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男「ね、義姉さんっ…ダメだって、こんな…兄ちゃんに…」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 00:34:44.36 ID:BZonbzKo0 [1/37]
男「だ、だだだだダメだって! 義姉さん! どこさわってんの!?」

姉「ふふ…そんなこと言ってぇ、こんなに固くなってるのにぃ? いいのかなぁ?」

男「そ、そんなことなっ…だいたい兄ちゃんに悪いとか思わないの?」

姉「だってぇ、あの人がプチ単身赴任しちゃったから、さみしくって」

男「さみしくて…って、それで弟のアパートに押しかけるか!? 県外の!」

姉「いいじゃん、気持ちよくしてあげるからぁ…いいでしょ?」

男「良くないよ!」

姉「………それとも、初めては別の人って決めてたりする?」

男「そ、それはっ…」

兄「よぉ! 元気にしてたかー! こっちでプチ単身赴任することになったんで、今日から泊めてもらうぞー」

姉「あ」

男「え」

兄「……お?」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 00:43:24.23 ID:BZonbzKo0
兄「………これは、どういうことだ?」

男「に、兄さん…これは、その」

姉「ちっ…」

兄「…俺の……俺の大事な……に手を出すとは」

男「違うんだっ! 兄ちゃん、聞いてよっ!」

姉「………」

兄「俺の大事な弟に手を出すとは、どういうことだっ!! このドロボウ猫っ!!」

男「だから、違うんだって――――は?」

姉「うるさいなぁ…、黙りなさい、この変態ブラコン」

兄「弟を大事に想って何が悪い!」

男「………えぇー…」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 00:49:33.95 ID:BZonbzKo0
兄「だいたいお前も同じようなもんだろ! なに、人の弟の操を狙ってやがる!」

姉「あなたと結婚してるんだから、私にとっても弟なんですけど? そもそも、弟の童貞を奪うのは姉の役目なのよ?」

兄「何を言うか! 所詮、血のつながってない義理の姉弟のくせに! 俺の弟の…は、初めては、実の兄である俺が責任を持って…はぁはぁ」

姉「いやいや、血のつながってる兄弟の方がダメでしょ? 近親相姦もいいとこでしょ?」

兄「いいんだよ! 愛があれば!」

姉「私だって愛あるし! ありまくりだし!」

兄「なんだとぉ…やっぱり、お前、こいつを狙って俺と結婚を…」

姉「あなたこそ、この子と関係を持つために私と偽装結婚したようなもんでしょ?」

男「………なにこのシュラバ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 00:56:49.98 ID:BZonbzKo0
兄「…はぁ…ひぃ……言い争うのも…疲れるな……ふぅ…」

姉「…そ、そうねぇ………ねぇ、建設的な提案があるんだけど」

兄「……ぁあ…聞こうか?」

姉「…私が前、あなたが後ろ、でどう?」

兄「………ふむ」

男「なんだって…?」

姉「悪くないでしょ? “結婚生活は妥協が大事”って、式のときにあなたの上司も仰ってたでしょう?」

兄「…そういえば、そうだったな」

男「え? なに? まさかの1対2?」

姉「…ふふ、怯えなくていいのよ?」

男「ね、義姉さん…」

姉「後ろは、最初、ちょっと痛いかもしれないけど、すぐに気持ちよくなるから…あ、前は私が責任を持って気持ちよくしてあげるからね?」

兄「………」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:04:58.31 ID:BZonbzKo0
兄「ダメだ」

男「兄さん! さすが俺の兄ちゃん! NOと言える企業戦士は出世が遅い!」

姉「えぇーなんでぇー?」

兄「ダメだダメだ! こいつの後ろも前も初めては全て、俺のモノだ!!」

男「うあー…ひくわー…我が兄ながらそこまで変態か?」

姉「ほら、ワガママ言わないの。 私の弟もあきれて、『姉さんに全てを捧げるよ』って…目で言ってるし」

男「言ってないし」

兄「なんだとぅ…今まで誰が、大事に育ててきたと……そんな年上女の誘惑に屈するとは、それでも俺の弟か!?」

男「屈してないし」

姉「ねーお姉ちゃんの方が良いよね?」

兄「なにを言う…兄ちゃんの後ろは初めてだぞ? 初めて同士の方が最初はいいだろ? な?」

姉「お姉ちゃんの方が気持ちいいよ?」

兄「ふんっ…中古女のくせに」

姉「…中古にしたのは、どこの誰だっけ?」

男「………ていうか、どっちとも無いから。 ありえないから」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:12:51.01 ID:BZonbzKo0
男「…つか、約束あるから。 二人ともケンカが終わったら、可及的速やかに出てってね」

姉「え? おでかけするの?」

兄「ん?…そういえば、今日は、やけに部屋が片付いているな…」

男「…まぁ」

姉「…ま、まさか、彼女と二人でデートとか?」

兄「…ま、まさか、その後に、二人で部屋でいちゃつこうとか?」

男「な…ま、まだ、彼女じゃないし…部屋でDVD見るだけだから」

姉「だ、ダメ! ダメよ! まだ、あなたにはそういうの早いって思う。 うん!」

男「…あんたの十数分前の行動を思い返せ」

兄「だ、ダメだぞ! 誰とも知らない女といちゃつくために、この部屋の家賃を仕送りしてるわけじゃないぞ!」

男「…俺も、兄さんに狙われるために、ここに住んでるんじゃないんだけど」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:22:05.63 ID:BZonbzKo0
――――――

女「あ、先輩~!」

男「よ、悪い。 待たせた」

女「いいえ~。 ほんの46分37秒くらいしか待ってませんよ?」

男「…そこは、ウソでも今来たところって言おうよ」

女「はいっ! 今来たところですっ! 偶然ですね! 運命ですね! まさか二人とも46分37秒同時に遅れてくるとはっ!」

男「すいません。 46分37秒遅れました。 ごめんなさい」

女「よろしい。 それで、先輩、例のDVDなんですけど」

男「…あぁ、ちょっと待った」

女「はい?」

男「…顔は動かすな? 視線だけを俺の後方50メートル程の電信柱の影に」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:26:56.23 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「………」

姉「………」

――――――

女「…サングラスをかけた若い男女?」

男「そうだ、尾行されている…俺の兄とその嫁だ」

女「え? お兄さん? でも、先輩、あの男性背が高いですよ? 180くらいありますよ?」

男「その暴言には目をつむってやる……観察眼のある後輩は褒めて伸ばしてやろう…よぉし…よぉし…」

女「うあうあっ! ち、縮むっ! せんぱっ!…ぜんぜん目つむってないじゃないですかぁ」

男「……それでだな」

女「…あぁ、もう髪の毛くしゃくしゃ…せっかくセットしてきたのに…」

男「後輩は先輩に絶対服従するものだろう?」

女「後輩の素直さによりますね。 ここにいる後輩は平均より比較的素直でいい子だと思います」

男「…今日一日でいい。 彼女のフリをしろ」

女「………はぃ?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:37:18.57 ID:BZonbzKo0
男「…わけあって、あの二人に恋人がいると思わせなくてはならない」

女「………」

男「それで、手近なお前をだな、その、なんだ…恋人役として紹介して」

女「つ、つまり、ぷ、プロポーズ!?」

男「なんでそうなる!!」

女「だ、だって、彼女として、家族に紹介するって…そ、そんな、こ、婚約って…あ、どうしようコンブとか買ってこないと」

男「待て待て。 だから、フリ! いみてーしょん! 二次元!」

女「なるほど。 お兄さん達に恋人がいると説明しなくてはならないんだけど、相手がいないから、とりあえず手近な私に?」

男「そう、それだ! ものわかりがいい! さすが俺の後輩!」

女「…あーでもラブコメだと、その後、本当に恋人になっちゃったりするんですよね。 まさか、先輩それを狙って!?」

男「……んなわけないだろ」

女「ですよねー。 残、念」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:38:00.39 ID:BZonbzKo0
男「…というわけだから、協力してもらうぞ」

女「はい! 今度オゴって下さいね。 コンビニのケーキ」

男「…しゅ、シュークリームなら」

女「あ、マルコシのパフェでもいいな~」

男「コンビニケーキでお願いします」

女「よろしい」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:44:23.57 ID:BZonbzKo0
兄「…アレか、うちの弟をたぶらかしているという女は」

姉「………くぅーっ! 私より、あんな若い女がいいのねぇっ…」

兄「そりゃ、お前と比べたら、あいつの大抵の同世代は若いんじゃ…なんでもありません」

姉「…けっこう親しげねぇ」

兄「あぁ…おそらく友達以上恋人未満といったところか」

姉「…こっち見てない?」

兄「…気のせいだろ。 俺たちの変装は完璧だ」

姉「……はぁっ…後姿も凛々しくてかわいいなぁ」

兄「だなぁ…さすが俺の弟だな。 あとは身長がもう少し欲しいところだが、そこもまた良い」

姉「そうなのよねぇ……って! あの女、わ、私の…私の弟と腕を組んで!?」

兄「なんだとぉ! 俺もまだそんなことしてないのに! 誰の許可を取って俺の弟の!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 01:57:38.32 ID:BZonbzKo0
―――――――

