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憂「おねえちゃん!ギターうるさい!!」

1 名前:代理[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:48:17.97 ID:NMhONJ9l0 [1/3]
憂「なんど言ったらわかるの!?部屋でギターひくのやめて!!」

唯「ご、ごめん・・・でも練習しとかないと・・・」

憂「お姉ちゃんの事情なんて知らないよ!わたし、その音きくと気が狂いそうになるの!!」

唯「どうしたの憂・・・?」

憂「もう我慢できない!こんな家、出て行ってやる!!」

唯「憂!!」




憂の家出が始まった。

唯の憂探しが始まった。

5 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:53:17.39 ID:cgVNzENDP [1/16]
憂「お姉ちゃんが悪いんだ・・・ギターなんてひくから」

雨の中を私は走る。
わたし、あの音を聞いてると気が狂いそうになる。
お姉ちゃんのギター。不思議な音だ。
心の中に入り込んでくるその音は私の中の何かを掻き乱して出ていく。
みんなはいい音っていうけど、私には理解できない。
ただ不快なだけだ。
うぬぼれ唯。私は心の中でそう呼んでいる。
こんなにもお姉ちゃんのギターの音を嫌う自分がいるのに、
お姉ちゃんは自己満足でひいているんだ。
どうしてわかってくれないのか。
私はあの音が大嫌いだ。何よりうるさい。

どこ行こう・・・

行くあてなんてない。お金もない。
きっとお姉ちゃんは私を探し始めるだろう。

どうでもいいや・・・

私は適当な方向へ歩くことにした。

6 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:54:52.55 ID:cgVNzENDP [2/16]

唯「憂、どこにいったんだろう・・・」

突然飛び出していくなんて。
どうしてあんなに怒ったのだろう?
そんなに私のギー太がうるさいのかな?
家では小さめに弾いているつもりなんだけどな・・・

でもあそこまで怒る憂は私には理解できない。
きっと何かがあるんだ。
ギー太の音ぐらいで憂は怒らない。
きっと何か別の深いわけが・・

外は雨。憂は何も持たずに家を出た。
きっと行くあてなんてないだろう。
心配だ。

探しに行こう。


8 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:56:15.69 ID:cgVNzENDP [3/16]
憂「お姉ちゃんなんて・・・」

北に向かって歩いている。
どうして北なのかはわからない。
なんとなくだ。
大通りを避けて、裏道だけを通る。
人に見られたくない気分だった。
ことに友達なんかに見つかりたくない。
家出の事情を話さなければならないし、
心配される。
めんどくさい。
これは私とお姉ちゃんだけの問題なのだ。

お姉ちゃんのギターをうるさく感じ始めたのは1年も前になるか。
原因はわからない。
突然、私はお姉ちゃんのギターが嫌いになった。
お姉ちゃんが嫌いなわけではない。
ギターが嫌いなんだ。あの音が。
いや、お姉ちゃんも嫌いなのかもしれない。
わからない。

考えると嫌になる。
とにかく歩こう。


12 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:59:10.88 ID:cgVNzENDP [4/16]
~1年前の会話~

憂「お姉ちゃん、それって何の曲?」

唯「オリジナルだよ~ムギちゃんが考えてくれたの」

憂「へ~いい曲だね」

唯「だよね~」

憂「うん」

唯「・・・」

憂「・・・」



13 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 20:59:59.89 ID:cgVNzENDP [5/16]
唯「憂・・・・」

どこへ行ったのだろう。
傘は2本持ってきた。
速く見つけないと風邪をひいてしまう。
あ、でも屋根のある場所に行ってるかな。
憂はしっかりしているから、きっと休める場所くらい見つけているだろう。

でもそうなれば私は見つけられないな。
憂の方が賢いから私は憂を見つけられない。
憂が行く場所なんて、わからないし・・・

そういえば、私はいつも憂に何かしてもらってる。
弁当のおかずから、洗濯家事料理、身の回りの世話まで。
まるでお母さんだ。今時そこまでしっかりとした妹がいるだろうか。
憂は楽しいのだろうか、そんな事を毎日していて。
私だったら疲れる。
でも楽しいからやっているんだろうな。
理解できないけど。

憂はしっかりものだ。

そんなしっかり者の憂を、ダメな私が探す。

15 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:02:08.28 ID:cgVNzENDP [6/16]
憂「・・・・・」

ずいぶん歩いた。
見たこともない公園に差し掛かる。
「さかさま公園」
変な名前だ。
雨なので誰もいない。
私は公園に入ると、ブランコに腰を下ろした。
ずいぶんと錆びているようだ。
ブランコを揺らすと、ギーギーと音をたてた。

ギーギー・・・

嫌な単語が頭に浮かびあがる。
ギー太。お姉ちゃんがギターにつけてる名前だ。
気持ち悪い。私はそう思う。
なにがギー太だ。よくそんな恥ずかしい事ができる。
可愛いとでも思っているのだろうか。
頭がおかしい。お姉ちゃんは頭がおかしいんだ。

公園の前を、一人のオバサンが通りかかった。
一瞬だけ私の方を見ると、そのまま通り過ぎる。
どう思ったのだろう。
傘もささずにブランコに座る私のことを。

私はまた歩き出した。

16 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:03:41.41 ID:cgVNzENDP [7/16]
唯「見つからないよ・・・」

