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とある計画の二○○○○号【モルモット】

47 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/05(土) 03:45:23.13 ID:CiaTquUo [1/9]
変態じゃない20000号書こうと思って書いてるやつです、まだ途中ですが
とりあえず7レスお借りしますね

48 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 1/7[] 投稿日:2010/06/05(土) 03:46:42.14 ID:CiaTquUo [2/9]
「今なンつった?」

部屋の中に声が響く。決して怒鳴ったわけじゃあない。
閉鎖的でさまざまな実験を行うために特殊な構造になっているこの部屋ではどうしても声が反響してしまうのだ。
そんな部屋に目の前の男と自分以外に人がいないため会話が途切れると逆に無音が空間を満たしていく。

「だから君にはしばらくこの子と一緒に生活してもらいたいんだがね」

そういう男の横には良く見知った顔の女がいる。
昨日の時点でちょうど10000体ぶっ殺してやった顔に少し嫌気がさすが今はそんなことはどうでもいい。

「昨日の段階で絶対能力進化実験もついに折り返し地点に至ったからね。そろそろ準備が必要なんだ」

「だからッ―――、だからその準備とソイツに何の関係があるってンだ?」

「そう睨むな。この計画は様々な演習場所、状況などにおいて20000体の妹達を殺害することで完結するのは知ってるだろう?」

『妹達の殺害』というワードを聞き男の傍らにいる女に目を向ける。
しかし、自分達を殺害する計画の話などなんら気にする様子もなく女はただ無機質にその場に立ち続けたままだ。

「その中で最後の20000体目・・・つまり、今ここにいる彼女に関してなんだが少しほかと違って準備が必要でね、

 20000回目の演習では……感情的条件とでもいうかな? まぁ、簡単に言えば殺害対象と親しいことが必須条件なんだよ。だから今日から君は―――」

「コイツと仲良くしてやって下さいねってかァ? いつからこの実験は幼稚園のお遊戯会になりやがった? ふざけンなッ!」

ドガッ!と彼が床を踏みつけるとそこには半径90センチほどのクレーターが出来上がっていた。
目の前の男と自分以外に人がいないせいか、部屋の中に音はいつまでも響き続ける。
繰り返すが部屋に人は目の前の男と自分しかいない。
俺はこんな死ぬために生まれてきたような運命を受け入れるような人形を人とは認めない―――。

49 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 2/7[] 投稿日:2010/06/05(土) 03:48:19.94 ID:CiaTquUo [3/9]
あまりにもくだらなく、胸糞悪い話だった。

つまり20000体目と親しい仲にならないことには実験の成功はありえない?
だから実験もようやく折り返しに至った今からこの女と一緒に生活して仲良くなれ?

散々殺させてきた奴がそれを言い、散々殺してきた男はそれを結局受け入れざるを得ない。
強い言葉を吐こうとすでに自分は後戻りできない場所に来ていて、あんな連中の思い通りに動かざるを得ない現状に反吐が出そうになる。

「いつから絶対能力進化実験はこンなママゴトみてェなもンになったってンだ・・・」

「ママゴトとは失敬ですね、とミサカは実験に対する今回のプロセスの重要性をアピールします」

初めて20000号が口を開いた。
研究室で押し付けられそのまま家までついてきたその女は、それからリビングの入り口あたりに立ち続けている。

それにしてもつい昨日までで10000体も殺してきた女と同じ顔、同じ遺伝子構造、そしてそのすべての妹達と同じ記憶を共有しているであろう女。
そんな女が今、自分の家にやってきて、しばらくともに過ごし―――そして最後は殺す。
いったい何の冗談なんだと笑いがこみ上げてきそうだ。

「なにが可笑しいのですか?とミサカはアナタの突然の感情の変化に戸惑います」

「あァ? 俺はむしろこンな状況でもクソつまらねェ無表情決め込んでるオマエのほうがおかしいと思うがなァ」

そう言われかすかに首をかしげる20000号。表情は相変わらずの無表情でなにを考えているのかさっぱり分からない。

「オマエは俺に殺されるために今日からここで仲良く暮らせって言われてンだぞ。分かってンのか?」

「ミサカはそのために生まれてきた訳ですから。とミサカは自分の存在意義を―――」

「もういい……気分が悪くなるから喋るンじゃねェ」

いつもこうだ・・・。
コイツらは自分の存在意義を俺に殺されるためだと言う。
だから俺はコイツらを人とは思わないことにした。
人形を壊し続けると思えばまだ―――。

50 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 3/7[saga] 投稿日:2010/06/05(土) 03:49:56.14 ID:CiaTquUo [4/9]
「とりあえず実験のためだ、家には置いてやる。ベッド使っていいからさっさと寝ろ、モルモット」