女「………ええと」

男「あー…」

兄「………」

姉「………それで?」

女「わ、私はそ、そっそのっせせせせっ先輩の後輩で」

男「そう、こいつが俺の恋人。 一個下だけど、しっかりしてるし、マジメでいいやつなんだ」

女「わわわわわわわわ、ほほほ褒め殺しですか!?」

男「……そういうわけだから、兄さん、義姉さん、あきらめて帰れ」

女「ふ、ふつつつつか者ですがっ!」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:00:08.20 ID:BZonbzKo0
姉「……あら、窓のサンにホコリが…すすぅーっと……あらこんなに。 掃除もしていないのかしら、この部屋」

女「あぁっ!? も、申し訳ありませんっ!! すぐに掃除をっ!!」

姉「…困るわねぇ…弟がぜんそく持ちって知っててやってるの?」

女「め、めっそうもございませんっ!」

男「俺のぜんそくは超小さい頃の話だろ…つか、ここ俺が掃除してるんだけど」

兄「………ここは、客に茶も出さんのか」

女「は、はひっ! ただいま、お持ちしますっ!」

男「だから、ここは俺の部屋だと…なんだこの前時代的な嫁イビリは…」

女「よ…嫁っ!? せ、先輩! 頑張ります! ええと、掃除道具と急須と湯のみはどこでしょうっ!?」

男「がんばるな…がんばらなくていいから…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:07:25.60 ID:BZonbzKo0
――――――

女「はぁ…つまり、お兄さんが出張で、プチ単身赴任になって、それがちょうどこの近くだったので」

姉「そう。 せっかくだから、弟の普段の生活を見るためにも、お邪魔しようかなって」

女「…お姉さんも?」

兄「そうだ。 一人、家に残していくのも不安があるからな」

女「…ええと、それって単身赴任なんですか?」

男「俺に聞くな……でも、兄さん、義姉さん、申し訳ないんだけど、ほら、俺たち恋人同士だから」

兄「だから…なんだ?」

男「…その、ジャマしないで欲しいんだ」

女「ええええええっ! せ、せんぱっ…私を連れ込んで何をする気ムグっ」

男「えぇっと、あー…、ははー、おかしーなー俺たちそういう関係だろー。 な?」

女「…そ、そうです! ただれたカンケーなんです!」

男「た、ただれてないよ!」

女「あ…た、ただれてません!」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:14:31.82 ID:BZonbzKo0
姉「でも、確かさっきは、『まだ彼女じゃない』って言ってなかったっけ?」

女「え? 『まだ』っていうことは……も、もしかして今後はそうなる予定ムグっ」

男「あ、あははーやだな姉さん、そんなこと言ったっけ? もし言ったとしても、ちょっと恥ずかしくて言えなかっただけさー。 な?」

女「え、ちょ、ちょっと先輩! 言ったんですか? 言ってないんですか、先輩っ!?」

男「…や、やだなー後輩、そんなこと今はどうだっていいだろう、後輩?」

女「ど、どうでもよくありませんですよ! というか予定は!?」

男「よぉし、今、自分の置かれた状態を思い出せ?」

女「………そうですね。 先輩って、そういう恥ずかしがり屋さんなとこがありますよね。 そういうところも好きです」

男「~っ! と、というわけなんだ、二人とも。 だから、ここは若い二人を見守ると思って…」

兄「無いな」

姉「無いよね」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:25:29.84 ID:BZonbzKo0
男「なにか問題が?」

兄「いや、どう見ても、ウソだろ? バレバレだろ? 俺の弟なのにウソが下手だな」

姉「ホント、私の弟なのに、根が正直よね」

男「え…いや、マジですって、ホントだよ?」

兄「ごめんね、君も。 妙なことにつき合わせちゃって…さっきは、ひどいこと言って悪かったね」

姉「私も、ごめんなさい。 でも、これからも、この子と仲良くしてくれると嬉しいな」

女「あ、あのっ……その…」

兄「…さて、さっきの話に戻るが……世界で一番、お前を愛して止まないのは俺だろう? な? 弟よ」

姉「こらこら…そういう話は彼女が帰ってからにしなさい……というか、世界一は私よね?」

男「に、兄さん、義姉さん…」

女「ち、違います!!」

兄「は?」

姉「ふぇ?」

男「……え?」

女「わ、私の方が、先輩のこと愛してます!!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:41:11.09 ID:BZonbzKo0
男「………」

女「あ…」

兄「…ほほう、それはまた、随分俺の弟のことを思ってくれているようだが…」

姉「ふふ…どの程度のものか」

女「ど、どの程度って」

兄「…俺は、生まれて十数年、こいつのおむつもミルクも、おはようからおやすみまで、全ての世話をやってきた男だ…
 …こいつのカラダの全てを知り尽くしているといっていい」

男「…イヤな言い方だな」

姉「私だって、この子の家に遊びに行ったときは、トイレについて行ってあげたり、お医者さんごっこまでしてたんだから…
 この子のホクロの場所だって、覚えてる」

男「…お医者さんごっこで、本当に腹を切られるとは思ってなかったけどな」

女「そ、そんな、わ、私だって…」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:42:07.46 ID:BZonbzKo0
兄「…ホクロの数と場所くらい、俺だって覚えてる」

姉「私は、この子と一緒にお風呂に入ったこともある!」

兄「俺なんか、こいつが中学にあがるまでは、ずっと一緒にお風呂に入ってたし!」

姉「私だって、さっきあんなところやこんなところを触ったり触られたりしたし!」

兄「何を…こいつが小学校のころ、いじめられて帰ってきたとき一緒に泣くことしかできなかったくせに!」

姉「慰めてあげてたの! 10も歳が違うくせに、いじめた子にやり返しに行く、どっかの暴力兄よりは理性てきだったけど?」

兄「話し合いで解決したし! 次の日に、こいつ『ありがとぉ…兄ちゃぁん』って言ってくれたし!」

姉「私だって、泣きやんだ後に『ごめんねぇ…お姉ちゃぁん』って言ってくれたもん!」

女「…どうしましょう…入る隙間がありません…」

男「とりあえず、幼少時の俺の真似なのかもしれないけど、声がキモイな」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:49:14.33 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「…お、俺だってなぁ…」

姉「わ、私だってぇ…」

男「………あのー…二人とも、もう夜なんですけどー」

女「ふっ、二人とももうやめて下さい!」

兄「…はい?」

姉「…はえ?」

女「…言い争いは止めて下さい。 どんな理由であっても、大好きなお二人が争っているのを見る先輩は、辛そうなんです」

男「え…」

女「私も、辛そうな先輩を見るのは悲しいです。 だから、お二人とも、そもそも私が、いけないんです…張り合おうとして…
 …ごめんなさい。 もう、私は張り合ったりしませんから、どうか、言い争うのを止めて下さい」

兄「………」

姉「………」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 02:57:28.25 ID:BZonbzKo0
兄「………負けたな」

姉「…そうね」

女「え?」

兄「…もし大岡裁判だったら、君の勝ちだ。 俺たちは泣いている弟に気づかず、手を引っ張り合っていたんだからな」

姉「くやしいけど…今のこの子を一番よく見てたのが、あなただったってことね。………くやしいけど」

男「…兄さん、義姉さん、それじゃぁ」

兄「ああ…これからも、俺の弟のことをよろしく頼むよ」

姉「ちょっと変なところもあるけど、いい子だから、私の弟を大事にしてあげて」

女「お兄さん、お姉さん……はいっ! 微力ながら、私、先輩を幸せにしますっ!!」

兄「さ、今日はもう遅いから、帰りなさい」

姉「ほら、送っていってあげる。 ね?」

男「あ、ああ…うん。………それで、兄さんたち、わかってるよね? 俺たち、付き合ってるから」

兄「あー…わかってるわかってる」

姉「それじゃ、また、いつでも遊びに来てね?」

女「は、はい! おじゃましました」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:11:21.06 ID:BZonbzKo0
――――――

女「…ステキなお兄さんたちですね」

男「………………そうか?」

女「はい。 私、一人っ子なのでキョウダイがいたらいいなぁって思ってたんです」

男「……いや、まぁ、普通のキョウダイとはちょっと違う気がするけどな」

女「あ、お姉さんは、お兄さんの奥さんでしたっけ……あれ? でも、子どもの頃の話もされてたような?」

男「あぁ、親同士が仲良くてさ、家が隣同士だったし。 小学校まで一緒に暮らしてたようなもんだったから」

女「なるほど。 じゃあ、お兄さんとお姉さんは、幼馴染で結婚してたんですね。 なんだかマンガみたい」

男「……まぁ、そうだな」

女「あ…それじゃ、私、このへんで結構ですので………」

男「そうか。 またな」

女「あ、あの…先輩っ」

男「ん?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:13:18.70 ID:BZonbzKo0
女「………あ、あのっ…先輩っ……きょ、今日のですね…その、恋人のフリっていうの」

男「あ、あー…悪かったな」

女「あ、いえいえ、そんな後輩は先輩の言うことを聞くものですから…余裕です余裕!……じゃなくて、あの…その、できれば、これから」

男「あ、うん。 わかってるって」

女「せんぱい…」

男「マルコシのパフェだろ? 今日は良い働きだったし、コンビニのケーキじゃなぁ…」

女「………全っ然、わかってないじゃないですかぁ…」

男「ん? も、もしかして、クリティカルジャンボパフェか? あれは、サイズもクリティカル…財布にもクリティカルという……」

女「むー…」

男「…わかった。 俺も男だ奢る! 奢ってやろうじゃないか!」

女「…普通の大きさで良いです」

男「いいの?…ていうか、もしかして怒ってる?」

女「怒ってないですー全然怒ってませんー」

男「えぇー…?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:18:18.32 ID:BZonbzKo0
――――――