どっちの方向に行ったのかすらわからない。
見つけれるのだろうか。
不安が私を襲う。

私のせいで憂は家を飛び出した。
よくわからないけど、そういうことだ。
原因がないのに憂は私に怒るはずがない。
ギターと憂は言うけど、それは違うと思う。
でも原因はある。私はそれに気付いていないだけ。

早く見つけないと。
話はそれからだ。

私は勘頼りに歩いている。


19 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:04:43.36 ID:cgVNzENDP [8/16]

憂「ふふ・・」

気がつかないうちに学校の前に来ていた。
校門から、お姉ちゃんがいつもいるけいおん部の部室が見える。
忍び込んで部室をめちゃくちゃにしてやろうか。
そしたらお姉ちゃんの居場所はなくなる。
ギターをひく必要がなくなる。

冗談。
それよりも、もっと別の事がしたい。
考える。
再び歩き出した。
サディスティックな気持ちが私を揺さぶる。
自然と足取りが速くなっていた。

ギターに、仕返ししたい。

21 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:06:42.96 ID:cgVNzENDP [9/16]
唯「憂はどこですか?」

見つからない。
考えもなしに、私は歩いていた。
よくわからない場所に来てしまった。
人に聞こう。
ちょうど、オバサンが通りかかった。

すいません、憂を見掛けませんでしたか?
憂?
あ、あの、私の妹です!
そういわれても・・・どんな子なの?
え~と、なんか頭の後ろがダンゴみたいになってる子です。
・・・ごめんね、ちょっとわからないねぇ。
そうですか・・・

ダメだった。
聞いてもわからない。
ダメだ私は。

来た道を引き返すことにした。

25 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:08:24.29 ID:cgVNzENDP [10/16]

憂「お姉ちゃんのギターを壊してやろう」

コンビニに入った。なんとなく。
雑誌コーナーに行き、ファッション雑誌を手に取る。
特に興味があったわけではない。
適当にペラペラとめくった。
だけど私はページを見ていなかった。
頭にあるのは別の考え。
いま、私はすごくいいアイデアを思いついた。
顔がにやけてしまう。

実行しよう。
カナヅチを買うのは・・・

ホームセンターだ。
そこへ行こう。

26 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:09:35.04 ID:cgVNzENDP [11/16]
唯「あ、あずにゃん?いま、そこに憂いる?」

私は携帯から梓の家に電話した。
もしかしたら憂がいるかもしれないからだ。

「憂?どうしたんですか?私の家にはいないです。」

電話を切った。

もう一人、確か憂に友達がいたような・・・
名前が思い出せない。
誰だったけ。

仕方ない、いったん家に帰ろう。
もしかしたら憂が帰ってきているかもしれない。
このまま歩いても見つからないのは確かだ。


27 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:10:20.87 ID:cgVNzENDP [12/16]
憂「どのカナヅチがいいかな・・・」

ホームセンターにきた。
工作道具がたくさん並んでいるコーナー。
そこにカナヅチはあった。
一番安いものにしよう。
この320円のやつで。
これでもギターを壊すには十分だろう。
思いっきり叩けばこわれる。
粉々になってこわれる。

楽しみだなぁ。
あ、でもお金持ってないや・・・
どうしよう。

・・・私は生まれて初めての悪行を働くことにした。


31 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:13:13.68 ID:cgVNzENDP [13/16]
唯「・・・・」

歩きながら、私は考えた。
憂が怒った理由。
ギターの音がうるさいといった。
でも、本当にそれだけだろうか。
それだけで、あそこまで怒るのだろうか。
怒らないはずだ。
わからない。

もしかして、私には言えない悩みを抱えているとか。
それでモヤモヤとした気持ちがたまって、それであんな事に。
でも原因はやっぱり私か。

とりあえず憂には謝ろう。
そして話を聞いてあげるんだ。

私は心に決めた。

憂と仲直りする。

34 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:17:33.16 ID:cgVNzENDP [14/16]
憂「ひっひ」

家に帰ると、誰もいなかった。
お姉ちゃんは私を探しているのだろう。
チャンスだ。
お姉ちゃんの部屋に入った。
ギターを見つけた。
手に取り、カナヅチを振り下ろす。
バコ!!ガコ!!
私はいま、ギターをカナヅチで叩いている。
奇妙な音を立てて壊れていくギター。
まるでお姉ちゃんそのものを壊しているみたいだ。
粉々になって砕けていく。
再起不能にしてやろう。
このギター、15万円もしたっていってたな。
贅沢だ。贅沢は敵だ。
ガツガツ!
音が変わった。
ギターの原型は既にない。もう十分だ。
それでも私は手に力を込めて精一杯にトンカチを振り落とした。
ボロボロになって、ギターの破片が飛散していく。
気持ちよかった。
お姉ちゃんのギー太。
今はただの木くずだ。
これで私は救われる。

もうあの不愉快な音を聞かなくて済むんだ。
やった!

41 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 21:54:45.36 ID:cgVNzENDP [15/16]


唯「なにこれ・・・」

家に帰った。
私の部屋。

壊れたギー太と、壊れた憂がいた。


おわり。


50 名前:1[] 投稿日:2010/06/08(火) 22:21:03.35 ID:cgVNzENDP [16/16]
ごめんねみんな適当で


コメント

No title

なんという鬱
作者はスレッジハンマーで粉々にされる夢を見る刑に処す

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