「モルモット? ミサカはミサカ20000号でありモルモットなどでは―――」

「実験のために用意されておとなしく殺されるような奴なんざモルモットで十分なンだよ」

「そうですか……まぁ、名前をつけると情が目覚めるといいますし実験のためには都合が良いかもしれません、とミサカは名前を受け入れます」

モルモット、フフフ。と気味の悪い笑いをこぼす20000号。
こいつらは馬鹿なんだろか。そんなことを考えていると今度は急に周りをキョロキョロ見渡し口を開く。

「ところで私にベッドを与えて……あなたはどうするんですか? とミサカは意外とシンプルな部屋を見渡しながら問います」

「……俺ァ今から用事があるからそのまま朝までぶらついて来る」

「―――あぁ、そういえばあと49分36秒後に10001次実験開始時間ですね。とミサカは思い出し手を叩きます」

そうたんたんと言い放つ20000号。意味を分かって言っているのだろうか。
10001次実験。すなわち自身と同じ顔、同じ遺伝子構造、同じ記憶を有するクローン体である10001号が殺害されるということだ。
もちろんクローン体などでない人間にはよく分からないが、それは自分が殺害されるとほぼどう意義ではないのだろうか?

実際に殺している側がこんなことを言うのはおかしいかもしれないがコイツらは狂っているんじゃないかと思えてくる。

「……いちいち癇に障る野郎だ」

「何か気に障ることでも言ったでしょうか?とミサカは疑問を投げかけます」

「なンでもねェ……。テメェは黙ってさっさと寝ろ。じゃねェとテメェからバラしてもいいンだぞ?」

「それは困りますね」

妹達の口から攻撃されるのを拒む言葉を初めて聞いたような気がする。
なぜか分からないが意味の分からない期待感が胸の中を襲うような感覚が駆け巡る。
が、それはすぐに打ち消された。

「それでは計画に支障が出てしまいます。とミサカはこれ以上怒られないうちに横になります」

それではおやすみなさい。とソファに横になる20000号。
その落ち着く様子を見ているとおかしいのは自分のほうなんじゃないかとすら思えてくる。

―――いや、駄目だ考えるのはよそう。
とにかく今は目の前の実験のことだけ考えろ。後はそれからでいい―――

51 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 4/7[saga] 投稿日:2010/06/05(土) 03:50:57.00 ID:CiaTquUo [5/9]
――――

「遅かったですね。とミサカは朝食のパンを貪りながら一方通行を出迎えます」

昨日の出来事は実は夢で部屋に戻るといつもの味気ない風景が広がっているんじゃないか。
そんなことを考えたが、玄関を開けると人の家で我が物顔でトーストにかぶりついてる女がいた。
それだけならまだいいが、数時間前に殺した女と同じ顔だと流石にどんな悪党だろうと気分が悪くなるというものだ。

「って、オマエそのパンどうした。買っといた覚えなンてねェぞ」

「オマエではありません、ミサカにはモルモットという名前があるのです、とミサカは自分でつけた名前を忘れているあなたにあきれ返ります」

「俺ァそンな名前で満足してるお前にあきれ返っちまいそォだ。……ンなこたァいいンだよ。そのパンどォしたって聞いてンだ、答えろ」

「はい。どこを探しても食料が見当たらなかったのでそこのコンビニに買いに行ってきました。とミサカは報告します」

確かにテーブルを見るとすぐそこにあるコンビニのロゴの入ったビニール袋が乗っていた。
白く濁ったビニールで見えにくいが、どうやら歯ブラシやタオルといった日用品も買い込んできたようだ。

「はっ、準備の良いこったな」

「清潔に保つのは女として最低限のマナーです。とミサカは胸を張って言い放ちます」

「……ほォ」

『女として最低限のマナー』そんな言葉が妹達の口から聞けるとは思わなかったので少しあっけにとられる。
てっきりコイツらは戦うことしか考えておらず人として、学生として、女として、などという常識は一切排除されているのだと思っていた。

52 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 5/7[saga] 投稿日:2010/06/05(土) 03:51:45.51 ID:CiaTquUo [6/9]
「ところで相談なのですが、このあと買い物に行きたいので付き合ってくれませんか?とミサカはトーフトを頬張りながあ質問しまふ」

「あァ? なンで俺がそンなのに付き合わなくちゃいけないンですかァ?」

自分と同じクローン体を殺害した人物を買い物に誘う。
愚かだとかなんだとか、もはやそういった言葉では表現できない行為だ。

先ほど一瞬感じそうになった人間らしさが煙を散らすように手からすり抜けて消えていく。
いや、そんなことを言ってしまえばすでにそんな男と一緒に住むという時点でもはや人としての常識などすでに欠落しているといえるが。