男「ただいまー…っと」

兄「おかえり。 ちゃんと送り届けてきたか?」

姉「おかえりなさい。 ちゃんと送り狼になってきた?」

男「…送り届けてきたし。 送り狼にもなってないし」

兄「そうか。 よしよし。 えらいぞ」

姉「そう。 よしよし。 ちょっと残念ね」

男「や、やめろよぉ…俺、もう二十歳なんだから」

兄「それもそうだな。 メシできてるぞ」

姉「そうね。 冷蔵庫に材料あんまりなかったから、大したモノはできなかったけどね。 明日、お買い物に行かなくちゃ」

兄「まぁ、一人暮らしの冷蔵庫なんてそんなもんだろー」

姉「それもそうね」

男「………………?」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:25:23.05 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「風呂沸いてるぞ、入るか?」

男「うーん…兄ちゃん先に入ったら?」

兄「そうか?……どうだ? 一緒に入るか?」

男「入らねぇ…絶対入らねぇ…」

姉「そうよねぇ。 お姉ちゃんと一緒に入るのよね」

男「入らないよ!? ていうか、そもそも風呂狭いんだから、二人で入れるわけないじゃん! ここワンルームだよ?」

兄「…狭いから良いんだけど。 なぁ?」

姉「ねぇ」

男「…そんなに二人で入りたいんなら、兄ちゃんと義姉さんで入ったらいいだろ」

兄「…そんないつも通りだとおもしろみがない。 なぁ?」

姉「ねぇ」

男「普段、二人で入ってるの!?………………って、あれ?」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:33:05.88 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「さあて、そろそろ寝るかなぁ」

姉「あなた、明日仕事早いんでしょ? あ…明日のお弁当自分で買ってね? 作れないから」

兄「ああ、わかってる…にしても狭いなぁ、布団が一組しか敷けないとは…やっぱり借りるときに2LDKのにしたらよかったか」

姉「んーでも、我が家にそんな経済力は無いよ?」

兄「それもそうか」

姉「お布団は大きめだし、十分三人で寝れるから、いいよね」

兄「そうだな。 よく考えれば、これくらいがちょうどいいのかもな」

姉「そうそう」

男「…兄さん、義姉さん、ちょっと聞きたいことが…ていうか、さっきから、何かおかしいとは思ってたんだけど」

兄「ん? お前も明日大学があるんだろ? 何時間目からあるのかはしらないけど、早起きはいいぞ? 三文も得するぞ?」

姉「私は、三文くらいだったら、ぐっすり寝てたいなぁ…」

男「兄ちゃん、義姉さん! なんで二人ともまだ、この部屋にいるんだよ! 帰れよ!!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:42:30.35 ID:BZonbzKo0
兄「あははは」

姉「うふふふ」

男「笑ってごまかさない」

兄「…こんな時間に出て行って、他に泊まるところがあるわけないだろう」

姉「もうお風呂も入っちゃったしね」

男「う……た、たしかにそうだけど」

兄「…それとも、俺たちをこの真冬の寒空の下追い出すと?」

姉「電車も無いし……駅で寝てたら駅員さんに怒られるし…外は雪がしんしんと降ってるし、凍えちゃうよ…」

男「もう夏だよ! 雪なんか降ってないよ!………うん、もういい。 確かに、こんな時間に追い出すのも非常識だ」



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:43:56.62 ID:BZonbzKo0
兄「よし! えらい! さすが俺の弟!」

姉「えらいえらい。 ちゃんと思いやりのある子に育ってくれて嬉しいなぁ」

男「ま、まぁ…あ、明日には出て行ってね? ほら、俺、彼女いるし?」

兄「………」

姉「………」

男「…兄ちゃん? 義姉さん?」

兄「…あ、あー…うん、出て行くー。 出て行くともー。 カノジョに悪いしなー」

姉「…もちろんよーカノジョに悪いしねー」

男「………」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:51:39.85 ID:BZonbzKo0
兄「…こんな風に川の字になって寝るの、何年ぶりだろうな」

男「………小学校以来」

姉「そうだっけ? じゃあ、アレ以来かぁ」

兄「…そうだな。 親父が死んだ日以来だ」

男「…だね」

姉「…母さんが死んだ日以来かぁ」

兄「………ごめんな」

男「な、なんだよ…急に」

姉「…『なかなか迎えに行けなくて』?」

兄「まぁ…それだな。 本当はもっと早く、お前を引き取るつもりだったから」

男「いいよ、そんなの、謝ってもらわなくても。 感謝してるから」

姉「私も、感謝してるよ」

兄「………そうか」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:54:26.16 ID:BZonbzKo0
男「と、ところで義姉さん?」

姉「なぁに?」

男「そっ、その…腕にですね、柔らかいものが…」

姉「当ててるの」

男「そ、そう? 兄ちゃん?」

兄「なんだ?」

男「あ、あのさ…太ももに固いものが…」

兄「当ててるんだ」

男「そう…」

姉「…したくなったら、いつでもいいのよ?」

兄「…したくなったら、いつでもいいぞ?」

男「したくならない! 全然ならないからね!?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 03:55:47.51 ID:BZonbzKo0
ちょっとひと段落
食糧を調達してきます

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 04:16:47.67 ID:BZonbzKo0
男(…困った…トイレに行きたい…)

兄「くかーくかー」

姉「すぅ…ぅ…」

男(…なんでこの二人は俺をガッチリホールドしたまま眠れるんだ? 寝返りうたないの?)

兄「くかーくかー」

姉「すぅ…ぅ…」

男「…しかし、そろそろ、膀胱が限界…兄さん、兄さん、起きて」

兄「くかー……んー? ああ……前がいいか? 後ろか? あー…最初は入れる方がいいかぁー」

男「入れないよ!」

兄「んー…じゃあ、俺が入れる方か…ちょっと待て…ええと確かローションが」

男「入らないよ! 違う。 兄さん違う。 潤滑剤とかいらないから。 必要ないから。 そもそも、そういう意図で起こしてないから」

兄「………口で?」

男「違うよ!!…トイレに行きたいから腕ほどいて」

兄「……そうか、残念だな…」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 04:24:02.36 ID:BZonbzKo0
兄「くかーくかー」 

姉「すぅ…ぅ…」 

男「…よし、片方は外れた……義姉さん、義姉さん、起きて」

姉「すぅ……んー? ふぁ……えっとぉ…前ぇ? それとも後ろかなぁ?」

男「あんたもか!? ていうか、なにそれ? 義姉さんが入れるパターンもあったの!?」

姉「ちがうよぉ…あーそうだねぇ……普通、最初は前に入れるよねぇ…ん…待ってて、ちょっと準備するから……んぁっ…」 

男「入れないってば!!」

姉「………口で?」 

男「だから違うって!! なに?なんなの?この夫婦!?……トイレに行きたいので腕ほどいて下さい」

姉「…そっかぁ…残念…あ、連れて行ってあげようか? 怖くない? トイレ怖いよね?」

男「……結構です。 トイレ怖くないし」

姉「ちぇー…」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 04:36:28.14 ID:BZonbzKo0
――――――

姉「ん? 起きた? おはよ」

男「…おはよう」

姉「ゆっくりなのねぇ…大学ってそういうもの?」

男「…ああ、うん。 今日は午後からだから……ところで、義姉さん」

姉「ん? あの人ならもうお仕事に行っちゃったよ? 今朝6時前くらいだったかなぁ…」

男「ああ、そうなんだ。 毎日、大変だね………じゃなくて、その格好…てか、なにしてるの?」

姉「ヒマだったから添い寝。 この格好? 変かな?」

男「…すごく変だと思う。 言わせてもらうなら、服着ろ服」

姉「着てるし」

男「エプロン単体で服を着てるとは言いません。 ちゃんと下着から穿いて……って、下着くらい穿けよ!!」

姉「………あら、朝から元気ねぇ? この固くなったので、お姉ちゃんをどうしたいのかなぁ? ふふふ」

男「こ、これは生理現象です!!」

姉「…ぁんっ…そんなに暴れちゃダメだって…女の子には優しくしないと……お姉ちゃんが、教えてあげるね」

男「ノー! ノーサンキュー!! ワタシ エイゴ ワカリマセーン!!」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 04:46:05.01 ID:BZonbzKo0
男「…だいたいエプロンなんて、どこに」

姉「荷物に入ってた」

男「……入ってた…って、義姉さんの、だよね?」

姉「旦那の。 他にもブルマとかメイド服とかあるけど」

男「………なんていうか、ごちそうさま? 兄ちゃん、そういう趣味があったんだなぁ」

姉「え? あぁ…違う違う。 これ、私のじゃなくて…ほら、エプロン以外、レディスじゃないから着られないし」

男「…ええっと、ブルマーとかメイド服だよね? レディスじゃないってことは…」

姉「メンズ」

男「………なんていうか、ご愁傷さま? 兄ちゃん、そういう趣味があったんだなぁ」

姉「え? あぁ…違う違う。 これ、あの人のでもなくて…ほら、サイズが」

男「い、いや…いや…言わないで…きっと何かの間違いだから! ね? なにかの間違いだって言って!」

姉「…ええっとぉ…ごちそうさま? あの人、私にこんなに洋服買ってくれたことないなぁ…」

男「ご愁傷さまの方にして!!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 05:01:28.49 ID:BZonbzKo0
女「…先輩? なんか疲れてませんか?」

