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梓「あれ?朝、鞄の中に入れといたはずなんだけど……」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 01:24:27.08 ID:l7XT/xvM0 [1/20]
ホームルーム前の部室にてのんびりしていた梓は、
ふと忘れ物をしたことに気づいた。

梓「どうしよう、今日あれがないとまずいなぁ……」

梓「なんで忘れちゃったんだろう、はぁ……」

梓「先輩たち持ってるよね」

梓「話しやすい唯先輩に相談してみよう」

梓「唯せんぱーい」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 01:35:07.00 ID:l7XT/xvM0
唯「あずにゃんどうしたんだい?朝ごはん足りなくてお腹へったのなら」

唯「私のオヤツのストックを分けてあげるよ~」

唯「ほーらお嬢ちゃん、お菓子上げるよ~おじさんのところおいで~」

梓「そういうことじゃないんです。唯先輩」

唯「うう~ん、あずにゃんつれないな~お菓子じゃなくてご飯がいいのかい?」

梓「もう、お腹は空いてないんですってば……」

唯「ごめんごめんあずにゃん。いったいどうしたの~?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 01:53:41.64 ID:l7XT/xvM0
梓「あの……唯先輩……私、アレを忘れちゃいまして……」

唯「アレ……?アレねぇ~」

唯「あずにゃん、いくら忘れ物大魔王の私でもそれは忘れないよ~」

梓「ですよね……女の子として恥ずかしいですよね」

唯「うんうん、ギー太とお菓子の次くらいに大切な物だよ」

梓「ギー太とお菓子の次なんですか……」

唯「ギー太とお菓子にヤキモチやいちゃったかな~」

梓「そんなわけないじゃないですか」

唯「ギー太とお菓子とあずにゃんの次にアレにするね~」

梓「はぁ……そういうことでいいですから、アレもってません?」

唯「え?ないよ」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:05:04.84 ID:l7XT/xvM0
梓「そうですか……」

唯「うん、ごめんね。でもほら新聞紙でいいんじゃない?」

唯「十分代用できるよ~それに~」

唯「私もない時、たまに使ってるよ~」

梓「冗談ですよね。真っ黒になっちゃいますよ」

唯「えへへ~、袖でこすっちゃえば大丈夫だよ」

梓「はぁ……袖でこするんですか」

唯「あずにゃんは上品すぎるんだよ~」

梓「唯先輩が下品すぎるんです!」

唯「ムギちゃんに聞いてみたら~?なんでも持ってそうだよ」

梓「そうですね。ムギ先輩ならきっと……聞いてみますね~」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:20:20.19 ID:l7XT/xvM0
梓「紬先輩、あの~」

紬「はーい、あら、困った顔してどうしたのかしら」

紬「昨日、あずさちゃんの好きなケーキを律ちゃんが先にとっちゃった事で気まずくなったあのこと気にしてるの?」

紬「今度から取りあいにならないように、すべて同一のケーキを買ってくるようにするわね」

梓「あのことは律先輩と話しあって、次から半分にしようとなったので丸くおさまりました」

梓「でもその事じゃないんです。実は私、今日あれの日で……それで忘れちゃんたんです……」

紬「まぁまぁ、それは大変ですね」

梓「唯先輩と話したら持ってなくて……それで紬先輩に聞いてみたらと言われたんです」

紬「そうだったの~私ったらとんだ勘違いで話ていたわね」


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:32:33.88 ID:l7XT/xvM0
梓「いえ、紬先輩にいろいろ心配かけちゃって、ごめんなさい……ちゃんと仲直りできましたから」

梓「それで紬先輩、アレもってますか?」

紬「ごめんなさい、今、持ち合わせがなくて自分の分しかないの」

紬「やっぱりこういうのって多くもっておくべきよね」

紬「部室の引き出しにもいくつか置いておいた方がいいかしら、いつでも大丈夫なように」

梓「そうですね、ありすぎて困るものでもないですしね」

紬「うん、そうしましょうか。えっと、それでも今ないと困りますよね」

紬「律ちゃんや澪ちゃんにも聞いたの?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:41:23.92 ID:l7XT/xvM0
梓「まだですけど……律先輩は大声で言い回られてクラスで笑われ兼ねないですし……」