しかし、そんな一方通行の拒否的な発言を聞き20000号はなにを言っているんだこいつはとでも言いたげに口を開く。

「忘れたんですか? 私達は一緒に住むだけじゃなく仲を深めなくてはいけないんですよ?とミサカは計画の目的を再確認します」

「……ンなことは分かってンだよ。それと買い物と何の関係があるンだ? あァ?」

「一緒に買い物をしたり二人の部屋のコーディネートを話し合うことで仲は急接近!と先ほどコンビニで読んだ雑誌に書いてありました」

とミサカは。と相変わらずの無表情でなにやらトンチンカンな熱弁が始まった。

妹達は一応、学習装置である程度までの知識を身につけているがそれは実に大雑把なものだ。
今まで出会ってきた妹達にしてもそうだが、四角い器に大きな石を無造作に投げ込みすべてを埋めた気になっているがその実、隙間だらけでところどころに隙間が見られる。
妹達に与えられた知識とはいわゆるそういうものだった。
学園都市の学者共からすればコイツらがようは戦える常態であればそれでいいらしい。

53 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 6/7[saga] 投稿日:2010/06/05(土) 03:53:03.39 ID:CiaTquUo [7/9]
「―――と言う訳ですので、あなたは私の買い物に付き合うべきです。とミサカは結論を述べます」

どうやら長ったらしく非常にどうでもいい熱弁は終わったらしい。

「悪ィ、聞いてなかった」

「アナタという人は……もう一度最初から説明しましょうか?とミサカは問いかけます」

「止めろ。大体買い物なンていつだって行けるだろォが。わざわざ今日行く必要がどこにあるって―――」

「いつでもじゃありません。」

一方通行が言い切らぬうちに20000号が真面目な様子で口を挟む。
気づくと20000号は真剣な目で一方通行を見据えている。

「いつでもじゃあいりません、私には時間が限られています。とミサカはあなたに訴えます」

限られた時間。
その一言がこの場所でとてつもなく重量感を増していく。

その辺りにいる「今この時を大事に生きてますよ」と主張する馬鹿そうな学生が口にするような
薄っぺらいものとは比べ物にならない厚みをもった一言。

そして、その『限られた時間』とやらのタイムリミットを刻む秒針が俺なのだ。
あと俺が9998体分の時を刻めば、その次はこの目の前の女の時間が終わる番だ。

54 名前:とある計画の二○○○○号【モルモット】 7/7[saga] 投稿日:2010/06/05(土) 03:54:43.07 ID:CiaTquUo [8/9]
「どこだ?」

「なにがですか?とミサカは突然の意味の分からない質問に困惑します」

「だから……」

足元に視線を向け頭をかきながら、ため息を吐く。
我ながら慣れない事をしているという自覚はあるが、やはりなんとも自分らしくない。

「だから……買い物にはどこに行きてェンだって聞いてンだ」

学園都市第一位はこんなに甘い男だっただろうか。
自分という人間はそんなに出来た人間だっただろうか。

そんな自問自答を繰り返し、すべてが面倒くさくなるような感覚に襲われつつ視線を上げる。

「いいんですか?とミサカは予想外の返答にあっけにとられます」

「言い出しのはオマエだろォが。さっさとしねェと気が変わるかも知れねェぞ?」

「それはいけません。そうですね、ミサカとしてはこっちの雑誌で紹介されてる―――」

よっぽど嬉しいのか、嬉々として雑誌のページをめくる20000号。
普段のまったく親しみをもてない能面のような無表情がはずれ、少しであるが口元が緩み笑顔のようなものが顔をだしている。

その表情をみると、同時になにやら不思議な感覚が一方通行を襲う。

心の靄が晴れたというか、パズルのピースが適切な場所にピシャリとはまったような感覚といえばいいだろうか。
一体この感覚はなんなのだろう。

歯がゆいことに、答えを導き出すよりも20000号が目当てのページを見つけ出すほうが早かった。

55 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] 投稿日:2010/06/05(土) 03:58:23.63 ID:CiaTquUo [9/9]
以上です。
まともな20000号が見たいという一心で書きました。

普段シリアスっぽいの書かないんで変なところないか気になって気になってドキドキしてますww


Tag : とあるSS総合スレ

コメント

No title

こんなん続きが欲しいやん、どうしてくれんねんおうどうしてくれんねん

No title

ええやん、おもろいやん

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