男「ちょっと、睡眠時間が足りてなくてな」

女「そうなんですか? ああ、お兄さん、お姉さんと積もる話があったんですね」

男「積もる話…は無かったけど………貞操の危険が…身を守るために徹夜してさ」

女「テーソー?……ああ、貞操…って、貞操の危機がっ!?」

男「………まぁ、そんな大きな声を出す単語でもないんだけど」

女「わ、わわわ私ったら、すいませんっ」

男「そういうわけだから…眠いだけ…」

女「そ、それで…先輩の、その……お、お尻は?」

男「………大丈夫だったけど」

女「ほっ…よかったぁ」

男「……あれ? なんで俺、後輩に尻の穴の心配をされてるんだろ…」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 05:22:23.16 ID:BZonbzKo0
男「………」

女「それで、先輩、昨日のことなんですけど……あ、あのですね、私、実は、けっこう前から先輩のこと……先輩?」

男「あ?……あぁ…悪い、寝てた。 なんだっけ?」

女「…別にいいですけど」

男「あ、あー怒るなって…ええっと昨日のことだな。 ああ、迷惑かけたな」

女「…別に迷惑だなんて」

男「そうだ。 マルコシだったな。 デパート。 パフェ。 覚えてる。 覚えてるぞ、うん」

女「………はい。 オゴっていただきます。 オゴっていただきますとも。 ありがたく~」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/06(日) 05:23:07.04 ID:BZonbzKo0
男「…あーそれでさ、悪いんだけど」

女「そ、それでですね。 食べ終わった後に映画なんてどうかな、なんて。 あ、もちろん映画代は私が」

男「昨日の恋人のフリ延長できないかな? 兄さんたちが、どうも部屋に居座る気みたいでさ」

女「え延長ですか!?  もしかしてそのままご休憩からご宿泊に!?」

男「あ、うん…たぶん例のプチ単身赴任期間中は泊まり続けるんだろうなぁ…」

女「…っと、ということは、また先輩と腕を組んで街を歩いたり、一緒のストローでジュースを飲んだり!?」

男「いや、ストローは別にしようよ?」

女「ダーリンとかハニーで呼び合ったり、砂浜で追いかけっこをしたり?」

男「古い。 発想が古いよ。 80年代か」

女「な、波打ち際で捕まえられて、『きゃ』『捕まえたぜ…俺のリトル・マーメイド』みたいな?…そして、そのまま、き、ききききキスとか」

男「ごめん…80年代ごめん…こんな展開、80年代に失礼だった…ごめん80年代」

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 05:35:11.17 ID:BZonbzKo0
女「ええと、それから、それから、未来から来たサイボーグから一緒に逃げたり…」

男「落ち着け」

女「はい…落ち着きました」

男「というわけなんだけど、頼める?」

女「お任せ下さいっ! 不肖この私、及ばずながら先輩の彼女役を演じきってみせますとも!」

男「よし! よく言った! それでこそ俺の後輩!」

女「…あ、あの……それで、ですね、できたら、ご褒美なんかがあると、演技にも身が入るなぁ、なんて」

男「おう! いいぞ!」

女「ええと、先輩がよろしかったらでいいんですけど、パフェを食べた後に、映画なんてどうかなぁ、なんて」

男「マルコシのクリティカルジャンボパフェだ! この作戦が成功したあかつきには、クリティカルジャンボパフェを奢ってやる!」

女「………」


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 05:36:11.34 ID:BZonbzKo0
男「…どうした? 嬉しくないのか? なかなか食えないぞ? クリティカルだぞ」

女「わー…すごいうれしーですー」

男「うわ、すごい棒読み」

女「わぁっ! とっても嬉しいですっ! 感激ですっ! 先輩大好きっ!」

男「うわ…感情込めすぎだろ…なんというウソっぽさ」

女「………別にウソは言ってないんですけど」

男「ん? なんか言ったか?」

女「…いいえ~。 楽しみだなぁ、クリティカルジャンボパフェ。 ちょーたのしみー」

男「…まぁ、いいけどさ」


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 05:53:34.06 ID:BZonbzKo0
――――――

男「……なんでだ」

姉「なにが?」

女「んー、やっぱり山の方に来ると涼しくて良いですね。 空気もきれいだし」

兄「そうだろう。 そうだろうとも。 澄んだ空気、安らぎの深緑、そして温泉…完璧だな」

男「『…完璧だな』じゃないよ! なんで温泉!? しかも平日に!」

姉「だってぇ…二人がデートするって言うから、私たちも一緒に行きたいなって」

男「兄姉同伴がデートになるか!? つか、元々、マルコシだったのに!!」

兄「いや、最近、温泉行ってないし。 お前が4人でパフェ食べるのイヤだって言うから…わざわざ有給をとったというのに」

男「俺たち大学、普通に講義あるんですけど」

姉「いいじゃない。 一日二日休んだって、単位は取れるんでしょ?」

男「そりゃ、まぁ…」

女「いいじゃないですか。 私も、温泉好きですよ」

男「……そうか」


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 05:58:17.38 ID:BZonbzKo0
―――

女「…もしかして、先輩、イヤでしたか? 温泉」

男「イヤ…っていうか、ちょっと、一言言ってやりたかっただけ」

女「…はぁ」

男「……朝起きると、車の中で、どこに行くのかわからない状態で、しりとりさせられた文句を言いたかっただけだ」

女「あぁ…なるほど」

男「…別に、俺も温泉嫌いじゃないしさ。 一日くらいならいいかなって………ところで、なにその荷物?」

女「え? 温泉ですし」

男「…温泉にそんなにオモチャを持ち込んだらダメだろ。 アヒル一匹くらいにしとけ」

女「いえいえ、荷物の中にはアヒルさんは一匹だって入ってませんよ? 着替えとか、一泊分の荷物です」

男「………一泊?」

女「はい」

男「一泊二日?」

女「はい。 そうですね」

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:07:06.20 ID:BZonbzKo0
男「義姉さん」

姉「大丈夫。 あなたの分の着替えからアヒルまで持ってきてるから」

男「いやアヒルはいいんだけど…一泊って聞いてない」

姉「なに? 問題あり?」

兄「おいおい…アヒルをナイガシロにするなよ? 温泉といえばアヒル、一人一匹持ち込まないとマナー違反になるからな」

女「えぇっ! そうなんですか!?」

姉「あ、大丈夫よ。 私の予備があるから。 それ使いなさい」

女「ありがとうございます~。 あぁ、よかった」

男「…いや、家族はいいとしてもさ、彼女を一泊の旅行に連れて行くなんて」

姉「なに? 彼女といえば、恋人…そして、恋人といえば未来の家族候補でしょ?」

女「み、みみみ未来の家族っ!?」

姉「それとも、あなた、いい加減な気持ちでお付き合いしてるんじゃないよね?」

男「………はい、もちろんです。 将来を見据えてお付き合いさせていただいております」

女「しょ、将来!?」

兄「…ちなみに俺は、モーターで動くアヒルは認めない派だ。 モーター音なんて雑音でしかないからな」


65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:16:22.53 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「ふぅ……良い湯だ。 初夏の露天風呂もいい……青い空、白い雲…深緑の山々、最高だな」

男「そうだね…はぁ…」

兄「…悪かったな。 ムリヤリ連れ出すような真似をして。 大学もあるのにな」

男「……まぁ、ムリヤリだったけど。 悪くないよ、平日に温泉」

兄「…そうか」

男「…うん」

兄「………」

男「………兄さん?」

兄「…いや、いいカラダつきになったなぁと」

男「!!!!!!!!????????」




66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:17:06.89 ID:BZonbzKo0
兄「いや、変な意味じゃなくてな。 昔は、骨と皮だけみたいなもんだったからな」

男「ああ、なんだ。 そういうことか」

兄「…あれはあれで良かったが、このくらい肉がついている方が、俺の好みだな」

男「………変な意味じゃないんだよね?」

兄「もちろん。 純粋な家族愛だ……尻の引き締り具合なんかたまらんな」

男「!!!!!!!!!!!!!!!!!????????????????」


67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:26:54.16 ID:BZonbzKo0
兄「…まぁ、それこそ同意も無くムリヤリっていうのは、俺の趣味じゃないな」

男「………信じて良いんだよね」

兄「………まぁ、理性が保たれている限り」

男「……兄さん」

兄「なんだマジメな顔をして…今さら『俺、兄さんのこと愛してるんだけど』とか言っても遅いぞ? もう通じてるからな」

男「…いや、そんなことは言わないし、ありえないんだけど」

兄「…言わないのか」

男「……義姉さんと上手くいってないの?」

兄「は? なんでだ?」

男「いや…その、兄さんも義姉さんも、俺にばっかり、その、なんていうか」

兄「ああ、それは仕方ないだろ。 あいつは元々、お前が好きだったんだから」

男「………は?」

兄「俺は、そこそこお前に似てて、お前の兄だったから…俺と一緒になれば、お前が弟になるから、だから結婚してもらえたんだよ」


68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:40:01.64 ID:BZonbzKo0
男「そんな、まさか」