梓「澪さんは真面目だから、こういう話はあまりしない方が……」

紬「あらあら、まるで私が……あずさちゃん……」

梓「いえ、そういうことじゃないんです。紬先輩は優しいからそのあの……」

紬「ふふふ、わかっているわ。あずさちゃんがどんな反応するか見てみたかっただけよ」

梓「紬先輩も意地悪なところあるんですね」

紬「たまにはいいじゃない、私だって冗談を言いたくなるときがあるのよ」

澪「どうしたんだ~?梓をいじってあそんでるの?」

紬「あずさちゃん、ほら丁度いいし聞いてみたらどう」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:51:16.44 ID:l7XT/xvM0
澪「どうした~梓?」

梓「あの澪先輩、今日、私、あの日でして、あの……忘れちゃって……」

澪「あ~そんなことだったの、そのくらい恥ずかしがらずに言えばいいのに」

澪「人間だから誰だって忘れることもあるさ」

梓「澪先輩、大人ですね」

澪「でも、こうやって周りが助けてくれる状況ならいいけど、誰もいなかったら大変だよ?」

澪「次からはちゃんと自分の持ってきなよ~」

待ってね、というと澪は自分の鞄の中に手をいれ探し始めた


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 02:57:51.64 ID:l7XT/xvM0
澪「あれ~、私はあの日じゃなくても入れてるんだけどなぁ……」

澪「おかしーなー、いつも予備は必ず入れてあるけど、今日に限ってないみたい」

梓「澪先輩……」

澪「ごめんね、梓、力になれなくて……」

梓「探してくれたり気を使ってくれる気持ちだけで十分嬉しいですよ」

澪「そっかごめんね、えっとみんなに聞いたの?」

梓「律先輩にはまだです」

澪「あいつオチャラケてるけど、結構しっかりしたところもあるから持ってるはずだよ」

梓「そうですよね!聞いてみますね」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:09:40.27 ID:l7XT/xvM0
梓「律先輩~」

律「なんだね、なんだね、私はこのHRまで一時を安らかな気分で謳歌している真っ最中なんだよ」

梓「そうですか、お邪魔してごめんなさい」

律「待て待て待てストップ!大名行列を遮って入り、命を賭して直訴するくらいの要件ではないのかー!」

梓「そうです。ごめんなさい、すみません、もうしわけありません、ぷりーずぎぶみー」

律「日本語、英語、イタリア語、フランス語ならべて謝られても心が伝わってこないよー!」

梓「イタリア語とフランス語はしゃべってません」

律「そうだっけ?梓、発音いいからさ~」

梓「はぁ……。日本語をどう発音したらイタリア語とフランス語になるんですか」

律「それで、どうしたの梓~。なんでも先輩にいってごらん」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:24:24.85 ID:l7XT/xvM0
梓「あの、律先輩」

律「急にあらたまってどうしたんだい?正座しなきゃいけない雰囲気?」

梓「正座はしなくてもいいのですが、心構えだけ正座してください」

律「はいはい、んでーなに、恋人でもできたから部活辞めたいとか?」

梓「女の子どうしの恋愛ってどう思います?」

律「え、ええーーーーっ!想定外だよ、まさかまさかだよ梓先生」

梓「冗談ですよ」

律「なんだよ~梓~こっちはOKする気まんまんだったのにー」

梓「何いってるんですか!本題に入りますね」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:28:43.90 ID:l7XT/xvM0
梓「あの、私その、今日あの日で……忘れちゃったんですね」

律「みんな聞けーーーー!あずにゃんあの日で忘れちゃったんだって!」

皆「しってるよー」

律「なんでしってるの?知らなかったのは私だけ?私だけ置いてけぼり?仲間はずれ?」

律「梓ーこれどういうことだい?」

梓「律先輩がそうやって茶化して面白おかしく騒ごうとするとおもったからです」

律「お主、エスパーか?私の頭を見ないでーやめてー昨日の晩のことは詮索しないでー」

梓「昨日の晩なにかあったんですか?」

律「んーん、なにも」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:36:55.67 ID:l7XT/xvM0
梓「そうですか、頭の中をのぞくようなことしませんから、私の話をちゃんと聞いてください」

律「はーい」

梓「それで、律先輩。あの予備とかもってませんか……?」

律「無いよ!私は正確に来るから必要な時しか持ち歩かないの」

律「梓は不規則なのかい?それは大変だな~」

梓「はい、だから無いと不安なんです」

律「ごめんなー頼りにならない先輩で」

梓「そんなことありませんよ、相談できる先輩がいて私も安心ですから」

律「またまたー梓かわいいこというね~」

梓「はぁ……どうしよう。知らない人に貰いにいくのはやっぱり気がひけるな~」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:42:53.43 ID:l7XT/xvM0
唯「もうすぐチャイムなるよー」

