08:29.92 ID:YXATx4cj0
唯「うーい、うーい」

どうやら、人形の名は憂というらしい。二人?二体?がどういう関係か
よくはわからない。

憂「オネエチャンニテヲダスノハユルサナイ」

そう言うと、憂は突き立てた包丁をねじり始めた。
男はしばらくうめき声をあげていたが、徐々に声が細くなり、
動きが止まった。

どうやら息絶えたようだ

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:13:23.50 ID:YXATx4cj0
絶望の直後に訪れた、目の前の殺人。

私は、何が起こったのか全く把握できなかった。

目の前には返り血を浴び、血まみれの包丁を持った人形が立っている。
ほほ笑んでいるように見えるのが、さらに不気味さをかきたてる。

憂「ネエ、イッショニアソボウヨ」

彼女も私と話ができるらしい。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:17:52.64 ID:YXATx4cj0
ただ、刃物を持ったままそう言われても、
混乱を加速させるだけだった。

憂「ネエ、オネエチャン、オンナノコノナマエハ」

唯「あずにゃんだよ」

憂「ネエ、アズニャン、イッショニアソボウ」

唯「あずにゃん、いっしョニアソボウ」

憂「アソボウヨ」

唯「アソボウヨ」

傍らに男の死体が転がる中で二体の人形が、私ににじり寄ってくる。
体中から悪い汗が出てくる。


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:37:30.67 ID:YXATx4cj0
だが次の瞬間、「破ぁ!!」という声とともに、
Tさんがドアをけり破って入ってきた。

「破ぁ!!」お守りを投げると、
お守りが光を放ち、部屋を包み込み、私は目をつぶった。

次に目を開いたとき、部屋の様相は一変していた。
決して裕福な生活をしているとは言えないが、
しかし荒んではいない生活をしていることがうかがえる家の様子。

そして、奥には「あずさの部屋」と書かれたプレートが下がっている
扉が見えた。私を受け入れる準備をしていたのだろう。

私に暴力を振るった薄汚い男は、身奇麗で柔和な男に変っていた。

「梓が立派になるまで、私が面倒をみるから、本当の父親と思ってくれないか」

はにかみながら、男はそう言った。


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/15(火) 16:38:13.40 ID:YXATx4cj0
「間に合ってよかった、これが君の送るべき未来だ」
私の肩を叩きながらそう言って、Tさんは去って行った。

寺生まれはスゴイ、私は感動を覚えずにはいられなかった

にこやかな表情をした唯と憂の人形が寄り添っている、
私は彼女たちに話しかけた。

梓「家族が増えたよ」

唯憂「やったねあずにゃん」

それ以降、彼女たちと話すことは無くなった。

だがそれは、彼女たちが自分の役割を終えたことを悟ったからだろう。

おわり

コメント

やったねたえちゃん
とコラボさせるとは…

おいやめろ

No title

ハハハ、ファック

Tさん……

寺生まれの田井中さん

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