兄「考えられないことじゃないだろ? あいつは基本的に男性不信だし、俺はあいつにとっても兄貴みたいなものだったし」

男「だって、それだったら、兄さんと結婚せずに、俺と」

兄「ないない。 あいつはさ、母親と同じになるって怖がってるんだ。 あいつを疎んで、ウチの親父を殺した女と同じになるんじゃないかって」

男「そんな…それこそ、ないだろ? 義姉さんがそんな、ありえないだろ?」

兄「惚れた男を不幸にするから、どうでもいいやつが旦那になる。…お前を不幸にしたくないんだよ」

男「いや、変だろ? おかしいだろ? 理屈に合わないだろ?」

兄「そうか? 子どもは作らないってことにしてるし、けっこう一貫性があるぞ」

男「…兄さんは、それでいいの?」

兄「…何度も説得、というか話し合いみたいなもんはしてるけど…まぁ、仕方ないさ」

男「………」

兄「ま、世界で初めて一番好きになった女が、そんなやつなんだから…仕方ないだろ?」

男「………兄ちゃん」

兄「…もちろん、世界で一番愛しているのは、お前だけどな」

男「………台無しだ」


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:46:31.74 ID:BZonbzKo0
――――――

姉「はぁ……良い湯ねぇ。……青い空、白い雲…深緑の山々、最高よねぇ」

女「ふぁ…そうですね……すいません、アヒルお借りしちゃって」

姉「いいのよ。 一般的なマナーじゃないからねぇ」

女「あ、やっぱり…」

姉「………」

女「………お姉さん?」

姉「ふぅん? もうお嫁に来た気分? 私、あなたのお姉さんじゃないんだけどなぁ?」

女「わ、わわわわわっすすすっすすすいませんそういうことじゃなくて」

姉「冗談よ冗談。 お姉さんでいいのよ。 つい、おもしろくて、小姑みたいな真似しちゃうのよねぇ…」

女「…つい、ですか」

姉「そう。 つい」

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 06:53:10.30 ID:BZonbzKo0
姉「それで、どう? あの子、ちゃんとあなたを悦ばせてあげられてるのかな?」

女「ななななななななななななななななにお!?」

姉「ああ、わかりにくかった? つまり」

女「わかります! わかりますから! 説明されなくてもニュアンスで通じましたから!」

姉「うん。 淡白なのかなぁ…私が誘惑しても、ちっとも襲ってこようとしないから……」

女「誘惑!?」

姉「あ、そっか、普段、あなたとしてるから欲求不満が解消されて」

女「してません! してません!」

姉「そうなの? うーん、これでも、ちょっとは自信があるほうなんだけど」

女「………そうですね…はい…お姉さんと比べたら、私なんてプレーリーです…お姉さんはロッキー…私はプレーリー」

姉「なんだかよくわからないけど、元気を出して」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:05:20.07 ID:BZonbzKo0
女「あの、一つ伺ってもいいですか?」

姉「…うん? 揉まれたら大きくなるって言うのはウソみたいよ?」

女「へぇ、そうなんだぁ………じゃなくて、どうして、先輩を、その、ゆ、ゆうわく」

姉「………半分は八つ当たりみたいなものかもね」

女「はぁ…?」

姉「うちの旦那はね、弟のことしか愛してないの。 まぁ、仕方ないんだけどね」

女「………そんな」

姉「二人きりの兄弟だし、あの日…私の母が、あの人のお父さんと無理心中しちゃってから、兄弟離れ離れになっちゃって」

女「え?」

姉「それで高校出て、必死に働いて…弟を取り戻すために、自分の夢とかそういうの全部捨てて」

女「………」

姉「…で、彼を引き取るくらいの力を付けた後、結婚してた方が何かと都合がいいからってことで、私と結婚したの」


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:13:16.34 ID:BZonbzKo0
女「…ウソじゃないんですね」

姉「もちろん。 私ね、なんでか男の人って苦手で、あの兄弟以外から触られるのもイヤだし…」

女「え」

姉「それにね自分が『お前がいなかったら私は幸せになれたのに』とか母親に言われ続けてきたから、
 そういうの自分の子どもにだけは言いたくないんだなぁ」

女「………」

姉「だからさ、私は子どもは産まないって決めてるの。 もし、できちゃったら堕ろすって…そんな女の都合のいい結婚相手なんていないよねぇ」

女「…で、でも、それじゃ」

姉「それでさ、その都合のいい相手が、自分が世界で最初に一番好きになった相手なら…仕方ないよね」

女「………お姉さん」

姉「まぁ、でも実際、世界で一番愛してるのは旦那じゃなくて、弟の方なんだけどね」

女「………」


75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:24:53.62 ID:BZonbzKo0
姉「ちなみにね、私が彼の弟を世話をするようになったのは、私が泣いてるときに……ええっとなんでだっけ?
 ああ、そだ、母が男つくって、2ヶ月くらい帰って来なかったときだ」

女「………」

姉「『もう私には誰もいない。 一人きりだ』って泣いてたの…そしたら、あの人がさ、生まれてきたばっかりの弟連れてきて
 『俺の弟、やるから。 お前は一人じゃない』みたいなこと言って……それから世話するようになって愛情を育んできたんだけど」

女「…お兄さん、かっこいいです」

姉「でしょう? それまでただの近所のお兄さんだったんだけど……惚れちゃって」

女「…あの、差し出がましいことだと思うんですけど、いいんですか?」

姉「え? いいのいいの。 旦那に気持ちが伝わらないのは、わかってたし…今の状態もイヤじゃないから」

女「…あ、いえ、そっちじゃなくて」

姉「ていうか、苦労するでしょ? あの兄弟、他人の好意の受け取り方とか知らないから」

女「そうなんですよ! 先輩って、どうしてもう…あれだけ好きだ好きだ大好きだーって言ってるのに、
 今でもイヤイヤ恋人役やってるとか思ってるんですよ!」

姉「そうそう。 誰が、弟が好きであんたの嫁になるか…ってね。 まぁ、それ言っちゃうと、『だったら要らない』とか言われそうで
 言えないんだけどね」

女「………」


76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:36:01.14 ID:BZonbzKo0
女「お姉さん」

姉「なぁに? そろそろ上がる? ごめんねぇ…なんか重たい話しちゃって」

女「…子どもをつくりましょう!」

姉「………あ、あの、気持ちは嬉しいような嬉しくないようなところなんだけど、さすがにあなたとは無理かなぁ…」

女「あぁっ!? ちがっ…違うんです、つまり旦那さんと、お兄さんとですね」

姉「無理」

女「さっきの話のお母さんとのことですか? でも、でもですね」

姉「知ってる? 子どもの頃、虐待を受けた人は、自分の子どもにも同じような虐待をする確率が高いんだって」

女「私は、そうは思いません。 “痛い”っていうことを知っている人は、“痛い”ことを他の人にしないって思います」

姉「…そうかもしれないけど、ね」

女「産まれてきた子に言ってあげたらいいじゃないですか、『あなたが生まれてきてよかった』って
 『あなたと一緒にいられて幸せだ』って」

姉「………」



77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:36:42.80 ID:BZonbzKo0
女「…言ってあげてくださいよ…だって、このままじゃ、ずっと悲しいままじゃないですか」

姉「…ごめんねぇ」

女「………お姉さん」

姉「でも、私、あなたみたいな考えする子、嫌いじゃないよ」

女「………」


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:45:06.07 ID:BZonbzKo0
――――――

女「先輩っ!!」

男「な、なななんだ…そんな怖い顔して」

女「お願いがあります」

男「な、なんだよ…改まって」

女「…お兄さんとお姉さんをくっつけましょう!」

男「………いや、兄さんと義姉さんは夫婦なんだけど…つか、なんか発想が中学生」

女「いえ、子作りをしてもらいます」

男「…最近の中学生は過激だなぁ」

女「だって! だって!! このままじゃ…!! 大丈夫! 大丈夫です! お姉さんの浴衣から覗く卵肌でメロメロです!」

男「………言いたいことはわからんけど、やろうとしてることには、まぁ賛成かな」

女「それで、先輩、作戦ですが…」

男「ふむ」


79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 07:50:21.78 ID:BZonbzKo0
――――――

兄「あれ? あいつらは?」

姉「んーなんだか、二人きりでヒミツのお話中みたい。 もしかしたら、告白かも」

兄「…ふーん、そうか」

姉「こら、そこ邪魔しに行かない」

兄「だ、だってさぁ、俺の、俺の弟が……お前だって、イヤだろ?」

姉「……私は、まぁ、いいかな、とか…あの子だったら」

兄「…温泉でなにかあったのか?」

姉「まぁね。 なかなかスレンダーでかわいかったなぁ」

兄「…俺の弟だって、いい感じに肉がついてきて男の肉体になってた」

姉「そうそう浴衣から覗く胸板がなんともいえないっていうか」

兄「ああ、たまらんよなぁ…」

姉「それで、その二人のことなんだけどさ、ちょっと考えがあるんだけど」

兄「…ふむ?」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 08:01:42.05 ID:BZonbzKo0
―――――――

「「「「かんぱーい!!!!」」」」

兄「さ、まぁまぁ、呑め」

男「うん…ごくっ……ごくっ…」

姉「わぁ…お料理おいしいねぇ…あ、ほら、お姉ちゃんがお酒注いであげる」

男「…う、うん……ごくっ……ごくっ…」

女「ほんとですね。 あ、先輩、お酒、お注ぎしますね」

男「……おぅ…ごくっ……ごくっ…」

兄「弟と酒を酌み交わす日が来るなんてなぁ……ほら呑め呑め」

男「………う…ん…ごくっ……ごくっ…」


82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 08:05:44.95 ID:BZonbzKo0
―――――――