澪「正直に言えばいいさ、恥ずかしいことじゃないんだから」

律「そうだよー、なんかあったら私たちに言いな」

梓「そうですね。そうしてみます」

紬「それじゃ、教室に行きましょうか」

皆、HRの開始に間に合うよう足早にそれぞれの教室へ向かった

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 03:54:13.87 ID:l7XT/xvM0
梓はクラスメイトは知らない間柄じゃないし、話せばだれかくれるよねと楽観的に考え教室に入った

クラスの雑多な声が聞こえてくる

A「今日アレの日だけど忘れちゃったんだー。誰かもってない?」

B「また忘れたの?しょうがないなー、はい」

A「いやーわるいねー、恩にきるよー」

B「恩を着すぎて厚着になってるわよ」

A「夏に向けてのダイエットに丁度いいよ~」

梓「なんだ、私もこれなら心配なさそう」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 04:02:13.54 ID:l7XT/xvM0
憂「おはよー梓ちゃん」

梓「おはよー」

梓「ねぇ、憂ちゃん。私、今日忘れてきちゃったんだ」

憂「ギター?」

梓「ギターはちゃんとあるよ。そうじゃなくて今日アレでね、あの…いるよね」

憂「あ、そうだね~無いと困るよね。ちょっと待ってね、いくつか持ってるはずだから」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 04:09:35.58 ID:l7XT/xvM0
憂「梓ちゃん、ちょっと横に来て、ポケットに入れるね」

梓は安心した表情で憂がポケットに入れやすいように態勢を整えた

憂は梓のポケットの中にスルリと二つ入れた

梓「ありがとー憂ちゃん、本当に助かったよ~」

梓「部活の先輩に聞いたけど誰ももってなくて」

憂「いいえ、どういたしまして」

梓はポケットの中に手を入れて憂からもらったものを確かめた

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 04:17:49.84 ID:l7XT/xvM0
梓「えっと……憂ちゃん、言いにくいんだけどこれじゃないの」

憂「これじゃない方がよかった?」

憂「私はこっち派だからごめんね。これしか持ち合わせがないの」

憂「梓ちゃんってそっちを使うんだね~」

憂「私、使ったことないの。あれは簡単に使えるの?」

梓「えっとね……憂ちゃん、そういうことじゃなくてね」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 04:33:32.90 ID:l7XT/xvM0
梓「今日は衛生検査の日でティッシュとハンカチ持ってるか調べられる日だよね」

憂「忘れてた~私いつも持ってるから、こういうの気にしたことなかったんだ~」

憂「でも不思議だよね~高校に来てまでこんな検査があるって」

梓「本当~、保健委員が提案してそれが生徒会で採択されて全校でやるのよね」

憂「うん、でも悪いことじゃないし協力してあげたいね」

梓「そうだね~、でも月一でやるのはいいけど、うちだけ厳しくて不定期で突然はやめてほしいね」

憂「ふふ、あずさちゃん、持ち歩かない人なの?」

梓「そうじゃなくて、その日たまたま忘れてて怒られたりするの嫌だから」

憂「そっか~それでどっち忘れたの?両方予備があるから貸して上げるよ」

梓「憂いちゃん、ありがと~」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/13(木) 08:10:51.27 ID:l7XT/xvM0
梓は憂からティッシュとハンカチを無事に借りることができた。

そしてホームルームが始まり、先生の話が終わり、保健委員の衛生検査が始まった。

保健委員「みなさん、協力おねがいします」


一方その頃……

保健委員「突然ですが、今まで定期で行ってきた衛生検査を月一回予告なく行うということに決まりました」

保健委員「唯ちゃん、ティッシュとハンカチをチェックするから見せて」

唯「ハンカチ~ハンカチ……ないや~私は袖がハンカチだから見逃して~」

保健委員「ティッシュもだよー」

唯「ないんだなーそれが、あ、待って」

唯は机の中からノートを取り出し、その一枚破り、またそれを4等分するように破いた。

そして雲ひとつ無く晴れ渡る空の様な笑顔で勢い良く言い放った。

唯「これでお願いします!」

保健委員「唯ちゃん……」



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