男「…………も だ め」

女「あぁっ!! 先輩!? もしかして、呑み過ぎで!?」

姉「まぁ、大変! 悪いんだけど、この子の介抱を頼めるかな」

女「すいません、先輩を介抱しますので、とりあえず、私たちの部屋に」

姉「うん、カギはこれ。 これを持って内側からカギをかけたら誰も入ってこれないから」

女「はい。 おそらく夜を徹して、介抱させていただきますので、決っして、こちらの部屋には戻ってきませんので」

姉「うんうん。 この子のこと頼んだよ!」

女「はい! お幸せに!」

兄「………………?」

姉「………よし、完璧ね。 自然にあの子たちを二人きりにさせることができた」

兄「なぁ、なんか去り際に不自然なこと行ってなかったか? というより、一連の流れが不自然というか」

姉「うーん? そう? でも、いいじゃない。 計画通り、結果オーライ!」

兄「……あぁ、俺の…俺の弟が、どこの誰かとも知らない女に…」

姉「…どこの誰かはわかってるし、信頼できると思うよ……あぁ、でも、私の弟の初めてはできれば私が…っ」

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/06(日) 08:08:49.82 ID:BZonbzKo0
――――――

女「やりましたね! 先輩! 計画通り、二人を同室にすることができました!」

男「………」

女「これであとは、自然な成り行きに任せて……?」

男「………」

女「先輩?」

男「………」

女「先輩? せんぱいっ!? って、酩酊状態!?」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 11:56:58.05 ID:BZonbzKo0 [2/94]
―――

男「……んぅ?」

女「…おはようございます、先輩」

男「…えぅ……おはよ」

女「はい。 といっても、真夜中ですけどね」

男「………あぁ、そうだった、温泉だったな」

女「…呑んで、気分が悪くなるフリしたら良かったのに…本気で呑むから」

男「……そういうの苦手なんだよ…ていうか、兄さんも義姉さんもお前も、3人で呑ませようとするし」

女「私は…そういう計画だったじゃないですか。 呑ませすぎたお詫びに介抱を買って出る…みたいな」

男「まぁ、そうだけど」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:04:38.24 ID:BZonbzKo0 [3/94]
女「…ところで、先輩。 今の状況を見て何か言うことは?」

男「………ええっと…お前、ひざ柔らかいけど。 胸、無いな。 顔が良く見える。 下からだと鼻の穴が良く見える」

女「それですか!? 言うに事欠いてそれですか!? 足しびれてるのもガマンして、膝マクラを提供してる後輩にそういうこと言いますか!?」

男「……え? あぁ、悪いな」

女「………いいですよぅ…どうせ私なんか利用されるだけ利用されてポイなんでしょう…」

男「…あー頭イタイ」

女「あらら、すぐにお茶を淹れますね」

男「……お前、いいやつだなぁ」

女「はいっ! 私はいつだって素直で従順、先輩の言うことをなんでも聞くいい後輩ですよ~。………はい、お茶がはいりました」

男「…ごくっごくっ………ふぃー…うぁ……頭ガンガンする」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:14:00.61 ID:BZonbzKo0 [4/94]

女「呑み過ぎですよぉ…確か、ミネラルウォーターが冷蔵庫に………………あ、ありました。 どうぞ、先輩」

男「…あぁ、こういうのって高かったりするんだっけ?」

女「でも、背に腹は替えられませんよ?」

男「それもそうか……ごく……ごくっ……ごくっ?…ごくっ……ぷはぁっ…なんか変な味だな…舌も変になってるのか?」

女「そもそも、色がもう、普通の水の色じゃないですよね。 なんで一気飲みとかできるんですか?」

男「…あー…なんかリポDになにか薬が入ってるような味がする」

女「………ま、まさか、これは」

男「知っているのか、雷電!?」

女「あ、いえ、その…自然とそういうふいんきになるようにと思って、お兄さんの部屋の冷蔵庫の中身を赤マムシドリンクだけにしてみたんですが」

男「不自然だよ!?」

女「…もしかしたら、この部屋の冷蔵庫も誰かに、いたずらされちゃってるのかなー…なんて?」

男「…ミネラルウォーターの中身を全て赤マムシドリンクに入れ替えるような…いたずら?」

女「はい…」

男「………義姉さんか…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:20:31.77 ID:BZonbzKo0 [5/94]
男「………」

女「………ちなみにどうでしょう? 赤マムシの効き目は」

男「…別に、なんとも。 それより、頭イタイし、横になりたい」

女「残念ながら、後輩膝マクラは販売を終了しております。 費用対効果がとても低かったので」

男「…そうだったか?」

女「はい。 あんなに頑張ったのに、あんな暴言を……どうせ私はプレーリーですよっ!!」

男「…ニッサン?」

女「…いいです。 いいですよ、もう……布団を敷きます」

男「あぁ……ええと、ごめんな」

女「………別に、怒ってないですし…」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:26:07.67 ID:BZonbzKo0 [6/94]
男「………」

女「………」

男「…なぁ、なんで布団一組しかないんだ?」

女「これだけ探しても、一組しかないってことは…最初から一組しか置いてないってことでしょうか?」

男「いや、無いだろ…この部屋の広さで一人しか泊まることを想定してないとかありえないだろ」

女「………まさか、これは」

男「…えぇー…まさか」

女「あ、はい、その…自然とそういうふいんきになるようにと思って、お兄さんの部屋の布団を一組だけ残して、他は持って行ってもらったんですが」

男「不自然だって!!」

女「もしかしたら、この部屋のお布団も誰かに…」

男「…義姉さんか」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:34:53.70 ID:BZonbzKo0 [7/94]
女「そ、それで、どうしましょう?」

男「あー…一組しかないんだったら、仕方ないな」

女「そ、そうですね! 仕方ないですよね! はい! 大丈夫です! ぴかぴかに磨いてます! それはもう、ぴかぴかですよ!」

男「ん?…ああ、俺は、その辺の座布団とか使って寝るから」

女「あ、はぃ…その、私も初めてなので――って、えぇぇっ!?」

男「…なんだよ、その驚き」

女「あ、いいえーさすが私の先輩だなー。 紳士だなー…って」

男「……まぁ、普通だろ」

女「…はぁっ………………いやいやいや、いけません、ダメです。 先輩を座布団まみれにしておいて、
 自分だけぬくぬくとお布団に入ろうだなんて…そんなっ! それはできません!」

男「じゃあ、お前、座布団な。 俺は布団で寝るから」

女「はいっ! お任せ下さいっ! 先輩の安眠のために私が座布団まみれに………って、そうじゃない! 
 違うでしょう! 二人で使えばいいじゃないですか!?」

男「…二人とも座布団で寝るのか……せっかく布団があるのになんて、もったいない」

女「だ、だから、二人でお布団に入ればいいじゃないですかっ!!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:44:01.96 ID:BZonbzKo0 [8/94]
―――

男「………」

女「これでよし…っと」

男「…なぜ枕元に箱ティッシュを?」

女「え!? そ、それは、ほら、私、花粉症というかアレルギー性鼻炎というか」

男「ああ。 そうなのか」

女「そうなんです!」

男「そうなんだな…」

女「は、はぃ…」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:44:50.29 ID:BZonbzKo0 [9/94]
男「………」

女「そ、それでは、その、ふつつかものですが…」

男「そ、そういうのやめ! ほら、勘違いしそうになるだろ?」

女「…なにが勘違いなのかと」

男「…いいのか? 俺が言うのもなんだけど、こんなとこに連れてきて、さらに男と一緒の布団とか」

女「そ、それは、先輩だったら、私はいつだって…」

男「ああ…いや、もう二人きりなんだから、恋人のフリはいいんだけどさ」

女「………」

男「…な、なに? 怒ってる?」

女「怒ってないですよ? 全っ然! 怒ってません。 ええ、怒ってませんとも。 さ、もう夜も遅いですし、お布団に入りましょう?」

男「…は、はぃ…よくわからないけど、ごめんな」

女「怒ってないです! よくわからないなら、謝らないでくださいっ!」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:52:54.02 ID:BZonbzKo0 [10/94]
男「……あ、あのぉ」

女「なんですか? なにか用ですか? 早く寝たらいいじゃないですか」

男「いや、なんでそんなに密着してるのかなぁ、なんて」

女「先輩こそ、なんで、すみっこで寝てるんですか? 先輩らしく堂々と真ん中で寝たらいいじゃないですか」

男「い、いや、俺、寝相悪いし…そもそも、すみっこで寝てるんだから、密着しなくても良くない?」

女「……お布団が狭いんです」

男「いやいや、絶対お前の後ろ50センチは空いてる」

女「…私も寝相が悪いので」

男「だったら、反対側のすみっこに行こうよ」

女「……訂正します。 私の寝相はとても良いです」

男「ああそう…」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 12:59:59.22 ID:BZonbzKo0 [11/94]
女「本当です。 年長さんのときに花丸をつけてもらったくらい、寝相がいい子です」

男「いや、疑ってないけど」

女「だから、こうやってくっついてても平気です」

男「…お前は平気かもしれないが、俺が平気じゃない」

女「私も、実は、どきどきしています。 先輩も」

男「奇遇だな。 俺も、どきどきしてる。 きっと赤マムシのせいだな。 うん」

女「………そうですねー、赤マムシのせいでしょうねー。 さすが赤マムシー。 夜のパートナー」

男「そうそう。 俺は別に自分の後輩を背中に感じて、どきどきしてるわけじゃない」

女「赤マムシって、どれくらいすごいんでしょうね?………ちょっと、失礼します」

男「は?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:16:56.35 ID:BZonbzKo0 [12/94]
女「…これかな?…固いし、やわらかい」

男「おい、従順な後輩、今すぐ両手を離して、両手を頭の後ろに回して、ゆっくり後ろに下がり後ろを向いてひざをつけ」

女「すいません。 残念ながら、弊社の従順な後輩は販売を終了しております。 費用対効果の関係で。…えっと、ここがインノウ?」

男「待ちなさい待ちなさい。 触るのやめ。 妙な刺激を与えると出る」

女「ミョーな刺激って、こういう?」

男「だ、だだだだダメだって!」

女「ひゃっ! びくんって! いま、う、動かさないでくださいよ!」

男「動くんだよ!」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:17:38.37 ID:BZonbzKo0 [13/94]
女「…な、なんか先の方が…ぬるぬる」

男「………そう、そうね、そういう日もあるよね。 多い日も安心!」

女「…私と一緒ですね…先輩、私のもですね、その、なんていうか。じゅくじゅく…」

男「あーゴメン、俺、卵は半熟じゃなくて完熟って決めてるんだ…ハードボイルドでっていうとかっこいいよね」

女「…せんぱいも、さわって、ください」

男「さ、触らないよ!? ていうか、酔ってるだろ? お前、酔ってるんだろ?」

女「…私は未成年なので、お酒呑んでませんけど? ささ、先輩~お手手をお借りしますね~」

男「ああああああっ!?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:30:34.78 ID:BZonbzKo0 [14/94]
男「い、いやさ、落ち着こう? 話し合おう? とりあえず、向かい合って話したいから、手を離せ?」

女「はい、そうですね。 このままじゃ、入れられませんしね」

男「話し合いだよ!?」

女「どうぞ」

男「………あのさ…って、ゆ、浴衣っ! はだけてっ!」

女「はい…貧相な体で申し訳ないんですが、ちょっとでも、こういう方が、いいかなって。 先輩が、どきどきしてくれるかなって」

男「ドキドキだよ! ていうか、心の臓を持っていかれるかと思ったよ!!」

女「よかった」

男「良くないよ! ヒットマンかお前は!」

女「ええっと…続き、しますね……先輩も、浴衣、はだけちゃってますよ……れろっ…」

男「な、舐めっ!?」

女「わっ…また、びくんって……ほら、先輩も私の……なんだか切なくて」

男「…手を離して、話し合おう? 話せばわかる! 話せばわかるから!!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:37:38.11 ID:BZonbzKo0 [15/94]
女「…なんですか、話って? 乾いちゃうので手短にお願いします」

男「か、かかかかか乾くって…じゃなくて、いや、あのさ、こういうことする前に、先にやることがあるんじゃないかと」

女「………ああ、そうですね。 はい」

男「なぜ目をつむって、顔を向ける!?」

女「…キス、じゃないんですか?」

男「ち、違うよ! それより先にあるだろ?」

女「……先に?」

男「ほら、お互いの気持ちをさ、確かめ合うっていうか」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:38:19.79 ID:BZonbzKo0 [16/94]
女「…この期に及んで、この人は………そんなに、私は、イヤですか?」

男「イヤじゃない。 イヤかイイかで言えば確実にイイんだけど」

女「……やっぱり、お姉さんのほうが」

男「な、なんでそこで義姉さんが!?」

女「禁断の姉弟カンケイに興奮するんですね…最低です、先輩」

男「しないよ! そんな特殊な性癖ないよ!」

女「…でも、そんな最低な先輩も好きです」

男「だから、最低じゃな……」

女「好きなんです。 大好き、です。 愛してます……こんなに言っても、まだ、わかってくれませんか?」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:43:31.64 ID:BZonbzKo0 [17/94]
女「…わかっていただけませんか?」

男「………」

女「………ご、ごめんなさ」

男「俺も…好き、だ」

女「い? えと、先輩? 今、なんて」

男「……俺の勇気を振り絞った、一世一代の告白をムシか? 後輩のくせにいい度胸だな?」

女「い、いいえ、あの、聞こえたんですけど、聞き間違えじゃないかなとか」

男「…もう一度しか言わないからな。 よく聞けよ?」

女「ま、待ってっ! 下さいっ! 携帯、携帯…録音っ!!」

男「……すいません、何度でも言うので録音だけは勘弁してください」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:56:37.20 ID:BZonbzKo0 [18/94]
女「………嬉しい」

男「そうか? 何度でも言ってやろう。 好きだ好きだ大好きだ愛してる」

女「…お酒のせいでも、一時の気の迷いでも嬉しい、です」

男「いや、酒のせいでも、一時の気の迷いでもないんだけど」

女「嬉しいなぁ……いい夢が見られそうです。 ありがとうございます」

男「どういたしまして……いい夢?」

女「はい。 ぐっすり、眠れそうです」

男「え、寝るの?」

女「寝ますよ? 寝ないんですか、先輩?」

男「いや、寝るけど…」

女「ですよね。 もうこんな時間だし。 おやすみなさい」

男「おやすー……いやいや、寝るの?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 13:59:26.08 ID:BZonbzKo0 [19/94]
女「寝ますよぉ…眠くなってきましたし…先輩、眠くないんですか?」

男「眠いよ? 眠いけどさぁ」

女「じゃあ寝ましょう。 眠いときは寝るのが一番ですよ~…おやすみなさい」

男「いやいやいや、寝るな。 まだ寝るな。 寝たら死ぬぞ?」

女「そんな冬の大雪山遭難じゃないんですから…」

男「いや死ぬって、俺が、社会的に」

女「はぁ…?」

男「あ、あの、俺たち、今まさに、お互いの気持ちを確かめ合いましたよね?」

女「はいぃ…嬉しいです…嬉しすぎてもう……眠い…」

男「だ、だからね? ほら、お互いの気持ちを確かめ合ったら、その後にすることがあるよね?」

女「………………ぇ!?」

男「ていうか、あそこまで誘惑しておいて、ハシゴ外すって、残された人のこと考えて!」

女「…ぁ、ぅぁ……せ、せんぱいの…まだ…」

男「そりゃ、そうだよ! 赤マムシ500ミリリットルは伊達じゃないよ!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:08:31.39 ID:BZonbzKo0 [20/94]
女「ち、ちが、違うんです! 私だって、そんないつもえっちなこと考えてるわけじゃないくて!」

男「当たり前だ! いつもあんなことしてたら、痴女だ痴女!」

女「痴!? わ、私、やっぱり座布団で寝ますっ!」

男「って、おい、掛け布団を持っていくか?」

女「だ、だって、浴衣、はだけてるし! 先輩には敷布団をあげます!」

男「敷布団オンリー!?」

女「そ、それに、掛け布団ナシで寝たら、先輩がむらむらして襲われちゃうかもしれませんし!」

男「今まさにむらむらしてるよ! 掛け布団があっても襲うよ!」

女「せ、先輩の、けだものぉっ! 私の体が目的なんですね!? もしかして、さっきの甘い囁きも!?」

男「当然だろ! お前の体からなにからなにまで全部が目的だ! そのためなら甘かろうが辛かろうが囁いてやる!」

女「うわぁー開き直りましたね! 最低です! 最低です、先輩! あぁ、もう、そんな最低な先輩も好きな私ってバカ!?」

男「バカなお前も、大好きだ!」

女「そっ…そんなこと言われたら、何も言い返せないじゃないですかっ!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:15:13.59 ID:BZonbzKo0 [21/94]
女「ええと……ごくっ…えと……ごくっ…」

男「そろそろいいか?」

女「ま、まま待ってください。 まだそのおおおお落ち着かないので」

男「…いや、あの、その手のひらに人の字書いて飲み込むって…実際にしてる人いたんだな…」

女「…ごくっ……け、けっこう落ち着いてきたような…あーだめ…あーまだ、どきどきする」

男「そりゃ、どきどきするよ…俺だってしてるよ…ったく、何人飲み込めば気が済むんだ…」

女「あと3人…あと3人です…ごくっ…」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:23:24.90 ID:BZonbzKo0 [22/94]
女「ええと、その」

男「とりあえず、目をつむって、顔をむけろ…いい加減布団から頭を出せ」

女「だって、だってぇっ」

男「さっきまでのイキオイはどうした…」

女「さ、さっきまでは、先輩が煮え切らない態度だったから、ムキになってて…あ、あの先輩? 変じゃないですか? 顔、すっぴんで申し訳ないんですけど」

男「…いつもと変わらない」

女「い、いつもは、軽くお化粧してます! 変わらないって、なんなんですか!?」

男「……いや、だって……あー…大丈夫だ、薄暗いし、そんなによく見えない」

女「見えないって…見えないんだったらわからないじゃないですか!」

男「………いつもどおりの、かわいい俺の後輩だ」

女「~~っ! せ、先輩も、その、いつもステキです!」

男「よし、さ、そういうことで…目をつむって顔を向けろ。 キスするからなー」

女「…『そういうことで』って、なんか作業的にこなしてませんか? これ、何気に最初のキスなんですけど」

男「そんなことないぞー。 さー目をつむってー」

女「……まぁ、いいですけど」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:25:08.87 ID:BZonbzKo0 [23/94]
ごめん、終わったら、前スレのコピペします

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:32:52.79 ID:BZonbzKo0 [24/94]
男「…そ、それじゃ」

女「え、ええと、触ったらいいんですか? ていうか触るんですか? 先輩の固くて動くんですけど!?」

男「…いや、触らなくていいけど、なんかもう触られただけで、出そうだし」

女「り、臨界点突破!? 臨界事故!?」

男「あー…いや、そこまで危険じゃないと思うけど」

女「ど、どうしましょう? どうしましょう?」

男「とりあえず、お前の」

女「な、ななななにを私の下着になにを!?」

男「いや、下着じゃなくて中身に用がある」

女「な、なななな中身!? わ、私の体が目的なんですね!?」

男「それさっきやっただろ…つか、下着が目的の方がいいのか、と」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:46:19.57 ID:BZonbzKo0 [25/94]
男「…そろそろ、いいか?」

女「わ、私はいつだって、どこだって、大丈夫です! 平気です! へっちゃらです!」

男「いや、別に、そんな無節操なこと、やんないけど」

女「えとえと、いいんでしょうか? 私、浴衣なんですけど!? エプロンとかブルマーとかじゃないんですけど!?」

男「そういう趣味はありません」

女「えー…ええと、前ですか? 後ろですか? それとも」

男「何のために今、お前のを……いや、なんか触る前から、じゅくじゅく?だったけど」

女「言わないでぇぇっ!! ダメです! 恥ずかしすぎて死にます! 私、そんな、違うんです!!」

男「あー…わかったから、静かにして、もう少しふいんきとか大事にしような?」

女「ぁー…ぁの、や、優しくしてくださいね?」

男「…保証しかねる」

女「優しくしてくださいよ!」

男「…前向きに検討することを約束しよう」

女「検討だけ!? 優しさゼロ!? なんで私、こんな人に体許してるの!?」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:47:00.48 ID:BZonbzKo0 [26/94]
男「…あー…わかった、優しくするする」

女「軽っ!?」

男「…優しくする。 痛いかもしれないけど、怖くないように、優しくするから」

女「………」

男「これで文句ないだろ?」

女「…こうやって、騙されてるってわかってても嬉しい自分が情けないです…こういうの惚れた弱みって言うんでしょうか?」

男「それなら、俺だって…」

女「え?」

男「…なんでもない。 あー…痛かったら、三回回ってワンって言えよ?」

女「そんなのムリですよ!!」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:57:32.75 ID:BZonbzKo0 [27/94]
――――――

女「くー…くー…」

男「……ん、朝か……!? お、おい起きろ!!」

女「くー…くー…」

男「…起きろ」

女「ふぁぅっ!? わ…わんっ! わんっ!」

男「……あーいいから、痛いときに犬の真似とか、もうしなくていいから」

女「わふぅ…なんですか? 先輩…私、もうお腹一杯で……もしかして、今から後ろですかぁ? 私、後ろも初めてなので」

男「入れないって!!」

女「……おくち?」

男「だから違うって!! なに? この寝ぼけ方流行ってるの!? 周り見ろ周り!」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 14:58:15.53 ID:BZonbzKo0 [28/94]
女「んー……? もう朝でしたか?…お風呂入ってこないと、っててて」

男「昼だ」

女「……まさかぁ…またまた先輩ったら………14時55分?」

男「…昼過ぎだな」

女「うわわわわわわわわ!! ええと、タオルと…、あ、あれ? 下着っ、せ、先輩私のパンツは!?」

男「お、俺に聞くなよっ」

女「だ、だって、昨日脱がせたの、先輩っ…」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:04:04.82 ID:BZonbzKo0 [29/94]
――――――

姉「…昨夜はお楽しみでしたね」

男「~~~っ!?」

女「はいっ! とっても!」

姉「良かったぁ。 こんなこともあろうかとチェックアウトの時間遅くしといて。 閑散期の平日だからできることよねぇ」

女「あ…すいません、出るの遅くなっちゃって」

姉「いいのいいの。 こっちも、それなりにお楽しみだったから」

男「…兄さん、疲れてない?」

兄「ああ…ちょっとな、張り切りすぎて…すまん」

男「な、なにが?」

兄「今日お前に求められても、俺の、役に立ちそうにない」

男「いいから! そういうこと謝んなくていいから! 謝罪も賠償もいらないから!」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:35:21.39 ID:BZonbzKo0 [30/94]
―――――――――――――――
―――――――――――――――

男「ね、義姉さんっ…ダメだって、こんな…」

姉「ふふ…そんなこと言ってぇ、ここは、こんなにガチガチに固くなってるのにぃ? いいのかなぁ? やめちゃっても?」 

男「そ、そんなことなっ…だいたい単身赴任終わったんだから、帰れよ…」 

姉「だってぇ、最近、あの人の仕事が忙しくって、さみしくって」 

男「さみしくて…って、それで弟のアパートに来るな!」 

姉「いいじゃん、気持ちよくしてあげるからぁ…いいでしょ?」 

男「良くないよ! 俺、彼女いるって知ってるだろ!?」 

姉「たまには彼女以外のを使ってみるのも人生経験だと思うなぁ」 

男「な、なにをっ…だいたい義姉さん、身重なんだから、そういうことしちゃ…」 

兄「よぉ! 元気にしてたかー! 仕事が忙しいフリをして来ちゃったぞー」 

女「先輩、ちょうどお兄さんと一緒になって、それで、今日の夕ご飯なんですけど~」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:36:20.98 ID:BZonbzKo0 [31/94]
姉「あ」 

男「え」 

兄「……お?」

女「…義理の姉と…? 妊婦の義理の姉と…?」 

男「………ああ、また、このタイミングだ」

兄「…またしても俺の大事な弟に手を出すとはどういうことだ!!」

姉「だって…あなた、最近、手、出してくれないしぃ…」

女「わ、私の先輩にっ…変な趣味をつけないでください!!」

姉「ふふふ、あら、力づくで取り返してごらんなさい?」

男「そこ、煽らない。 ていうか、義姉さん、タイミング計ってたよね? 二人が来るのに合わせてたよね?」

兄「こうなったら…俺の愛の深さをわからせてやるしかないようだな…俺は弟に後ろの純潔も捧げられる男だぞ…」

女「私だって、先輩が望むなら、その…お尻でだって!」

姉「………そうね。 この子の体に聞いてみましょう? 一番確実かつ最速だし」

男「義姉さん!? え? なにこれ1対3になった!? 状況悪化してる!?」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:37:48.68 ID:BZonbzKo0 [32/94]
兄「…はぁはぁっ……大丈夫、今日は大丈夫だ…最近やってないから、いけるぞ?」

男「いかないでいい! いかないでいいから!!」

姉「…ふふふ…私も最近してないし…そうそう母乳も出るようになったのよ?」

男「母乳とかいいから! ていうか、義姉さん? 本気? 本気じゃないよね?」

女「……先輩、信じてます、先輩は最後には私を選んでくれるって」

男「俺もお前が正気に戻って、最後には、このバカ騒ぎを収束させる方向で協力してくれるって信じてる…」

女「わ、私だって、母乳くらいすぐに出せるようにしてくれますよねっ! ね? 先輩?」

男「同意を求めるな同意を」

兄「ふむ…結婚とかそういう気ないのか…これはまだチャンスがあるかも知れんな」

姉「そうね。……ただの遊びだったんだよね? うんうん、あなたにはいつでもお姉ちゃんがいるからね?」

女「あ、遊びだったんですかっ!? だまされたっ!?」

男「んなわけあるか!? ちゃんと孕ませる!!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:39:21.03 ID:BZonbzKo0 [33/94]
兄「………」

姉「………」

男「……え? なに、このドン引きな空気…非常に居づらいんだけど、ここ俺の部屋なんだけど」

兄「…あ、あー…若い二人のジャマをしちゃいけないし帰ろうか」

姉「そ、そうね。 帰りましょう帰りましょう。 うん、ごめんねぇ、お邪魔しちゃって」

男「あ、う、うん…じゃあ、またね」

女「せ、先輩っ!! 孕ませてくださいっ!!」

男「お、おまっ……何を…って、脱ぐな脱ぐな!! こんなところで脱ぎだすな!!!」

兄「ほぉ…気合の入った下着だな」

姉「ねぇ」

男「兄ちゃん達も見てないで帰れ!」

姉「まぁまぁ、私たちのことは気にせず、どうぞ…レフェリーか何かだと思って」

男「何のテンカウントをとるのさ!!……ていうか、なんで、兄ちゃん、義姉さんも脱いでるの!? 帰ってよ! 場の空気読んでよ!!」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:40:02.12 ID:BZonbzKo0 [34/94]

女「せんぱいっ!! だいすきっ!! あいしてるっ!!」

男「俺もだ!!…じゃなくて、服を着ろ服を!」

兄「俺も愛してる!!」

姉「私も愛してるよ!!」

男「兄ちゃんも、義姉さんも服を着ろ服を!!! こ、こら、脱がすな!!」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/06(日) 15:40:46.99 ID:BZonbzKo0 [35/94]
おしまい


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